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潮花の話 GM:ナケミン


本作は「河嶋陶一朗」「冒険支援株式会社」「株式会社新紀元社」が権利を有する『忍術バトルRPG シノビガミ』の二次創作物です。
(C)河嶋陶一朗/冒険企画局
掲載の画像の一部はAI生成イラストを加工したものです。


PC1:鳴無 色葉(おとなし いろは)(キャラシート)PL:しろい
PC2:水瀬 一理(みなせ いちり)(キャラシート)PL:さささ
PC3:十九川 ヤコ(とくがわ やこ)(キャラシート)PL:ガントス
PC4:芹野 成海(せりの なるみ)(キャラシート)PL:占任

メインログ雑談ログ
関連セッション
・本編
墨流しの話
雨後の話

・番外
なるいろ夏祭り
イチヤコ夏祭り
伊舘温泉旅館 芹野成海と鳴無色葉の場合
伊舘温泉旅館 十九川ヤコと水瀬一理の場合
〈⇒次話〉闇の奥、または再会

目次


『紳士淑女の皆様、ようこそ”理想郷”へ』


寄せては返す白い波。寄っては引かぬ人の波。

船上にて催される博覧会。一際目を引くは”魔導書”『サラヴ』。

奇人、怪盗、富豪、殺し屋、コンパニオン。そして忍者と、死者。

嗜好は倒錯し、思考は交錯し、至高は混濁するも。

失われた幸福は、海図の上には印されない。


『どうぞ、夢のようなひとときを──』


====

現代忍術バトルRPG・シノビガミ

『潮花の話』

====


プリプレイ

GM :というわけで……一年越しの半キャンペ!

GM :お待たせしすぎたかもしれません!

GM :始めていきたいと思います! よろしくお願いします!

鳴無色葉 :うおー!よろしくお願いします!!

水瀬 一理 :よろしくお願いします!!

芹野 成海 :よろしくお願いします!

十九川ヤコ :よろしくお願いします!!

GM :GMもシノビガミGMは久しぶり……! 探りつつやっていこうと思います!

GM :ではまず、PL紹介からやっていきましょう! みんなの成長などを見せてくれよな~

GM :PC1、鳴無さん! お願いします!

GM :キャラシート

鳴無色葉 :ククク……我に自己紹介を求めるとはな

鳴無色葉 :自己紹介ってなんだ?

GM :なんだろうね……

GM :おなまえとか……とくいなこととか……

GM :背景とかを言ってね

鳴無色葉 :クックック……よいだろう。背景はかっちょいいお船の写真だぞ

鳴無色葉 :そういうわけで、鳴無色葉(おとなしいろは)。外見年齢は20代くらいの女です。

鳴無色葉 :その正体はなんかすごいイタチの血を引く……なんかめっちゃずっと生きてる忍び!

鳴無色葉 :尊大な態度で振舞う情弱のインターネット長命者オタクの引きこもりでエッチなおいちゃちゃんイタチです。

GM :どうしてこうなってしまったのか

鳴無色葉 :長く生きてるとこうなる。

鳴無色葉 :いちいち感情が重く湿っぽいので、長命者として生きていると心がバグってしまう為引きこもって寝てる人生を900年ほど続けていましたが……

鳴無色葉 :最近は可愛い彼女(※個人の感想です)とHAPPYに暮らしています。

鳴無色葉 :今回も豪華客船でのウキウキパーティに参加できるっぽいし、楽しみだなあ~

鳴無色葉 :直近でやった卓でGMに完全敗北し脳をバッキバキに破壊されましたが、今回の私はそんな無様を晒す事なく完璧に忍務を完遂するでしょう。

GM :かわいそ……

鳴無色葉 :他人事~!

GM :別PCだぜ

鳴無色葉 :リスペック案をめちゃくちゃ考えたのですが……結局墨流しの構成を中忍頭にバージョンアップさせたものになりました。

鳴無色葉 :やっぱ麝香会総合病院って……これが一番強くないか?

GM :麝香会のくせに性行為をしないとはね

鳴無色葉 :涙を呑んで【薬師閨】をおいてきました

鳴無色葉 :背景【末裔】でとった【髑髏本尊】を活かし、【改霊】で取った【凶手】でさらに集団戦の忍法のスペシャル値を7まで下げ【神咒】で忍具を得る……

鳴無色葉 :という従来の構成に加え、さらに中忍頭に上がったことで集団戦の忍法が【内縛陣】になり、スペシャルが出なくとも変調表を二回振れるように。

鳴無色葉 :さらに比良坂御用達忍法の【揺らし】をとってきたことで直接ダメージも与えられるようにパワーアップしたぞい。

鳴無色葉 :これでもう……一人だけ打点ださずにスペシャルで回復出す事しか考えてないとは言わせない!

GM :【長命】で流派こそ変わっていないものの、特技も一つ多いので安心感がありますね!

鳴無色葉 :あっそうなの!

GM :いままで【揺らし】なかったんだ

鳴無色葉 :背景は雨後の話から変わっておらず、【末裔】の他は相変わらずキュートな【鼬の血族】によりインテリジェンスなロールをする必要があったり、

鳴無色葉 :【非殺】で割腹しながらじゃないと人を殺せなかったりするお茶目な面もあります。

鳴無色葉 :【長命】は今GMが言ってくれた通り、地味に特技がいっこふえてる!

鳴無色葉 :個人的にはこれがないと10点払う価値ないと思っておる。

GM :しっかりとした成長ですね。キャラクターにもあっている!

鳴無色葉 :いえいいえい!そういうわけで今回は麝香会総合病院バージョンのイタチちゃんです。

GM :お医者様として……頑張ってもらおう! ハンドアウトはこちら!

PC1の【使命】

あなたのもとに、一通のパーティの招待状が届けられる。

資産家や研究者の協力のもと、豪華客船『アルカディア』の内部で、美術品の博覧会が開かれるという。

美術品には興味が無かったが……差出人の名前「桑名水姫」は、かつてあなたが担当した患者の名前だった。


【使命】桑名水姫に再会する。

GM :豪華客船にお呼ばれされます

鳴無色葉 :なんてこった!おめかししていかないと!

鳴無色葉 :昔の患者にも会えるっぽくて楽しみ~!

GM :ドレスコードがあるからね

鳴無色葉 :全裸はだめなのか

GM :そう! 昔の患者と再会もしてもらって……話したりをしてもらいます

GM :全裸は……まあ……

鳴無色葉 :元気にしてるかな~。楽しみ~

GM :そんな感じで、お仕事とレジャーの間のような気持ちで頑張ってほしいぜ!

鳴無色葉 :がんばりまっしゅ!よろしくお願いします!

GM :よろしくお願いします!

GM :続いてはPC2、水瀬さん! お願いします!

GM :キャラシート

水瀬 一理 :はいっ

水瀬 一理 :じこ‐しょうかい〔‐セウカイ〕【自己紹介】 の解説
[名](スル)初対面の人などに自分の名前・職業・身分などを、自分で知らせること

水瀬 一理 :だそうです。やっていきます。

GM :まるで辞書みたいだぁ

水瀬 一理 :持ち歩いてます

GM :というか立ち絵が……おめかししてる!

水瀬 一理 :なんでおめかししたのかは、この後のハンドアウトでわかるような気もします

GM :いつもは変わった髪型のはずなのに……今回は整った変わった髪型だ!

水瀬 一理 :ということで、比良坂機関の下位流派、公安隠密局所属、水瀬一理(みなせ・いちり)です。25歳男性。

水瀬 一理 :普段は『国立日読資料室』という小さくて人が全然来ない図書館で働く司書で、職場には何かとヤバい本を取り揃えているそうです。

水瀬 一理 :糸目に長髪ツインテ、顔に『禁帯出』のシールでどこに行っても目立つ定めの男です。今回も目立ちます。

GM :なんだろ~ 発禁処分の本とかかな~

GM :特徴的が過ぎるぜ

水瀬 一理 :大事に保管してます……。

水瀬 一理 :性格は穏やか飄々ですがたまにやる気を出すぞ。

水瀬 一理 :信念は最近情に変わり、あと何かといいご縁が……ありましたが……仕事もがんばります。

GM :信念が変わるほどの事件が……(リンク

水瀬 一理 :あっ親切なリンクよ

水瀬 一理 :うおーお仕事と礼服です

水瀬 一理 :あと構成の話してなかった、すいません

GM :そうだった

水瀬 一理 :現在は中忍頭で、忍法の構成は前回と変わらず、【凶手】【雀蜂】【一角】でスペシャルを頑張って狙っていくつもりです。

水瀬 一理 :メインも相変わらず【内偵】で情報判定パスをしていきたいのですが、それにあたって背景をいろいろ取得しました。

水瀬 一理 :【身分】【協力者】【予知夢】でエニグマ(あれば)を察知したり、戦力を明らかにしたらもう一回情報判定ができたり、

水瀬 一理 :全体的にも追加でシナリオ一回情報判定が可能だったりします。エニグマがなかったらごめんね。

GM :【予知夢】は……厄介だぜ!

水瀬 一理 :感情には相変わらず弱いです。あと【梟雄】ってマイナーかもしれない背景も持ってます。

GM :いっぱい調べられてすご~い

GM :梟雄とは、ずいぶん渋い背景を持ってきましたね……

鳴無色葉 :どんな背景なんだ?

鳴無色葉 :初めてきいたな

十九川ヤコ :気になりますね。

水瀬 一理 :あんまり見ないですよね……

GM :念のため解説しておくと、戦国変調表という、ちょっといつもと違う変調を使いこなせる背景です!

GM :覚えておこう!

鳴無色葉 :へえ~!強そうだな。初めて聞いた

芹野 成海 :知らなかったな~

水瀬 一理 :使いこなせるかなあ、がんばります

十九川ヤコ :わぁ~!珍しい背景だ

GM :【予知夢】は書き方を見た感じ、エニグマの中からPCが選ぶようなので

GM :ハンドアウトが開示されて、もしその中に【偽装】があれば……メインフェイズ開始前に水瀬さんが選んだものをこっそりお伝えするという感じで行きましょう

水瀬 一理 :了解です!

GM :あるかな~ ないかな~

GM :そんな情報戦ボーイの水瀬さんのハンドアウトはこちら!

GM :PC2の【使命】

PC2の【使命】

あなたの所属する『国立日読資料室』は、禁書とされる資料の収集・管理を行っている。

閑職である一方、「禁書らしきもの」の情報があればどこへでも調査に向かうことになる。

ある蒐集家が、長年仕舞い込んでいた“魔導書”──『サラヴ』が、豪華客船にて展示されるという情報が流れた。

どうやら、慣れない礼服に袖を通すことになりそうだ。


【使命】『サラヴ』の調査を行う。

GM :魔導書が出たので、豪華客船に乗る!

水瀬 一理 :袖を通しました

GM :似合ってるぜ

水瀬 一理 :調査していきます! うおー

GM :頑張って調査してね~ お偉いさんもいるので細心の注意を払いましょう!

GM :という感じで、よろしくお願いします!

GM :続いてPC3、ヤコぴお願いします!

GM :キャラシート

十九川ヤコ :ウェ~~イ

GM :ギャルだーーー!

十九川ヤコ :十九川ヤコちゃんです。ギャルやってます。

GM :とくがわって読むんですよ

十九川ヤコ :そうなのだ。あとオシャレとかスイーツとかコイバナとかめっちゃ好きです。

十九川ヤコ :あと……十九川一族っていう昔っからある鞍馬神流の退魔の家系の八代目当主やってます。

GM :褐色退魔剣士当主ギャル!?

十九川ヤコ :“一魔降(いとまごい)”と“二色乞(にしきごい)”という二振りの刀を扱う褐色退魔二刀流剣士当主ギャルなのだ。

GM :二刀を使うので……通常の二倍強いぜ

十九川ヤコ :元々は政治的にもかなり危ない立ち位置だったのですが……

十九川ヤコ :前回たくさんのことがあり、みんなの支えで今は立派にやっていると自負しているぜ。

GM :がんばったね……!

GM :前回からどんなことを学んで成長したんだい

十九川ヤコ :えっ……

十九川ヤコ :愛とか恋とかを……学びましたけど……

GM :あら……

十九川ヤコ :そういう話しじゃないですね。成長案を語っていくぜ。

十九川ヤコ :中忍頭となった今でも骨子はかわらず。相変わらず【陽炎】【後の先】からひたすら【内縛陣】で変調とちょっとしたダメージを狙っていきます。

十九川ヤコ :退魔剣士なので【降魔】も持っている。隠忍や妖魔相手にはさらに火力が出るのだ。

GM :堅実な働きが期待できそうだ

十九川ヤコ :今回更に堅実にするぜ!ということで

十九川ヤコ :【備】という鞍馬神流の忍法を新たに修得しており、シナリオ中二回まで【風饗】と【矢止めの術】それぞれ二回までつかえてしまう。

十九川ヤコ :【残光】とかとも迷ったんですが汎用性を高めてみました。

GM :はえ~ 多彩な状況に対応できるというわけですね!

十九川ヤコ :イエイ。

十九川ヤコ :背景は【攻撃訓練】でコスト削減とダイス事故防止を。

十九川ヤコ :あと……

十九川ヤコ :ちょっと変わった【梟雄】という背景も修得しています。

鳴無色葉 :へえー、初めて聞いたな

GM :梟雄!? これは知らない人も多いんじゃないかな……

鳴無色葉 :どんな背景なんだ?

水瀬 一理 :知らなかった!

GM :解説しましょう。戦国変調表という、ちょっといつもと違う変調を使いこなせる背景です!

GM :テストに出る!

鳴無色葉 :へえ!強そうだな。初めて聞いた

十九川ヤコ :ママありがとう

水瀬 一理 :すごーい!

芹野 成海 :ためになるな~

十九川ヤコ :紹介としてはそんな感じだぜ!メーン!

GM :アーイェ! そんな当主に与えられたハンドアウトはこちら!

PC3の【使命】

鞍馬の里『古夜』を通じて、当主であるあなたに呼び出しがかかる。

豪華客船上で行われる、財界の重要人物が集まるパーティ。

その会場で事件が起こる可能性があるため、護衛としてあなたを名指しした依頼が届けられたということだ。


里を背負っている立場である以上、避けられないしがらみのある依頼人……らしい。


【使命】依頼人を護衛する。

GM :当主になっても……仕事は来る! 次の任務は要人護衛だ!

十九川ヤコ :依頼だ~!

十九川ヤコ :しがらみのある依頼人ってだれなのだ~?

GM :しがらみのある人です

GM :フフ……

十九川ヤコ :死絡みだったらどうしよう

十九川ヤコ :しかし……あたしは八代目当主

十九川ヤコ :その名に恥じぬようがんばります!

GM :うおお~! がんばってください!

GM :よろしくお願いします!

GM :最後はPC4、芹野さん! お願いします!

GM :キャラシート

芹野 成海 :はい!

芹野 成海 :芹野 成海(せりの なるみ)、目つきの悪い20代の女です

GM :やった~! 目つきの悪い成人女性だ!

芹野 成海 :表の仕事にも裏の仕事にも真面目ですが、本人の性格は短気で結構雑なのでよくイラついています

芹野 成海 :文化庁参加の『文化特設調査室』という部署に所属しており、なんかヤバげな文化財とかを調べたりするのが本来の任務です

GM :役忍さんだ

芹野 成海 :ちょっと前になんか……恋人ができたりとかしつつ、温泉行ったりして今は楽しくやってると思います

GM :え~誰々~!?

芹野 成海 :誰なんやろなあ……

芹野 成海 :今はというか……プライベートではですね 仕事はむしろ忙しくなってそう

鳴無色葉 :照れるなって♡

GM :仕事が増え続けてそうな真面目な女

GM :増えた仕事を片付けるため、どんなNewパワーを手に入れたというんだい

芹野 成海 :成長なんですが、実はあんまり変わってません

芹野 成海 :もっと色々変えるか結構悩んだんですが……戦駒外すかとか……ちょっと無理して昇進するかとか……

芹野 成海 :なんだかんだこの型でそこそこ火力出るはずだし……いいのでは? というところに落ち着きました

芹野 成海 :一つだけ増えたのは長所の【情報屋】です

GM :おおっ

芹野 成海 :自分がシーンプレイヤーのドラマシーンごとに……情報屋を呼んで居所をゲットできる!

芹野 成海 :これ地味に回数制限が書いてないんですよね

GM :そうなのだ~

芹野 成海 :元々は【追尾】スカったとき用なんですが、それでなくても普通に有用そうな気がしています これでどんどん【包囲】していくぜ

GM :今まで以上の活躍が見込めそうですね!

芹野 成海 :あとは……ちょっと珍しい背景なんですが

芹野 成海 :【梟雄】というのを取っています

鳴無色葉 :きょう……?なんだそれ

十九川ヤコ :わすれちゃったな

水瀬 一理 :初めて聞いたかも!

鳴無色葉 :鳥を召喚するのか?

GM :梟雄!? アンタとんでもないものをつけて来たね……

GM :詳しく伝えると、戦国変調表という、ちょっといつもと違う変調を使いこなせる背景です!

鳴無色葉 :そんな背景が!?つよすぎないか!?

GM :この背景は封じられていたはず……

芹野 成海 :解説助かるぜ……さすがGM……

十九川ヤコ :チートやんか!

GM :アンタ『祠』に行ったんか!

水瀬 一理 :祟りじゃ!

鳴無色葉 :アレみたんか!

芹野 成海 :心霊系には強いもんで

GM :つよそう

芹野 成海 :データ的にはそんな感じです!

GM :オッス! しっかりした成長で頼りになります

GM :そんな頼れる中間管理職、芹野さんのハンドアウトはこちら!

PC4の【使命】

あなたは豪華客船『アルカディア』に、数日詰められている状態だった。

発端は複数の資産家が、蒐集物を船上に集めて展示するという催しを閃いたことだ。

参加者も一握りの上流階級ばかりのため、船内は鼠一匹通さない警備だと言われていた……「怪盗」を名乗る予告状が、展示室の中央に発見されるまでは。

「怪盗」は忍び以外にありえないと考えられ、比良坂機関の忍びが警備にあたることになる。あなたも招集された一人であった。


【使命】「怪盗」を捕らえる。

GM :バチバチの仕事です。

芹野 成海 :怪盗~!?

GM :クスクス……『怪盗』にさらわれちゃうんだよ……

芹野 成海 :怪盗の怪って怪異の怪なんだ

GM :怪盗対策といえば国家権力の動員ということで、がんばってもらうことになります。

芹野 成海 :金持ちどもの事情はともかく……仕事なので給料分は働くぜ

芹野 成海 :盗もうとしてるものが文化財である可能性もあるしな……

GM :その可能性もあるでしょう。

芹野 成海 :頑張って捕り物していきます!

GM :よろしくお願いします~! 公務員の職務範囲外ってのはナイショだ

GM :PC紹介は以上!

GM :皆様大きく構成を変えることなく、シンプルな強化にとどめた感じですね。

GM :PCの動きの軸も強く定まったのでしょうか。どんな関係を見せてくれるのかが楽しみです。

GM :そんなわけで……出港だァ~~~~!!!!!

GM :『潮花の話』、始めていきます! よろしくお願いいたします!

鳴無色葉 :よろしくお願いします!!!!!うおーーーー!!!!

水瀬 一理 :よろしくお願いします!!!

十九川ヤコ :ウオオオオオ!!!よろしくお願いします!!

芹野 成海 :よろしくお願いします!!

GM :====


【OP:鳴無色葉】

GM :──██・横ストライプ浜港

GM :──乗船ゲート付近

GM :横ストライプ浜港──全国有数の航行量を記録する巨大港。

GM :数多くのドックを構え、海運の中心地ともなる地であるが……その地には常ならぬ人混みが集っていた。

GM :『ご覧ください、この巨大な船体が『アルカディア』号です……』

GM :テレビレポーターであろうか、カメラの前でマイクに声を張り上げる男性の姿もある。

GM :超巨大クルーズ船……いわゆる「豪華客船」。

GM :『アルカディア』号は、港からですら白い壁のように聳え立っている。

GM :『今回の航行の目玉として、かのアーソン氏が出店した展覧会が……』

GM :レポーターの声を後ろに、乗客であろう者は前に進んでいく。

GM :同じ人込みと言えど。『アルカディア(理想郷)』に向かうことができる者とそうでない者の間には、断絶があるのだ。

GM :あなたは、その流れの中に身を置いていた。

鳴無色葉 :頭から生えるイタチのような獣の耳。

鳴無色葉 :腰まで伸びた艶やかな黒髪が、月光を反射する雪の如き青白い肌に映えて揺れる。

鳴無色葉 :艶やかな、けれど派手すぎない上品な赤い着物に身を包んだ20歳ほどの女が、手紙を手に歩みを進める。

鳴無色葉 :「クックック、船の三分の一も破壊したらアルカディアをナイカディアにしてやれるかのう……。ククク!」

GM :船の威容を眺めて感嘆を漏らしつつ、懐の手紙を確かめる。

GM :「招待状」──『アルカディア』の乗船状である。

GM :そして同時に、その上で開かれる美術品の展覧会の入場券となるらしい。

GM :展覧会のほうについては詳しいことは不明だが、この規模の船旅となれば、決して気軽に出せる金額のものではないだろう。

鳴無色葉 :「…………“桑名水姫”…………」

鳴無色葉 :その手紙の差出人の名前をしげしげと見つめる。

鳴無色葉 :「我が展覧会に展示されている美術品をされに”芸術”にしてやったらその損害も払わねばならぬだろうに……」

鳴無色葉 :「それほどまでに我が好きとはのう。ククク!」

鳴無色葉 :かつての”患者”の名前を眺めている。

GM :鳴無色葉は、麝香会総合病院に所属している。実態はどうあれ、忍医の一人ということだ。

GM :そうあれば当然、担当した患者もいる。

GM :”桑名水姫”は、その一人の名であった。

GM :突然届いた招待に応えた理由──その高額さだけではなく──は、差出人の名前の影響があったのだろう。

GM :招待状には、担当医との再会を願う稚い手紙が付属していた。

鳴無色葉 :「……………………」

鳴無色葉 :その手紙をじっと眺める。

鳴無色葉 :「…………どうして…………?」

鳴無色葉 :「…………再会できるのかのう。ククク」

鳴無色葉 :「……………………この船に、いるのか?水姫が……?」

GM :手紙には、港で再会したい旨が記されていた。

GM :担当していたのは過去のことになる。成長した様相を、この人ごみの中で見分けることができるだろうか。

GM :というわけで、簡単な肩慣らしをしましょう……

鳴無色葉 :なにっ

GM :そうだな 《記憶術》かな

鳴無色葉 :き きおく

GM :記憶の中から桑名水姫を探せるかどうか……判定しましょう!

鳴無色葉 :うおー!!目標7!

鳴無色葉 :2D6>=7 (判定:九ノ一の術) (2D6>=7) > 8[3,5] > 8 > 成功

鳴無色葉 :ギリセーフ!!

GM :お見事!

GM :では、あなたはすぐに見当をつけることができる。

GM :水姫は人混みが得意な性質ではない。肉体的にも、負担がかかることは避けたいだろう。

GM :港内に存在する、高級志向のカフェ。

桑名水姫 :「────」

GM :海を臨むテラス席に、はたして彼女は座っていた。

鳴無色葉 :「……………………!」

鳴無色葉 :「…………水姫!」

桑名水姫 :「……? あっ」

桑名水姫 :「先生! イロハ先生!」

桑名水姫 :車椅子が滑るように動き、無人のテラス席を走る。

桑名水姫 :「会いたかった……久し振りだね!」

鳴無色葉 :「おーおー!!久しぶりだのう!」

鳴無色葉 :「うむうむ!ずいぶん元気そうじゃないか!」

桑名水姫 :濡れるような黒髪が流れる。その肌は白いが、表情は溌剌としている。

桑名水姫 :「調子はいいよ! ずっと元気!」

桑名水姫 :「今日が楽しみで……ちょっと夜更かししちゃったかもだけど」

鳴無色葉 :「ククク!夜更かしとは悪い子じゃのう~」

桑名水姫 :「い、いつもは! 早寝早起きは続けてるもん!」

鳴無色葉 :「おおー、そうか!いい子だのう、水姫は~」

鳴無色葉 :かがんで目線を合わせて頭を撫でる。

桑名水姫 :「ふぇへ……」

桑名水姫 :「……来てくれたんだね、先生」

鳴無色葉 :「ククク!当たり前だろう!」

鳴無色葉 :「先生はなあ、なんだってできるんだ」

鳴無色葉 :「お前が呼んだらすぐに参上することくらい、朝飯前じゃよ」

鳴無色葉 :「……他でもない、お前だからなあ」

桑名水姫 :「ええ~」口角が上がっている。

桑名水姫 :「誰にでも言ってるんじゃないの~? 先生、忙しそうだったもん」

桑名水姫 :「お父さんも、予定が合うかはわからないよって……来てくれたけど、ふぇへ」

鳴無色葉 :「くっくっく、すっかりマセおって。どこで覚えたのじゃ」

鳴無色葉 :「そうか、父親も……御父さんも元気かの?」

桑名水姫 :「うん!」

桑名水姫 :「お仕事は大変そうだけど。前より帰ってきてくれるようになったんだ」

鳴無色葉 :「うんうん、なるほどなあ……よかったのう」

桑名水姫 :「そうだお父さん、忘れてた…」

桑名水姫 :「買いに行ってもらってたんだ、飲み物」

鳴無色葉 :「……ほう?」

桑名玄一郎 :「おいおい、お父さんはウェイターかい」

桑名玄一郎 :手にトレイを持った、壮年の男性が後ろに立っている。テラス席の階段を登ってきたところのようだ。

鳴無色葉 :「………………玄一郎!」

桑名玄一郎 :「紅茶とスコーンだよ……これは、鳴無先生」

桑名玄一郎 :トレイをテーブルに置き、向き合って頭を下げる。

桑名玄一郎 :「ご無沙汰しております。突然呼び立ててしまって、ご失礼を……」

鳴無色葉 :「よいよい、そんなにかしこまるな」

鳴無色葉 :「まさかこうして……豪華客船の前で、水姫と玄一郎とこうして会うことになるとはのう」

鳴無色葉 :「人生何が起こるかわからんなあ。ククク」当然のようにスコーンに手を伸ばし食べている。

桑名玄一郎 :「いやはや……長年海運会社に勤めておりましたが。何があるかわからないものですな」

桑名玄一郎 :「招待状をもらうことになり……一枚余ってしまったので。娘にも相談したところ、鳴無先生に声をかけてみてはどうかと。」

鳴無色葉 :「おお……水姫は優しいなあ~」

鳴無色葉 :再び水姫ちゃんの頭をなでる。

桑名水姫 :「も~、あんまり言わないで!」

鳴無色葉 :「パパの見てない隙に、一緒に絵画にヒゲを生やそうな~」

桑名水姫 :「ヒゲ?」

鳴無色葉 :「そうだ!我々の手でさらに”芸術”にしてやるというわけよ」

桑名水姫 :「それって……なんというか……」

桑名水姫 :「楽しそう! とても!」

鳴無色葉 :「クックック!そうだろうそうだろう!」

鳴無色葉 :「二人だけのナイショじゃよ」唇に人差し指をあててしーっとする。

桑名玄一郎 :「変わりませんなぁ、先生は……」

桑名玄一郎 :目を細めて、二人の話す様を見ている。

鳴無色葉 :「なんだ、お前も一緒にヒゲを生やしたいか?」

鳴無色葉 :紅茶をゴクゴク飲んでいる。

桑名玄一郎 :「私は芸術にはとんと疎いもので。展覧会に行くかも迷っています」

桑名玄一郎 :「娘も連れていけたらよいのですが……如何せん、人混みは避けたいですからな」

鳴無色葉 :「ん、んん?」

鳴無色葉 :「お前らは……いかないのか?」

桑名水姫 :「大丈夫なのに」頬を膨らませている。

桑名玄一郎 :「ああ、どうか先生はお気になさらず」

桑名玄一郎 :「船旅は楽しませてもらいますよ。食事も良い品が出るようだから」

桑名玄一郎 :「ただ、『アルカディア』には展覧会の他にも、レジャー施設やらプールやら、カジノなどもあるようですので」

鳴無色葉 :「ほお!」目を輝かせる。

桑名玄一郎 :「お好きに楽しまれてください。暇なときにでも、娘に会っていただければ」

桑名水姫 :「むむ……うん。先生に楽しんでほしいからね」

鳴無色葉 :「おお、そうか!ククク……本当に水姫は優しいのう」

桑名水姫 :「……でも、寝るときは一緒にお話してもいい?」

桑名水姫 :「先生の話も聞きたいし、私もお医者さんの……」

桑名玄一郎 :「水姫」

桑名玄一郎 :窘めるように名前を呼ぶ。

鳴無色葉 :「…………?」

桑名水姫 :「…はぁい」

鳴無色葉 :「…………?よくわからんが…………寝る前にお話しするのは勿論大丈夫じゃぞ」

鳴無色葉 :「夢のように楽しい話をたくさん聞かせてやろうなあ。この前の新刊の話でも聞かせてやろうか」

桑名水姫 :「新刊? 本が出たの?」

鳴無色葉 :「出すだけなら実は誰にでもできるんじゃよ」

桑名水姫 :「そうなんだ……! 先生も本を出してるんだね……!」

鳴無色葉 :「あっ、その…………そんなにすごくはないんだが…………」

鳴無色葉 :「しまった。子供には刺激が強い話だったかもしれん……」

桑名水姫 :「すごいなあ……やっぱりお医者様だから……医学書、みたいな……?」

鳴無色葉 :「あっ……そのお~…………医学…………も…………関係なくはないのだが~~…………」

鳴無色葉 :「そ、そう!医学の……難しい話だから……水姫には他の話をしてやる!」

桑名水姫 :「ええっ。……うん! 聞かせてね!」

桑名玄一郎 :「ふふ……ああ、人の波も引いてきましたな」

桑名玄一郎 :乗船ゲートを見下ろす。どうやら、ある程度乗船客も落ち着いてきたようだ。

鳴無色葉 :「おお。これなら水姫も大丈夫かな」

桑名玄一郎 :「行きましょうか。さ、水姫」

桑名水姫 :「はぁい」

桑名玄一郎 :桑名水姫に、頭から薄い布を被せる。

桑名玄一郎 :車椅子を押し、テラス席を降りていく。

桑名玄一郎 :「先生は呑まれるんでしたか? 乗船料に含まれているので、いろいろ飲み放題とも聞いていますよ」

鳴無色葉 :「ほお、そうなのか!酒には弱いのだが……せっかくだから少しくらいは吞んでもいいかもしれんな」

鳴無色葉 :「お前も飲むのか?」

桑名玄一郎 :「ははは、最近はめっきりですが。ぜひ一献、ご一緒させてもらいたいものです……」

鳴無色葉 :「うむうむ!せっかく再会できたのだ。目いっぱい楽しもうではないか」

鳴無色葉 :「きっと夢のように楽しいぞ」

桑名玄一郎 :「ええ、楽しみましょう」

鳴無色葉 :「うむ!……………………そう」

鳴無色葉 :「……………………どうせ全部、夢なんだからな」

GM :喧噪を見下ろし、テラス席には雲の影が流れる。

GM :無人だったはずの席には、一人。

虚無僧 :「夢か。いいねえ」

虚無僧 :編み笠を被った人物が座り、見送っていた。

虚無僧 :「ズズズズズ……あつっ」

虚無僧 :紅茶のカップを音を立てて置く。

GM :音が止んだ後には、無人の席が残る。

GM :====


【OP:水瀬一理】

GM :──豪華客船『アルカディア』

GM :──居住エリア

GM :『アルカディア』には、多くのエリアが存在している。

GM :居住区域も、単なる一時的な宿舎ではない。永住が可能な部屋も存在しているのだ。

GM :もちろんそれは富裕層のものに限られる。

GM :グレードの高い部屋ほど上層にあり、ツアーも代金に従って部屋は下層に……

GM :というわけで、あなたは最下層に近い部屋を予約されていた。

水瀬 一理 :最下層とは言え、ドレスコードは完璧だ。複数の文献に当たって、場にそぐう良いものをあつらえてきた。

水瀬 一理 :ただ、髪型については意図的に無視をして二つ結びを通したところもあるし、

水瀬 一理 :「顔にシールを貼ってはいけない」という表記はどこにもなかったので、これも問題ないことにした。

水瀬 一理 :「実際動き出すと揺れるんですかね。また違った読書ができそうだ」

水瀬 一理 :何冊も持って来た本は船室の隅に置いて、とりあえず周囲を見ている。

水瀬 一理 :「詩集がいいかなあ……余白が多いから……」

水瀬 一理 :(そんな余裕があれば、の話だが)

