手帳@
スワンプマンはひとを食う。
そしてその捕食した人間と同一の存在になり替わる。

知能も知識も、遺伝子構造も、なにもかもが同じ。
スワンプマンを看破する方法はいくつかあるが、
一番簡単な方法はその身を以て彼らに二人きりで接触することだ。

もっとも、それを知覚しないうちにあなたはすでに食われているだろう。

足元を見ろ。食事のヘタクソな個体があなたに宿ったのなら、
そこに血だまりができているはずだ。




手帳A
さて、先刻スワンプマンは人と変わらないと記述したが、
増殖し他者を捕食するときだけは例外だ。

彼らはその瞬間だけ、おぞましい肉塊の姿に変質するはずなのだ。
(表現があいまいなのは、その瞬間を私が観測したことがないからだ)

その捕食衝動はどこから来るのか?
意外にもスワンプマンとしての本能は、彼らの中には存在しない。

ただ、声がするのだ。母体からの声。
最初のスワンプマンが拡散する電波のようなそれを受信し、
彼らは捕食と増殖を繰り返す。




手帳B
スワンプマンとして生まれた以上、その声に抗うことはできない。
(アリスの死体を素材に生み出した個体以外は)

逆に言えば、その母体を死滅させてやればスワンプマンとしての本能も消失するといえる。

捕食と増殖の本能を失うことは、同時にスワンプマンをスワンプマンたらしめる要素を廃することと同義だ。
 母体を殺せば、彼らは
  人間に戻れるのだ。

 それを人と解するかど
うかという話に関しては人
それぞれだろうが。
だがこれだけは忘れてはい
けない。スワンプマンたちは
どこまでいっても、沼男だ。