GM :コンコン、と部屋がノックされ、開けられる。

水瀬 一理 :「はい?」

緋扇ツヅ :「水瀬司書。準備は済んでいますか?」

緋扇ツヅ :巨大な本を肩にかけた女性。

緋扇ツヅ :緋扇ツヅ。『国立日読資料室』の同僚となる。

GM :基本的に『日読』の所属者は、それぞれの班単位で動く。

GM :指揮系統や『書架』の運用上の理由はあるが……基本的には「それが慣習だから」ということになる。

GM :その慣習から外れる状態。重要度が高いと、上が判断した事態ということになるだろう。

水瀬 一理 :「そうですね、携帯用の書物の選定は今終えたので」一冊を懐に入れて。

水瀬 一理 :「おおよそ準備万端、一事が万事の水瀬です」

緋扇ツヅ :「水瀬司書……ちなみにその書物の携帯理由は」

水瀬 一理 :「『私が所持および通読をしたい』ですが」

水瀬 一理 :にこにこと糸目のままで。

緋扇ツヅ :「フゥ~~………………」

緋扇ツヅ :眉間を揉む。

水瀬 一理 :(おっと……)

緋扇ツヅ :「水瀬司書。班員に甘やかされているとは聞いていましたが……」

緋扇ツヅ :「どれほど危険度の高い任務に就いているか理解していれば……読書の時間は確保できないと、考えて然るべきだと思います……」

水瀬 一理 :「これは失礼しました」

水瀬 一理 :「ただ、時間の有無を置いても、傍に一冊も本がないと不安になりませんか?」

水瀬 一理 :「精神衛生上の効果を見込んで、と言い換えさせていただければ幸いです」

水瀬 一理 :しまった本の表紙を、指で軽く叩く。

緋扇ツヅ :ばらばらと巨大な本のページを捲っている。

緋扇ツヅ :付箋を張り付け、何事か書き込む。

緋扇ツヅ :「いいですよ、水瀬司書。私はあなたと同格です。指示ができる立場にはありません」

緋扇ツヅ :「あなたの情緒安定に関する提言は上に出しますので……」

水瀬 一理 :「おやおや」

水瀬 一理 :「ああ、もちろん、万が一私が仕事を放って読みふけっていたとしたら、そちらも報告していただいて結構ですが」

水瀬 一理 :「それはありませんのでね」

水瀬 一理 :「不真面目な同行者と思われるのは少し心外ですし、互いによくやっていきましょう」

緋扇ツヅ :「フゥ……」

緋扇ツヅ :「互いの精神衛生の保護は喫緊の課題です。互いの」

緋扇ツヅ :「いいでしょう、では効率的な業務遂行のため、現状の確認をしましょう」

水瀬 一理 :(いい目薬を紹介しましょうか、などと言ったら余計にため息をつかれるだろうか)

水瀬 一理 :「了解しました」

緋扇ツヅ :「我々の目的は調査になります。調査対象は『サラヴ』。”魔導書”と評される古文書です」

緋扇ツヅ :「遺跡から発掘されましたが、使用される製本技術は、測定年代よりはるかに近代的なものであった……と言われています」

水瀬 一理 :「……」話に真顔で耳を傾けている。

緋扇ツヅ :「伝聞型であるのは、『サラヴ』は即座にある蒐集家に確保され、死蔵されたためです」

緋扇ツヅ :「オーパーツという噂だけでなく、”魔導書”と呼ばれるに足る異常性が存在していた……というのが資料室の見立てですね」

緋扇ツヅ :「さて、その『サラヴ』が展覧会に展示されることになりました」

水瀬 一理 :「この船上というわけですね」

緋扇ツヅ :「はい。展示の経緯などは私たちの管轄外です」

緋扇ツヅ :「展示される『サラヴ』を調査し……回収も視野に入れての任務遂行を、指示されています」

水瀬 一理 :「復唱します。展示される『サラヴ』の調査および、回収も視野に」

水瀬 一理 :「確かに、個人的な読書の時間は捻出が難しそうだ」

緋扇ツヅ :「はい。もう一つ、相談事がありますが」

水瀬 一理 :「相談事?」

緋扇ツヅ :「この重要な任務に派遣されたのが、巨大な本を抱えた女と、顔にシールを張り付けた男だということです」

緋扇ツヅ :「展示会にはどちらが行った方がマシか、検討を重ねる必要があります」

水瀬 一理 :「……あ、髪型は問題ではないですか! よかった」

水瀬 一理 :「確かに重要な課題です。話し合わないと」

緋扇ツヅ :「では、まずは船内の様子を確認し」

緋扇ツヅ :「どれぐらいの奇抜なら許容されるか、検証しましょう」

緋扇ツヅ :「既に私は手荷物検査を4回ほど受けましたが、水瀬司書、そちらは」

水瀬 一理 :「手荷物は二回ですが」

水瀬 一理 :「視線の温度が非常に低く、風邪を引きそうです」

水瀬 一理 :「これは……なかなか難しい問題かもしれませんね」

緋扇ツヅ :「『日読』が日陰部署である、一端を見た気がします」

緋扇ツヅ :「フゥ…………」眉間を揉む。

水瀬 一理 :「…………」

水瀬 一理 :「いい目薬を知っていますが、教えましょうか……?」結局言った。

緋扇ツヅ :「ありがとうございます。しかし、任務中には薬剤は使用しないようにしているので」

緋扇ツヅ :「では、展覧会は夜の開催になるようです。それまでに互いに調査をしましょう」

緋扇ツヅ :「水瀬司書。健闘を祈ります」

緋扇ツヅ :扉を閉め、立ち去る。

緋扇ツヅ :「は? いやこれは本ですが……いや鞄ではなく……」

水瀬 一理 :(五回目かな……)

水瀬 一理 :懐から本を取り出して、一ページだけぺらりとめくる。

水瀬 一理 :(貴重な時間だ。大事にしないと。そして)栞を挟んで、また本をしまう。

水瀬 一理 :(魔導書。この栞が次に動くときは、一仕事終えてからになるのか。それとも……)

水瀬 一理 :(船の中は、いいな。天気を気にしなくても構わない。ページが海水で濡れることもないし)

水瀬 一理 :(どうか、安全な船旅を)

水瀬 一理 :船室のドアに手をかけ、外へと向かった。

GM :====


【OP:十九川ヤコ】

GM :──██・隠れ里『古夜』

GM :──本殿

GM :蜩の鳴き声が近づいてくる。

GM :黄色を増した日が窓から差し込み、古い木目を浮かび上がらせている、午後。

GM :事件を経ても、すぐさま文明の光が差し込むというわけでもなく、肌にまとわりつくような湿度の空気が流れていく。

GM :十九川ヤコは、自らの故郷に再び呼び出されていた。

御洞ヤサメ :「さて、当主様」

御洞ヤサメ :目の前に正座するのは、2mを越そうかという巨躯の女性である。

御洞ヤサメ :御洞ヤサメ。若くして古夜の実質的な主導者に当たる女傑。

御洞ヤサメ :しかしながら、彼女は当主ではない。なぜなら──

御洞ヤサメ :「仮にも里の長になる立場の癖にずいぶんと惚け歩いていたようですわね? やはり外の世界が心地よいと古臭い田舎は忘れてしまうのかしら?」

御洞ヤサメ :「楽しいでしょうねえ。里の内政、後進の育成、任務の割り振り、結界の維持……必要なことは、全部、ありがたくもこのヤサメにお任せくださっているのですからねぇ?」

十九川ヤコ :「ご無沙汰してま~す、ヤサメ様」

十九川ヤコ :「やだな~。あたしがこうして正式に当主の座を頂戴したにも関わらず、また以前のように外で見聞を広げに行けるんのも」

十九川ヤコ :「ぜんぶ、頼りになるヤサメお姉さま♡が古夜で里のみんなを導いてくれるからこそじゃないっすか~」

十九川ヤコ :「あ、これお土産。温泉まんじゅう」

御洞ヤサメ :「ありがたく頂戴します」

十九川ヤコ :すっかり伸びた髪を後ろで一つ括り、けろり、とした顔で笑う少女こそが、この里の当主だからなのであった。

十九川ヤコ :「ぼちぼち一度みんなの顔を見に戻ろうかな~とは思っていたから、ちょうどいいっちゃいいんだけど」

十九川ヤコ :「なんか含みのある連絡だったよね? トラブルでもあった?」

御洞ヤサメ :「あなたの件が片付いたのに、今更取り立てて話すようなトラブルなんてありませんわよ」

御洞ヤサメ :「依頼ですわ、八代目。あなたをご指名です」

十九川ヤコ :よっ!敏腕忍!と囃し立てようとした声を寸前で飲み込む。

十九川ヤコ :「いらい~?」

御洞ヤサメ :すっと床に紙片を滑らせる。

GM :装飾が施された、掌大の紙。

GM :印字から何らかの招待状であることは見て取れる。『Arcadia』との記名もされていた。

十九川ヤコ :それを手に取りつらつらと眺めてみる。

十九川ヤコ :「妖魔退治……ってワケじゃなさそう?」

十九川ヤコ :「“Arcadia”って……アルカディア? なんか最近ニュースで聞いたことあるなあ」

御洞ヤサメ :「ええ。護衛の依頼です」

御洞ヤサメ :「『アルカディア』は船の名前ですわ。巨大な客船で、資産家が集まって祝賀会だのを開くのだとか」

十九川ヤコ :「あ~!そうそう! ちょ~リッチでセレブな人たちがいっぱい乗ってて……」

十九川ヤコ :「すごい施設とか催しもいっぱいって……」

十九川ヤコ :「………」

十九川ヤコ :「えっ!? あたし乗っていいの!?」

御洞ヤサメ :「いいも何も、乗らなければ護衛も務まらないでしょうに」

十九川ヤコ :うお~!という歓喜の声をギリギリで押し留め、すっ……と平静をかろうじて装う。

十九川ヤコ :「ふんふん……でも護衛、護衛かあ」

十九川ヤコ :「“古夜”(うち)がわざわざ受ける……てとこはちょっとナゾだな」

十九川ヤコ :十九川一族を主とした古夜の忍びが主に生業としているのは、世を乱す妖魔・隠忍の討伐。

十九川ヤコ :戦力を見込んでの護衛依頼が全く無いというわけではないけれど。

十九川ヤコ :「しかもあたし指名っしょ?」

御洞ヤサメ :「ええ」

御洞ヤサメ :「詳しいことは聞いてませんわ。得意様ですし……」

御洞ヤサメ :「まあ、最悪でもヤコ様が海の底に遊びに行かれるだけですから」

御洞ヤサメ :「現地で説明を受ける、ということで返事は返しておきましたわ」

十九川ヤコ :「水中ならヤサメ様の方が適任じゃん」

十九川ヤコ :彼女と真っ向から対峙した時の記憶は新しい。

十九川ヤコ :「ま、了解」

十九川ヤコ :「にしてもアルカディア……豪華客船かあ」

十九川ヤコ :「フフ……新たな景色……キラキラなカジノ……おいしいごはん……」

御洞ヤサメ :「仕事ですのよ?」

十九川ヤコ :「ウス! 承知してますとも!」

御洞ヤサメ :「しがらみのある相手なのですから……くれぐれも粗相のないように」

御洞ヤサメ :「これが古夜の顔になるのですから、情報工作も学んだ方がよいかしら……」額に手を当てる。

十九川ヤコ :任せてオッケー!と横ピースでにんまりと笑う。

十九川ヤコ :「色々と準備しないとだな~。蜻蛉返りになりそ」

十九川ヤコ :「じゃあ、こっちは任せます! ヤサメ様!」

十九川ヤコ :「いってきます!」

御洞ヤサメ :「はい、いってらっしゃいな」

GM :ーーーー


GM :──『アルカディア』

GM :──上等客室

GM :アジアンテイストの調度品が置かれた、清潔感のある部屋である。

GM :巨大な家具類が並び、揺れも感じさせない状態であれば、海上とは思えないかもしれないほどだ。

GM :巨大なソファに腰かけた依頼人が口を開く。

ザイロック :「遅いぞ、十九川ヤコ」

ザイロック :褐色の肌に、煌めく宝石をあしらったアクセサリーが光る。眼光は鋭く、いかなる機をも見逃さない強欲さを感じさせる。

ザイロック :世界的エネルギー開発企業『アブラハム=チャトレル石油』CEO。

ザイロック :ザイロック・アリー=マクル・カネモッティが半裸であなたを睥睨していた。

十九川ヤコ :「あ、カネモッティ様じゃん! お久しぶりっす」

十九川ヤコ :対する少女はいつもようなラフな格好でなく。クラシックなメイドスタイルといった風貌。

十九川ヤコ :「なんかピン!と来るものがあってそんな気はしたんだよね~」

十九川ヤコ :「元気してた? 今日はあの眼鏡のおっぱいでかい子はいないの?」

十九川ヤコ :「つかなんで脱いでんすか? 暑いの?」

ザイロック :「整備士は整備が仕事だ。どうして船に乗せる必要がある」

ザイロック :「無駄に布を纏うのは好きじゃない……」

ザイロック :形のよい胸筋が窓から入った日を受けて、陰影を浮かび上がらせている……

十九川ヤコ :「勿体ないな~。スーツとか似合いそ~なのに」

十九川ヤコ :「で、オシゴトの話しか。護衛って聞いてますけれども」

ザイロック :「……? ああ」

ザイロック :「説明係がいないと面倒くさいな」

ザイロック :ひょい、と革の鞄を投げる。

十九川ヤコ :わわ、と受け取る。

ザイロック :「展覧会は明日の夜からだ。オレの目的を察せ」

ザイロック :「あとはそうだな、オレを守れ」

ザイロック :「それ以外は好きに遊んで構わん」

GM :鞄の中には割とぎっしりした紙幣が詰まっていたりするよ。

十九川ヤコ :「説明係がいないから読解力要求されるな」

十九川ヤコ :がさごそと鞄を漁る。

十九川ヤコ :「な、なんじゃこら!」

十九川ヤコ :見たこともないようなお札の束の数々に目を丸くして。

十九川ヤコ :「い、言われないでもあなたを守るのがあたしん仕事だけど」

十九川ヤコ :「これ報酬とは別でしょ? こんなに貰えないって!」

ザイロック :「うるさい女だ」

ザイロック :「じゃあ、服代ということにでもしておけ。オレの物のくせに、みすぼらしい女中の格好のままついてくる気か?」

十九川ヤコ :「お付きの人たちが傍にいるレベルの方々相手だからいいと思ったんだけどな~」

十九川ヤコ :なんだよ似合わねえかよ、とぶつくさ文句を垂れる。

十九川ヤコ :「じゃあちょっとだけ借ります。余ったぶんはちゃんと返すから」

ザイロック :「オレは貸し借りはしない」

十九川ヤコ :それはそれとして船内ショッピング……ムフフ……の気持ちがないと言えば嘘になるのであった。

ザイロック :「欲しいものは手に入れる、それが『金持ち』だ」

ザイロック :「もし万が一、お前に渡した鞄が必要になったなら、改めて奪う。それだけだ」

十九川ヤコ :「いい性格してるな~、相変わらず。嫌いじゃね~けど」

十九川ヤコ :うひひ、と笑う。

十九川ヤコ :「好きに遊べ~とは言うけど。明日の夜までどうすんの?」

十九川ヤコ :「できればモッティさまの方は一人で行動とかはしないで欲しいけどなあ。あなたの立場が立場だし」

ザイロック :「お前の立場など知ったことではない」

ザイロック :「……並みの護衛なら、もうつけている」

GM :部屋の前にはSPらしきスーツの人物が立っていただろう。

ザイロック :「お前を読んだ理由はわかるか? 十九川ヤコ」

十九川ヤコ :SPの方々に向かってひらひらと手を振る。

十九川ヤコ :「あたしに会いたかったから?」

ザイロック :「忍びのお前に用があるからだ」

十九川ヤコ :「それはそれで実力を評価されているみたいで嬉しいっちゃ嬉しいな」

十九川ヤコ :うんうんと頷く。

十九川ヤコ :「古夜が正式に依頼を受けた以上、あたしは十九川の八代目当主として。その名に恥じぬように務めます」

十九川ヤコ :ソファに立掛けた黒い竹刀袋。素朴ながらも、見るものが見れば、内から妖しい気が漏れ出ている事に気づくであろうそれをばし、と手に持って。

十九川ヤコ :「なのでまあ、大船に乗ったつもりでいてくれよな!」

ザイロック :フン、と鼻を鳴らす。

ザイロック :「じゃあ行ってこい……ああ、そうだ」

ザイロック :「アーソンには気をつけろよ、ヤコ」

十九川ヤコ :「アーソン……あ~、展覧会の出資者でしたっけ」

十九川ヤコ :現地に来る前に一通りの知識は頭に詰め込んでおいたのであった。(ヤサメさまにネチネチ言われないため)

十九川ヤコ :「ザイロックさんがわざわざ名指しで警戒するレベルとなると。匂いますな。何かが」

ザイロック :それには答えず、ゴロンとソファに寝転んでしまう。

ザイロック :言うべきことは言ったということか……あるいは説明が面倒になったのかもしれない。

十九川ヤコ :ちぇ~、と膨れ面になりながら。じゃ、少しの間よろしくお願いします、と護衛の方々に頭を下げて船室から外へ。

十九川ヤコ :不安や怖れといったものが無いわけではないけれど。

十九川ヤコ :それよりは、任務を全うしてやるぞ、という当主としての矜持、使命感と。

十九川ヤコ :「さて、何処からまわってみようかな」

十九川ヤコ :今までに訪れたことのない、未知なる場所へと足を踏み出した。期待とワクワクの方が、ずっと大きかった。

GM :====


【OP:芹野成海】

GM :──『アルカディア』

GM :──下層・待機室

GM :船員室の一部。休憩スペースというには開けているが、豪華客船というには無味乾燥すぎる空間。

GM :関係者というほどではないが、客でもない人間がとりあえず寝泊まりできるだけの部屋。

GM :そこに、何人かの忍びが詰められていた。

夜光イリエ :「…………」

フジ :「…………」

平良木優秀 :「…………」

平良木優秀 :「は……話さない? 何か……」

平良木優秀 :タキシード姿の男が、困ったように頭をかきながら提案する。

フジ :「…………」

フジ :重装備の男は無言である。

夜光イリエ :「……イヤ~」

夜光イリエ :「どうしておじさんと顔を寄せ合って互いの呼気を交換しなきゃならないのそれセクハラ?」

夜光イリエ :覆面をした女は一息にそう言い切ると、スマホの画面に目を戻す。

平良木優秀 :「え!? いや、ハハ……」

平良木優秀 :しゅんとした様子で上げかけた腰を下ろす。

GM :気まずい沈黙が流れている。

芹野 成海 :「…………」

芹野 成海 :気まずい沈黙の中、不機嫌そうな顔で本を開いている女がいる。

芹野 成海 :ダークスーツに身を包んだ、長身でどこか神経質な顔立ちの女だ。

芹野 成海 :椅子に腰かけたその足元には、豪華客船には不似合いな雑貨の入ったビニール袋が置いてある。

芹野 成海 :「…………」ちらりと本──手持ちの資料から目を擡げ、冷え切った場の彼らを見る。

芹野 成海 :(……ある程度腕の立つ忍びってのは変な連中が多いけど)

芹野 成海 :(コイツらと一緒の部屋に詰められてるのすげー嫌)

芹野 成海 :はあ、と溜息をつき、本を閉じる。

芹野 成海 :「……和気藹藹とやる必要はないにしても」

芹野 成海 :冷たい沈黙をハスキーな声で破る。

芹野 成海 :「上から最低限のブリーフィングはあったにせよ、正確な現状把握のためには」

芹野 成海 :「自己紹介くらいはあった方がいいかも知れねーわね」

芹野 成海 :「いざ"怪盗"とやらが来たときに『後ろです、え~っと、そこのあなた!』……なんてのは御免だし」

芹野 成海 :そう言って、先ほど話そうとした男へ目を向ける。

芹野 成海 :「こういうときは言い出しっぺからっていうのが定番だけど」

芹野 成海 :「最初に声出したのは私じゃねーから。そっちからお願いするわ」

平良木優秀 :「あっ……ああ、そうだね……!」

平良木優秀 :救いの声に感激しつつ言葉を続ける。

平良木優秀 :「平良木優秀、平らに、良い木と書いてタイラギ。優秀って書いてすぐとし……」

平良木優秀 :「名前負けって言われるけどね、ハハハ」

平良木優秀 :「えっと……僕は外事N課から来ています。外国人のお客さんも多いからね、適役だと」

芹野 成海 :「平良木さんね。よろしく」

芹野 成海 :「外務省さんのとこか。そりゃ確かに……少なくとも私よりは適役そうね」

平良木優秀 :「いやいや、動ける人員が来ただけだよ……なにせ、急なことだったろう」

平良木優秀 :「『怪盗』の登場は」

芹野 成海 :「そうね。……予告状なんて、漫画みてーな真似をしてくれやがって」

芹野 成海 :「おかげで何の因果なのか私みたいなのまでこんなとこに……」

GM :『アルカディア』で開催が予定されていた、世界中からの蒐集品が展示されるというパーティ。

GM :厳重な警備が敷かれているはずのその会場に、忽然と「予告状」が現れたのは、数日前のことだ。

GM :犯人は忍びではないかという推測がされ、しかし世界的な貴賓たちが集まる船上で、大立ち回りをするわけにもいかず。

GM :比良坂機関から稼働が可能なメンバーが集められた、というのが現状になる。

GM :恐ろしいことに連携もまともにされておらず、船の調査は数日前から行われていたが、顔合わせは今が初めてとなっていた。

芹野 成海 :(……お上のクソ縦割りは今に始まったことじゃないとはいえ)

芹野 成海 :(四人集まってそのうち二人が協調性ねーってのはどういうことなのよマジで)

芹野 成海 :はあ、とまた溜息をつく。

芹野 成海 :「……あ~、私は芹野成海」

芹野 成海 :「所属は"文化特設調査室"で……文化庁の管轄じゃねーでしょこの案件」

平良木優秀 :「文化物が並べられるらしいからねえ……」

平良木優秀 :「専門家ってことで呼ばれたのかな。お疲れ様……」

芹野 成海 :「金持ちどもの収蔵品をブン捕ってトーハクに展示できるってんなら、やる気も多少は出たんだけどね」

芹野 成海 :ふん、と息をつき、残りの二人へ目を向ける。

芹野 成海 :「で? どっちから名乗る?」

夜光イリエ :「は~い」ゆるく手を挙げる。

夜光イリエ :ライダースーツらしき衣装に包まれた腕は、艶のある光沢を反射している。

夜光イリエ :「夜光イリエです醜女衆は噤派。男と同じ部屋にずっと詰められて気分は最悪です」

夜光イリエ :「芹野さんは役所勤めなんだぁ素敵ですね。二人で別に部屋取りませんか?」

芹野 成海 :「夜光さんね、よろしく」誘いは雑に流しつつ、とりあえず挨拶する

夜光イリエ :「つれね~」

芹野 成海 :「あ~、醜女衆だから平良木さんに当たり強かった訳ね。思ったよりちゃんと会話できそうで安心したわ」

平良木優秀 :「あっよかった、おじさんだから嫌われてるのかと……」胸をなでおろす。

芹野 成海 :「世知辛いわね……」若干の同情の目

芹野 成海 :「あ~、醜女衆には詳しくないんだけど、噤派ってのは……」

芹野 成海 :「いや、そこまで踏み込んでも失礼かしらね。悪い、忘れて」

夜光イリエ :「そんなことないですよぉ芹野さん。口を隠してるのが噤派で目を隠してるのが瞑派あとは皮被ってるのが剥派そんぐらいですかねぇ」

夜光イリエ :つらつらと並べ立てる。

平良木優秀 :「へええ、そんな分類があるんだね。知らなかったよ僕」

夜光イリエ :「チッ」

平良木優秀 :「ひぃ……」

芹野 成海 :「なんかほんと……思ったより話せるわね」平良木さんへの舌打ちについては聞かなかったことにしておく

芹野 成海 :「醜女衆の知り合いが一人いるんだけど、そういうカテゴリ分けならあの人は瞑派になるのかしら。……」

芹野 成海 :言いながら、最後に残った一人──重装備の男へ目を向ける。

芹野 成海 :「で、最後の一人だけど」

フジ :「……………」

平良木優秀 :「あ、あ~ごめんね! フジ君もN課の人なんだけど」

平良木優秀 :慌てて間に入る。

平良木優秀 :「まったく話さないんだよね~……。仕事はできるから安心してほしい、できれば、うん……」

平良木優秀 :だんだんと語尾が弱くなっていく。

芹野 成海 :「フジ? ……」富士、藤、不二などの字を頭に思い浮かべる。

芹野 成海 :「コイツもN課なのね。いつから醜女衆は性的多様性を尊重するようになったのかと思ったわ」

芹野 成海 :「話さないのはいい……いやよくはねーけど、まあいいとして、その仮面は?」

夜光イリエ :「あっジェンダー差別ですか割とそういうのはうるさいですよ私」

夜光イリエ :ぎぃぎぃと鳴いている。

フジ :「…………」

平良木優秀 :「…………」

平良木優秀 :「あっこれね! これは”黒笠”だね。N課に配備されてる防護服」

平良木優秀 :「スーツタイプのもっといいやつもあるんだけど、何せ急なことだったから使用許可間に合わなくて」

平良木優秀 :「これじゃあんまりパーティには出れないよねえ」へらへらしている。

芹野 成海 :「こん中でパーティ向きな格好してるの、平良木さんだけでしょ」本日何度目かの溜息をつく

芹野 成海 :「まあ保護者がいてまだよかったわ。コイツ単体で来てたらかなり困ってた」

平良木優秀 :「ハハハ、迷惑かけてごめんね……」

芹野 成海 :(……事情は知らねーけど。"怪盗"がどうのっていう状況において)

芹野 成海 :(顔隠したうえで喋らねーってのは……どうも怪しく映るわね)

芹野 成海 :「……平良木さんはソイツの素顔見たことあんの?」

芹野 成海 :「今じゃなくても、別の仕事中とかに」

平良木優秀 :「えっまあ……あるよ」

平良木優秀 :「でもほとんどないなあ、オフで会うことないし……」

平良木優秀 :「任務中はずっと戦闘態勢、みたいな価値観あるからねえ。N課の戦闘部隊は」

芹野 成海 :「なるほどね。常在戦場ってわけ」

芹野 成海 :「話さないのもいい、顔隠すのもいい」

芹野 成海 :「意思疎通はできるんでしょうね?」手をひらひらと振って見せる

フジ :「…………」

フジ :ハンドサインを出して見せる。『待機』。

芹野 成海 :「…………」難しい顔でそのハンドサインを見る。

芹野 成海 :「……まあ……いいわ。認識能力があって、意思疎通が可能で、仕事への意欲があるのは確からしいから」

芹野 成海 :「よろしく。……はあ」

芹野 成海 :テーブルに肘をつき、窓の外の海へ目を向ける。

平良木優秀 :「ま、まあ戦いになったら頼っていいから」

平良木優秀 :「かくいう僕も公安からの出向組でね。実はいまいち彼のノリが分かってないんだ……」小声で芹野さんに零す。

芹野 成海 :「出向組……ああ、そうだったの」

芹野 成海 :「公安にも一人知り合いがいるけど……」ちらりと礼服姿の平良木さんを見る。

芹野 成海 :「……普通の公安は普通の格好してるのね」

平良木優秀 :「普通じゃない公安と知り合いなの? 誰だろうな……」

平良木優秀 :顎に手を当てる。

芹野 成海 :「まあ……ここで会うことはねーと思うわ。それこそ"怪盗"向きじゃないし……」

芹野 成海 :「まさか道楽で客船に乗るタイプでもないし。……」

芹野 成海 :その言葉とともに、幾人かの知り合いに思いを馳せる。

芹野 成海 :"普通じゃない"公安。その彼と仲の良い当主の少女。──その二人とともに出会った、今の恋人。

芹野 成海 :「……はあ」

芹野 成海 :「どうせ客船乗るなら、もうちっと楽しい理由で乗りたかったわね」

芹野 成海 :窓の外の風景を見ながら、うんざりした声でつぶやいた。

GM :ぶおー、と汽笛が響く。

GM :出港が近い。

GM :====


【OP:合流】

GM :【OP:合流】

GM :──『アルカディア』上層

GM :──大ホール

GM :船の中央近い位置にある、最も大きいホール。

GM :楕円型に広がるエリアはいくつもの改装に分かれ、吹き抜けとなっている。

GM :最上層は屋外につながることも可能だが……開閉式の屋根は現在は閉まっていた。

GM :乗客たちが姿を見せている。広大なホールも、まばらに人影で埋まりつつあった。

GM :エンジンの息吹、上下する感覚。どちらも忍びでなければ感じ取れない些細なものに過ぎない。

GM :しかしそれらは、『アルカディア』が出港し、海上を移動し続けていることを明確に表していた。

GM :出港を祝う立食パーティーが開かれる。その情報は「招待状」に記されていた。

GM :つまり、少しでも贅沢な食事に舌を鳴らしたいと考える者か……

GM :展覧会の主催者であり、『アルカディア』の所有者でもあるアーソン氏を一目見たいと考える者が集まってきたのである。

GM :ざわざわ、と乗客たちの会話が弾んでいる……

乗客 :「いや~豪華豪華、実に豪勢な食事でござるな~」

乗客 :「さてもさても、この船舶の主たるアーソン氏といえば、七つの海に名を馳せるお方」

乗客 :「世界中の輸送や郵便を一手に担う、『カネナッラ・トランスポート』は、おぬしも聞いたことがあろう」

乗客 :「へへぇ! おいらでも知ってまさぁ!」

乗客 :「なるほど、それ故にこれほどのもてなしをしても、懐は厚くなるばかりということでござるか」

乗客 :「はした金なら取らん、ってことなんですなぁ~!」

乗客 :「はっはっはっはっは」

乗客 :談笑……

鳴無色葉 :「ほお!そんなにすごいのか、そのカネナッラなんちゃらってのは」

鳴無色葉 :当然のように談笑に加わる。

乗客 :「てやんでぇ! あったりめぇよ!」

鳴無色葉 :一人の持つ皿の上からサーモンのカナッペを勝手にとってもぐもぐたべている。

鳴無色葉 :「あーおもったよりすっぱいな……」そしてかじったものを皿に戻す。

乗客 :「古くは欧羅巴の銀行だったが、さてもさてもと事業を拡大し、しまいにゃ世界中を制覇したんだからな!」

乗客 :「とはいえ、当代社長のアーソン氏にはちょいとした良くない噂もあるねえ」

乗客 :ご隠居が声を潜める……

鳴無色葉 :「ほお?良くない噂とな?」

乗客 :「これが大の女好き、賭博好きなんだそうだ」

鳴無色葉 :「ほお……、ほおほお!クックック」

乗客 :「アーソン氏はまだ若い。世界一の金持ちが放蕩息子たぁ、恐れ入るよぉ……」

鳴無色葉 :「元気があっていいことじゃないか」

鳴無色葉 :そう言って自分の皿からとったティラミスを一口食べるとご隠居の皿にうつす。

乗客 :「うわあっ、糖が……」

鳴無色葉 :「んん?糖質制限があるのか?」

乗客 :「あたしらは質素な生活してるからねぇ、糖の取りすぎはかえって毒なんだよ」

乗客 :「しかし、そうも言ってられんでござるな」

乗客 :「あちらを見られよ、別の大名殿のお見えでござる」

鳴無色葉 :「なんだか懐かしい語彙の者たちだなお前ら……」

鳴無色葉 :言われるがままに”あちら”を見る。

GM :浪人が指さした先には、ひときわ目を引く男がいた。

ザイロック :全身に宝石を纏った、褐色肌の男。おそらく出身は中東であろう。

鳴無色葉 :「んあ!?ザイロック!?」思わず大声を上げる。

ザイロック :パーティーでありながら、宝飾品を除けばいたって簡素な恰好であり……それが許されるという「格」の高さを示していた。

乗客 :「ご存じか。あれなるはザイロック・アリー=マクル殿……中東石油会社の覇王とされる男でござる」

乗客 :「名前の後に”カネモッティ”をつけることもある。その場合は『カネモッティ財閥』の後継者であることを示すのでござるな」

乗客 :「とはいえ、気を付けられよ、町娘どの。”カネモッティ”が二人以上いる場では、その称号はあまりに重い意味を持つ故……」

鳴無色葉 :「町娘……そ、そうなのか?」フルーツ生ハムのピンチョスを陳列棚からとると一口かじってもどす。

乗客 :「うかつに口にすれば、打ち首……ということもある」

鳴無色葉 :「そ、そんなになのか?」

鳴無色葉 :「しかしまあ、カネモッティはともかく……ザイロックはよく知っておる」

鳴無色葉 :「なんせ親友の婿候補だったのだからなあ」

鳴無色葉 :「ククク、ヤツは今の相手で何の文句もないだろうが……」

鳴無色葉 :「あのままカネモッティとの縁談が進んでいたら、この場にいたのかもしれんのう。ククク!」

乗客 :「な、なんと……!」

乗客 :「それほどの高貴なお方のご友人だったんでやすかぁ!?」

乗客 :「こ、これはとんだご無礼を……!」

乗客 :浪人と丁稚は平伏してしまうよ。

鳴無色葉 :「よいよい。そもそも我が高貴なる者であるのはその通りだが……気にすることではないのだ」

鳴無色葉 :「その親友がここにいるわけではないのだしなあ?」

十九川ヤコ :そんな会話を他所に、この場においても圧倒的な存在感を誇る、件の男のすぐ後ろに。

十九川ヤコ :向日葵のように明るい色のドレスの少女。

十九川ヤコ :可愛らしいフリルがあしらわれたデザインとは対象的に、大きく空かれた背中からは健康的な肌が見え隠れしている。

十九川ヤコ :宝飾品こそ身に着けていないものの、この場に似つかわしくない黒い竹刀袋を肩がけにした姿は彼とは違った意味で人目を引いていて。

十九川ヤコ :「………?」

十九川ヤコ :暫くじっ、と着物姿の女を見たかと思えば、何かに気づいたように目を輝かせ。傍らの男に一言二言声をかけてたたた、と傍まで駆け寄った。

十九川ヤコ :「うおお!いろはっち~!」

鳴無色葉 :「ヤコ!?どうしてお前……こんなところで……こんな背中出して!」

ザイロック :「オイ、ヤコ……!」

ザイロック :声をかけようとして、止める。

鳴無色葉 :「…………ん?ははぁん…………」ヤコとザイロックを交互に見る。

鳴無色葉 :「…………うむうむ。ミッチには黙っておいてやろうな?」

十九川ヤコ :「ヤベ~勘違いされてる気するな」

十九川ヤコ :「一応言っておくけど。仕事っス」

鳴無色葉 :「おお!そうか。我はてっきり……火遊びに手を出したのかと思ったぞ」

鳴無色葉 :ザイロックの方へ手を振る。

十九川ヤコ :「だ、出すわけないし……」ややふてくされている。

鳴無色葉 :「ククク!拗ねるな拗ねるな。我はミッチの友人でもあるが、お前がちょっとヤンチャをしたくらいじゃ見捨てはせん」

ザイロック :フン、と鼻を鳴らして、歩き去っていく。

鳴無色葉 :「ま~、なら……婿候補の男と一緒にいるところをたとえミッチに見られても大丈夫ってことだな~?」

鳴無色葉 :「こんなかわいいドレス着て、な~?」

鳴無色葉 :背中をばしばし叩く。

十九川ヤコ :「やましいことなんてしてね~し!」

十九川ヤコ :「そりゃあ折角キメたんだからさ~」

十九川ヤコ :「見てもらいたい気もすっけど。今頃も資料室でカンヅメじゃない?」

水瀬 一理 :「いえいえ、それがそうでもなくて」背後から声。

鳴無色葉 :「おあっ!?」

水瀬 一理 :「せっかくですから、見られて良かったですよ」

十九川ヤコ :「ぎゃわっ!」

十九川ヤコ :びくんと全身の毛を逆立てる。

水瀬 一理 :人目を引く、というのにはいくつか種類があるが。

水瀬 一理 :一定の基準を大きく上回る/下回る場合と、そもそも基準から外れていいる場合があり。

水瀬 一理 :二つ結びの髪と、顔に貼られた大きなシールは後者の方であろう。

鳴無色葉 :「ええ~!?噂をすれば影というが本当に噂に反応してテレポートできるタイプの男か?」

水瀬 一理 :「ふふふ、実は……」

水瀬 一理 :「先ほど大きな声が聞こえましたので、あっ知り合いだと思って」

水瀬 一理 :「歩いてきました。普通に」

十九川ヤコ :「徒歩で来た!だ」

鳴無色葉 :「陸地から豪華客船まで徒歩で……!?」

水瀬 一理 :「そこではなくて」

水瀬 一理 :「まあ、ここに来たのは仕事の一環でしてね」

十九川ヤコ :「イッチんとこもお仕事かあ」

水瀬 一理 :「偶然いいものを見られて、それは良かったですけども」

水瀬 一理 :そっと立ち位置を変えて、少女の背中を隠すように立つ。

鳴無色葉 :「仕事ぉ?そんなにあるのかここに……?」懐から駄菓子屋で買ったペロペロキャンディをとりだして舐め始める。

十九川ヤコ :「なるほど……」

十九川ヤコ :口元を手で抑えながらつらつらと上から下まで色葉ちゃんと一理さんを見る。

十九川ヤコ :「てか……二人ともキマってんな~! カワイイ♡カッコいい♡」

鳴無色葉 :「クックック!そうだろうそうだろう」

鳴無色葉 :「ヤコもキュートかつセクシー……そしてミッチもばっちし決まってかっこいいのう!」

水瀬 一理 :「できるだけ目立たないクラスのものを選んだんですが、どうしてだかよく見られます」

水瀬 一理 :「鳴無さんはさすがの着こなし」

鳴無色葉 :「ミッチは髪がサラサラだからのう~。美少女か?美青年か?と注目されてるのかもなあ」

水瀬 一理 :「ヤコさんは、よくお似合いですよ」

十九川ヤコ :「へへ……」鼻の下をこすりあげる。

鳴無色葉 :(ヤコ、よかったなあ……)と微笑ましく見ている。

十九川ヤコ :「あ、てかさ~。この三人が居るってことは」

十九川ヤコ :「もう一人……居たりするんじゃね?」きょろきょろと辺りを見回している。

水瀬 一理 :見回すたびに背中に合わせて移動しているので、妙な動きになっている。

水瀬 一理 :「まさか、そんな偶然あります?」

鳴無色葉 :「いやいや~、そんなわけないだろ~。さすがに都合がよすぎる……」そう言って舐めていたペロペロキャンディを立食パーティーの皿の上に置く。

芹野 成海 :「………」和気藹藹と話す三人の姿を、少し離れたところから見る影がある。

芹野 成海 :緑を基調としたドレスに身を包んだ長身の女だ。

芹野 成海 :(…………)

芹野 成海 :(さっきアイツらのことがちょっと頭に過ったけど……)

芹野 成海 :(あの集団、だいぶ近寄りたくねーわね)

鳴無色葉 :テーブルクロスで鼻をかんでいる。

水瀬 一理 :水ばかりおかわりをしている。

十九川ヤコ :ノンアルのシャンパンでむせている。

芹野 成海 :(てかなんでアイツ黒髪に……まあそういう偽装なのか……?)

鳴無色葉 :「ミッチ、水以外もいくらでも飲めるんだぞ」

鳴無色葉 :「ほれ、ヤコのシャンパンをもらったらどうだ?」

水瀬 一理 :「好きなんですよねー、真水」

十九川ヤコ :「え!……」

十九川ヤコ :「………ど、どうぞ」

鳴無色葉 :「真水とヤコのシャンパンとどっちが好きなんでぃ!」

芹野 成海 :(プライベートならツッコミに行ってもいいけど……)

水瀬 一理 :「ヤコさんのシャンパンですが……」受け取る。

鳴無色葉 :「水と!ヤコ!どっちが好き!?」

鳴無色葉 :「うむうむ!」満足気。

水瀬 一理 :「比較対象が一瞬おかしかった」

芹野 成海 :(忍びの仕事中にアレに関わるのは……ほぼ自殺行為ね)

芹野 成海 :(バレないうちに移動するか……)

水瀬 一理 :「ありがとうございます、炭酸でした」一口いただいて返す。

十九川ヤコ :「炭酸だからな」す、と受け取って。

鳴無色葉 :「せっかく二人に会ったんだし、成海のエッチな秘密でも教えるか」

十九川ヤコ :「詳しく」

鳴無色葉 :「この前我と成海がセックスしないと出られない部屋に行ったときのことなんだが……」

水瀬 一理 :「……?」

十九川ヤコ :「え!あれ実在するんだ!」

芹野 成海 :「おい」

芹野 成海 :さりげなく近づき、目立たないように指を捻り上げる。

鳴無色葉 :「あだだだだだだ!?!?」

芹野 成海 :「余計なことを話すんじゃねーわよこのバカ」青筋を立てながら小声で言う。

鳴無色葉 :「いだだ……え!?成海!?!?」

鳴無色葉 :「生霊!?」

芹野 成海 :「今すぐ声のボリュームを落とすか、小指をボリュームのつまみの代わりに回転させられるか選びなさい」

鳴無色葉 :「そ、そんな悩ましいことを」

鳴無色葉 :「成海の恥ずかしい秘密がみんなに知られることと引き換えに我の小指をボキボキにしてもらえるなんて……選べないだろ!」

十九川ヤコ :「あたしもよく言って聞かせますんで。勘弁してくだせえ!」

十九川ヤコ :「……てか!せりのんじゃん!」

十九川ヤコ :「エ~~~!ドレスかわい~!」

水瀬 一理 :「そこは喜ぶところなんだなあ」

水瀬 一理 :「……いやしかし、偶然もあるもので……」

芹野 成海 :「声の! ボリュームが! デカいって言ってんの! アンタらは!」飽くまで小声

鳴無色葉 :「え~?成海じゃないか!なんでそんなエッチなドレス着てんだ?」芹野さんの背中をバシバシ叩く。

芹野 成海 :「なんのために私がこんなもん着たと思って……」

芹野 成海 :ヒールで足を思いっきり踏みつつ、鳩尾に肘を入れる。

鳴無色葉 :「あぐっ!?」

鳴無色葉 :「静かにしろってわりに暴力が激しい~……」

十九川ヤコ :「スタイルいいと前から思ってたけど、ホントに似合うな~」ひそひそ。

芹野 成海 :「まあ、誉め言葉は素直に受け取っとくわ」

芹野 成海 :「アンタも似合ってるわ。そうしてると良家の令嬢って感じね……実際そうだけど」

十九川ヤコ :わ~い褒められちったとニコニコしている。

鳴無色葉 :「我は~、我は~?」芹野さんの腕をつかんでぶんぶんしている。

芹野 成海 :「だから静かにしろっての……! 似合ってるのは似合ってるけど髪の色変わってる方に目が行くわよ」

鳴無色葉 :「むう……素直に可愛い♡と言えばいいものを」

水瀬 一理 :「皆さん色とりどりで、見ていてもなかなか……しかし」

水瀬 一理 :「なんでまたここにいらっしゃるんですか?」

芹野 成海 :「あ~、仕事でね。普段のカッコだと晩餐会には合わないし、目立たないようにと思ってこんなドレスまで着て……」

芹野 成海 :「だからこんな目立つ集団に捕まるつもりはなかったんだけど……」

鳴無色葉 :「この船仕事がありすぎだろ。ハロワか?」

水瀬 一理 :「そういう鳴無さんは」

鳴無色葉 :「ん?ああ、我は……」

鳴無色葉 :「……我はなんでここにいるんだ?」

十九川ヤコ :「こいつ……記憶が」

芹野 成海 :「哲学的な話?」

鳴無色葉 :「我はどうして生まれ……人の輪から外れてなお……?」

水瀬 一理 :「もしかして、シリアスなところのツボを押してしまいましたかね」

芹野 成海 :「再起動しろ再起動」イタチ耳を引っ張る

鳴無色葉 :「ああー!」引っ張られて泣いている。

十九川ヤコ :「この手に限る」

鳴無色葉 :「まあ冗談はさておき。我はそんなに仕事でもない……のか?」

鳴無色葉 :「昔診た患者に招待されてのう。鳴無先生に楽しんで欲しいとのことだ」

水瀬 一理 :「冗談でしたか。なるほど、ご縁ですねえ」

十九川ヤコ :「間者……患者?」

十九川ヤコ :「ああ~!そっか! 色葉っち、お医者さんだった」

鳴無色葉 :「そうだぞ。麝香会総合病院は病院なんだぞ」

水瀬 一理 :「病院は病院ですね」

芹野 成海 :「ははあ……。知ってはいるけど、アンタから医者としての経歴が出てくると違和感がすごいわね」

鳴無色葉 :「触診してやろうか?」

鳴無色葉 :「ちなみに我は和装だから下着をつけておらんぞ……♡」芹野さんの耳元でささやく。

芹野 成海 :脛を蹴る。

鳴無色葉 :「うぐっ」蹴られて泣いている。

十九川ヤコ :うむうむと腕を組み頷いている。

芹野 成海 :「色葉はともかく、その口ぶりだとアンタら二人も仕事で?」

水瀬 一理 :「そうなります。いつもの通り出張ですね」

鳴無色葉 :「ヤコはザイロックとなんかあるっぽいぞ。ヤツもみた」

十九川ヤコ :「そうなのだ。昨日の敵は今日の依頼人ってところで」

芹野 成海 :「あ~、カネモッティの……」微妙な顔で頷く

鳴無色葉 :「なんか気軽にカネモッティっていうと打ち首らしいぞ。本当かはしらんが」

十九川ヤコ :「うそ!あたし二回くらいチョクで言っちゃったんだけど!」

鳴無色葉 :「まあザイロックはそのくらいで打ち首にせんヤツだとは思うがなあ……」

鳴無色葉 :「複数いるとヤバいらしい。カネモッティが」

水瀬 一理 :「財閥のパワーバランスとか、そういうのですかねえ」

芹野 成海 :「あ~アレでしょ、後継がどうたらみたいな」

鳴無色葉 :「そうなのか?」


GM :では、あなたたちがカネモッティについてひとところ思いを巡らせていると。

GM :照明が一瞬落ち、スポットが照らされる。

GM :『お待たせいたしました、紳士淑女の皆様』

GM :スピーカーからよく通る男性の声が響く。

GM :扉が開き、杖をついた人影が姿を現す。

アーソン :『ようこそ──”理想郷”へ』

アーソン :『主催のアーソン=デ・クラウスです』

アーソン :ふくよかな体つきの笑顔を周囲に向ける。歯は真っ白だ。

鳴無色葉 :「遊んで暮らしてそうなヤツ出てきたな……」

十九川ヤコ :「ぴかぴかしているな」

乗客 :「ワァァア!」「Mrアーソン! プレジデントアーソン!」

アーソン :『この旅では、私の人生で思う限りの……楽しみを提供できるよう、努めました』

アーソン :『それはすなわち、天にも昇るような気持ちになる美酒……』横に手を差し伸べる。

水瀬 一理 :(読書する時間はもらえないだろうか……)

黒バニー :黒い衣装に身を包んだバニーガールが、シャンパングラスを手渡す。

鳴無色葉 :「この船ってあそこまで露出していいのか」バニーガールを見つめている。

アーソン :『そして、舌をうならせるような美食……』反対に手を伸ばすと、

赤バニー :赤色の衣装に身を包んだバニーガールが、巨大なロースト肉をさらに乗せて現れる。表情は硬い。

十九川ヤコ :「いい趣味してんな~。あの坊っちゃん」

アーソン :『さらに何より、心激しく躍らせ、夢を与えてくれる遊び……そう、ギャンブル!』

アーソン :振り向くと、スポットライトが壁を照らす!

白バニー :白い衣装に身を包んだバニーガールが手を振っている。そしてその背後には……巨大なルーレット盤!

アーソン :『数多く設置されたカジノでは、多くの娯楽を楽しんでいただくことができます……おっと、ご安心ください』

アーソン :『この『アルカディア』では金銭はそのまま使用いたしません。円もドルも、フランもね』

アーソン :手元に小さな星型の金属片を摘まみ上げる。ライトを受けて、星がきらりと輝く。

アーソン :『これが”星”(スター)。カジノでのやり取りをする通貨となります』

アーソン :『カジノに来た皆様に無償で提供され、返却していただく必要はありません。しかし船を降りるときには、スターは現金に換金していただくことができます』

アーソン :『それじゃ絶対に損しないじゃないかって? はっはっは、その通り』

アーソン :『この旅で、皆様に心ゆくまで楽しんでいただきたい! 最高の旅を提供するため、金なら取らない!』

アーソン :『これが私の”理想”でもあるのです。誰もが喜び、楽しむことができる時間を提供したい!』

鳴無色葉 :「クックック……カジノ以外でのスターのやり取りが禁じられていないのなら、金やそれ以上の……"他のもの"が実質掛金になりそうなものだがなあ?」小声で笑っている。

アーソン :胸を張っている。拍手や歓声を受け、紅潮した頬が輝いている。

アーソン :『さあ、皆様! 幸運にも”理想郷”に足をかけた皆様──』

アーソン :『どうぞ、夢のようなひとときをお過ごしください!』

乗客 :「Ohooooo!!」「Fuuuuuu!」「Fantastic!!!」

乗客 :乗客の歓声は割れんばかりだ。

アーソン :『なおもちろんのこと、レジャーはカジノだけではございません』

アーソン :『ジムやレストランも利用でき、サンデッキのプールも解放されます』

アーソン :『そうそう、明日夜から開かれる、博覧会のことも忘れてはなりませんね』

アーソン :『貴重な文化の息吹を、間近で味わえる機会です。是非お立ち寄りください』

芹野 成海 :(文化の息吹ねえ……)

水瀬 一理 :目を細めて、その話を聞いている。

アーソン :『出展品には、一部ザイロック・アリー=マクル氏に協力をいただきました。この場を借りてお礼を申し上げます』

鳴無色葉 :ふーふー息を吹きかけている。文化の息吹に対抗している。

ザイロック :ばん、とスポットで照らされる。不愉快そうに顔をしかめる。

アーソン :『ザイロック氏に盛大な拍手を!』

十九川ヤコ :おお~、と他人事のようにぱちぱちと拍手している。

鳴無色葉 :「いよっ!さすが!」ぱちぱち。

芹野 成海 :普通程度の拍手。

水瀬 一理 :ちら、とヤコさんの方を一瞬見てから、軽く拍手。

乗客 :「AAhhhh!!!」「Unbelievable!」「Te-henda!」

GM :拍手の中にアーソンは歩んでいき、人の波の中に見えなくなる。

GM :パーティのメインイベントが終わったことで、興奮と弛緩の間の熱が漂っている。

GM :船旅が始まったのだ。

GM :それは熱であり、固体であり……秘密の姿をしていた。

鳴無色葉 :「いや~、趣味の悪い金持ちにふさわしい趣味の悪さだったなぁ!健康で良い良い。人間こうでなくてはなあ」

芹野 成海 :「アンタの人間観はどうなってんのよ」

十九川ヤコ :「でもさ~。トップにはトップたるカリスマが必要とかいうけど」

十九川ヤコ :「そういうんは持ってそうだったよな~」

水瀬 一理 :「場を沸かすのは大の得意という感じでしたねえ」

鳴無色葉 :「欲に忠実なのはいいことだ。変にいいこちゃんぶってるよりよほど好感が持てる」

水瀬 一理 :「私の苦手分野です。冷ますのは得意で」

鳴無色葉 :「そうかあ?ミッチ相手のヤコなんか全然冷えてないだろ~?」

十九川ヤコ :げげんちょという顔。

十九川ヤコ :「沸きっぱなしだが?」

鳴無色葉 :「ほらな?」

水瀬 一理 :「……それはその、そういう……そういう個人間のものとは……違……」

水瀬 一理 :「私の話はいいんですよ。展示さえ見られれば」

芹野 成海 :「お熱いことね」

十九川ヤコ :ニヨニヨしている。「色葉っちも人のこと言えんくせに」

鳴無色葉 :「んあ!?」

鳴無色葉 :「い、いいんだよ我の話は……!!」

鳴無色葉 :「ミッチと同じ反応をしてしまった」

水瀬 一理 :「おそろいですね」

鳴無色葉 :「ん、んんっ!しかしあれだ……お前らの"仕事"の詳しい内容は知らんが……カジノ、なかなか重要そうじゃないか」

鳴無色葉 :わざとらしく咳払いをする。

鳴無色葉 :「他にもまだ裏があるかもしれんが……今の話聞いた限りだと、要は名誉を売るってワケだろ」

鳴無色葉 :「金なんかよりよほど……求める者もいるだろうなあ」

十九川ヤコ :「あ~。現金、そのまま使えないもんねえ」

鳴無色葉 :「てかこの船に乗ってる時点で金はある程度あるんだろ。我らはなんか……そういうわけでなく乗っているが……」

鳴無色葉 :「ならこの船ですごーい!素敵!ってなるのはスターをたくさんもってるやつだ」

芹野 成海 :「私は普通に持って帰りたいわね」

芹野 成海 :「そもそも私の立場で支給されるのかは知らねーけど……」

水瀬 一理 :「どういう形式であれ、賭け事は賭け事ですからねえ」

水瀬 一理 :「危険性は感じます。熱くなりすぎないようにしないと」

鳴無色葉 :「たくさんスターをもってたら……信頼を勝ち取れたり交渉の元手にしたりできるだろうな」

鳴無色葉 :「だから……カジノで豪遊する!これは仕方のないことなんだな~」

水瀬 一理 :「話聞いてました?」

鳴無色葉 :「熱くなりすぎなければいいんだろう?」

鳴無色葉 :「100度にならずとも、99度ならセーフ」

水瀬 一理 :「そうやって、豆腐の中のドジョウは煮られていくんですよ」

十九川ヤコ :「かわいそう……」

鳴無色葉 :「ドジョウって豆腐に住んでるのか?」

芹野 成海 :「生息地:豆腐の生き物がいる訳ねーでしょうが」

鳴無色葉 :「なんか……豆腐の菌?とか……」

十九川ヤコ :「菌って生き物カテゴリなん?」

鳴無色葉 :「菌って死んでるのか?」

水瀬 一理 :「生き物に数えると、何かと生きづらくなりそうな気がしてますね」

鳴無色葉 :「クックック……ミッチの腸内にも……無数の菌が生きておるぞ~!」

鳴無色葉 :がおーっと手を構える。

水瀬 一理 :「うわあ、意識してしまった」

鳴無色葉 :「とにかく!我はカジノにいくし……プールもいきたいし……あと展覧会だったか。あれもみたい」

鳴無色葉 :「博覧会?展覧会と博覧会って何が違うんだ?」

芹野 成海 :「辞書の人、違いは?」水瀬さんへ目を向ける

水瀬 一理 :「今調べてますー」いつの間にかぱらぱらとページをめくっている。

鳴無色葉 :「おお、便利……」

水瀬 一理 :「展覧会とは、美術作品を一ヵ所に集めて展示・公開すること」

水瀬 一理 :「博覧会は、種々の産物を陳列して公衆に見せ、販路拡張と改良進歩を目ざして開く会」

水瀬 一理 :「主に美術的観点か、博物的観点か、の違いなのじゃないでしょうか」

水瀬 一理 :「今回は……美術だけというわけでもないのでは?」

鳴無色葉 :「そうだったのか……」

鳴無色葉 :「いや、無論分かっていた。お前らを試しただけだ」

芹野 成海 :「ははあ、目的がはっきりしてるかどうかって違いなのね」

十九川ヤコ :「個人か大衆向けか、みたいなもんだと思っていたけど。う~ん、さすがだぜ」

鳴無色葉 :「展派と博派の戦いかと思っていた」

十九川ヤコ :「展覧会の方はあたしも行くことにはなるだろうけど」

十九川ヤコ :「それ以外はな~。プライベートならみんなと一緒にワイワイ周りたいとこ、いっぱいあるのにな~」

十九川ヤコ :肩を落とす。

鳴無色葉 :「ああ~。仕事だもんなあ……」

芹野 成海 :「そうね。私もプライベートなら良かったんだけど」溜息をつく。

水瀬 一理 :「私の仕事も、どうやら読書の時間は捻出できないようで」

水瀬 一理 :「なかなか遊んで暮らすというわけにはいきませんね」

鳴無色葉 :「まっ、我らプライベートだとこんなところまず来られないんだがな」

十九川ヤコ :「それは言わない約束っしょ~!」

鳴無色葉 :「だから必要なのは……これは仕事に必要なことなのでと屁理屈を付けて遊ぶことだ!」

鳴無色葉 :「誰も止めに来なければ我は展示されている美術品にラクガキしにいくからな」

芹野 成海 :「やったら海に沈めるわよ」

鳴無色葉 :「優しくお願いします……♡」

十九川ヤコ :「色葉っち本当にやるからな~」

鳴無色葉 :「成海も本当に海に沈めるぞ」

芹野 成海 :「コイツ最近暴力が効かなくなってきてるのよね……」

水瀬 一理 :「危険度が上がっておられる」

鳴無色葉 :「効いてるぞ!ちゃんと悦んで……じゃない、反省しておるぞ」

水瀬 一理 :「上がってる……」

水瀬 一理 :「ま、お互い仕事もプライベートも上手くやれるといいですねえ」

水瀬 一理 :「せっかくこんな……それこそ夢みたいなところに放り込まれたんですからね」

十九川ヤコ :「双方両立させてこそのオトナ……だからね」

十九川ヤコ :シャンペンの入ったグラスを傾ける。

鳴無色葉 :「うむうむ。そうだ」

鳴無色葉 :「……………………豪華な船のパーティーで、みんながいて。良い夢で、よかったよ」

鳴無色葉 :「カジノで配られるスターの中に爆竹入れておいたら面白いことになるかのう?」

芹野 成海 :「………?」一瞬覗いた妙な様子に眉を顰める。

芹野 成海 :「アンタまた変なこと考えてるんじゃねーでしょうね?」

鳴無色葉 :「爆竹じゃなくて爆弾の方がいいか?」

芹野 成海 :「そうじゃなくて……」

芹野 成海 :「……また訳の分からんメソメソに入り込んでるんじゃなけりゃ別にいいけど」

芹野 成海 :「いや良くはねーわね」

芹野 成海 :「爆竹も爆弾もやめろ」

鳴無色葉 :「まったく……ワガママなやつだのう」

芹野 成海 :「はあ……まあ」

芹野 成海 :「アンタらの言う通り。それなりにやりましょう」

芹野 成海 :「仕事も、プライベートも」

GM :====


シスター :「はぁ……やっと見つけましたよ」

GM :ホールの影、壁際で、修道女らしき女が声をかける。

シスター :「あなたの放浪癖は如何ともしがたいものですね、シスター・カマラ」

虚無僧 :「ん? んー、ふふ……」

虚無僧 :カマラ、と呼ばれた僧衣の奇人が、編み笠を揺らす。

虚無僧 :「これは仕方ない、魂の形だからね……」

虚無僧 :「気張ってもしょうがないだろう? 時間は死ぬほどあるんだし」

シスター :「あなたには、ですがね……まあ、接触は済ませています」

シスター :「ご健闘を、シスター・カマラ」

虚無僧 :「ご加護を、シスター・サリア」

GM :====


GM :====

GM :オープニングを終了します。

GM :ハンドアウトを公開します。

桑名水姫の【使命】
くわな・みずき。
黒髪の幼い少女。
線が細く、体が弱いのか車椅子に乗っている。
かつて鳴無色葉が担当医となっていた、病人だった。
慣れないパーティに期待を隠し切れない様子である。

【使命】パーティを楽しむ。

このハンドアウトに【秘密】は無い。

桑名玄一郎の【使命】
くわな・げんいちろう。
初老の男性。桑名水姫の父親。
海運会社の重役であり、その関係で『アルカディア』のパーティにも参加したようだ。
水姫を溺愛しており、病弱な彼女を楽しませることに心を砕いている。

【使命】桑名水姫を楽しませる。

緋扇ツヅの【使命】
ひおうぎ・つづ。
公安隠密局。『国立日読資料室』司書。
巨大な本を常に携帯した、表情に乏しい女性。
『サラヴ』調査の重要度を加味し、水瀬一理とともに派遣された。

【使命】『サラヴ』を調査する。

ザイロック・アリー=マクル・カネモッティの【使命】
エネルギー資源開発企業『アブラハム=チャトレル石油』CEO。
『カネモッティ財閥』という、世界最大規模の財閥の後継者候補の一人であり、財力がありまくる。
独占欲が強く、価値のある品を数多く蒐集し、死蔵していると言われていた。
しかし今回の博覧会には、貴重な『サラヴ』を出展しており、何か心境の変化があったのではないかと噂されている。

【使命】展示会を無事に終わらせる。

平良木優秀の【使命】
たいらぎ・すぐとし。
外事N課。気弱な壮年の男性。
元は公安隠密局に所属していた出向者であり、いまいち浮いているらしい。
名目上は部下として、無口な忍び「フジ」を連れている。

【使命】「怪盗」を確保する。

夜光イリエの【使命】
やこう・いりえ。
醜女衆。口元を布で隠した女性。
男性不信のようであり、女性に対しては友好的。

【使命】「怪盗」を撃退する。

ザイロック・アリー=マクル・カネモッティの【使命】
エネルギー資源開発企業『アブラハム=チャトレル石油』CEO。
『カネモッティ財閥』という、世界最大規模の財閥の後継者候補の一人であり、財力がありまくる。
独占欲が強く、価値のある品を数多く蒐集し、死蔵していると言われていた。
しかし今回の博覧会には、貴重な『サラヴ』を出展しており、何か心境の変化があったのではないかと噂されている。

【使命】展示会を無事に終わらせる。

アーソン=デ・クラウス・カネモッティの【使命】
国際的運輸・郵便企業『カネナッラ・トランスポート』CEO。
『カネモッティ財閥』という、世界最大規模の財閥の後継者候補の一人であり、毎日遊んで暮らすと言われている。
特にギャンブルには目が無いようで、建造に出資した『アルカディア』にも多くのカジノ施設を作らせたとか。
今回の『アルカディア』クルーズツアー、並びに博覧会の主催者。

【使命】クルーズの旅を楽しむ。

黒バニーの【偽装】
黒い衣装のバニーガール。金髪で、グラマラスな体型。
やたらと酒を勧めている。

赤バニーの【偽装】
赤い衣装のバニーガール。高身長で筋肉質である。
どこか不満げな様子である。

白バニーの【偽装】
白い衣装のバニーガール。褐色の肌をしている。
ミステリアスな微笑をたたえている。

GM :バニーガール三種はエニグマとなっております。

GM :メインフェイズは三サイクル予定……足りなかったら増やすかも

GM :じゃあ、【予知夢】タイム入りますね

GM :水瀬さんは好きなバニーガールのことを夢に見てください。

十九川ヤコ :クッ……

GM :こっそり宣言してね。

水瀬 一理 :こっそり了解!

水瀬 一理 :確認しました!

GM :このひと寝言でバニーのこと言ってました

水瀬 一理 :濡れ衣……でもないのか……

鳴無色葉 :つくづくそういうのに縁があるなあ

水瀬 一理 :なんででしょね

十九川ヤコ :そんなにバニーがいいの?

水瀬 一理 :そういうあれではなくてですね、夢というものが深層心理という説も今では怪しいとされていて

水瀬 一理 :偶然そういうこともあります、偶然です

十九川ヤコ :ふ~ん……

水瀬 一理 :あああ


GM :====

GM :メインフェイズ開始前に特別ルールのご紹介を忘れていたぜ

GM :今回、シーンプレイヤーはドラマシーンで「カジノ判定」を一回行うことができます!

GM :カジノ判定を行う場合、ご自分の手持ちの『星』を好きな数BET宣言していただき

GM :謀術分野からランダムで選んだ特技で判定してください。

GM :成功すればBETした『星』が二倍になって戻ってきます

GM :さらにダイス目が10以上の場合、三倍になるというオマケつき!

GM :『星』を所持していないPCは、シーン開始時に自動的に1個もらうことができます。なので素寒貧になる恐れはないね!

GM :で、セッション終了時に『星』を所持していれば、功績点と変換できます

GM :レートは階級を上げるために必要な功績点と同じ感じで……

GM :10→20→50→100払うごとに1点ずつもらえる

GM :いっぱい稼ごう。

GM :ちなみにPC間で『星』の移動も自由とします。

GM :そんな感じかな? あとはそうね

GM :『再訪』ルールも入れときましょうか。セッション中一度出たシーン表の目は、ダイスを振らずにそのシーンを選ぶことができます

GM :てな感じで! 改めてメインフェイズを始めていきまっしょい

GM :====



【メインフェイズ】


【第一サイクル:水瀬一理】

GM :登場希望とシーン表をどうぞ~

水瀬 一理 :登場希望はPC全員出ていただいて、実際どうロールするかはシーン表見て決めようかな

鳴無色葉 :でまっしゅ!

十九川ヤコ :でますう

芹野 成海 :でます!

水瀬 一理 :シーン表は通常のものですか?

GM :一応『アルカディア』シーン表もある

水瀬 一理 :えーっいいな!

GM :2D6で振ることができますよん

水瀬 一理 :ではアルカディアにします!

水瀬 一理 :2d6 (2D6) > 9[3,6] > 9

GM :9:カジノ。ポーカーテーブルでは高額のチップが行き交っている。このシーンで行うカジノ判定は、マイナス1修正がつき、成功時の獲得『星』数がさらに+1倍になる。

水瀬 一理 :うわーすごい

水瀬 一理 :どうしようかな、一人で回そうかとも思ったんですけど、会話もしたいし

水瀬 一理 :まずヤコさんとカジノぶらぶらしつつ調査をしようかな

十九川ヤコ :むっ!じゃあまわりますか

GM :どすこい!(ドレスコードに即したあいさつ)

GM :====


GM :──カジノエリア『オアシス』

GM :──ポーカーテーブル

GM :大小さまざまなギャンブルが展開されている巨大カジノエリアは、アーソンの発表によって大いににぎわいを見せている。

GM :しかしその中でも、一種の静けさ……品格を漂わせるのは、ポーカーテーブルであろう。

GM :『星』を支給された分だけではなく、おそらく自前で用意している。高等乗客が多くテーブルについているのだ。

GM :もちろん、動く金額も大きい。相手も熟練者が多くなるだろう。

GM :ぺら、とトランプが捲られ、わずかな感嘆とともに、『星』が動いていた。

水瀬 一理 :その静かな緊張の漂うさ中を、飄々と歩く影。

水瀬 一理 :談笑する連れと共に、つくべき卓を探しているようにも見えるが。

水瀬 一理 :「……いや、どちらも白熱していて、割り込む隙を探すのが一苦労だ」

水瀬 一理 :視線は、あちらこちらの人に投げかけられている。主に、客ではない。

水瀬 一理 :「ヤコさんも、遊びたくなったらいつでもどうぞ」

十九川ヤコ :「うお~、あの人ブタなのに全員オリさせちゃってるよ!プロじゃんプロ」

十九川ヤコ :その隣で連れ立ち、目をきらきらと輝かせながら、小声ながらも興奮を隠せない様子で捲し立てて。

十九川ヤコ :「キョーミはあるけどさ~。あたしギャンブルてんで向いてないからな~」

十九川ヤコ :「す~ぐカッカしちゃうの」

水瀬 一理 :「難しいものですよね。向いていそうでも、確率というものはありますし」

十九川ヤコ :「そうそ。毎度のごとく負け続くんならもうやらね~もん!ってなるけど」

十九川ヤコ :「たまの勝利の美酒がウマすぎるんだよな。ハマる気持ちもわかるわあ」

水瀬 一理 :「ダイスを振らないで勝てれば一番なんですがね……」

水瀬 一理 :「ついつい任せてしまいたくなるのもまあ、人情かなあ」

十九川ヤコ :「任せてみる……なるほどね」うんうんと頷く。

十九川ヤコ :「そうだな~。でも、あたしがやってみるより、イッチがこういうんで、どういう勝負をするのかは気になるかな」

十九川ヤコ :「ポーカーとかめちゃくちゃお上手そうですしい」

十九川ヤコ :「あ、もちろん無理強いはしてないっすよ。お仕事中だしさあ」

水瀬 一理 :「何かとそういうイメージがつきがちな水瀬ですが……そうだなあ」

水瀬 一理 :少し考えて。

水瀬 一理 :「私はもうちょっと、別の賭けを今していまして」

水瀬 一理 :「ヤコさん、【予知夢】は信じますか?」

十九川ヤコ :僅かに小首を傾げて。

十九川ヤコ :「うん。似たような能力持っているコもいるし」傍らの竹刀袋を軽く叩いて。

十九川ヤコ :「あたしたちみたいなのがそういう力を持っていても、おかしくはないんじゃないかなあ」

水瀬 一理 :「私は、少し前に珍しく夢を見まして。よく見えなかったので初めは……ヤコさんかと思ったんですよ」

十九川ヤコ :「え!」どきり。

水瀬 一理 :「でも、違う」

十九川ヤコ :「違った……」もやり。

水瀬 一理 :「あんなものが、あなたであるはずがない」

水瀬 一理 :「あれは『脅威』でした」

水瀬 一理 :「この船で、同じものと出会った。だから、何かある前にと探しています」

十九川ヤコ :閉口して、じ、と。彼の閉じられたように見える、瞳の奥を覗く。

十九川ヤコ :「あたしにやれること、ある?」

水瀬 一理 :「……そうですね。必要があれば、いろいろと手伝っていただくこともあるかと思いますし」

水瀬 一理 :ふと引き締めていた表情を緩める。

水瀬 一理 :「一緒にいてもらえるだけで、心強い」

十九川ヤコ :「へへ」つられるように弛緩して。

十九川ヤコ :「あたしたち四人がここでたまたま再会して〜、ってのも」

十九川ヤコ :「もしかしたら、その脅威に対抗するべく、誰かさんが集わせたのかもな」

十九川ヤコ :「ほら、友情パワーがすごいから。ウチら」

水瀬 一理 :「そういうことだといいですよねえ」

水瀬 一理 :いつもの笑顔のような表情から、ふと視線が、カジノの従業員へと向く。


水瀬 一理 :というところで、情報判定をしたいと思います。

GM :は~い 対象は

水瀬 一理 :白バニーの【偽装】を《調査術》で判定します。

GM :了解です、では

GM :何らかの効果で、接近戦ダメージ1点を水瀬さんは受けてください。

水瀬 一理 :

水瀬 一理 :1d6 (1D6) > 6

十九川ヤコ :イッチ~!

水瀬 一理 :よ、妖術にダメージを受けました……!

GM :あらあら

GM :では判定をどうぞ!

水瀬 一理 :判定の方は【内偵】の効果で自動成功のはず!

GM :ぎえぇ~!?

GM :では白バニーの【真実】が公開されます。

白バニーの【真実】
【戦力】謎の支援者 解除判定:計画判定《人脈》
PCがセッション中に忍具か妖魔武器を獲得したときに使用。「ボス」は「兵糧丸」「神通丸」「遁甲符」のいずれかを一個獲得する。

カーネリアンの【概要】
中東の出身。地下水などを見つけ出すシャーマンの家系であると言う。
前髪の奥に隠れた瞳を見た者はいない……

GM :白バニーちゃんはカーネリアン、という名前だそうですね。

水瀬 一理 :お名前知っちゃった

水瀬 一理 :あと背景【身分】の効果でもう一度情報判定が可能になるかな?

GM :そうですね!

水瀬 一理 :対象とかはちょっとお待ちください

水瀬 一理 :ではもう一度、赤バニーの【偽装】を《人脈》で調べます

GM :では、何らかの効果により、水瀬さんは接近戦ダメージ1点をどうぞ。

十九川ヤコ :うわああああ

水瀬 一理 :1d6 (1D6) > 1

水瀬 一理 :器術失いました

GM :チッ……判定もどうぞ~

水瀬 一理 :これも【内偵】でクリアします

GM :つよすぎ~!

GM :では赤バニーの【真実】を公開します。

赤バニーの【真実】
【戦力】用心棒 解除判定:計画判定《骨法術》
誰かが情報判定を行おうとしたときに使用できる。情報判定を行おうとしたキャラクターに接近戦ダメージ1点を与える。

朱宝貝の【概要】
ドロシー・ジウ。香港マフィア。
腕利きの用心棒として大陸では知られ、怪しい動きをする人間を監視する任務に就いている。

system :[ 水瀬一理 ] 器術 : 1 → 0

system :[ 水瀬一理 ] 妖術 : 1 → 0

水瀬 一理 :質問です、解除判定のタイミングは今でも大丈夫でしょうか?

GM :解除判定は計画判定なので、主要な行動が必要になります。

GM :今のタイミングでは行えませんね~

水瀬 一理 :全部終わってからというわけですね。了解

水瀬 一理 :では、さらに【身分】の効果で黒バニーの【偽装】について調べます!

GM :ククク……【用心棒】発動! 接近戦ダメージ1点くらえ!

GM :そのまま判定は……【内偵】で自動成功だとォ~!?

水瀬 一理 :うおおお

水瀬 一理 :1d6 (1D6) > 2

水瀬 一理 :ギャー体術

GM :いいところを引いたね

system :[ 水瀬一理 ] 体術 : 1 → 0

GM :では黒バニーの【真実】を公開します!

黒バニーの【真実】
【戦力】沼 解除判定:《対人術》
誰かがドラマシーンで判定に失敗したときに使用。
そのキャラクターがサイクル中行う、あらゆる判定にマイナス1の修正をつける。

ミルクィの【概要】
プロのコンパニオン。経歴不明。

水瀬 一理 :よぼよぼ

十九川ヤコ :イッチ…!

水瀬 一理 :また【身分】使えるけど、今回は放棄します!

GM :ハイヨ~

十九川ヤコ :あれ?これもしかして

十九川ヤコ :イッチそのまま黒バニーちゃん解除判定いける?

十九川ヤコ :補助判定なら…?

GM :いけます!

水瀬 一理 :対人術なら7ですね

黒バニー :失敗しろ♡

水瀬 一理 :うおおお いきます

水瀬 一理 :2D6>=7 (判定:調査術) (2D6>=7) > 7[2,5] > 7 > 成功

GM :おお、お見事!

水瀬 一理 :ギリ!

十九川ヤコ :すごすぎる

GM :では、【沼】の効果が解除されました。さらに……

GM :【戦力】を暴いたことで、ミルクィが隠していた【秘密】も提示されます。

水瀬 一理 :

GM :これは通常の【秘密】と同じ感じで、解除した水瀬さんのみかな

水瀬 一理 :はーい!

水瀬 一理 :確認しました

水瀬 一理 :で、これはPC全員にお渡ししようと思います

鳴無色葉 :あっやった~~~!!!

GM :はーい

ミルクィの【秘密】
ミルクィは、隠忍の血統に所属する血盟「荒夜聯隊」の一員である。
識別名は「塗り壁」。
変装の技術や肉体変化に優れる潜入工作員である。
その能力を活かし、「予告状」を『アルカディア』内に設置した。
だが、『サラヴ』を強く求めている様子ではない。指示通りに動いただけといった様子だ。
彼女の……『荒夜聯隊』の目的は、また別にあるのだろうか。

GM :では簡単にロールを……


水瀬 一理 :相手を調査するということは、常に相手の間合いに入る、ということでもある。

水瀬 一理 :それも、先に察知できるほどの脅威とあらば。

朱宝貝 :「……」

朱宝貝 :朱色のバニーが鋭く、動く者を観察する。

朱宝貝 :靴擦れを直すように、踵に触れ、再び地面に落とす。

GM :直後、床が爆発したような衝撃が水瀬一理を襲う。

GM :発頸と思われる技術。しかし精度も威力も、表の世界に語られる比ではない。

水瀬 一理 :「……!」外見からは見て取れない、しかし体内を直に傷つけるような気配。

水瀬 一理 :口から零れそうになった血を飲み込んで、表情を取り繕って。

水瀬 一理 :(……ああ、しかし。掴んだ)

水瀬 一理 :(掴んだぞ、「荒夜聯隊」!)

ミルクィ :「ん? あれあれ~?」

ミルクィ :豊かな肢体を揺らして、金髪のバニーガールが近づいてくる。

ミルクィ :「どうしたんですかぁ、お・きゃ・く・さ・ま♡ 空気に酔っちゃいました?」

ミルクィ :「ささ、まずは一杯飲み干しましょ♡ 気分がふわふわして、気持ちよくなりますよ~♡」

ミルクィ :泡を立てるグラスを差し出す。照明を乱反射する色合いは、いかにも上等な酒に見える。

水瀬 一理 :「いいえ、結構。すぐ治ります」

水瀬 一理 :脂汗を隠しながら、懐から小さな筒のようなものを取り出す。

水瀬 一理 :差し出された手に、ぽん、と不可視のインクで圧された捺印が記される。

水瀬 一理 :「返却」と。

ミルクィ :「ほぇ?」

十九川ヤコ :黙したまま、隣の彼の様子を伺って。そのままささ、と二人を遮るように前へ。

十九川ヤコ :「そうですそうです! さあさダーリン! 外の空気でも吸いに行きましょ行きましょ」

十九川ヤコ :オホホホ……と片手を口元に当てながら彼の手を引っ張っていく。

水瀬 一理 :「……ありがとうございます」歩きながら、微かに疲労の滲んだ声。

水瀬 一理 :「あなたにも、鳴無さん芹野さんにも伝えておいた方がいいかもしれませんね……」

水瀬 一理 :耳元で、今のやり取りで得た秘密を伝える。

十九川ヤコ :足を止めず、うひゃあ、と僅かに擽ったそうに肩をすくめて。

十九川ヤコ :「ん、わかった」

十九川ヤコ :「……あの」

十九川ヤコ :「あなたも、あたしも。お互い忍びなんだから」

十九川ヤコ :「やり方にケチつける気なんて、さらさら無いし。イッチのそういうトコ、あたし、大好きだけどさ」

十九川ヤコ :ぐ、と顔を覗き込む。「一緒にやれることがあるなら、あたし、何でもするから」

十九川ヤコ :「だから、イッチも。エンリョなくあたしを頼ってよね」に、と微笑む。

水瀬 一理 :「……困ったなあ」言葉の通り、少し困惑したような顔で微笑んで。

水瀬 一理 :「私もヤコさんのそういうところに助けられ……いつもお世話に……んん」

水瀬 一理 :「大切にしたいと、思っていますよ。ありがとう」


水瀬 一理 :忘れるところだったカジノ判定をしましょうか……-1だけど

GM :了解です~ 特技はこっちで決めるか

GM :2D6 (2D6) > 6[3,3] > 6

GM :《詐術》です! 上手くブラフをきかそう!

水瀬 一理 :6だから7!

水瀬 一理 :2D6-1>=6 (判定:調査術) (2D6-1>=6) > 8[3,5]-1 > 7 > 成功

十九川ヤコ :最強

水瀬 一理 :あっ星は1個しかないので1個ですね。次ちゃんとします

GM :では星が……2個になった!

GM :よかったね!

水瀬 一理 :やったー

GM :訂正します シーン表効果で+1倍されるので、3倍の3個でした

水瀬 一理 :了解です!

GM :====


GM :──ポーカーテーブル

チャイナ服の少女 :「…………」

チャイナ服の少女 :色素の薄い少女が、手札を睨んでしかめ面をしている。

コートの男性 :「ハハ……美しい顔が台無しですよ」

コートの男性 :隣には浅黒い肌の、長髪の男が座っている。手札をひらひらと振るう。

コートの男性 :「私はレイズしましたよ、レディ」

コートの男性 :「コールか、ドロップか……」

チャイナ服の少女 :「……なやんでるわけじゃないわ」

チャイナ服の少女 :「きめるりゆうが、まだたりないだけ」

コートの男性 :「それを悩んでいるというのでは?」

コートの男性 :「まあ、良いでしょう。この場は預けます」

コートの男性 :手札を伏せ、席を立つ。

コートの男性 :「また展覧会でお会いしましょう、レディ」

チャイナ服の少女 :「……」

チャイナ服の少女 :口をとがらせている。

帽子の女性 :「あら、院長はどちらに?」

帽子の女性 :つばの広い帽子をかぶった女性が、両手にグラスを携えて近寄る。

チャイナ服の少女 :「しらない」

チャイナ服の少女 :「あなたもどっかいって」

帽子の女性 :「まぁ、ご機嫌斜めかしら」

帽子の女性 :「それでは……そうそう」

帽子の女性 :「手札を見せないからと言って、ブラフとは限りませんわ」

帽子の女性 :伏せられていたトランプを一枚捲る。ハートのA。

帽子の女性 :「『情報は秘されてこそ価値がある』。それだけですから」

帽子の女性 :残りのカードをディーラーに渡し、立ち去る。

チャイナ服の少女 :「…………」

チャイナ服の少女 :「もうすこし、わかりやすくはなせないのかしら」

チャイナ服の少女 :手札を捨て、グラスを傾けた。

GM :====


【第一サイクル:十九川ヤコ】

GM :登場希望とシーン表をどうぞ!

十九川ヤコ :はあい

十九川ヤコ :登場希望は前回から変わらず水瀬一理さんに登場してもらおうかな~

水瀬 一理 :しまーす

十九川ヤコ :やった~!

十九川ヤコ :シーンはアルカディア表をふらせてもらうぜ!

十九川ヤコ :2d6 (2D6) > 10[5,5] > 10

GM :10:展覧会会場。厳重に警備が敷かれているようだ……。

十九川ヤコ :おっ下見

GM :という感じだといいかもしれませんね

GM :====


GM :──展覧会会場

GM :大ホール一つを改装した、巨大な展覧会……ではあるが。

GM :夜の開催までは準備中ということになっている。絵画が並んでいるエリアは公開されているようだ。

GM :準備中にしては、警備員が多いように見えるが……

十九川ヤコ :ひょいとつま先立ちになり、きょろきょろと辺りを見回している。

十九川ヤコ :「やっぱ他の展示物はまだ見れないかあ。ちっとばかし興味あったけど」

十九川ヤコ :「にしても準備中なのに混んでるな。厳戒態勢ってカンジ?」

十九川ヤコ :むむ、と唸って腕を組む。「一理隊員はどう思われますか」

水瀬 一理 :「はい、隊長」敬礼の真似をして。

水瀬 一理 :「よほど重要なものを管理しているんでしょうねえ。夜までお預けのようですが」

水瀬 一理 :「……本とか、本とか」

十九川ヤコ :「隊員は古書の類には目がありませんからなあ」

十九川ヤコ :「かくいうあたしも……刀剣とかあったらテンション高まってしまうかもだな」

十九川ヤコ :ふふ、と笑う。

水瀬 一理 :「貴重な品があってもおかしくはないなあ」

水瀬 一理 :「美術品だって、まあ、門外漢ですが相当ですし」

十九川ヤコ :「目利きには一日の長があるからな。イッチは」

十九川ヤコ :「あの……じゃあさあ」後ろ手にやや目線を落とす。

十九川ヤコ :「この仕事終わったら、こういうのまわってみるような」

十九川ヤコ :「お、おデートみたいなやつを……当方所望してもよろしいか?」

水瀬 一理 :「そうですねえー、そうはいってもあちこち場所はありますし」

水瀬 一理 :「……その前の行動計画を、一緒に立てません?」

十九川ヤコ :「いいですなあ!」

十九川ヤコ :「へっへへへ。ただでさえ目新しい場所でテンション上がりっぱなのに」

十九川ヤコ :「モチベも上がりまくってきたな」

水瀬 一理 :「不詳水瀬、『なんで出かけないのにガイドブックだけ何冊も買ってるんですか』と言われ続けです」

水瀬 一理 :くすくす笑う。

十九川ヤコ :「その知識を是非弊社で活かしてくれたまえよ」腰に手を当ててから。

十九川ヤコ :「じゃ~」す、と小指を立てる。

十九川ヤコ :「約束しましょ」

水瀬 一理 :「はい、了解です。社長」

水瀬 一理 :小指をそこに絡めて。

十九川ヤコ :花のようにまた笑う。


十九川ヤコ :こんなところで……感情判定をしてみます!

十九川ヤコ :指定特技は……指と指を繋いだ……即ち《手練》でいく!

十九川ヤコ :ふってみるぜ~

十九川ヤコ :2D6>=5 (判定:手練) (2D6>=5) > 6[2,4] > 6 > 成功

十九川ヤコ :オシ!

水瀬 一理 :やた!

GM :お見事!

GM :特になんかおこったりはしない……ETをどうぞ~

十九川ヤコ :ホホホのホ

十九川ヤコ :ET 感情表(1) > 共感(プラス)/不信(マイナス)

水瀬 一理 :ET 感情表(3) > 愛情(プラス)/妬み(マイナス)

水瀬 一理 :愛情いきます

十九川ヤコ :共感になっちゃった! とはいえポジの共感だぜ 同じものをみたい

GM :オホホ

GM :〆もどうぞ~


十九川ヤコ :「ゆ~びきりげんまんっ、うっそつ~いたら紙千枚た~べるっ」

十九川ヤコ :繋いだ指をぶんぶんと振る。

水瀬 一理 :「針じゃないんですね」

水瀬 一理 :ぶんぶん振られている。

十九川ヤコ :「そっちのほうが嬉しいかなって」

水瀬 一理 :「できれば目で食べたいなあ……っと」

十九川ヤコ :「目はだめで~す」じ、と見つめて。

十九川ヤコ :「……あ、ガイドブックと言えば」

十九川ヤコ :ごそごそと小さめの鞄から一冊の本を取り出してみせる。

十九川ヤコ :アルカディア号について特集された冊子。そのページに挟まれるようにして。

十九川ヤコ :金属製の、細い栞から。きらきらと輝く細い鎖が僅かに垂れている。

十九川ヤコ :「あの、これ……」

十九川ヤコ :「大切に、使わせていただいておりますので……」

水瀬 一理 :「あ、これはこれはどうも、痛み入ります……」

水瀬 一理 :鎖の弾く光を追うようにして、戸惑うように視線が動く。

水瀬 一理 :「……照れますね、これは」

十九川ヤコ :「………」紅潮した頬を隠すように、顔の前に本を掲げてみせる。

十九川ヤコ :「会うとわかってたら、お返しとかも、持ってこれたんだけど……」

十九川ヤコ :「うん、それも込み込みで」

十九川ヤコ :「次また会うときは……覚悟するといい!水瀬一理!」

十九川ヤコ :はっはっは、と声を張り上げる。

水瀬 一理 :「怖いなあ、何をされてしまうんだろう」

水瀬 一理 :両手を上に上げて、そんな風に受け流して。

水瀬 一理 :そう言いながら、目の前の少女に向けられた視線は、確かに愛情が込められたものであるようだった。

水瀬 一理 :自分でも、未だによくわからないのだが。

十九川ヤコ :「ところで、あの」

十九川ヤコ :「そんなことは100無いとは思いつつも、興味がないわけではないから伺うんですけれども」

水瀬 一理 :「はい?」

十九川ヤコ :「夢って……なんか……その人の願望?とかも現れるらしくって」

十九川ヤコ :「だからあ……あの」

十九川ヤコ :「あたしも着た方がいいすか? バニーちゃん」

水瀬 一理 :「は」

水瀬 一理 :「いや、あの、それは……別にそのままを見たわけではなくてですね」

水瀬 一理 :「その、私もあんなことになるとは全く……」

水瀬 一理 :「……困ったな、どうしよう……」

十九川ヤコ :「へへへ」悪戯っぽくにやりと微笑んで。

十九川ヤコ :「冗談ですぜダンナ。まあやぶさかではないけれども……」

水瀬 一理 :「大体、困ってること自体に自分で困ってるので……うーん」

水瀬 一理 :「次はヤコさんの夢をちゃんと見ますから」

水瀬 一理 :「それで、許してくださいね」

十九川ヤコ :ふふん、と鼻を鳴らして。

十九川ヤコ :「よかろうもん」

十九川ヤコ :弾む声で答えた。

GM :====


十九川ヤコ :では……

十九川ヤコ :やるか カジノ判定を

GM :来たわね!

GM :2D6 (2D6) > 10[5,5] > 10

GM :あっやべ 先に振っちゃった

十九川ヤコ :いいよお

GM :まあ賭けるのは1個だもんね

GM :指定特技は《傀儡の術》ですね

十九川ヤコ :おっワンチャンある

十九川ヤコ :じゃあ一個賭けて《九ノ一の術》で振ってみよう!

GM :うぇい

十九川ヤコ :2D6>=6 (判定:九ノ一の術) (2D6>=6) > 8[3,5] > 8 > 成功

十九川ヤコ :ギャハハ!

GM :お見事! 『星』が2個になりました

十九川ヤコ :ありがて~~!

十九川ヤコ :じゃあ貰ってそのままとくになく!以上です!

GM :OK

GM :====


【第一サイクル:芹野成海】

GM :登場希望とシーン表をどうぞ!

芹野 成海 :登場は……鳴無色葉さんで

鳴無色葉 :でーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーる!

芹野 成海 :感情を結ぼうかなという感じです

芹野 成海 :2d6 (2D6) > 7[3,4] > 7

GM :7:カジノ。バニーガールが跳ね回り、非日常を肌で感じる。シーンプレイヤーは『星』を追加で1個獲得する。

芹野 成海 :おっ

GM :芹野さんは『星』が2個になりますね

芹野 成海 :やった~!

GM :これを元手にすればさらに稼げるかもしれんな……

GM :====


GM :──『オアシス』

GM :──スロットマシン前

GM :ピコピコ、と電子音を奏でるのは、ずらりと並ぶスロットマシンである。

GM :調度には高級感を持たせているが、やはりそれ以上に非日常を感じさせるのは……

カーネリアン :「お客様。飲み物はいかがでしょうか?」

カーネリアン :様々に尽くしてくれる、バニーガールなどのコンパニオンの存在だろう。もちろんドリンクもサービスだ。

芹野 成海 :「いえ結構。アルコールには弱いの」ドレス姿でスロットマシンに向かい、言葉少なに断る。

芹野 成海 :実際はアルコールには弱くもないし、なんだったら好きなのだが、仕事中に敵地で酒を飲もうとは思わない。

芹野 成海 :スロットマシーンに軽く手を伸ばし、のめり込みすぎない程度に客を装う。


芹野 成海 :せっかくだからここでカジノ判定しようかな

GM :するがいい……『星』はいくつ賭けるんだい

芹野 成海 :あっ判定先決める前に賭けるんだっけ

GM :はい

鳴無色葉 :賭けってそういうもの!

芹野 成海 :成功率を知りて~

芹野 成海 :まあ……一つかな

GM :堅実な女

芹野 成海 :いや二つ賭けてもいいのか……? まだ一サイクルだしな……

GM :0になってもまた1個は補充されます

芹野 成海 :あっ素寒貧にはならないんだっけ

GM :はい!

芹野 成海 :じゃあ……二つ賭けるか!

GM :は~い

GM :2D6 (2D6) > 10[4,6] > 10

GM :《傀儡の術》ですね

芹野 成海 :一応ぴったり持ってる

芹野 成海 :振ります

芹野 成海 :2D6>=5 (判定:傀儡の術) (2D6>=5) > 4[2,2] > 4 > 失敗

芹野 成海 :???

鳴無色葉 :成海……

GM :はい

GM :素寒貧です

system :[ 芹野 成海 ] 星 : 2 → 0


GM :前の利用者が残していたのだろうか、『星』をスロットに多く入れたが……

GM :\ペヨーン/

GM :半端な電子音を鳴らして、星は虚空に消えていった。

カーネリアン :「あら。受付に仰っていただければ、新しい『星』が支給されますよ」

カーネリアン :バニーガールが優しくシステムを教えてくれる。弱きものをいつくしむように……

芹野 成海 :「………」

芹野 成海 :眉間に皺を寄せる。別に失くしても構わないものと思って賭けた星ではあるが、いざ負けるとそれはそれで腹立たしくはある。

芹野 成海 :「ありがとう。後でもらいに行くわ」

芹野 成海 :バニーに声をかけ、スロットマシンを立つ。

芹野 成海 :元より、ここに来た目的は別にある。

芹野 成海 :賑やかなホールの端、サロンめいた休憩席へと向かう。

芹野 成海 :その高級なソファに腰かけ、隣に座る女へ小さく声をかける。

芹野 成海 :「──色葉。水瀬のヤツから回ってきた"話"、見た?」

鳴無色葉 :「お前スロットマシーンで負けてるのめちゃくちゃ似合うな。煙草も吸ってそうだ」

鳴無色葉 :「パチンコとかいくなよ」湯吞を両手で持って、中のオレンジジュースをすする。

鳴無色葉 :「うむうむ、見たぞ。バニーガールがセクシーだからカジノはオススメって話だろ?」

芹野 成海 :隣に座った脚を蹴る。

鳴無色葉 :「っだ……っ!」

芹野 成海 :「煙草はもう吸ってねーっつってんでしょ」

鳴無色葉 :「ヒールで蹴るな……!」

芹野 成海 :「……まあ、詳しい内容はともかく。そういう具合の話」

芹野 成海 :「おススメって言うよりは、おススメしないって話だった気がするけどね」

鳴無色葉 :「オススメしないってことはオススメってことだろ?」

鳴無色葉 :「押すなよってことは押せってことだからな」

芹野 成海 :「哲学の話かと思ったら伝統芸能の話ね」テーブルに肘をつき、はあと溜息をつく。

芹野 成海 :「……おススメにしろおススメでないにしろ、私の仕事と関係ありそうなのよね」

鳴無色葉 :「ふんふん」じろじろ芹野さんを見ている。

芹野 成海 :「それに、ほら……この前ヤコん家に来てたあの双子。アイツらとも関係あるかもだし」

芹野 成海 :「まったく……豪華客船だからって怪盗団が出てこなくていいのに」

鳴無色葉 :「クククク!その口ぶりだとお前の仕事がバニーガールに関係する仕事っぽくて大変愉快で良いな」

鳴無色葉 :「そういえば、ちゃんと言ってなかったな。ドレス似合ってるぞ。綺麗だ」

鳴無色葉 :そう言って芹野さんのスリットに手を伸ばし足を撫でる。

芹野 成海 :その手を掴み指を捻り上げる。

鳴無色葉 :「あああああー!!」

芹野 成海 :「誉め言葉は素直に受け取っとくわ。言葉は」

鳴無色葉 :「気持ちも受け取ってくれ~」

芹野 成海 :「気持ちも受け取るわ。手はクーリングオフ」

芹野 成海 :「アンタも、その着物似合ってるわよ。……なんで黒髪になってるのかは分かんねーけど」

芹野 成海 :「前着てた浴衣とは別の風情があっていいんじゃない。フォーマルで」

鳴無色葉 :「んふふふふ……!ありがとうな。まあ髪の色くらい変わることもあるだろ。夢なんだし」

芹野 成海 :「……アンタさあ」難しい表情で首を傾げる。

芹野 成海 :「さっきも似たようなこと言ってたけど、その『夢』ってのは何?」

鳴無色葉 :「んん……?」

鳴無色葉 :「これは……夢の中ではないのか?」

鳴無色葉 :「そうではないと……おかしいのではないかと思うのだが……」

鳴無色葉 :「豪華客船に乗ってお前やヤコやミッチに会うなんて夢じゃないとおかしいだろ」

芹野 成海 :「それはまあ……そうかも知れねーけど」

芹野 成海 :「じゃあ、私はアンタの夢の登場人物だって言いたいわけ?」

鳴無色葉 :「あっなんか……そういうのあったな……前見たアニメで……」

鳴無色葉 :「想像しているのにすぎないのは空しいから云々…………」

鳴無色葉 :「でも…………わからん…………すごくリアルな気もするし…………」

鳴無色葉 :「夢なはずなのに……全然"寝てる"感じがしなくて……」

鳴無色葉 :「眠らなきゃ、眠らなきゃって思うほどどんどん目が冴えていくようで……」

鳴無色葉 :「無理矢理寝てる時みたいに振舞おうとしてもどんなキャラづけだったかよく分からない感じになってしまうし……」

鳴無色葉 :「もしかして…………夢ではないのか…………?」

芹野 成海 :「………」ますます難しい顔で口を閉ざす。

芹野 成海 :「……哲学的なこと……もしくは認知学的なことは知らねーけど」

芹野 成海 :「少なくとも私は夢ではないと思ってるわ」

芹野 成海 :「こういうとき、夢かどうか確かめるなら」

芹野 成海 :「定番のヤツがあるでしょ」

鳴無色葉 :「暴力はやめろよ」

芹野 成海 :その言葉を言い終わる前にほっぺを抓んで引っ張る!

鳴無色葉 :「ああああー!!やめろってひったのに~~!」

鳴無色葉 :「らいたいなぁ!夢らったら絶対痛くないってわけじゃないらしいからな!」ほっぺをつねられて泣いている。

芹野 成海 :「まあそうね。特に今みたいに予告しちゃうと、頭も『次に痛いのが来る』って分かってるから『夢の痛み』を再現しちゃいそうだし」

芹野 成海 :「だから次は、別の方法を試してみるわよ」

鳴無色葉 :「……別の方法?」

鳴無色葉 :涙目でほっぺをさすっている。

芹野 成海 :「『荒血男の 狩る矢の前に 立つ鹿も 違へをすれば 違ふとぞ聞く』」

芹野 成海 :小声に呪句を唱える。

芹野 成海 :「さあ、この指をよく見なさい」右手の人差し指を立て、彼女の前へ差し出して見せる。

鳴無色葉 :「これがホンモノの催眠アプリ……?」言いながらも言われるがままに人差し指を見つめる。

芹野 成海 :そして視線が人差し指に向いている隙に……左手で彼女の腿を叩く!

鳴無色葉 :「ああーっ!?」油断したところを殴られて泣いている。

芹野 成海 :「ふむ。意識外からの攻撃でも痛がってるわね」

鳴無色葉 :「おい!!暴力しかふるえないのかお前は!!」

鳴無色葉 :「あま~いキッス♡で目覚めさせるとかできんのか!」

芹野 成海 :「悪い悪い。でもまあ、今回は目くらましに使ったけど、呪もまんざら嘘ではねーのよ」

芹野 成海 :「あれ、悪い夢を見たときに唱える呪だから。『自覚しても目覚められない夢』なんか見てるなら、なんかしらの効き目はあるはずだけど」

芹野 成海 :「それもないってことは……やっぱり現実っぽいんじゃない?」

鳴無色葉 :「ううむ…………なんか丸め込まれた気もするが…………しかし夢じゃない方が……まずいかもしれん」

鳴無色葉 :「夢じゃないのなら…………我は」

鳴無色葉 :「…………殺されるかもしれん」

芹野 成海 :「……なんですって?」

鳴無色葉 :「……ま、こんな仕事してる時点で誰しも多かれ少なかれそうだからなあ。そんな気にすることでもないかもしれんが」へらへらと笑う。

鳴無色葉 :「でも……もし、そうだったら……」

鳴無色葉 :「…………ごめんな。一人にしてしまう」

芹野 成海 :「あのねえ」

芹野 成海 :「それ、同じこと私が言ってんの想像してみなさい」

芹野 成海 :「『殺されるかもしれないけど、まあこんな仕事してるから仕方ない、一人にして悪いわね』」

鳴無色葉 :「ククク、うん、そうだな……ひどいよな」

芹野 成海 :「クククじゃねーのよ」苛立たしげな表情でその顔を見下ろす

芹野 成海 :「事情は……まあ話せるなら話させたいけど。この稼業やってるとそう行かないこともあるのはまあ分かる」

芹野 成海 :「だがまあ……私にできることなら協力するから。死なないようにしなさい」

鳴無色葉 :「…………うん。すまぬな……我とて確信があるわけではなく、最悪の場合……という話なのだが」

鳴無色葉 :「…………しかし、そうか……協力してくれるのか」

鳴無色葉 :「なら……成海」

鳴無色葉 :「お前、バニーになってくれんか?」

芹野 成海 :「は?」

鳴無色葉 :「待て!殴るな。これは真面目な話なんだ」

鳴無色葉 :「ミッチの話の……あのオススメバニーの赤いやつは……」小声になる。

鳴無色葉 :「怪しい動きをする人間を見張ってる……ってことらしいじゃないか」

芹野 成海 :「そうね。そんな話だったわ」

鳴無色葉 :「ヤツの目がある限り、我々は思うように動けないだろ?」

鳴無色葉 :「つまりは、大体において怪しい客がいないか目を光らせてるってことだろ?なら……」

芹野 成海 :「まあそれはわかるわ」

鳴無色葉 :「同じバニーなら、多少は警戒心も薄れるかもしれん」

鳴無色葉 :「我が美しくも妖しい客として赤いバニーの注目を集めている間に……死角から刺客のお前がワッ!というわけよ」

芹野 成海 :「????」

鳴無色葉 :「なっ?」

芹野 成海 :「まあ……理屈は分かるけど」

芹野 成海 :「アンタが着ればいいんじゃないの……?」

鳴無色葉 :「『注目を集める怪しい客』『まともな従業員のフリをする』どちらがどちらに向いていると思う?」

芹野 成海 :「ぐ……!」

芹野 成海 :「プライドっつーもんはねーのかアンタには……!」

鳴無色葉 :「注目を集める怪しい客をするのに我のプライドが傷つくと思うか?」

鳴無色葉 :「普段と変わらんだろ」

芹野 成海 :「『注目を集める怪しい客のフリをする方が向いているヤツというレッテルを自らに貼ること』によ!」

鳴無色葉 :「我が美しさは常に注目の的だからなあ……」ほろり。

芹野 成海 :「なんだコイツ……!」

芹野 成海 :「……あ~」

芹野 成海 :「バニーかどうかはともかく……その作戦自体は分かったわよ」

鳴無色葉 :「ともかくな!一番大事なところだから!」

芹野 成海 :「やりゃいいんでしょやりゃあ」

芹野 成海 :「あれをどうにかしないとこっちの仕事にも関わるし……」

鳴無色葉 :「うむ!うむ!!!」

芹野 成海 :「はあ……」溜息を一つ。

芹野 成海 :「じゃあ……とりあえず、一旦解散して作戦に着くわよ」

鳴無色葉 :「わーいわーい」


芹野 成海 :感情判定をしたいと思います

芹野 成海 :指定特技は……罠にかけて腿叩いたし罠に掛けられてバニー着せられそうなので罠術で……

鳴無色葉 :我は罠にかけておらんぞ

GM :どうぞ~

芹野 成海 :2D6>=5 (判定:罠術) (2D6>=5) > 7[2,5] > 7 > 成功

鳴無色葉 :やった~~~♡

芹野 成海 :よし成功

芹野 成海 :ET 感情表(1) > 共感(プラス)/不信(マイナス)

鳴無色葉 :ET 感情表(3) > 愛情(プラス)/妬み(マイナス)

芹野 成海 :共感……?

鳴無色葉 :あ~いじょう♡

芹野 成海 :まあ共感で

GM :1か3しか出ねえ 感情ダイス

芹野 成海 :赤バニーをどうにかしないといけないという点では一致しているので

鳴無色葉 :貧乳バニーに妬む要素はないからな……ククク……

GM :なるほどな

GM :では〆に向かっちゃってね~


芹野 成海 :「じゃあまあ……バニーかどうかはともかく、キャスト側の服を見繕ってくるから」

芹野 成海 :「準備できたら連絡するわ」

鳴無色葉 :「うむ!ちゃんと終わったらまたこのドレスに戻ってくれよ」

鳴無色葉 :「着飾ったお前をもっとみたいからな。バニーもみたいが」

芹野 成海 :「言われなくたってそんなもん長く着ねーわよ」

芹野 成海 :「それと。殺されるなんて簡単に言ってんじゃねーわよ」

芹野 成海 :「私のもんを他人にどうにかされてたまるかっての」

芹野 成海 :そう言い残し、カジノエリアの外へ歩き去る。

鳴無色葉 :「ふぁ…………あっ!?!?」

鳴無色葉 :その言葉に虚を突かれたように固まった後、みるみる赤くなる。

鳴無色葉 :「…………もう!まったく……相変わらず……ズルいぞ……!」

鳴無色葉 :拗ねたような口調で、けれどどこか憑き物が落ちたような顔でその姿を見送った。

GM :====


【第一サイクル:鳴無色葉】

GM :登場希望とシーン表をどうぞ!

鳴無色葉 :登場希望はPC全員で!

十九川ヤコ :ウッスウッス

水瀬 一理 :でますー

芹野 成海 :でます!

鳴無色葉 :シーン表は……

鳴無色葉 :ふってもいいけど……赤バニー捕まえに行くこと考えたらさっきの7のままでいいかな!

鳴無色葉 :7のカジノにいかせてください!

GM :了解しました

GM :シーン表の効果で『星』を1個獲得してね。

鳴無色葉 :うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!

GM :====


GM :──スロットコーナー

GM :ジャックポットが出たのか、歓声を浮かべる者がいる。

GM :バニーガールは拍手を送り、周囲の乗客も囃し立てる。騒がしくも、楽しまずにはいられないという様子だ。

朱宝貝 :その中で一人、硬い表情を浮かべているバニーガールがいる。

朱宝貝 :注意しなければ気づくこともないだろうが、その足取りは確かな重心の低さを感じさせた。

鳴無色葉 :(ふんふん、アイツがその……ミッチオススメセクシー赤バニーってわけだ)

鳴無色葉 :スロットの前に座りさり気なくその姿を確認する。

鳴無色葉 :(んで、注目を集めるには……大当たりをかませばいいってわけだな?)

鳴無色葉 :「うおおおお!!!一発でめちゃくちゃなあたりを引き当ててやる!!」

鳴無色葉 :そう叫んで……スロットのボタンを叩きつける!!


鳴無色葉 :という感じで……カジノ判定をしたいです!

鳴無色葉 :星は当然全額!2個賭ける!

GM :うおおおおおおお!

GM :2D6 (2D6) > 7[3,4] > 7

GM :《対人術》です!

鳴無色葉 :目標7…………いきます!

鳴無色葉 :2D6>=7 (判定:九ノ一の術) (2D6>=7) > 10[4,6] > 10 > 成功

鳴無色葉 :うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

GM :うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお

GM :では……『星』が4個になりました!

鳴無色葉 :やった~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

鳴無色葉 :あれ?

鳴無色葉 :三倍じゃないっけ?

GM :そうだった

GM :『星』が……6個になりました!

鳴無色葉 :や…………やった~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


GM :スロットマシーンがパピコンパピコンと大きな音を奏でるでしょう。

鳴無色葉 :「おほ~~~っ!!」

鳴無色葉 :「みろ!みたか!?一発であたったぞ!!」

鳴無色葉 :「そこの赤いお姉ちゃん!!褒めてくれ!!ナデナデしてくれ!!!」

鳴無色葉 :「我をほめたたえよ~~っ!!」

カジノ客 :「おほ~っ、これはジャックポットでござるなぁ!」「アッシは初めて見たってんでぇ!」

カジノ客 :周囲の客は大盛り上がりだ。

朱宝貝 :「へ? ああ……」

朱宝貝 :「おめでとうございます、お客様」

鳴無色葉 :「ナデナデもしてくれ」

朱宝貝 :「は?」

朱宝貝 :「……申し訳ありませんが、そういったサービスは提供しておりませんので」

鳴無色葉 :「エッチな意味ではなくてだなあ~!」

鳴無色葉 :「すごいことがおこったら凄い感じに褒められたいの!!」

鳴無色葉 :そうやって駄々をこねながらぷいっと顔をそらし……視界の端に“彼女”の姿を見つける。

鳴無色葉 :(いまだ、成海……!)

芹野 成海 :迷惑客に絡まれる彼女の後ろから、もう一人のバニーが姿を現す。

芹野 成海 :「お客様、過度なスキンシップはご遠慮いただいておりますので……」

鳴無色葉 :(やっぱ似合ってんな~…………)

鳴無色葉 :思わず見惚れている。

芹野 成海 :「お客様? ……」呆けている様に若干ひくつく

朱宝貝 :「あー……もう行っていいですか」

芹野 成海 :「ああ……そうね。こちらのお客様は私が担当するから」

芹野 成海 :ぐるりとホールを見渡し、当たりが出たらしい別の台を見つける。

芹野 成海 :「あっちのお客様にドリンクを出してきてもらっていい? ほら、あの台の──」

芹野 成海 :そう言いながら、目の前の『客』とは反対方向へ指を伸ばす。

朱宝貝 :「はぁ。了解」

朱宝貝 :背中を向けて歩き出していく。引き締まった背筋が露になる。

鳴無色葉 :その背に向かい。

鳴無色葉 :音もなく一匹のイタチが風のように走り、朱宝貝のエプロンのポッケに入り込もうとする。

鳴無色葉 :これ以降、こちらが行動を起こそうとするたびにいい具合に風を起こしたりイタチの群れを呼んだりして彼女の目をそらそうという魂胆だ!


鳴無色葉 :というわけで……エニグマの解除判定を行いたいです!

GM :どうぞ~

芹野 成海 :感情を投げます

鳴無色葉 :芹野さ~ん感情欲しいナ……♡

鳴無色葉 :ありがと~~~!!

鳴無色葉 :2D6+1>=6 (判定:刀術) (2D6+1>=6) > 7[2,5]+1 > 8 > 成功

鳴無色葉 :よしっ!!

GM :お見事! では【用心棒】の【戦力】は解除されました。

GM :そして【戦力】を解除したので、朱宝貝の【秘密】も送っちゃうよ~

鳴無色葉 :やった~~~!!!!!

GM :で芹野さんにも共有か

鳴無色葉 :ですね!けど……

鳴無色葉 :PC全員に秘密をお渡ししたい!

鳴無色葉 :ので公開情報になるかと!

GM :そいやっさ

朱宝貝の【秘密】
彼女の所属する香港マフィア「玄冬武會」は、隠忍の血統の血盟「荒夜聯隊」と協力関係にあった。
「荒夜聯隊」は『アルカディア』で秘密裏に行われるオークションの存在を掴んでおり、そのオークションに出品されるものを確保したいのだという。
護衛戦力の妨害が予測されるため、武力として朱宝貝を雇ったようだ。

オークションは、第二サイクルの終了時に行われる。
参加するためにはプライズ「VIPチケット」を所持している必要があり、これはカジノであればどこでも、『星』を支払って買うことができるようだ。
しかし、非常に高額であるらしい。レートまでは伝えられていない。

GM :では〆などをどうぞ~


リアルイタチ :リアルイタチは風のように走り、音もなくポッケにもぐりこむ。

リアルイタチ :もぐりこむことに成功したリアルイタチは、普段は符の状態で待機し、超常現象をさりげなく起こして彼女の目を逸らすだろう。

鳴無色葉 :「…………うむうむ、うまくいったぞバニーのお姉ちゃん♡」

鳴無色葉 :「過度なスキンシップって……どこからが過度なんだ~?」

鳴無色葉 :そういいながらバニー姿の芹野さんの胸をもむ。

芹野 成海 :「お客様」

芹野 成海 :「過度なスキンシップは」

芹野 成海 :「おやめください」シャンパンを乗せたディスクの影に隠し持った針でその手を突く。

鳴無色葉 :「う!?」

鳴無色葉 :「暴力が陰湿……!」

鳴無色葉 :「社会性って陰湿って意味じゃないだろ…………!」

鳴無色葉 :「針打ってもらいたくなっちゃったな……数十年ぶりに友人に連絡するか……」手をさする。

芹野 成海 :「ったく……。ではお客様。マナーを守ってお楽しみください」

芹野 成海 :ひくつきそうになる眉を抑えつつ、そのまま努めて自然に歩き去ってゆく。

鳴無色葉 :「しまったな……おおっぴらに暴力をふるえない状態で思う存分からかっておくんだったか」

鳴無色葉 :その姿を見ながら名残惜しそうに呟く。

鳴無色葉 :「ま、うまくやったのは本当だ。思う存分ナデナデしてもらうとするか」

鳴無色葉 :「しかし…………カジノをやらねばならんのは本当だから、もうちょっとだけ…………」

鳴無色葉 :そう言ってスロットマシーンに再び向き直った。

GM :====


朱宝貝 :「……それで」

朱宝貝 :柱の陰に立ちつつ口を開く。イタチを片手にぶら下げている。

朱宝貝 :「餌場を変えるんですか?」

チャイナ服の少女 :「ええ」

チャイナ服の少女 :スロットマシーンの椅子に腰かける少女が返す。

チャイナ服の少女 :「ちのよしみで、いろいろとやりやすくはあったけど」

チャイナ服の少女 :「ひがんにはちかいほうがいい、そうおもわない」

朱宝貝 :「あなたが判断したのなら逆らいはしません。今後はどうすれば?」

チャイナ服の少女 :「いまはそのままでいい。オークションにはそなえてね」

チャイナ服の少女 :「こちらがしたてにでるひつようはない」

チャイナ服の少女 :素早くボタンを押す。小気味よく快音が響く。

チャイナ服の少女 :「おてなみはいけん……と、いきましょう」

GM :\ペヨーン/

GM :====


【第一サイクル:マスターシーン】

GM :鳴無色葉さんに登場をお願いします。

鳴無色葉 :でます!!!

GM :====


GM :──██・病院

GM :──治療室

GM :ピッ、ピッ、と、弱い電子音が定期的に響く。

桑名水姫 :桑名水姫が、呼吸器につながれてベッドに横たわっている。

桑名水姫 :細い姿は大きな機械に繋がれ、かえって衰弱していることを際立たせる。

桑名水姫 :「……」

桑名水姫 :薄く目を開く。

桑名水姫 :深く昏睡した時間と、治療の苦痛により眠れない時間交互に訪れる。

桑名水姫 :意識を取り戻す時間は、不規則になっていた。

桑名水姫 :そのとき、目の前に人がいる保証はない。孤独に苛まれたまま、再び眠りの底に引き込まれることがある。

桑名水姫 :だから、人の──担当医の姿を認めたその時の覚醒は、とびきりに幸運だった。

GM :ーーーー


GM :──『アルカディア』

GM :──客室

桑名水姫 :「──だからね、先生がいて、とっても嬉しかったの!」

桑名水姫 :ベッドの上で転がりながら、はにかんでいる。

桑名水姫 :「先生もいっぱい知ってると思うけど、病院って清潔なんだよね……においが無くて」

桑名水姫 :抱いている枕に鼻を近づける。

桑名水姫 :「前に誰かがいても、わからなくなるんだ……でも先生は目立つからね。ふぇへへ」

桑名水姫 :「先生、こんな話で面白い? 入院してたときのこと……」

桑名水姫 :小首をかしげる。

鳴無色葉 :「うむ!とっても面白いぞ」

鳴無色葉 :微笑んで優しく水姫の頭を撫でる。

鳴無色葉 :「お前がしてくれる話なら、なんだって面白いがな?」

鳴無色葉 :「……お前の世界の全てだった、その時のことをこんなに鮮明に話してくれるんだから……面白いに決まっているさ」

鳴無色葉 :「先生も目立つようにしていてよかったというものよ。ククク!」

桑名水姫 :「みんな先生のこと噂してたよ、変人だー、奇人だーって」

桑名水姫 :「お父さんもちょっとだけね」小声。

鳴無色葉 :「ううむ…………」

鳴無色葉 :麝香会総合病院の同僚の顔がよぎる。

鳴無色葉 :「その中で言うほど奇人でもないような気もするが……」

鳴無色葉 :「ククク!そうかあ、お父さんも心配させてしまったかもしれんなあ」

鳴無色葉 :楽しそうにクツクツと笑う。

鳴無色葉 :「大事な娘を変人の医者に預けるなんて、きっと不安だったろうなあ」

鳴無色葉 :そう言って水姫の頭を撫でる。

桑名水姫 :「ふぇへへ」

桑名水姫 :「先生の話も聞きたいなあ。本も描いてるんでしょ!?」

桑名水姫 :「ほかにも作家さんとか会ってる? 私いまとっても興味があるの」

桑名水姫 :「あんまり外も出れないから……何か書くのなら、できるかなって……」

鳴無色葉 :「ん!?そ、そうだな……!他の作家さんに会うこともある……ぞ……!」

鳴無色葉 :「そ、そうだな……!別に健康に難があるわけではないが外に出ないでものをかいているものが多いな……!チーズフォンデュは食べに行ったが……」

鳴無色葉 :「おお、なるほど!お前もなにかをかくのか!うんうん、素晴らしいことだ!」

鳴無色葉 :「何かをかいて残すことに、特別なスキルも資格もいらないんだ。誰だって、自由にやっていいんだよ」

桑名水姫 :「……うん!」

桑名水姫 :ぱちぱちと瞬きをしてから、笑顔を浮かべる。

桑名水姫 :「私もいつか、先生みたいに……残す!」

桑名水姫 :「ふぇへへ」

鳴無色葉 :「おお、楽しみだなあ!」

鳴無色葉 :「なら……なにかできたら、見せてくれるか?」

鳴無色葉 :「先生はなあ、人のかいたものを見るのが大好きなんだ」

桑名水姫 :「いいの? うん、できたら一番に先生に見せるよ!」

桑名水姫 :「あのねあのねっ、この間読んだ本なんだけど……」

桑名水姫 :楽しそうに会話を弾ませている。

GM :とんとん、と部屋がノックされる。

鳴無色葉 :「……ん、お父さんかな?どうぞ」

鳴無色葉 :扉に向かって返事をする。

桑名玄一郎 :「こんばんは、先生」

鳴無色葉 :「やはり玄一郎だったか!うむうむ、こんばんはだ」

桑名玄一郎 :「ありがとうございます、お話してくださって……ただ、もう夜も遅いですので」

鳴無色葉 :「……ああ、そうだな。夜更かしは悪い子がすることだからなあ?」

鳴無色葉 :いたずらっぽく水姫に微笑む。

桑名水姫 :「えーっ、まだ眠くないのに……」

鳴無色葉 :「ククク!大丈夫だ。明日も明後日も……ちゃんと、会えるんだから」

鳴無色葉 :「ゆっくり眠って、元気で会おう。な?」

桑名玄一郎 :「そうだよ、水姫。今日無理して、明日体調を崩したらどうする」

桑名玄一郎 :「今夜はもう、おとなしく寝なさい」

桑名水姫 :「……はぁい」

桑名水姫 :「先生、明日も……」

桑名水姫 :「お話してね、いっぱい……」

桑名水姫 :もぞもぞと布団に入り込んでいる。

鳴無色葉 :「ああ、また明日もいっぱいお話しような」

鳴無色葉 :「ちゃんと早寝して、水姫は良い子だなあ。明日は何か、ご褒美をもってきてやろうな」

鳴無色葉 :もっこりした布団を優しく撫でると立ち上がる。

桑名水姫 :「本当? いいなあ……」

桑名水姫 :「おやすみなさい……」

桑名水姫 :外出をほとんどしない分、疲れが溜まっていたのだろう。すぐに寝息を立て始める。

鳴無色葉 :「…………おやすみ」起こさないようにそっと声をかける。

桑名玄一郎 :寝室の扉を閉める。

桑名玄一郎 :「先生、改めて……ありがとうございます」

桑名玄一郎 :「もしよろしければ、お礼に一杯でも奢らせてください……と言うところですが」

桑名玄一郎 :「この船の中では、なにもかもタダでありつけますからなぁ」

鳴無色葉 :「クックック!その状況そのものが……お前たちに『奢ってもらってる』状況だろう?」

鳴無色葉 :「礼を言うのはこちらの方だ。奢りだなんだと関係なしに、お前とならいくらでも飲むさ」

鳴無色葉 :「…………飲みに行くか?」

桑名玄一郎 :「ご予定があったのでは、ありませんか?」

桑名玄一郎 :「見かけましたよ、ご友人とお話されていた様子」

鳴無色葉 :「ん……友人も確かにいるが……」

鳴無色葉 :「お前と飲める機会なんて……そうそうないだろう?」

桑名玄一郎 :「ははは、光栄ですな。それでは、バーに参りましょう」

桑名玄一郎 :「私も、いろいろとお話したいことがありましたから……」

鳴無色葉 :「ああ……お前の話にも、とても興味がある」

鳴無色葉 :「ここしばらく、どうやって過ごしていたのか……とかな」

桑名玄一郎 :「はは、もちろんです」

GM :二人が部屋を後にする。

GM :明かりの消された部屋では、静寂が佇んでいる。

GM :それでも、人がいた気配は残っているのだろう。

GM :====


【第一サイクル:マスターシーン】

GM :登場は水瀬一理さんにお願いします。

水瀬 一理 :はい!

GM :====


GM :──廊下

GM :夜であっても、『アルカディア』内部は煌々と明るい。

GM :しかし、遥か長くまで伸びる廊下は……果て先には暗さを感じる。

GM :水瀬一理は、ただそこを一人で歩いている。

GM :特段の意図があるわけではない、調査の一環だ。

GM :遅い時間だ。乗客は寝るか、カジノやバーで楽しんでいる。

GM :しんとした空間で、足音が絨毯に吸われていた。

水瀬 一理 :(読書の時間は確保できない、か。確かにそうだな)

水瀬 一理 :静かに音も立てず、長い髪だけを揺らして歩いていく。

水瀬 一理 :(どこもかしこも賑やかで、調査にあたり情報が多すぎる)

水瀬 一理 :(だからこそ、リフレッシュはしたいものなんだが……)

水瀬 一理 :思考は散らしながらも、注意は欠かさない。

GM :ふわ、と香りがした。

水瀬 一理 :「……これは」

水瀬 一理 :軽く立ち止まる。

GM :いつからそこに立っていたのだろう。

二つ結びの少女 :二つ結びの少女が、水瀬一理の前で、うつむき佇んでいる。

水瀬 一理 :注意は欠かさなかったつもりだ。だが、それまで気づかなかった。

水瀬 一理 :「ええと、こんばんは。良い夜ですね……?」

水瀬 一理 :「いえ、星も月も見えませんが、まあ、おおむね」

二つ結びの少女 :「こんばんは。ええ、とっても素敵な夜」

二つ結びの少女 :「あなたに、また会えたから」

水瀬 一理 :「……また?」

二つ結びの少女 :「わからない? 不思議ね」

二つ結びの少女 :「あんなに仲が良かったのに……」

二つ結びの少女 :「こう呼んだら、どうかしら」

二つ結びの少女 :一歩踏み出す。足音は、しない。

二つ結びの少女 :「お兄さん?」

水瀬 一理 :「………」

水瀬 一理 :頭の中が、ぐちゃぐちゃにかき混ぜられるような感覚を覚えながら。

水瀬 一理 :一歩踏み出す。

水瀬 一理 :「誰だ」

二つ結びの少女 :「わかってるくせに」

二つ結びの少女 :「いいよ。疑わないといけない、そういうお仕事してるんだもんね」

二つ結びの少女 :「肉親であっても……」

水瀬 一理 :ただ、突き動かされるように。

水瀬 一理 :「それがわかっているならば、見え透いた騙りをするものじゃない」

水瀬 一理 :「あの子は」

水瀬 一理 :「もう」

二つ結びの少女 :ドレスを翻す。言葉が通り抜けるよりも前に。

GM :高速機動が開始された、と。

GM :====


GM :「二つ結びの少女」との戦闘が開始されます。この戦闘には戦闘乱入できません。

水瀬 一理 :ひえええ

GM :「二つ結びの少女」のキャラシートを公開します。

GM :キャラシート


GM :それでは、戦闘を開始します。最大二ラウンドで終了となります。

GM :====


【第一ラウンド】

GM :プロットをお願いします。

二つ結びの少女 :戦闘開始時として、【秘戦】を使用します。

二つ結びの少女 :判定に成功すれば、私以外の戦闘参加者は第一ラウンド攻撃忍法を使用できません。

二つ結びの少女 :指定特技は《隠形術》。

二つ結びの少女 :2d6>=5 (2D6>=5) > 6[3,3] > 6 > 成功

二つ結びの少女 :成功。

二つ結びの少女 :プロットも完了しました。

水瀬 一理 :プロットはOK

GM :OK

GM :ではカウントダウンで

GM :3

GM :2

GM :1

GM :0

system :[ 水瀬 一理 ] がダイスシンボルを公開。出目は 1 です。

system :[ GM ] がダイスシンボルを公開。出目は 2 です。

第一ラウンド

○戦場:平地

<プロット6>

()

<プロット5>

()

<プロット4>

()

<プロット3>

()

<プロット2>

(二つ結びの少女)

<プロット1>

(水瀬)

GM :プロット2、二つ結びの少女から。

二つ結びの少女 :【接近戦攻撃】を使用します。指定特技は《暗号術》

二つ結びの少女 :修正はないかしら?

鳴無色葉 :はいはい!演出修正します!

十九川ヤコ :あたしも!

鳴無色葉 :謎の少女へ……マイナス1だ~!

芹野 成海 :マイナスします!

十九川ヤコ :同上!マイナスをくらえ~っ

二つ結びの少女 :は~い

二つ結びの少女 :2d6-3>=5 (2D6-3>=5) > 8[3,5]-3 > 5 > 成功

二つ結びの少女 :成功。

十九川ヤコ :や、やりおる

鳴無色葉 :クゥン

水瀬 一理 :回避は7か

水瀬 一理 :奥義を使用します。

二つ結びの少女 :ほう……!

鳴無色葉 :奥義!?

水瀬 一理 :『水瀬流速読術・夢の型』完全成功/輝き/分野限定(戦術)指定特技は幻術。

GM :分野限定だぁあああああ!

水瀬 一理 :暗号術ならいけるはず いけるよね

GM :《暗号術》が戦術であることを忘れないファインプレーというわけね……回避は成功になります!

水瀬 一理 :ぜえぜえ

鳴無色葉 :うおおおおおおおおおお!!!!!

GM :プロット1、水瀬さんは何かあるかな? なさそうですね。

水瀬 一理 :ないです!

GM :では第一ラウンド終了。


【第二ラウンド】

GM :プロットお願いします!

水瀬 一理 :OK

二つ結びの少女 :OK

GM :OK

GM :3

GM :2

GM :1

GM :0

system :[ 水瀬 一理 ] がダイスシンボルを公開。出目は 1 です。

system :[ GM ] がダイスシンボルを公開。出目は 2 です。

第二ラウンド

○戦場:平地

<プロット6>

()

<プロット5>

()

<プロット4>

()

<プロット3>

()

<プロット2>

(二つ結びの少女)

<プロット1>

(水瀬)

GM :プロット2、二つ結びの少女から。

二つ結びの少女 :もちろん【接近戦攻撃】です。

二つ結びの少女 :修正はありますか?

水瀬 一理 :ここはそのままでいいです

十九川ヤコ :理解!けっぱれ~!

鳴無色葉 :な、なるほど……!

二つ結びの少女 :では振ります。

二つ結びの少女 :2d6>=5 (2D6>=5) > 11[5,6] > 11 > 成功

水瀬 一理 :あぶなっ

二つ結びの少女 :成功です。

水瀬 一理 :では今度は普通に回避するので、修正をください!

鳴無色葉 :なるほど!!

鳴無色葉 :ミッチに友情パワーで演出修正!プラス1!

十九川ヤコ :承知!水瀬さんへ回避の演出修正+1

芹野 成海 :修正します! +1!

水瀬 一理 :ありがと!+3いただきます

水瀬 一理 :2D6+3>=7 (判定:人脈) (2D6+3>=7) > 9[3,6]+3 > 12 > 成功

鳴無色葉 :ナイス!!

GM :しっかり避けますねえ

GM :ではプロット1、水瀬さんの手番!

水瀬 一理 :はい!

水瀬 一理 :兵糧丸を使って体術を回復します。

system :[ 水瀬一理 ] 忍具 : 4 → 3

system :[ 水瀬一理 ] 体術 : 0 → 1

GM :よく噛んでお食べ

水瀬 一理 :もぐもぐ

水瀬 一理 :で、少女に【接近戦攻撃】指定特技は骨法術。

水瀬 一理 :2D6>=5 (判定:骨法術) (2D6>=5) > 5[2,3] > 5 > 成功

水瀬 一理 :ギリ……

二つ結びの少女 :目標値10……

二つ結びの少女 :それよりは、こちらを狙いましょう。《遁走術》による特殊回避を使用。

水瀬 一理 :

二つ結びの少女 :こちらは目標値8。判定に成功すれば攻撃を回避し、戦闘から脱落します。

二つ結びの少女 :2d6>=8 (2D6>=8) > 12[6,6] > 12 > スペシャル(【生命力】1点か変調一つを回復)

二つ結びの少女 :ふふ

水瀬 一理 :ええーーー

二つ結びの少女 :では、回避成功……戦闘から脱落いたします。

二つ結びの少女 :背景【影】の効果を使用。

二つ結びの少女 :戦闘に敗北したとき、自分を勝者でも敗者でも無い状態にできます。この効果を使用時、【影】を未修得に。

水瀬 一理 :有耶無耶になってしまう……!

GM :というわけで、戦闘終了です。

GM :一応処理としては水瀬さんが勝者とはなりますが

GM :敗者がいないので、戦果の獲得先はありません。

水瀬 一理 :了解です。うわーどこ行ったのー

GM :では、戦闘演出に入りましょう。

GM :====


GM :「影歩」。人間の動体視域の境を越える、忍びの高速機動の一段階。

GM :それは決して忍びにとっては、速すぎる、という速度ではない。対応は可能なものである。

二つ結びの少女 :しかし、少女はそこにいた。振るえば刃が届く、危の間合いの中に、歩み寄っている。

二つ結びの少女 :迎撃、という思考が働かない──不意を突かれたからではなく。

二つ結びの少女 :『攻撃行動を取るべきではない』と、魂の奥底から呼びかけるような感覚が水瀬一理を縛り付けている。

二つ結びの少女 :「ねえ、私ですよ」

二つ結びの少女 :「██よ」

二つ結びの少女 :その名前を認識することは、何よりも恐ろしい。

水瀬 一理 :(……ああ、わからない。名前も、顔も)

水瀬 一理 :恐ろしいと心が震えながらも、手は動く。懐にしまい込んだ本の一冊……。

水瀬 一理 :辞書に。

水瀬 一理 :ざ、とページをめくる。それは精緻な活字で印字されたものに見えるが……。

水瀬 一理 :全て、資料室の職員の手書きだ。それを、読み取る。

水瀬 一理 :その瞬間、その情報は禁書と『成る』。

水瀬 一理 :「読み取った。私が今一番恐れている文字を」

水瀬 一理 :茫漠たる輪郭で、その名が幻のごとく記される。

二つ結びの少女 :「……そうね」

二つ結びの少女 :「あなたは私を、幻にしたいのでしょう」

二つ結びの少女 :そういう足取りは、煙のように掻き消えつつある。

二つ結びの少女 :「けれど、おかしいものね」

二つ結びの少女 :「あなた自身が、私を幻と定めるのに」

二つ結びの少女 :「私の正体に、触れられると思う?」

二つ結びの少女 :両手を広げる。無防備な姿勢。

二つ結びの少女 :薄く笑う唇からは、真意は聞こえない。

水瀬 一理 :「…………」

水瀬 一理 :幽霊の如き動きから、ゆるゆると近寄って。

水瀬 一理 :「顔を」

水瀬 一理 :「顔を見せろ」

水瀬 一理 :「幻ではないというのなら、お前の顔を」

水瀬 一理 :手を伸ばす。それでも、躊躇わぬ速度で。

二つ結びの少女 :「そんなに綺麗なお目目を持っているのに」

二つ結びの少女 :「見えないのはどうしてだと思う?」

水瀬 一理 :「……知ったことか、私は……」

水瀬 一理 :悲鳴を上げたのは、幸いにも内心のみに留まった。

水瀬 一理 :「この目で、見定めなければならない……!」

水瀬 一理 :手刀が風を切る。

二つ結びの少女 :鋭い手刀は、抵抗なく少女の体を貫いた。

二つ結びの少女 :それだけだ。空気のような朧へと、少女は急速に溶けていき。

GM :影も形も残らない。

GM :ただ……一つ。

GM :かすかな香りが、まだそこには留まっているように感じられた。

水瀬 一理 :その香りに少しだけ意識をやりながら、ただ。

水瀬 一理 :「顔を」

水瀬 一理 :「見せてくれたっていいじゃないか……幻でないというなら」

水瀬 一理 :(実際、あれがどういうものだろうと)

水瀬 一理 :(私は……見定めなければならない、深い、痛い記憶を手繰って)

水瀬 一理 :そうしてしばらく、香りが解けて消えるまで、そのままそこにいた。

GM :====


【第一サイクル:???】

??? :《医術》の判定を行います。

??? :2d6>=5 (2D6>=5) > 7[1,6] > 7 > 成功

??? :成功。

GM :====


【第一サイクル:夜光イリエ】

GM :──船室倉庫

夜光イリエ :「はぁ~」

夜光イリエ :「仕込みが多い情報が多い後処理が多い厄介極まりない」

夜光イリエ :ぼそぼそと言葉を紡ぎ、物陰から手を引き抜く。

夜光イリエ :「ただ使命に準じるだけじゃ割に合わないと思うこと甚だしい道のりは長いとはいえ……」

夜光イリエ :「ああ~そっか芹野さん。あの人なら関係ないし連れて行ってもいいかな聞いてみよっと……」

夜光イリエ :スマートフォンを取り出し、操作している。

??? :「へぇ、誰に聞くんだい?」

夜光イリエ :「! ……ガッ!」

夜光イリエ :振り向きざまに、壁へと縫い付けられる。手裏剣らしきものが、体を貫通している。

??? :「いや、まあ……聞いてはみたけど。ハハ」

??? :かつ、かつ、と足音がして、声の主が視界に入る。

平良木優秀 :「だいたいの当たりはついているんだ。これでも諜報は得意だからね」

平良木優秀 :「本当に、残念だよ……尋問も得意なんだけど」

平良木優秀 :手刀のようなサイズの直剣を取り出す。投擲したものと同じようだ。

平良木優秀 :腕を振る。

夜光イリエ :「がっ、うぐ……!」

夜光イリエ :二つ、三つと体に穴が開き、血が流れていく。

平良木優秀 :「君に関わっている時間が惜しい。互いによい提案だろ?」

平良木優秀 :「君は、男性が苦手らしいから」

GM :どっ、と何かを突き立てる音がして。

GM :船室の窓が開く。

夜光イリエ :覆面をした女性の体が窓から滑り落ち。

GM :波間に呑まれて、消える。


GM :====

GM :「夜光イリエ」のハンドアウトはゲームから除外されます。

GM :====


GM :第一サイクルを終了します。

GM :第二サイクルを開始します。

GM :「二つ結びの少女」のハンドアウトを公開します。

「二つ結びの少女」の【偽装】
髪を二つに結った、いたいけな少女の姿。
影のように、その姿は追うことができない。
このハンドアウトは、水瀬一理のみがシーンに登場している場合、情報判定の対象にできる。

GM :====


【第二サイクル:水瀬一理】

GM :登場希望とシーン表をどうぞ!

水瀬 一理 :登場希望は自分一人!

水瀬 一理 :シーン表は……7で星もらっておこうかな

GM :は~い

system :[ 水瀬一理 ] 星 : 3 → 4

GM :====


GM :──『オアシス』

GM :──スロットコーナー

GM :カジノは二十四時間稼働している。ディーラーもかなりの数が交代で働いているようだ。

GM :そして、スロットの機械も楽し気な電子音を欠かすことはない。

GM :とはいえ、二日目の早い時間帯である。わざわざこの時間帯から、スロットにかじりつくような人間の姿はどこにもない。

GM :どこか停滞した空気が、電子音を反響させていた。

system :[ 水瀬一理 ] 星 : 3 → 4

水瀬 一理 :「…………」

水瀬 一理 :人がいないこともあり、いつもの笑顔はややなりを顰めている。

水瀬 一理 :空虚な音が鳴り響く空間が、反対に居心地がよかった。

水瀬 一理 :(……脅威はまだいくらもある。ひとつずつ、排除していく必要があるな)

水瀬 一理 :マシンに手を伸ばす。


水瀬 一理 :まずカジノ判定をしようと思います。

GM :はあい いくら賭けますか?

水瀬 一理 :星4つ所持なので、3つ賭けます。

GM :ふっ……いいでしょう

GM :では特技は

GM :2D6 (2D6) > 7[2,5] > 7

GM :《対人術》です

水瀬 一理 :うおお7 振ります

水瀬 一理 :2D6>=7 (判定:調査術) (2D6>=7) > 9[4,5] > 9 > 成功

GM :お見事。では二倍になって…『星』は合計6個に。

system :[ 水瀬一理 ] 星 : 4 → 6

GM :残してた1個を足して合計7個ですね。

水瀬 一理 :おっと、そうでした

system :[ 水瀬一理 ] 星 : 6 → 7

水瀬 一理 :当たりを知らせる音も、どこか上の空で聞いている。

水瀬 一理 :ただ、コンパニオンの姿は目で探していた。

水瀬 一理 :この辺で白バニーのエニグマを解除したいと思います。

GM :お、エニグマ解除で。了解です

水瀬 一理 :あ、一応先に聞きたいんですが

GM :はい。

水瀬 一理 :解除判定を行った後に背景の【協力者】を使用してさらに情報判定することは可能ですよね?

GM :はい、可能です。

水瀬 一理 :オッケー! ではまず解除をします。

GM :では《人脈》ですね。

水瀬 一理 :奥義を使用します。

GM :なにぃ~

水瀬 一理 :『水瀬流速読術・夢の型』完全成功/輝き/分野限定(戦術)指定特技は幻術。

水瀬 一理 :判定を成功させたいと思います。

GM :了解です。では解除されました!

水瀬 一理 :やったーー

GM :【謎の支援者】ですね。PCが忍具を獲得したらボスも忍具をもらえるフェアな戦力だったのだが……

水瀬 一理 :あぶなーー

水瀬 一理 :あと白バニーちゃんの秘密もいただける感じかな

GM :あっは~い

GM :水瀬さんに送ります。

水瀬 一理 :やっほう

十九川ヤコ :感情共有よろピわぜ

十九川ヤコ :あっでも……【沈黙】をしなければですが……

水瀬 一理 :もらってから判断するねー

水瀬 一理 :確認しました。【沈黙】は使用しません。

GM :了解しました。

GM :十九川さんにも【秘密】を共有しました。

十九川ヤコ :いただきました~!

水瀬 一理 :じゃあここで背景【協力者】を使用して情報判定を行いたいです!

GM :うわあ~

GM :さらに情報判定ができるドン

水瀬 一理 :対象は、「二つ結びの少女」の【偽装】!

GM :ひえ~

水瀬 一理 :【内偵】でクリアだ!

GM :そう……なってしまいますね……

GM :では公開よ

水瀬 一理 :えーと、まず解除判定が補助判定ぽいので挑戦したいのと、【身分】の効果でもう一回調べられるドン!できるはず!

GM :じゃあ先に身分コンボからどうぞ

水瀬 一理 :はい! ではザイロックの秘密について調べて【内偵】でクリアしたいと思います。

GM :は~い

GM :あっちょっと待ってね……すいません

水瀬 一理 :はあい

水瀬 一理 :受け取りました! これも【沈黙】は使いません

GM :は~い

十九川ヤコ :ワクワク

GM :では十九川ヤコに共有……

十九川ヤコ :もらいました!

水瀬 一理 :じゃあ最後に解除判定させてもらえれば

GM :よいよ~

水瀬 一理 :はーい、見敵術で8!

水瀬 一理 :2D6>=8 (判定:人脈) (2D6>=8) > 3[1,2] > 3 > 失敗

水瀬 一理 :あっぶな

GM :おあ~

水瀬 一理 :失敗です。こわー

GM :では、少し演出を……

二つ結びの少女 :「お兄さん」

二つ結びの少女 :鈴を転がすような声は、電子音の中でも、消えずに通る。

二つ結びの少女 :「そうよね。気になるのは仕方ない……」

二つ結びの少女 :「でも、どうしてあなたは、すぐに真実に手を伸ばそうとするの?」

水瀬 一理 :「……何を……?」

二つ結びの少女 :「嘘には存在が許されないの? 隠し事は許されざる罪なの?」

二つ結びの少女 :「あなたにとって……秘密は、価値を隠す邪魔な覆いでしかないの?」

二つ結びの少女 :「何も、難しいことはないのに」

二つ結びの少女 :「ただ、私の名前を呼んで、再会を喜んで」

二つ結びの少女 :「一緒に歩いて、遊ぶの」

水瀬 一理 :(……遠い)

水瀬 一理 :(遠くに来てしまった、私は、あの時から)

水瀬 一理 :その声を聞いている。

水瀬 一理 :「では問う」

水瀬 一理 :「それでも知りたいと願う私の気持ちは、罪悪でしかないのか?」

二つ結びの少女 :「ちょっと……あなた、家族にもそんな口調なの?」

二つ結びの少女 :「恋人にも、そんな風に聞くの? では問う、だなんて」

水瀬 一理 :「私はまだ『知らない』」

水瀬 一理 :「お前が何者かを、見て定めてはいないから」

二つ結びの少女 :「平行線ね。疑心暗鬼に育ったものだわ」

二つ結びの少女 :「質問を質問で返すの、悪い癖よ」

二つ結びの少女 :「私は、私がどうしようもない偽物であったとしても」

二つ結びの少女 :「あなたはその眼を一時も瞑らないのか、聞いてるだけなのに」

二つ結びの少女 :背中を向けて、歩き出す。

水瀬 一理 :二つに結った髪が揺れる様を、見ている。

二つ結びの少女 :「罪よ、罪。あなたのあり方は大罪」

二つ結びの少女 :「だってそうでしょ?」

二つ結びの少女 :「女性の秘密を、暴こうだなんて」

二つ結びの少女 :角を曲がり、姿は消える。

水瀬 一理 :鏡の中を見て、面影を追いかけるたびに、自分に言い聞かせていた。

水瀬 一理 :こうしている限り、あの子はもう、いないのだと。

水瀬 一理 :だから、そんなはずはない、そんなはずはないのだと、

水瀬 一理 :気が付けば痛い程に引っ張っていた自分の髪を、戻す。

水瀬 一理 :「……罪ならもう、いくらでも背負ってやるし」

水瀬 一理 :「もしお前が目を瞑るに値する『何か』だったとしたら」

水瀬 一理 :「その時は」

水瀬 一理 :「……その時は……」

水瀬 一理 :(どうしようかなあ、兄さんは)

水瀬 一理 :誰も見ていない物陰で、一度だけ微かに表情を緩めた。

GM :====


芹野 成海 :自分が登場していないシーンなので、【追尾】の判定をしたく思います

GM :うおおお! 対象はどなた

芹野 成海 :対象……対象か~……

十九川ヤコ :あっ!横からすみません

芹野 成海 :むっ

GM :おや…?

十九川ヤコ :2サイクル中いつでも…なら ある程度秘密集まってからえい!でもよいのではないのでしょうか

十九川ヤコ :わすれそうなら今やっちゃっても全然ありだとはおもう!

鳴無色葉 :でもこのあと全部芹野成海でるかもわからへん

GM :忘れろ忘れろ

芹野 成海 :そうなんだよね

芹野 成海 :どれに出てどれに出ないかまだ分からんから……

鳴無色葉 :あと【情報屋】もあるからね

芹野 成海 :一応情報屋もいるから知ってからでもリカバリは効くと思う

十九川ヤコ :あっ!そうじゃん

芹野 成海 :そう います

十九川ヤコ :失礼したぜ 確かに今後芹野さん全シーンインあるかもだしね

GM :固まったようね…

芹野 成海 :お待たせしました 平良木さんでお願いします

GM :は~い

GM :判定どうぞ

芹野 成海 :2D6>=5 (判定:隠形術) (2D6>=5) > 8[2,6] > 8 > 成功

芹野 成海 :はあはあ

GM :流石やね

GM :では平良木優秀の【居所】を芹野さんと鳴無さんが受け取って……

GM :情報判定と奥義破り判定にプラス1修正か……なんだこの盛り沢山な忍法……!?

鳴無色葉 :ゲットだぜ

芹野 成海 :強いよね

GM :【追尾】の強さを感じたところでシーン終了だぜ。

GM :====


【第二サイクル:十九川ヤコ】

GM :登場希望とシーン表をどうぞ!

十九川ヤコ :登場はPCたちは全員希望で~

鳴無色葉 :でるぞ!

十九川ヤコ :NPCはザイロックさんにはいてほしいかな。

水瀬 一理 :でまっす

芹野 成海 :でます!

ザイロック :出るぞ

十九川ヤコ :アーソンさんの秘密を抜こうかな~思っているので アーソンさんも居てくれたらうれしいかもだけど

十九川ヤコ :カネモッティの因縁やら なにやらあるかもしれないので 無理せず…といったところなのかな

アーソン :レディの招待であれば、受けざるを得ませんね(ウインク)

十九川ヤコ :ドッキンコ

十九川ヤコ :シーン表はアルカディア表をふってみよ~

十九川ヤコ :2d6 (2D6) > 6[1,5] > 6

GM :6:サンデッキ。眩しい日の光がプールの水を輝かせている。

十九川ヤコ :!!

GM :====


GM :──サンデッキ

GM :『アルカディア』の内装は資産を込められているが、それは船の最上部でも同じである。

GM :海の上でありながら、波や水流を再現した真水のプールが、絶えず循環している。

GM :日差しも良く、水遊びをしたり……日光を浴びる乗客たちは、俗世を忘れたのんびりとした時間を過ごしているようだ。

十九川ヤコ :「というわけで」

十九川ヤコ :じりじりと差す陽の光。水着であらあらうふふ、とウォータースポーツを楽しむセレブたちを横目に、集合プリーズをかけた仲間たちへと語りかける。

十九川ヤコ :「以上がイッチから聞いた、この船内の情勢と……あたしの事情になるっす」

十九川ヤコ :初めにザイロックと面通しをした際と同じメイド服の女が、額に球の汗を浮かべた重苦しい表情で言葉を終える。


十九川ヤコ :ここで色葉ちゃんと芹野さんに、ザイロックさんとカーネリアンさんの秘密を共有したいとおもいます。

十九川ヤコ :公開情報になるのかな

鳴無色葉 :やった~!

GM :はーい ですね

芹野 成海 :ありがたい~

ザイロック・アリー=マクル・カネモッティの【秘密】
ザイロックが博覧会にわざわざ参加したのには、人質を取られているのが理由である。
彼は妻のカーネリアンの身柄を、アーソンによって奪われている。
カーネリアンは、ザイロックが一目惚れをした女性なのだ。

アーソンは人間を商品として取り扱うような裏のオークションを行っており、カーネリアンの身の安全の保障はない。
交換条件として提示されたのは、魔導書『サラヴ』をオークションに出品し、アーソンの購入を妨害しないことだった。
ザイロックは条件を飲んだが、アーソンが大人しく交換に応じる保証はない。
彼は先んじて手を打つため、十九川ヤコを雇い、オークション会場を襲わせるつもりである。
いざというときに、戦闘の支援をする私兵も用意しているようだ。

ザイロックの【本当の使命】は、カーネリアンを無事に取り戻すことだ。

「オークション会場」で戦闘が発生したとき、この【秘密】を知っているキャラクターは、命中判定と回避判定にプラス1の修正がつく。

カーネリアンの【秘密】
彼女はザイロック・アリー=マクル・カネモッティを愛している妻の一人である。
しかし、二人は引き離された状態にある
理由は、ザイロックを守るためだ。
彼女の『緋髄の瞳』を求める、死の手から。

鳴無色葉 :「ふむふむ…………随分とまあ…………大変なことになっているみたいだなあ」

鳴無色葉 :「ミッチもなんか…………大変そうだしなあ」

水瀬 一理 :「は? え、いえ、私のことは置いておいて結構ですよ」

水瀬 一理 :ほんのわずかに返事が遅れるが、大きく様子がおかしいというほどではない。

十九川ヤコ :「お話を聞く限りだと……それって」

十九川ヤコ :「その。……」

十九川ヤコ :本当の妹さんではないよね、の一言がどうにも口にできない。

十九川ヤコ :確証もまたないのだ。

鳴無色葉 :「…………クックック」

鳴無色葉 :「ここで何が起こっているのか…………考えると、みっつの可能性が考えられるのう」

鳴無色葉 :「ひとつめの可能性は……このアルカディアに、冥府やら異世界やら……何らかの超常の世界と繋がる門が存在している」

鳴無色葉 :直立するリアルイタチをプールサイドに一匹置く。

鳴無色葉 :「だから、本来有り得ないものが存在しているという訳だ。その場合、ミッチが探してるっていう魔導書ってのが関係してるかもしれんな」

鳴無色葉 :「アーソンも狙っているらしいし…………何やらただごとではなさそうだ」

十九川ヤコ :「そか。あの魔導書が影響してる可能性」

水瀬 一理 :「……だとすれば、確保は喫緊の課題になりますね」

芹野 成海 :「魔道書ってのも、具体的にどんな内容かわかったもんじゃないしね」

鳴無色葉 :「うむ。どうとでも考えられる。が…………重要であることは間違いなさそうだ」

鳴無色葉 :「ふたつめの可能性は……今我らは、我々を狙う『何か』の術中にいる」

鳴無色葉 :直立するリアルイタチをもう一匹置く。

鳴無色葉 :「ここが夢の中だってのも、あながち間違いでもないかもしれん。ここは結界か何かの中……あるいはこの船自体を自らの術として操る者が存在するのかもしれん」

鳴無色葉 :「幻術か……何か。本来の道理とは外れて、事象を存在させられる者が……その力で我らを追い詰めようとしている」

鳴無色葉 :「考えられるのは、古夜で出会った双子たちの勢力……よりかは百目鬼の関係者の方が可能性が高いか?そこから双子たちが神器を知ってヤコを狙ったのかもしれん」

水瀬 一理 :「……ヤコさんを」

十九川ヤコ :「どうだろうなあ」ぴこぴことリアルイタチを指で撫でている。

リアルイタチ :きもちよさそう。

十九川ヤコ :「そもそもあたし、ザイロックさんに要請されてここに来たわけじゃない?」

十九川ヤコ :「だから、ハナからあたし目当てだったら、もっとあたしに何かしらのアピがあっていいと思うんだけど」

十九川ヤコ :「そういうのも今のところないしなあ」

水瀬 一理 :「荒夜聯隊が動いていること自体は確かなんですがねえ」

芹野 成海 :「ヤコを狙うためにザイロックの奥さんを捕まえて……だと、いくらなんでも迂遠すぎるものね」

鳴無色葉 :「うむ。だから……それは副次的なもの。古夜のときはヤコを狙っていたが、今回は我ら四人が狙いなのかもしれん」

鳴無色葉 :「百目鬼が……泣くのが仕事みたいな赤子が白紙の未来が怖くて預言書を求めた……というのは、百歩譲って妖魔だからそういうこともあるかもしれんといえるが……」

鳴無色葉 :「あの……老女のような声のものがけしかけていた……と思う方が理屈が通る」

鳴無色葉 :「その勢力が我らを狙っている……というものだな」

鳴無色葉 :「んで、みっつめの可能性は……」

鳴無色葉 :直立するリアルイタチをもう一匹置く。

鳴無色葉 :「…………こちらが全て現実。おかしいと思う方がおかしい。今までが夢で……この世界が全て……正しい本来の姿だった」

鳴無色葉 :「…………ってのはどうだ?」

芹野 成海 :「意味が分からん」

十九川ヤコ :「どういうことだってばよ?」

鳴無色葉 :「…………本当は…………ミッチの妹だって…………生きてたんだよ」

鳴無色葉 :「死んだっていうのがなにかの間違いだった…………」

水瀬 一理 :「…………」

水瀬 一理 :「その場合、私は十何年もこの格好を酔狂でやってたってことになりますねえ」

水瀬 一理 :「だったらいいのになあ!」

十九川ヤコ :「そうだね」

十九川ヤコ :「あたしの父さんも、そうだったらいいのにとは思う」

十九川ヤコ :「でもさ~。そうなっちゃうと」

十九川ヤコ :「色葉っちも、せりのんも、イッチも。あたしのためにあれだけ身体張って、助けてくれたのも」

十九川ヤコ :「ぜんぶ夢で、間違いでってことになる」

十九川ヤコ :「あたし、それはイヤかな」

十九川ヤコ :「本当に、いろんなことがあって。辛い目にもいっぱいあって」

十九川ヤコ :「でも、それがあったからこそ今こうして皆とワーキャーできる関係になってるのもジジツなんだよね」

鳴無色葉 :「…………ああ、そうだな」

水瀬 一理 :「……ヤコさんがそういうことを言ってくれるのにね、いつも助けられてますよ」

水瀬 一理 :「ほんとですよ?」

芹野 成海 :「……はあ。まあ、嫌なことだけなしにできるならまだしも」

芹野 成海 :「よかったこともなしになるのはね」

十九川ヤコ :照れくさそうに頬をかく。

十九川ヤコ :「だから、これでいうならあたし、ひとつめかふたつめの可能性が高いのかな?とは思うけどなあ」

十九川ヤコ :リアルイタチ1と2の背をくすぐる。

リアルイタチ :リアルイタチ1と2はひゃわわ~!とうれしそう。

十九川ヤコ :かわいいね。

水瀬 一理 :「そうなると、まあ対策は重々必要ということになる」

鳴無色葉 :「そうだなあ」

水瀬 一理 :「私もいろいろ調べましたけど、まだ全て把握するにはとても足りない」

鳴無色葉 :「とりあえずは……オークションか」

水瀬 一理 :漂う潮の香りに少女のことを思い出しながら。

芹野 成海 :「そうね。……襲撃ねえ」眉間に皺を寄せる。

鳴無色葉 :「皺、戻らなくなるぞ?」芹野さんの眉間を指でぐりぐりする。

芹野 成海 :ぺしっと頭を叩く。

鳴無色葉 :「あだっ」

芹野 成海 :「襲撃自体はまあ……事情が事情だし、しょうがないとして」

芹野 成海 :「『それに乗じて何かが起こる』可能性は否めないわね」

水瀬 一理 :「しかし、チケットが必要なんですよね?」

十九川ヤコ :「め~ちゃ星いるやつだよねえ」

鳴無色葉 :「うむ……アーソンに色仕掛け♡とかでなんとかならんもんかなあ」

十九川ヤコ :「ふむ……」何かを考えるような素振り。

水瀬 一理 :「え、やるんですか……?」

十九川ヤコ :「そっちは落第レベルだから自信ないが……」

十九川ヤコ :「ま、まあ? こんなタイミングでかのお人がいらっしゃるのでもあればハナシは別なんだろうけど……」

十九川ヤコ :きょろきょろと辺りを見回してみる。

アーソン :パラソルの下でチェアに寝そべっている。

十九川ヤコ :「おったわ」

アーソン :「う~ん、むにゃむにゃ。もう財布に入らないよ……」

カーネリアン :でかい葉っぱのうちわであおいでいる。

十九川ヤコ :ぐぬぬ……と唸ったあと。決意を帯びた瞳で標的を見定める。

鳴無色葉 :「……やるのか…………ヤコ…………!」

鳴無色葉 :「色仕掛けを…………!!」

十九川ヤコ :「一世一代の見せ場だぜ。色葉っち」

水瀬 一理 :「見守らせていただきます」

水瀬 一理 :「あと、自信は持っていいと思いますよ。がんばって」

芹野 成海 :「まあ……応援してるわ」

十九川ヤコ :ぐ、と握りこぶしを宙に突き出しながらたったかたったかと更衣室の方へとかけていく。

十九川ヤコ :数分もしない内、チェアに寝そべった男の側向けて、ぎこちなく歩む水着姿の女がひとり。

十九川ヤコ :慣れてなさそうなシニョンをぽんぽんと叩きながら、限界まで気合をいれたアダルティーな黒ビキニである。

十九川ヤコ :「わ、わ~♡ さすがカネモッティを謳うアーソンさま! うちわの葉っぱもでっかいですね~♡」

十九川ヤコ :異様にクネクネしつつチェアの足元あたりに腰を下ろす。

アーソン :「む? 君は……」

アーソン :サングラスを上げる。

アーソン :「おお、魅力的なお嬢さんだ。はっはっは、家ならばもっと大きいうちわも常備してるんだがね」

アーソン :「君、一人かな?」

十九川ヤコ :「そうなんですよぉ~。あたし、恥ずかしながら。とてもじゃないけど、アーソンさまのようなお人とはつりあわない生まれと育ちでえ」

十九川ヤコ :「たまたまご招待いただけたんですけど……でも!」

十九川ヤコ :「誰もが喜び、楽しむことができる時間を……!それが理想だって……」

十九川ヤコ :「あたし、アーソンさまのスピーチに、本当に感激しちゃったんですよ~↑」

十九川ヤコ :声が上ずっている。

十九川ヤコ :「こんなあたしみたいなのでも、楽しんでいいんだな~って」

アーソン :「いやあ、嬉しいね。君のような若いエネルギーのある人にこそ、届けたいものだよ」

アーソン :「暑いだろう、飲み物も取りなさい……」

アーソン :指を鳴らすと、どこからともなく現れたコンパニオンがドリンクを提供してくれるよ。

アーソン :「これは素材にもこだわったドリンクでね、飲んで味が楽しいのはもちろん、健康にもよい」

アーソン :「楽しさとは一時の物ではないからね、継続できてこそだよ」

鳴無色葉 :「ああっ、あれはエッチな気分になる薬なんかが盛られた飲み物ではないか?」遠くから固唾をのんで見つめている。

十九川ヤコ :「は~っ! 刹那の悦に留まらない器の大きさ! でっか! マジでっか! さすがですわ~! ヨッ!プレジデント!」

アーソン :「はっはっは、君話がわかるねえ……」

アーソン :十九川さんの腰に手を回す。

鳴無色葉 :「ああっ!いいのかミッチ!?」

水瀬 一理 :「…………」

十九川ヤコ :(ぎょえええええ!)引きつった笑み!

アーソン :「どうだい、ディナーの前にでももっと詳しい話をしようか? 君のように積極的な子にはぜひ聞かせたいのだが……」

十九川ヤコ :ここだな、適当に当たりをつけて。

十九川ヤコ :「あ、申し訳ないですう。その時間は……」

十九川ヤコ :「“ザイロックさま”にお呼ばれしていてえ……」

十九川ヤコ :キーマンである渦中の人物の名を挙げ、その様子をつぶさに伺う。

アーソン :「ほう……」

アーソン :笑顔は浮かべたままだが、若干険が浮かぶかもしれない。

十九川ヤコ :なるほどね……


十九川ヤコ :では。こんなところで一旦判定してみようかな。

十九川ヤコ :指定特技はぐだぐだ《九ノ一の術》だ! 一理さん感情修正くれるかな……?

十九川ヤコ :く、くれるかな…?

水瀬 一理 :あげる! +1どうぞ

十九川ヤコ :ホッ……

十九川ヤコ :2D6+1>=5 (判定:九ノ一の術) (2D6+1>=5) > 8[2,6]+1 > 9 > 成功

十九川ヤコ :ワハハ!

GM :は~い では渡します

水瀬 一理 :こっちも共有かな

十九川ヤコ :いただきました!

水瀬 一理 :こちらも!

リアルイタチ :ちらちら……ちらちら……

十九川ヤコ :オシ!ではなるいろにも共有しちゃおうかな。

鳴無色葉 :やった~~~!!!!!!

GM :はーい

芹野 成海 :助かる~!

鳴無色葉 :公開情報だ~~~!!

アーソン=デ・クラウス・カネモッティの【秘密】
最初から、数日間のギャンブルで遊ぶ程度のはした金なら取るつもりはない。
このクルーズにはアーソンの願望を満たすための、二つの裏の側面がある。

一つは、生命に対するリスクを負うほどの、ギャンブル狂を見出すことだ。
カジノ判定を行うとき、生命力を賭け金として提示してもよい。
判定に成功したときに獲得できる『星』の数が、提示した生命力と同じだけ乗算される。
判定に失敗した場合、賭けた生命力は失われる。この減少は、忍法や奥義の効果で軽減できない。
もう一つは、展覧会に並ぶ歴史的遺物や、表の世界には見られない「特殊」な品が出品される、オークションの開催である。
世界的な資産家たちの間で莫大な金銭が動き、主催者であるアーソンも大金を獲得することになるのだ。

オークションの品書きの中で、目ぼしいものは以下の通り。

商品:星:効果
0:「VIPチケット」:40:「オークション会場」のシーンに登場できる。この商品は、オークション外のどのシーンでも購入できる。
1:『ルホルバン原酒』:開始価格20:使い捨て。使用者は回復判定か計画判定を、手番を消費せずに一度行うことができる。
2:『リンフォン』:開始価格30:自分が登場しているシーン中に一度、好きなタイミングで使用できる。使用者は強度・必要功績点が3点以下の忍具・妖魔武器を一つ選び、獲得する。ただし、ランダムに選んだ生命力を1点消費しなければならない。この効果で【幽命丹】は獲得できない。
3:『緋髄の瞳』:開始価格40:所有者はドラマシーンならサイクルに一度、戦闘シーンならシーン中に一度、生命力1点か変調一つを回復することができる。
4:『ワブマのナイフ』:開始価格50:所有者は【天眼】(基本98p)を修得しているかのように使用できる。またこの【天眼】を使用する際に必要なコストは1減少する。
5:『サラヴ』:開始価格120:戦闘シーン中、各ラウンドの終了時、所有者は生命力を1D6点消費することで、戦場を好きな場所に変更できる(【誘導】などに優先する)。この効果は自分が登場していないシーンでも使用できる。

商品は落札した人物が所有者となる。
所有権の受け渡しはできない。戦果として移動させることは可能。

鳴無色葉 :あと水瀬さんに私の兵糧丸をひとつおわたしします!

水瀬 一理 :めっちゃ助かります! 受け取ります!

system :[ 水瀬一理 ] 忍具 : 3 → 4

十九川ヤコ :そんなこんなで

十九川ヤコ :えー、私の忍具のうちひとつ、神通丸を色葉ちゃんに一つおわたしします

鳴無色葉 :ありがとうございます……!!

system :[ 十九川ヤコ ] 忍具 : 2 → 1

水瀬 一理 :こちらも神通丸をひとつ鳴無さんにお渡しします。

鳴無色葉 :ありがとうございます……!!!!

system :[ 水瀬一理 ] 忍具 : 4 → 3

芹野 成海 :私の神通丸もひとつ鳴無色葉さんにお渡します

鳴無色葉 :ありがとうございます……!!!!!!

十九川ヤコ :あっそうだ!手持ちの星2つもあげるね

system :[ 芹野 成海 ] 忍具 : 2 → 1

GM :みんなの神通丸が集まってくるぞい

system :[ 十九川ヤコ ] 星 : 2 → 0

芹野 成海 :星……? なんですかそれは?

鳴無色葉 :ありがとうございます……!!!!!!!!!

十九川ヤコ :せりのん………

鳴無色葉 :芹野さん……

水瀬 一理 :こちらは星7個を同じく鳴無さんに!

鳴無色葉 :ありがとうございます………………!!!!!!!!!!

system :[ 水瀬一理 ] 星 : 7 → -1

system :[ 水瀬一理 ] 星 : -1 → 0

鳴無色葉 :忍具が4と星15になりました

GM :いっぱいだねえ

鳴無色葉 :みんなの忍具と自分の命を賭ける……!

十九川ヤコ :すみません、ではロールの前に

十九川ヤコ :「二つ結びの少女」のエニグマの解除判定に……チャレするぜ

GM :なんだってえ

GM :《見敵術》です!

十九川ヤコ :《九ノ一の術》で代用判定!目標値は7!

十九川ヤコ :2D6>=7 (判定:九ノ一の術) (2D6>=7) > 10[4,6] > 10 > 成功

十九川ヤコ :フン…

GM :おお、【防壁】の戦力が解除されましたね お見事!

十九川ヤコ :おねえちゃんだからよ

GM :じゃあエニグマ解除に際して【秘密】も送ります。

十九川ヤコ :ム!?

十九川ヤコ :い、いただきました

十九川ヤコ :これって……感情共有で一理さんにもわたるのかな?ひみつが

GM :ええ、そうなりますね

水瀬 一理 :ごくり

鳴無色葉 :ほしいよ~~

芹野 成海 :一体何が……

水瀬 一理 :確認しました

十九川ヤコ :え~こちらの秘密なんですけどお……

十九川ヤコ :渡したいのは山々なんですけどお……

十九川ヤコ :ちょっと渡せなくってえ……

水瀬 一理 :同じくです

鳴無色葉 :そ、そんな

芹野 成海 :どうして……

GM :ははは

十九川ヤコ :じゃあ続きをするぜ~

GM :お願いします!


十九川ヤコ :瞬き一つの間。僅かな表情の変化から読み取れる情報を脳内で整理した後、ん、と頷いて。

十九川ヤコ :「胸躍るバトルなら、あたしも臨むところなんだが」

十九川ヤコ :「どうにも、そっちは得意分野じゃね~からな」ぼそりと小声で。

十九川ヤコ :こういった物事においては、己よりも得手とするものがいるだろう。

十九川ヤコ :限度を軽く越えてしまいそうなのが不安だけど。権謀術数に長けた、悠久の時を歩む自慢の“友達(ダチ)”であるならば……

十九川ヤコ :ちょいちょい、と彼女に向かって手を招く。チェアの影に隠れたリアルイタチの存在により、粗方の情報は把握しているはずである。

鳴無色葉 :「ん?」その様子に目線を動かして。

鳴無色葉 :「…………なるほど、そういうことか」

鳴無色葉 :楽しそうに頷くと彼女のもとへと悠然と歩いていく。

鳴無色葉 :(確かにここで我が割って入らないとヤコがエッチな目に遭ってしまうかもしれんしな……)

十九川ヤコ :(なんかヘンなことを危惧している気がするな)

十九川ヤコ :ウォッホン、と咳払い。

十九川ヤコ :「ご紹介いたします。アーソンさま」

十九川ヤコ :「こちらはあたしの友人の鳴無色葉ちゃん!」

十九川ヤコ :「見た目はカワイ~♡女の子なんですけど」

十九川ヤコ :「こう見えても……名うての勝負師!すでにスロットでも勝ちまくりモテまくりなんだよね!」

アーソン :「ほほう! それは本当かね!」

アーソン :身を乗り出す。

鳴無色葉 :「クックック!いかにも」

鳴無色葉 :「一発でジャックポット?ブラックジャケット?だかを引き当ててやったぞ」

鳴無色葉 :「我はなかなか常識外れだとは言われるが……」

アーソン :「なんという博才だ……素晴らしい……」

鳴無色葉 :「ククク!見せてやろう。酔狂な金持ちが、その金をもってしても見られなかったもの……」

鳴無色葉 :「…………この命、全てを賭けたギャンブルをな」

鳴無色葉 :「我の命が誰より重いとは決して言わんが……」

鳴無色葉 :「死にたくないという想いのつもり具合はなかなかのものだぞ?」

アーソン :「ほーう……」

アーソン :顔に手を当てる。頬肉が柔らかく変形する。

アーソン :「しかし……貴女はお若く見える、レディ」

アーソン :「言っては何だが、命というものは……残り時間が少なくなってから、その価値が輝いて見えるものだ」

アーソン :「”死にたくない”と”生きたい”は、同質のものではない、というのが私の哲学だがね……」

鳴無色葉 :「クックックック!」

鳴無色葉 :「我は若く美しく見えるだろうが……」

鳴無色葉 :「これでも数千年の時を生きる、大妖怪なのだぞ?」

鳴無色葉 :鳴無色葉は、危ない橋を渡る方ではない。だからこそ今まで生き延びてきた。

鳴無色葉 :勝算があるわけでもない。イカサマをするつもりもない。

鳴無色葉 :「その我が、命を賭ける。失ってもいいと思うものに価値はあるまい?」

鳴無色葉 :「だから……我は勝つぞ」

鳴無色葉 :自信満々にそう言い放つ。ハッタリだ。

鳴無色葉 :だが、ハッタリで数百年どうにかしてきた。

鳴無色葉 :前に進まなければならないと、思ったから。

十九川ヤコ :命を賭して己を救ってくれた友がまた。何にも代わりが効かない、それを行使しようとしている。

十九川ヤコ :思うところが無いわけでは決してない。けれど、それ以上に。

十九川ヤコ :「あたしは、必ず信じてる」

十九川ヤコ :「きっとまた、あたしのダチは、とんでもないものを見せてくれるって」

十九川ヤコ :ぽんぽんと、アーソンさんの肩を気安く叩きながら。

十九川ヤコ :「期待していいっすよ、ダンナ。これだけは約束します」

十九川ヤコ :「タイクツだけは、させね~からっ」

アーソン :「…………クフッ」

アーソン :「クフッ、クフッフフフッ」

アーソン :肩を震わせて笑う。その瞳は、ぎらついている。

アーソン :「イイ~なぁ~君たち……やはり若いエネルギーというのは……素晴らしいぃ……」

鳴無色葉 :「我からすればお前も十分若いがなあ?」くつくつ笑う。

アーソン :「そうだった、そうだったなレディ。いや、鳴無色葉……」

アーソン :「それじゃあ、見せてもらおうか。命を賭けるほどのギャンブル! クフッ、クフハハハ!」

アーソン :指を鳴らす。

GM :どこからともなくコンパニオンが現れる。セットが組まれ、『星』が用意されていく。

GM :いかなる技術、設計なのだろうか……そこはシャンデリアに照らされる、カジノとなっている。

アーソン :「さぁ、今すぐ見せてくれ。ご友人も席について!」

アーソン :白い歯が剥きだされ、光を浴びてぎらつく。

アーソン :「ギャンブルだ。ギャンブルをしようじゃないか!!」

GM :====


【第二サイクル:マスターシーン】

GM :【第二サイクル:マスターシーン】

GM :──特設カジノ『ユートピア』

GM :──ポーカーテーブル

アーソン :「さて、ギャンブルをするにはゲームが必要だ」

アーソン :「極論、なんでもいいわけだが……どうせなら」

アーソン :指を鳴らす。

ディーラー :音もなく、テーブルの一端に女性ディーラーが立つ。

ディーラー :その身のこなし、忍びのもので間違いないとあなたたちにはわかるだろう。

ディーラー :「お初にお目にかかります。どうぞ、ディーラー……区別が必要でしたら、”ミラージュ”とお呼びください」

アーソン :「クフッ、わかるよ、君たちの空気はねぇ」

アーソン :「NINJA……影の世界のそれだ」

アーソン :「同格なディーラーがいなければ、純然な勝負は楽しめないと思ってねえ」

アーソン :「ささ、席に着きたまえ。ルールを伝えようじゃないか……!」


GM :というわけで、アーソンとのギャンブル勝負になります。

十九川ヤコ :ウオオオ

GM :ダイス3つで役を作る、雰囲気テキサスホールデムです。

GM :詳細な手順は以下。忍びとしてとれるアクションもあります。

ルール説明

①ディーラーは非公開で1~6の数字を並び変えてセットを作る。
 スタートプレイヤーから番号順に、セットの順で数字を配布される。これが手札ダイスとなる。ただしこの内、何枚かが本当の数字とは異なる数字「ミラージュ」に偽装されている。

②プレイヤーは全員が場代を払う。
 ディーラーはダイスを2つ振る。これは共有ダイスとなる。
 ゲームに参加するかフォールドするか、順に宣言する。

③宣言が一巡したら、フォールドしていないPCは以下のいずれかの行動を選び、非公開で行う。行動しなくてもよい。
・チェック。謀術分野からランダムで選んだ特技で判定を行う。成功すると、好きな手札を一枚選び、その数字を知ることができる。「ミラージュ」であればそれも判明する。
・カウント。好きな特技で判定を行う。成功すると、④で振られるダイスの目を好きな数字が出たことにすることができる。複数人が行った場合、最も達成値が高い人物が優先される。最も高い人物が複数いた場合はすべて無効となる。
・トーク。ディーラーに対してYes/Noで回答できる質問を行う。ディーラーは自身の認識に従い正確に回答する。ただし、「手札に書かれた数字」に関する質問は回答を拒否する。この行動は結果が公開される。

④スタートプレイヤーはいくつ『星』を賭けるか宣言し、その後はプレイヤー番号順にコール、レイズ、フォールドを宣言する。1ゲーム中にレイズが宣言できるのは各プレイヤー1回まで。
 ディーラーはダイスを1つ振り、共有ダイスに加える。

⑤オープン。共有ダイスから好きに2つのダイスを選んで手札と組み合わせて、最も役が強い人物が賭け金を総取りする。
 このとき「ミラージュ」が残っていれば、ディーラーは好きな枚数分だけ選んで、偽装を解除することができる。

ダイス3つの出目によりできる、役の強さを比較する。
役の強さは役無し<ペア<連番(連続する三つの数字)<トリプル
1が最も弱く、6が最も強い。1と6は連番とは扱わない。
またペアに関しては、そろった二つの出目ではなく、余った一つの出目を強さの計算に用いる。

ディーラー :なお、ディーラーはアーソンの雇われです。

GM :そしてもう一つ。


アーソン :「君たちも稼ぎたいだろう? 協力するよ……」

アーソン :大量の『星』と、注射器に似た道具を取り出す。

アーソン :「賭ける『星』が不足した場合には、シリンダーの一つと『星』10個の交換を受け付けよう! これは破格だよォ!」


GM :まあつまり、生命力1点で『星』10個を買えます

GM :ただし、あくまでギャンブルに使用するための購入となります。買うだけ買って参加しないと怒られるよ。

※ここからプリプレイ

ディーラー :数字のセットを作成しました。

ディーラー :スタートプレイヤーはアーソン様として、以下PC番号順。芹野様は見学となります。

ディーラー :手札を送付致します。

ディーラー :次に場代ですが、こちらは省略。

ディーラー :ディーラーがダイスを二つ振り、共有ダイスとします。

ディーラー :2D6 (2D6) > 8[4,4] > 8

system :[ ディーラー ] がダイスシンボルを4 に変更しました。

system :[ ディーラー ] がダイスシンボルを4 に変更しました。

ディーラー :「4」二つでペアが確定します。

ディーラー :これとご自身の手を比べ、ゲームに参加するか宣言をどうぞ。

アーソン :プリプレイなので参加を宣言。

十九川ヤコ :参加するか……!

鳴無色葉 :参加するぞい!

水瀬 一理 :参加します

ディーラー :全員の参加を確認しました。

ディーラー :お次はチェック/カウント/トークを秘密裏に行うことができます。

ディーラー :ちなみにアーソン様はどれも行えませんので、悪しからず。

ディーラー :行動が決まった方は宣言をどうぞ。

鳴無色葉 :これは秘密りだから、ディスコで宣言するのかな?

ディーラー :そうですね。

鳴無色葉 :了解!ありがとうございます!

十九川ヤコ :宣言完了!

水瀬 一理 :宣言しました

鳴無色葉 :しましま!

水瀬 一理 :えーでは判定をします。

水瀬 一理 :2d6 (2D6) > 11[5,6] > 11

鳴無色葉 :私もふります!

鳴無色葉 :2d6 (2D6) > 7[3,4] > 7

ディーラー :トークの結果を公開します。

ディーラー :「十九川ヤコの手札は「ミラージュ」か?」→No

十九川ヤコ :おっけ~!ありがと

ディーラー :今回は通しましたが

ディーラー :これは「手札に書かれた数字」に関する質問になってしまうので、本番では回答しません。ご了承ください。

十九川ヤコ :やっぱダメか~!ありがっち

鳴無色葉 :じゃあ……何なら聞けるんだ!?

ディーラー :それは皆様のご判断にお任せします。

ディーラー :では、BETを簡単に行いましょう。

アーソン :スタートプレイヤーなので「1」賭けるとする。

ディーラー :鳴無様、コール、レイズ、フォールドのいずれかの宣言をどうぞ。

鳴無色葉 :コールで!

ディーラー :水瀬様、どうぞ。

水瀬 一理 :うーん、コールにします

アーソン :その場合、君は『星』を持っていないようだから……

アーソン :私が融資する、ということになる。あくまで本番ではね。

水瀬 一理 :了解です

ディーラー :十九川様、どうぞ。

十九川ヤコ :アーソン氏が融資してくれるんなら……レイズしちゃおw

ディーラー :いくらレイズなさいますか?

十九川ヤコ :じゃあ……2くらいにしておこう。

十九川ヤコ :+2レイズで。

ディーラー :では、初めの1に+2

ディーラー :合計3になります。

ディーラー :これにコールするか、あるいは降りるか……という宣言をまた一巡行います。

ディーラー :全員が同じ金額をコールするか、あるいはフォールドすれば、BETは終了になります。

ディーラー :今回は全員が3のコールを受けた想定で進めましょう。

十九川ヤコ :OK!

鳴無色葉 :りょ!

水瀬 一理 :はい!

ディーラー :ではディーラーがダイスを振ります。

ディーラー :1D6 (1D6) > 4

鳴無色葉 :wwwwww

水瀬 一理 :!?

system :[ ディーラー ] がダイスシンボルを4 に変更しました。

十九川ヤコ :わらっちゃった

ディーラー :共有ダイスから2個までしか取れないので……これはどれを選んでも手に変わりはない、という結果になります

鳴無色葉 :な、なるほどね

十九川ヤコ :あっそかそか

十九川ヤコ :今の共有ダイスは4が3つあるから……そのうちのふたつとって、最初に配られたセットとあわせて役にするってことかあ

ディーラー :仰る通りです。

ディーラー :では、オープンフェイズ。アーソン様から。

GM :おっと失礼

GM :カウントがされていたので、4の出目が一つ、5になりました。

system :[ GM ] がダイスシンボルを5 に変更しました。

アーソン :では改めて宣言を……

アーソン :4と5を選び、手札は「6」。

アーソン :456の連番だ。

ディーラー :鳴無様、どうぞ。

鳴無色葉 :4,4,手札の「2」。

ディーラー :この場合、役2のペアとなります。

ディーラー :水瀬様、どうぞ。

水瀬 一理 :4と5を取って手札は「3」

ディーラー :345の連番ですね。

ディーラー :十九川様、どうぞ。

十九川ヤコ :4と4を取って……手札は「4」!

十九川ヤコ :御無礼……トリプルだぜ

アーソン :クッ……!

アーソン :いや……まだ「ミラージュ」がある

鳴無色葉 :で、でも今回はトークが通ってるから…………

鳴無色葉 :ミラージュじゃない…………ハズ

ディーラー :その通りですね。今回は十九川様の手札は「ミラージュ」ではありません。

十九川ヤコ :プリプレイ特有だぜ!

ディーラー :ですが……アーソン様の手札が。

十九川ヤコ :アソにゃん!?

ディーラー :「6」が「ミラージュ」です。

鳴無色葉 :クックックック…………なるほどなあ

ディーラー :正体は「1」でした。

鳴無色葉 :んあ!?

鳴無色葉 :そういうパターン!?

アーソン :弱体化してるじゃないか……!

十九川ヤコ :なんてことだ……

ディーラー :今回はプリプレイということで公開いたしました。

ディーラー :しかしながら、私はアーソン様の雇われとなります。

ディーラー :「ミラージュ」の公開については、原則アーソン様の利益となる形になりますので、ご了承ください。

水瀬 一理 :な、なるほど……!

十九川ヤコ :なんだとお……

ディーラー :十九川様の勝利が確定いたしましたので、場に出ている3×4……『星』12個が十九川様の配当となります。

ディーラー :以上が1ゲームの流れです。

Q&A

鳴無色葉 :質問!

鳴無色葉 :・①で配られる手札の数字は被りなし?

鳴無色葉 :・終了条件は?

鳴無色葉 :今はこの二点が質問です!

ディーラー :最初の6つの数字に被りはありません。

ディーラー :手札として配られたとき、「ミラージュ」として被っている数字に偽装されている可能性はあります。

鳴無色葉 :なるほどなるほど

アーソン :終了条件なのだが……

アーソン :命を賭けたギャンブルを見せてくれる、とは言ったが、まあ血を丸々抜くわけにもいくまい。

アーソン :時間がかかるしね。

鳴無色葉 :たしかに……

十九川ヤコ :良識がある

水瀬 一理 :時間管理えらい

アーソン :というわけで、シリンダー6つでどうだろうか

アーソン :つまり、『星』を購入するために、生命点が合計6点消費されたゲームの終了時に終了

鳴無色葉 :うう…………了解です

GM :※終了条件修正

GM :生命力の消費による『星』の購入を6回行ったらゲーム終了

GM :+
PCがゲームに勝利するたび、必要な消費数を2減少

鳴無色葉 :追加の質問!

鳴無色葉 :このギャンブルのあとに改めて他のシーンで命をかけてギャンブルをすることは可能ですか?

GM :可能です。

鳴無色葉 :ありがとうございます!

鳴無色葉 :さらに質問!

鳴無色葉 :今の状況で星の譲渡は可能ですか?

鳴無色葉 :③の判定ではスペシャル・ファンブルは適用されますか?

GM :おお、なるほどね

GM :まず譲渡ですが……原則なしにしたいところではあるが……

GM :PCに有利に決めていいよ。ただしアーソン氏側の財力は『星』に換算すると無制限と思ってください。

鳴無色葉 :ギャハハ!了解!ありがとうございます!

十九川ヤコ :巨万の星

GM :ゲームが始まってからの譲渡はなしね。

GM :③の判定については、スペシャルファンブル共にアリにします。

鳴無色葉 :了解!

十九川ヤコ :ファンありこわいぜ……

十九川ヤコ :じゃあ分配どうしよっか…?

GM :※修正 場代を無しにしたよ

GM :※修正
・場代 0→2 にするよ
・終了条件に「2ゲームの終了」を追加するよ

鳴無色葉 :手持ちの星15をすべて芹野さんに渡します!

GM :了解しました!

芹野 成海 :いただきます

system :[ 芹野 成海 ] 星 : 0 → 15

GM :では……準備が良ければはじめていくよん

鳴無色葉 :うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおよろしくお願いします!

水瀬 一理 :よろしくお願いします……!

ディーラー :シャカシャカシャカシャカ

十九川ヤコ :対戦よろしくお願いします!

芹野 成海 :よろしくお願いします……!

ディーラー :では全2ゲーム。1ゲーム目を開始しましょう


☆第一ゲーム

ディーラー :スタートプレイヤーはアーソン様です。

ディーラー :手札を配布します。

ディーラー :全員場代として、『星』を二つお支払いください。

鳴無色葉 :血を抜かせてください!

system :[ 芹野 成海 ] 星 : 15 → 13

十九川ヤコ :星……?そんなものは……ないよ

アーソン :クフフフ……

水瀬 一理 :同じく生命支払います

十九川ヤコ :なので生命点一点を捧げるぜ!

鳴無色葉 :戦術を潰します

十九川ヤコ :忍術を失う!

ディーラー :では支払いができない方は生命力を1点失っていただき、『星』を10個付与いたします。

水瀬 一理 :忍術を支払います

system :[ 十九川ヤコ ] 忍術 : 1 → 0

system :[ 水瀬一理 ] 忍術 : 1 → 0

system :[ 十九川ヤコ ] 星 : 0 → 10

十九川ヤコ :場代払います

system :[ 十九川ヤコ ] 星 : 10 → 8

system :[ 水瀬一理 ] 星 : 0 → 10

鳴無色葉 :場代払って星は8!

system :[ 水瀬一理 ] 星 : 10 → 8

水瀬 一理 :場代支払いました!

ディーラー :ありがとうございます。

芹野 成海 :払いました!

ディーラー :共有ダイス2個を振ります。

ディーラー :2D6 (2D6) > 6[3,3] > 6

共有ダイス

『3』『3』

ディーラー :では、参加かフォールドかを宣言しつつ

鳴無色葉 :参加します!

ディーラー :何か「行動」がある方はお伝えください……

芹野 成海 :参加します!

十九川ヤコ :参加します~

水瀬 一理 :参加します

アーソン :もちろん参加するとも


アーソン :「クフフ……彼女にはいつも世話になっていてねえ」

アーソン :カードを指で弄びながら楽し気に話すよ。

鳴無色葉 :「ほお?可愛いお姉ちゃんだもんなあ。クックック!」

十九川ヤコ :「カード触る手付きがもう只者じゃね~ってカンジだもんな~」

アーソン :「それだけじゃあないのだよ……」

アーソン :「彼女は一流の『偽造者』でね」

アーソン :「いろいろな贋物を造ってくれる……助けられたものだよ」


ディーラー :トークに回答します。

・「配られなかった数字は2ですか?」→No
・「配られなかった数字は3ですか?」→Yes
・「配られなかった数字は4ですか?」→No
・「配られなかった数字は5ですか?」→No

ディーラー :では、スタートプレイヤーのアーソン様から。いくら賭けるかを宣言してください。

アーソン :そうだねぇ 時間がないんだよ

アーソン :2ゲームしか楽しめないのだから……ある程度は『星』を動かさなきゃね

アーソン :というわけで、『星』を8個出そう。場代と合わせて10!

ディーラー :鳴無様、コール、レイズ、フォールドの宣言をどうぞ。

鳴無色葉 :コール。

ディーラー :水瀬様、宣言をどうぞ。

水瀬 一理 :コールで

ディーラー :十九川様、宣言をどうぞ。

十九川ヤコ :コール!

ディーラー :芹野様、宣言をどうぞ。

芹野 成海 :コール……で

ディーラー :全員が『星』10個を賭けるということで、出そろいました。ダイスを1つ振ります。

ディーラー :1D6 (1D6) > 3

共有ダイス

『3』『3』『3』

十九川ヤコ :wwwww

鳴無色葉 :ダイス何??????????

十九川ヤコ :なんスかこれ

水瀬 一理 :びっくりする

芹野 成海 :すご


ディーラー :それでは、オープンに移りましょう。

アーソン :むう……手札は「2」だ……役2のペア

ディーラー :鳴無様、オープンをどうぞ。

鳴無色葉 :手札は「2」だ。

鳴無色葉 :3・3・2で……役2のペアだなあ?

ディーラー :役2のペアですね。

ディーラー :水瀬様、オープンをどうぞ。

水瀬 一理 :手札は「6」です。役6のペア

ディーラー :芹野様、オープンをどうぞ。

鳴無色葉 :別にいいがヤコが先ではないのか?

ディーラー :あっそうだった!

十九川ヤコ :というわけでオープンするぜ。

十九川ヤコ :3・3・6役6のペアです!

ディーラー :芹野様、改めてどうぞ。

芹野 成海 :手札は「2」、役2のペア

オープン

・アーソン:『3』『3』『2』

 →役2のペア

・色葉:『3』『3』『2』

 →役2のペア

・水瀬:『3』『3』『6』

 →役6のペア

・ヤコ:『3』『3』『6』

 →役6のペア

・芹野:『3』『3』『2』

 →役2のペア

鳴無色葉 :同じ数字がたくさんあるのう…………

ディーラー :では、水瀬様と十九川様が役6のペアで最高ですが……

ディーラー :「ミラージュ」を解除します。

十九川ヤコ :なにっ

ディーラー :十九川様の「6」は「1」になります。

オープン

・アーソン:『3』『3』『2』

 →役2のペア

・色葉:『3』『3』『2』

 →役2のペア

・水瀬:『3』『3』『6』

 →役6のペア

・ヤコ:『3』『3』『6』⇒ミラージュ⇒『1』

 →役6のペア

・芹野:『3』『3』『2』

 →役2のペア

十九川ヤコ :ぐ、ぐにゃああああ~~~~・・・・っ!

水瀬 一理 :うおお

ディーラー :以上。水瀬様の勝利となります。

鳴無色葉 :だが……ならミッチが勝ちだ!

水瀬 一理 :や、やったーーー

十九川ヤコ :やったぜイッチ!

芹野 成海 :やった……!

ディーラー :配当で『星』50が水瀬様に返還されます。

十九川ヤコ :うおでっか…

水瀬 一理 :多っ

鳴無色葉 :きもぢい~~~

水瀬 一理 :いただきます

system :[ 水瀬一理 ] 星 : 8 → 58

アーソン :くぅう~

水瀬 一理 :58個になりました

鳴無色葉 :あっミッチは50かな?

GM :いや、場代2と8BETして50帰って来たので、50ですね

水瀬 一理 :あっそっか。失礼しました

鳴無色葉 :我0水瀬50ヤコ0芹野5かな

system :[ 水瀬一理 ] 星 : 58 → 50

十九川ヤコ :そうじゃん!

水瀬 一理 :修正しました

system :[ 十九川ヤコ ] 星 : 8 → 0

十九川ヤコ :十九川零子になってしまった

system :[ 芹野 成海 ] 星 : 13 → 5

現在の持ち星
・アーソン:?
・色葉:0
・水瀬:50
・ヤコ:0
・芹野:5

GM :====


アーソン :「クフフッ、まさか三人も! 血を抜くとはねェ」

アーソン :金に塗装された金属製のシリンダーは、赤い液体でで満たされている。

アーソン :三本のそれを撫でながら、カードを伏せる。

アーソン :「嬉しい、嬉しいよ……私に勝とうとしてくれる」

鳴無色葉 :「血を集めるのが趣味とはのう。ククク」

鳴無色葉 :「ああ……お前に勝つよ。我々は」

アーソン :「いいね、やはり生命力が強いのかな」

アーソン :「ああ、どんな表情になるのか……楽しみだ」

アーソン :手札を公開する。

GM :全員の手札がまくられる。白いカードが、テーブルに浮かび上がっている。

鳴無色葉 :「…………同じ数字が多いようだのう?」

十九川ヤコ :「なんだこいつは~?」

十九川ヤコ :「問題ありけりなんじゃないっすか~?」

水瀬 一理 :(偽造者、か……)

ディーラー :「さて」

ディーラー :「ルールには偽造について、定義がされておりませんので」

芹野 成海 :(メチャクチャなこと抜かしやがるわね)

ディーラー :「私には制裁権もありません。ですが……」

ディーラー :ぱち、とカードを捲ると、一瞬の光が出る。

ディーラー :赤と黒の紋様が流れ、それの正体を追ったとき。

ディーラー :十九川ヤコの目の前にあるカードの数字が変わっている。

十九川ヤコ :「? あっ……」

ディーラー :「これで少し正しくなりましたね」

ディーラー :「円滑な進行に感謝いたします」

十九川ヤコ :「ああ〜〜〜! ま、負けてんじゃん!」

鳴無色葉 :「クックックック!なるほどなあ」楽しそうに笑っている。

芹野 成海 :(……どういう術理だ? 単なるサマじゃない)

水瀬 一理 :(少し、か。全てを明かすわけではない。彼女の裁量次第……)

ディーラー :芹野さんの視線に返すように、薄く微笑みかける。

ディーラー :「……勝者は水瀬様。配当をどうぞ」

鳴無色葉 :「ディーラーのお姉ちゃんにも……プライドがあるというか。完全なイカサマをするつもりではないということか」

ディーラー :一抱えはある『星』が、水瀬一理の前に運ばれた。

水瀬 一理 :「これはどうも! ビギナーズラックをいただきます」

アーソン :「フゥ~ム……まあ、ギャンブルだからねえ」

十九川ヤコ :「イッチが勝ててうれしい……負けてくやちい……2つあるよ…………」

鳴無色葉 :「ま、確実に勝てる勝負なんてつまらない。そうだろう?」

アーソン :「そうだとも、1ゲーム目は譲ろう!」

アーソン :「次こそ見たいねぇ、じりじりと命を燃やす……引き攣った顔を」

水瀬 一理 :「自分では見られないので、それは残念ですね」

GM :====


☆第二ゲーム

ディーラー :では、2ゲーム目を開始します。

ディーラー :スタートプレイヤーは水瀬様になります。

鳴無色葉 :スタートミッチ!

十九川ヤコ :水瀬スタート理だ

水瀬 一理 :どきどき

ディーラー :カードを配布します。

ディーラー :配布が完了しました。

ディーラー :皆様、場代の『星』2をお支払いください。

アーソン :払うとも~

ディーラー :場代の宣言をどうぞ。

鳴無色葉 :宣言したいが少し待ってね

鳴無色葉 :払うが星がないので命を使うぞ

鳴無色葉 :器術を潰す。これで星が8に

水瀬 一理 :場代払います。48に。

system :[ 水瀬一理 ] 星 : 50 → 48

十九川ヤコ :同じく星がぬえ!ので生命点で借り受けます。

十九川ヤコ :器術を潰して星8!

system :[ 十九川ヤコ ] 器術 : 1 → 0

system :[ 十九川ヤコ ] 星 : 0 → 8

芹野 成海 :場代払います

system :[ 芹野 成海 ] 星 : 5 → 3

ディーラー :では、共有ダイスを振ります。

ディーラー :2D6 (2D6) > 6[1,5] > 6

共有ダイス

『1』『5』

system :[ ディーラー ] がダイスシンボルを1 に変更しました。

system :[ ディーラー ] がダイスシンボルを5 に変更しました。

十九川ヤコ :バラけた!

ディーラー :ゲームに参加するかを宣言しつつ……「行動」がある方はどうぞ。

十九川ヤコ :参加するぜ~

水瀬 一理 :参加します

芹野 成海 :参加します

鳴無色葉 :参加するぞい

アーソン :もちろん参加だ!


アーソン :「エネルギー……感じたことはある、だろうねえ」

アーソン :シリンダーを肌に当てている。体温が移っているのを感じている。

鳴無色葉 :「クックックック!我が血潮のぬくもりを感じておるのか?」


芹野 成海 :2d6 (2D6) > 5[2,3] > 5

ディーラー :トークに回答します。

・「配られなかった数字は奇数ですか?」→No
・「配られなかった数字は4・5・6のどれかですか?」→Yes
・「配られなかった数字は1・4のどれかですか?」→No

ディーラー :では、BETに移りましょう。

ディーラー :水瀬様、『星』をいくつ賭けるか、宣言をどうぞ。

水瀬 一理 :では3個でお願いします

鳴無色葉 :場代の2とあわせて5ってことだな

水瀬 一理 :たすかる

ディーラー :その通りです。

ディーラー :十九川様、コール、レイズ、フォールドの宣言をどうぞ。

十九川ヤコ :コール!

ディーラー :芹野様、宣言をどうぞ。

芹野 成海 :コールします

ディーラー :アーソン様、宣言をどうぞ。

アーソン :ふうむ……

アーソン :色葉君……君は『星』が多くほしいんじゃないのかい……

鳴無色葉 :星が欲しいってか?

アーソン :レイズしようかな……

鳴無色葉 :しないで ごめんなさい ギャグが面白くなくてごめんなさい

十九川ヤコ :色葉っち……!

アーソン :ククク……いいだろう

芹野 成海 :和んじゃった

アーソン :すでにシリンダーが5つも集まっているからなァ……若いエネルギーを一杯もらったよ……

アーソン :3を払い、コール。

ディーラー :鳴無様、宣言をどうぞ。

鳴無色葉 :ハアハア……ありがとアーソン♡

鳴無色葉 :コール!

ディーラー :出揃いました……それでは、ダイスを一つ振ります。

ディーラー :1D6 (1D6) > 1

共有ダイス

『1』『5』『1』

ディーラー :では、オープン。水瀬様、どうぞ。

水瀬 一理 :1と1を取って、手札は「4

ディーラー :役4のペアですね。

ディーラー :十九川様、どうぞ。

十九川ヤコ :手札は2! 1・1・2で役2のペア

ディーラー :芹野様、どうぞ。

芹野 成海 :手札は2、1・1・2で役2のペア

ディーラー :ええ、確かに……♡

鳴無色葉 :色目つかってないか?

ディーラー :アーソン様、公開をどうぞ。

アーソン :ククク!

アーソン :手札は「6」……! 1・1で役6のペアだ……!

十九川ヤコ :なんだとお~~~~!!

水瀬 一理 :ぬっ

ディーラー :では、鳴無様、公開をどうぞ。

鳴無色葉 :1・1をとる。手札は「」。

鳴無色葉 :トリプルのはず。

十九川ヤコ :オッ!!!!!!!!!

アーソン :なっ……なっ……

アーソン :トリプルだとォ~~~~!?

アーソン :(ぐにゃぁ~~~)

オープン

・アーソン:<『1』『1』『6』

 →役6のペア

・色葉:『1』『1』『1』

 →トリプル

・水瀬:『1』『1』『4』

 →役4のペア

・ヤコ:『1』『1』『2』

 →役6のペア

・芹野:『1』『1』『2』

 →役2のペア

アーソン :い、いや……「ミラージュ」があるはずだ!

アーソン :トリプルなんてありえない……!

十九川ヤコ :そんな……!

鳴無色葉 :その可能性はあるなあ……

ディーラー :それでは、「ミラージュ」を一つ解除いたしますが

ディーラー :トークの内容から、配られなかった数字が「6」であることは確定しております。

ディーラー :というわけで、アーソン様。

ディーラー :あなたの手札は「6」でなく、「3」です。

オープン

・アーソン:『1』『1』『6』⇒ミラージュ⇒『3』

 →役3のペア

・色葉:『1』『1』『1』

 →トリプル

・水瀬:『1』『1』『4』

 →役4のペア

・ヤコ:『1』『1』『2』

 →役6のペア

・芹野:『1』『1』『2』

 →役2のペア

アーソン :ば、バカなァ~~~~!!!

十九川ヤコ :ところがどっこい・・・!現実です・・・!

十九川ヤコ :これが現実・・・っ!

鳴無色葉 :クックック!

ディーラー :ちなみに鳴無様の手札には偽装はございません。正真正銘、1でございます。

水瀬 一理 :すごい!

鳴無色葉 :我ちょ~かっこいいな!

芹野 成海 :素のトリプル!!

十九川ヤコ :最高すぎ!!!!!!!!!

ディーラー :勝者は、1のトリプル。鳴無様。

ディーラー :お見事でした。配当の『星』25をどうぞ。

鳴無色葉 :では3支払って残り5にたして30だな!

system :[ 十九川ヤコ ] 星 : 8 → 5

十九川ヤコ :コール分を支払っておくのを忘れていたぜ

水瀬 一理 :あっそうか、自分も3支払わないとですね

system :[ 水瀬一理 ] 星 : 48 → 45

system :[ 芹野 成海 ] 星 : 3 → 0

現在の持ち星
・アーソン:?
・色葉:30
・水瀬:45
・ヤコ:5
・芹野:0

ディーラー :では、2ゲームが終了いたしました。

ディーラー :お疲れ様でした。良いゲームでした。

ディーラー :またのご利用を、お待ちしております。

GM :====


ディーラー :カードが配られ、BETが完了する。

ディーラー :手つきはわずかな淀みもなく、テーブルの上を滑り、カードを捲る。

アーソン :「クフフッ……」

アーソン :手札を見て、笑いを堪えきれないように息を漏らす。

アーソン :(確実に勝てる勝利なんてつまらない……その通りだ)

アーソン :(だが……だがねぇ~~~)

アーソン :(それ以上に愉しいのは! 悦に浸れるのは! 持たざる者が命を賭し、そして無惨にも散りゆく様!)

アーソン :(私には「6」! 最高のカードが配られている!)

アーソン :(もちろん、”ミラージュ”は私の駒だが)

アーソン :(私が、私の金で雇ったディーラーを使うことに何の問題がある?)

アーソン :(ゲームは始まり、奴らは一勝目を受け入れた)

アーソン :(この敗北も、当然受け入れてもらおうかァ~!)

鳴無色葉 :「クックックック。高い数字の手札でも引き当てたか?」

鳴無色葉 :青い顔で笑う。血を二度抜いて、青白い肌はさらに青くなっている。

アーソン :「クフフッ、そちらはなんだか気分が優れなさそうだねぇ。海上は冷えるからね」

アーソン :シリンダーを頬に当てる。

アーソン :「しかし、いい読みをしているよ。そして……」

アーソン :手札を公開する。

アーソン :「どれだけ読んでも! どうしようもない状況という物がある!」

アーソン :「役6……ハッハッハ! さあ、顔を見せろ!」

アーソン :「絶望で真っ白になったその顔をォ!」

鳴無色葉 :「……クックック」

鳴無色葉 :青白い顔で楽しそうに笑う。

鳴無色葉 :「真っ白になるのは……お前の方のようだなあ、アーソン!」

鳴無色葉 :手札を公開する。

鳴無色葉 :「クックックック!これが……タンヤオだ!」

鳴無色葉 :1が3つ……トリプルだ。

十九川ヤコ :少しやつれ気味だった顔がぱっと輝く!

十九川ヤコ :「あっ!これって……!」

アーソン :「……なっ……!」

アーソン :(ば、バカな……!)

アーソン :「”ミラージュ”、手札を操作したはずだろう……!?」

鳴無色葉 :「……我が"ディーラー"で、かつ自分の仕事に何のプライドもなく、ただ雇い主を勝たせる為だけに場に立っているのなら……」

鳴無色葉 :「アーソンの手札が1だったことに偽装をしたり……我の手札が1ではなかったことにしたりするだろう」

鳴無色葉 :「…………だが、そうではない。だろう?」

ディーラー :「ええ、イカサマについては、規定がありませんでしたので」

ディーラー :「鳴無様の勝利は、私の及ぶところではありません」

ディーラー :「運と……犠牲を恐れない、意志によるものです」

ディーラー :「ああ、でも一つだけ」

ディーラー :光が走り、紋様が浮かぶ。

アーソン :「こ、これは……!」

アーソン :手札が「3」になっている。

鳴無色葉 :「……ほう?」

ディーラー :「私も、最大限の仕事はさせていただきました」

ディーラー :「結果は伴わなかったようですが……」

ディーラー :「どうぞ、これからも御贔屓に」

ディーラー :深々と一礼。

ディーラー :そして、姿を消す。

アーソン :「う、ぐぉ……」

アーソン :テーブルに手をつき、立ち尽くしている。

アーソン :どっと老け込んだ様子だった。

十九川ヤコ :「な、なんだかよくわからないけど……!」

十九川ヤコ :「あたしらの……色葉っちの勝ち!ってことで……いいんだよね?」

鳴無色葉 :「うむうむ!我らの勝利だ!」

鳴無色葉 :「何の根拠もないのにデカい口叩いてよかったな~。やっぱこの手に限る」

十九川ヤコ :キャホ~!と諸手を挙げて色葉ちゃんに抱きついちゃお。

十九川ヤコ :「あたしは信じてたけどな~~!!」

水瀬 一理 :「……いや、お見事でした」ぱちぱち、と手を叩く。

鳴無色葉 :「クックック!犬のようだなあ~」ヤコぴをぎゅっと抱き返す!

芹野 成海 :「………」一瞬、ちらりとどこか胡散臭げな眼でディーラーを見る。

芹野 成海 :しかしそれも一瞬のこと、すぐに目を閉じて長く息をつく。

芹野 成海 :「ふー……。一時はどうなることかと思ったわ」

芹野 成海 :「大した運ね。色葉」

鳴無色葉 :「なんかハッタリきかせたら突然プールがカジノになったから結構ビックリしたな」

鳴無色葉 :「うむうむ!運が良かったのう」

鳴無色葉 :命を賭けたギャンブルをしようと思ったのは、命を失ってもいいと思ったからではない。

鳴無色葉 :むしろ、逆だった。生きなければならないと思った。……仲間たちと、みんなで。

鳴無色葉 :なら、一人で危険を恐れて逃げるのではなく。怖くても進もうと思ったのだ。

鳴無色葉 :「ま、みんなの協力のおかげというか……なんなら一番稼いだのはミッチだからな」

鳴無色葉 :「実質ミッチが勝者みたいなもんだな」

水瀬 一理 :「ご謙遜をー」

十九川ヤコ :「ふふん」鼻高々。

鳴無色葉 :「ヤコは喜んでるぞ」

水瀬 一理 :「あー……」ちらりとそちらを見て。

水瀬 一理 :「では、やぶさかではないです……はは」頬を掻く。

鳴無色葉 :「うむうむうむうむ」満足気。

鳴無色葉 :「アーソンも……なかなか楽しかったぞ。ありがとうな」

鳴無色葉 :「また機会があれば遊ぼうじゃないか」

アーソン :「……」

アーソン :「行くがいい……せいぜい楽しんでくれ」

アーソン :杖をつき、どっかと腰を下ろす。

鳴無色葉 :「うむうむ!楽しませてもらうぞ」

鳴無色葉 :「欲しいものも知りたいこともたくさんあるからなあ」

鳴無色葉 :「我はギャルだからな!」

十九川ヤコ :「自慢のギャル友っす」

十九川ヤコ :へへ、と笑いながらアーソンさんにぺこりと頭を下げる。

十九川ヤコ :「またお会いしましょう、アーソンさん」

アーソン :「……十九川ヤコ」

アーソン :「……いや」

アーソン :「シリンダーが一つ余った。終わらせるのはこちらの都合だ」

アーソン :「持っていきたまえ」

十九川ヤコ :踵を返し、去ろうとした足をぴたりと止める。

GM :十九川ヤコさんに『星』が10個送られます。

十九川ヤコ :「そういうトコ、どうにも憎めね~んだよな……」ふ、と不敵に笑い。

十九川ヤコ :「そんじゃま、遠慮なく!」

十九川ヤコ :ありがとうございます!とお礼を述べて、仲間の元へと駆けてゆく。

GM :====


鳴無色葉 :物のやり取りがしたいです!

GM :許可しますん

鳴無色葉 :ありがとうございます!

鳴無色葉 :星を30個と、神通丸4つを芹野さんに渡します。

十九川ヤコ :4つすごいな

芹野 成海 :いただきます……

水瀬 一理 :星を45個芹野さんに渡します

system :[ 芹野 成海 ] 忍具 : 1 → 5

十九川ヤコ :あたしからも星を5つせりのんにパス!

system :[ 芹野 成海 ] 星 : 0 → 30

鳴無色葉 :15じゃない?

system :[ 水瀬一理 ] 星 : 45 → 0

鳴無色葉 :それともいまもらった10は大事にもってる?

system :[ 十九川ヤコ ] 星 : 5 → 0

system :[ 芹野 成海 ] 星 : 30 → 75

十九川ヤコ :そうじゃん!

system :[ 芹野 成海 ] 星 : 75 → 90

芹野 成海 :あっ勝手に貰ってしまった

十九川ヤコ :なんかあったときのために抱えておくか?とかもおもったけど

十九川ヤコ :10だけあってもな……わたしちゃおう!

芹野 成海 :ありがとうございます……

十九川ヤコ :合計でせりのん90?

水瀬 一理 :ひえー

鳴無色葉 :よだれでそう

芹野 成海 :90ですね……

十九川ヤコ :大星持ちだ

GM :いいかしら

十九川ヤコ :おk

鳴無色葉 :おっけ~!

水瀬 一理 :こちらは大丈夫!

芹野 成海 :大丈夫です……


GM :====

GM :「二つ結びの少女」の【秘密】について、所持していないPCは、《見敵術》の補助判定を行うことが可能になりました。

GM :====


【第二サイクル:芹野成海】

GM :登場希望とシーン表をどうぞ!

芹野 成海 :登場は……

芹野 成海 :本当はみんな呼びたいんですが……一人で……

GM :一人とはね

芹野 成海 :シーン表は……2番で……

GM :了解です。

GM :2:機関室。暗がりと蒸気に紛れて、あなたたちは密やかに囁く。

GM :どうしましょう 最初から機関室にいる感じにしますか?

芹野 成海 :最初はカジノでカジノやってから、そこから向かう感じでいいですか?

GM :OKです!

GM :====


GM :──特設カジノ『ユートピア』

GM :デッキに急造されたカジノは、現れた時と同じように、すさまじいスピードで解体が進んでいく。

GM :船員やコンパニオンが行き交い、太陽の光があわただしく差し込んでくる。

芹野 成海 :「………」どこか険しい表情でその様子を眺める。

芹野 成海 :「……あ~、ちょっと……そこの人」

芹野 成海 :せわしなく歩き回るコンパニオンの一人に声をかける。

コンパニオン :「ハイ、いかがなさいましたか?」

芹野 成海 :「悪いんだけど、ちょっと頼まれてくれない?」

芹野 成海 :「あ~……後ろ向いてもらっていいかしら」

コンパニオン :「ハイ……?」

芹野 成海 :「これを右手に持って」

芹野 成海 :そう言って小さな紙を渡す。──『大』と三回書いたタトゥーシール。

コンパニオン :「あの、お客様……?」紙を手に持つ。

芹野 成海 :無言で、その後頭部の髪の毛に一枚の小さな布切れを差す。

芹野 成海 :『につにんふどうゆんたいにち』

芹野 成海 :「──『うちとけて もしもまどろむ事あらば ひきおどろかせわが枕神』」

芹野 成海 :呪句を三度唱える。


芹野 成海 :これで……【根】の判定をしたく思います

GM :どうぞ!

芹野 成海 :2D6>=5 (判定:傀儡の術) (2D6>=5) > 2[1,1] > 2 > ファンブル

芹野 成海 :????

GM :おっやっと出たな

芹野 成海 :神通を……使います……

GM :どうぞ!

system :[ 芹野 成海 ] 忍具 : 5 → 4

芹野 成海 :今回出目悪すぎないか??

芹野 成海 :2D6>=5 (判定:傀儡の術) (2D6>=5) > 7[2,5] > 7 > 成功

芹野 成海 :はあはあはあ

芹野 成海 :従者の草をゲットします 二度と逆らうなよ……

コンパニオン :はい……


芹野 成海 :『寝入ったのち、不吉なことが起きる前に目覚める』まじない。

芹野 成海 :それを『有事の際に発動する傀儡術式』と読み替え、コンパニオンに付した。

芹野 成海 :「……うん、これで大丈夫。悪かったわね、付き合わせて」

芹野 成海 :飽くまで有事の際に発動するものであるため、今のコンパニオンには何の変化もない。

芹野 成海 :「なんというか……おまじないとか、ゲン担ぎみたいなものよ」

芹野 成海 :「これから……賭けをやらなきゃいけないもんでね」

コンパニオン :「そうなんですかぁ」

コンパニオン :「どうぞ、幸運がありますように!」

芹野 成海 :「ありがと。……さて」

芹野 成海 :僅かに息を呑み、いまだ片付けられていないテーブルへ向かう。


芹野 成海 :そういう訳で……

芹野 成海 :カジノ判定を……したく思います

GM :うおおおお!

GM :いくら……賭けますか

GM :『星』……そして賭けるなら……生命力を宣言せよ

芹野 成海 :星90と……生命力6……

芹野 成海 :すべてを……賭けます……

GM :な、なにぃ~~~~~~

GM :神通丸もあるので失敗上等というわけね 良いでしょう

GM :特技を決定しますよ!

GM :2d6 (2D6) > 5[2,3] > 5

GM :《調査術》です!

芹野 成海 :目標6か……

芹野 成海 :判定を……します!!!

芹野 成海 :2D6>=6 (判定:罠術) (2D6>=6) > 7[1,6] > 7 > 成功

芹野 成海 :!!!!

GM :うおお~~~

芹野 成海 :はあはあはあはあ

GM :では……90が……2倍になって……6倍になる!

GM :1080!?

芹野 成海 :す、すごい

GM :これは星モッティですね

芹野 成海 :星餅……


芹野 成海 :「ねえ、片付けてるところ悪いんだけど……賭けてもいいかしら」

芹野 成海 :言いながら、3人から預かった『星』90個を卓へ置く。

ディーラー :「は……これはまた、高額の勝負をご希望ですね」

芹野 成海 :「ええ」

芹野 成海 :「……連れが大勝ちしてたモンでね」

芹野 成海 :「私も……ちっとはデカい勝負をしなきゃ、恰好つかないのよ」

芹野 成海 :「"命を以て"賭けるわ」

ディーラー :そのメッセージを聞いて、ディーラーが頷き、注射器とシリンダーを取り出すよ。

ディーラー :「目盛りはいくつになさいますか?」

ディーラー :シリンダーの金属部には、目盛りがついている……抜き取る血の量を設定するようだ。

芹野 成海 :「最大で」

ディーラー :「……お客様。そちらは……」

ディーラー :「いえ、失礼いたしました。最大に設定いたします」

芹野 成海 :「そう。エネルギーだの血液だのじゃあない」

芹野 成海 :「"命"を賭けんのよ」

ディーラー :ディーラーの表情にも緊張が伝わっている。

ディーラー :命を賭けた場合、映像としてプレイヤーの勝負は記録される……誰かが見るのだろう。

ディーラー :カメラが設置される中、カードがシャッフルされ、配られた。

GM :ーーーー


GM :結論から言えば、芹野成海は勝利した。

GM :何が勝因というわけでもない。確率を計算し、その判断を遂行し、運は味方した。

GM :ただ、その覚悟を讃えない者は、この場にはいないだろう。

ディーラー :「──おめでとうございます。芹野様」

ディーラー :「配当でございます」

ディーラー :星が──ある一定の位を超えたことの証左だろうか、金に塗装されたそれが、音を立てて並べられた。

芹野 成海 :「………」

芹野 成海 :硬い表情のまま、その様を見守っていたが──

芹野 成海 :「……はあ~……!」最後の星が並べられるとともに、大きく息をついて脱力する。

芹野 成海 :──その懐には、二重の四角形の中に『者』の字を書き、その下に『喼急如律令』と記した護符がしまってある。

芹野 成海 :博打に勝つための護符。……とはいえ、これほど高額な賭けともなると、ほとんど気休めにしかならないが。

芹野 成海 :「……ありがと。勝ててよかったわ」

芹野 成海 :気疲れした表情で、その星を受け取る。

芹野 成海 :(……やっぱり、ギャンブルには向いてねーわ)

芹野 成海 :胸の中で小さく嘆息し、席を立つ。

芹野 成海 :デッキを離れ、向かう先は──機関室。

GM :ーーーー


GM :──機関室

GM :大小さまざまなパイプが連なり、蛍光灯の光を遮る死角を作っている。

GM :エンジンの駆動音らしき低い鼓動が、蒸気の波となって響いていた。

芹野 成海 :「………」

芹野 成海 :華やかな船室とは対照的な、武骨で殺風景な風景を眺める。

芹野 成海 :「……で?」

芹野 成海 :「あんな持って回った真似までして、私になんの用?」

GM :影から返答がある。

人影 :「手間をかけさせた、謝罪しよう」

人影 :「端的に言えば……君は、この船に起こる事件から、離脱した方がいい」

人影 :「比良坂機関、芹野成海」

芹野 成海 :「………」

人影 :「手を引けば、君が任務の失敗で受ける処分は、回避させられる」

人影 :「このような連絡法しか取れない状況を理解してほしい。教会は……君を対象とはしていない」

人影 :「あえて言えば、この提案は……善意だ」


GM :芹野成海さんは、自分の【本当の使命】を放棄することができます。その場合、任務の達成による功績点は獲得できなくなります。

GM :ただ……クライマックスには参加できなくなるかも


人影 :「芹野成海。君だけだ」

人影 :「水瀬一理、十九川ヤコ、そして鳴無色葉」

人影 :「彼らは運命の渦中にある。舵を取らねばならない」

人影 :「だが、君は……君には因縁はない。船から降りる選択ができる。今、までであれば」

人影 :「冷徹になれ。君自身の生命のために」

芹野 成海 :「………」

芹野 成海 :「……アンタが何者なのかは知らない」

芹野 成海 :「で……まあ」

芹野 成海 :「いま私が抱えてる案件が、結構……いやだいぶ厄介なのも、アンタの言う通りで」

芹野 成海 :「アンタが何をしようとしてるかは別として……降りてもいいって提案してくる理由として」

芹野 成海 :「なんかしらの打算はあるだろうにせよ、善意らしきものが含まれてるのも……」

芹野 成海 :「まあ……わかる」

芹野 成海 :「………」

芹野 成海 :「一年前の私だったら……いや」

芹野 成海 :「今の私でも。状況によっては、喜んでそれに従ったと思うんだけど」

芹野 成海 :「でも、やめとくわ」

芹野 成海 :「アイツらの名前出されたら、そうもいかねーもの」

芹野 成海 :「……ダジャレみたいになっちまうけど」

芹野 成海 :「『乗り掛かった舟』なのよ」

芹野 成海 :「もうとっくに……あのとき会ってから、とっくにね」

芹野 成海 :「……私は、情に流される程度には『普通の人間』だから」

芹野 成海 :「仕事ではできるだけ情を繋がないようにしてきた」

芹野 成海 :「そして、それにはもう失敗してる」

芹野 成海 :「だから……今更降りられねーわ。悪いわね」

芹野 成海 :はあ、と溜息をつく。──それとともに、右耳につけた桃のイヤリングが揺れる。

人影 :「……そうか」

人影 :「君の判断を尊重しよう」

人影 :「君は、比良坂機関として共同で任務にあたっていた」

人影 :「しかし……」

人影 :「夜光イリエはどこにいる?」

人影 :「平良木優秀と……もう一人の部下は、何を調査している?」

芹野 成海 :「………」苦虫を噛み潰したような顔。

芹野 成海 :覆面の女。無言の男。

芹野 成海 :そして風采の上がらない──即ち、忍びとしては"いかにも仕事のできそうな"男。

芹野 成海 :「……イヤになるわね、縦割り行政ってのは」

芹野 成海 :「連中が何をやってるんだか、知ってるなら教えてくれたらありがたいんだけど?」

人影 :「彼らは壁を壊そうとしている」

人影 :「だが……それは短期的で、巨大な目標だ」

人影 :「君の目的に合う提案をしよう」

人影 :「オークションだ。その裏の時間」

人影 :「展覧会で、アーソンから目を離さない方がいい」

人影 :「仲間と離れる必要がある。厳しい決断になるだろう」

芹野 成海 :「………」

芹野 成海 :「……何を知ってるんだかは分からねーけど」

芹野 成海 :「忠告には感謝するわ」

人影 :「ありがとう、芹野成海」

人影 :「これを、持っていってくれ」


GM :芹野さんはプライズ「蝶細工」を獲得します。

芹野 成海 :ぷ……プライズ!?


芹野 成海 :「……これは?」

人影 :「わかりやすく言えば、お守りだ」

人影 :「とは言え、君を守りはしない」

人影 :「ただ繋ぎ止めるだけだ」

芹野 成海 :「……繋ぎとめる……ねえ」

芹野 成海 :「……それが私が思ってるような意味なら」

芹野 成海 :「助かるわ」

人影 :「……また、会えることを願うよ」

人影 :かつ、かつ、と奥へと去っていく。

芹野 成海 :「……名乗ることはできねーの?」その背中へ声を投げる。

人影 :「……」

人影 :「この船の上では、まだ」

芹野 成海 :「……そう」

芹野 成海 :「アンタの存念がどこにあるのかは分からねーけど」

芹野 成海 :「その善意だか、厚意だかが本物なら……」

芹野 成海 :「……また、会いたいもんね。お互い無事に」

芹野 成海 :本当ならば、もっと深く聞き出したかった。

芹野 成海 :彼女が何を知っているのか。平良木たちが何をしようとしているのか。アーソンに何が起こるのか。──恋人や友人が、何に巻き込まれているのか。

芹野 成海 :しかし、それは叶わないだろうという認識があった。少なくとも、今の時点では。

芹野 成海 :故に──踵を返し、機関室を後にする。

芹野 成海 :(……さて)

芹野 成海 :(アイツの言葉が正しいなら)

芹野 成海 :(まずやるべきなのは、アーソンの所在確認と、外N組の動向調査)


芹野 成海 :背景【情報屋】の効果で情報屋を呼び出したく思います。

GM :おおっ

GM :どうぞ!

芹野 成海 :キャラクターの秘密と引き換えに好きな【居所】が貰えるはずなので

芹野 成海 :ミルクィさんの秘密と引き換えに、アーソンさんの居所を取得しておきたいです

GM :は~い

GM :そのまま渡しておくので、鳴無さんと共有です

鳴無色葉 :やった!

芹野 成海 :ありがとうございます~


芹野 成海 :機関室を出て、客船の廊下を歩く。

芹野 成海 :そこを歩く一人のコンパニオンが、すれ違いざまに紙片を渡してくる。

芹野 成海 :(縦割りは碌でもねーけど)

芹野 成海 :(親方日の丸だけあって、バックアップは優秀ね)

芹野 成海 :「さて、あとは……平良木さんか」

芹野 成海 :小さな紙を挟んだピンを己の前髪に差す。

芹野 成海 :書かれているのは『カーン』『マン』『ボロン』の梵字。

芹野 成海 :「『天下鳴弦運上帰命頂来』」

芹野 成海 :呪句を二度唱える。

芹野 成海 :忍術書『忍秘伝』に記された、難路を往き、敵地へ潜入するための呪法。

芹野 成海 :それとともに、人波の中へと消える。

芹野 成海 :手強い“同業者”に見つからぬよう、その行方を追うために。


芹野 成海 :これで……平良木フジペアの秘密を……隠形術で抜きたいです

GM :OK!

GM :判定どうぞ~~~~~~!

芹野 成海 :2D6>=5 (判定:隠形術) (2D6>=5) > 5[1,4] > 5 > 成功

芹野 成海 :よしよし

GM :的確!

GM :では送りますん

GM :鳴無さんにも共有しました

鳴無色葉 :いただきました!

GM :では……〆などしていただければ~~!

芹野 成海 :あっそれと妹(仮)の補助判定も!

GM :おお、どすこい

芹野 成海 :2D6>=7 (判定:傀儡の術) (2D6>=7) > 3[1,2] > 3 > 失敗

芹野 成海 :!?!?!?!

鳴無色葉 :成海……

GM :【書類仕事】があるのでファンブルかな

芹野 成海 :あっそうじゃん!!

芹野 成海 :じ……神通……どうしよう

鳴無色葉 :単独戦闘あるっぽいし……渡してある我の神通丸つかっていいよ

芹野 成海 :色葉……

芹野 成海 :じゃあ……使います ありがとうございます……

芹野 成海 :神通使用します!!

GM :はーい

芹野 成海 :2D6>=7 (判定:傀儡の術) (2D6>=7) > 8[3,5] > 8 > 成功

鳴無色葉 :ナイス♡

芹野 成海 :はあはあはあはあ!!!

GM :OK

鳴無色葉 :感情共有アリなら我にもきて公開情報かな?

GM :お待たせしました……送りました

鳴無色葉 :!?

GM :シーンを終了します。

GM :====


【第二サイクル:鳴無色葉】

GM :登場希望とシーン表をどうぞ!

鳴無色葉 :登場希望はPC全員!

水瀬 一理 :出ます!

十九川ヤコ :出るぜ~

鳴無色葉 :芹野さんもきっとでてくれるでしょう

鳴無色葉 :シーン表はアルカディアシーン表をふります!

芹野 成海 :出ます!

鳴無色葉 :2d6 (2D6) > 8[2,6] > 8

GM :8:カジノ。周囲の視線は、ルーレット上を周回する白球に集中している。このシーンで行うカジノ判定には、プラス1の修正がつく。

鳴無色葉 :あっまたカジノだ

鳴無色葉 :もしかして星1個もらえる?

GM :カジノだらけです

鳴無色葉 :今0個だから……

GM :あっ……

GM :まあ……そうですね……渡しますか……

鳴無色葉 :ありがとうございます……!

鳴無色葉 :1円を笑う者は1円になく

GM :====


GM :──『オアシス』

GM :カラカラカラ……と軽快な音を立て、円盤の上を白球が跳ね周っている。

GM :二日目ともなればカジノもある程度は落ち着きを見せる……ところであるが。

GM :つい先ほど、ある乗客が大きな勝負をし、大量の『星』を稼いだという噂が広まっていた。

GM :幸運の女神にあやかろうと、再びカジノには客が詰め寄せていたのである。

GM :カタン、と白球が止まり、喜びの声が上がった。

鳴無色葉 :「んああ~~目が回る」ルーレットを眺めて目を回している。

鳴無色葉 :「ミッチは…………こういう…………賭けとかやるのか?」

鳴無色葉 :目を回しながら隣の男性に声をかける。

水瀬 一理 :「ビギナーズラックとさっき言ったじゃないですか」

水瀬 一理 :「ほぼ初めてです。いやー、怖いですね、ギャンブル」

水瀬 一理 :ディーラーが星を集める様子を見ている。

鳴無色葉 :「適度にやっといた方がいいぞ。パチンコとか毛嫌いしてるオタクほどソシャゲのガチャにドハマリするからな」

水瀬 一理 :「重みがありますね……」

鳴無色葉 :「しかしまあ……なんだ、別にギャンブルの話をしようと思って呼んだわけではなくてだな」

水瀬 一理 :本を適当にめくって何ページか当てるゲーム(一人)の話をしようとしたが止める。

鳴無色葉 :「あっ、成海がガッポリ儲けてくれてかっこよかったって話はいくらしてもいいがな?」

水瀬 一理 :「あれはすごかったなあ……。任せて正解ですよね」

水瀬 一理 :「ご本人、緊張してたみたいですが」

鳴無色葉 :「可愛いよな~。クックック!」

鳴無色葉 :「ああ、んで……その」

鳴無色葉 :「ミッチは…………妹…………かもしれんやつに、会った…………かもしれんだろ」

水瀬 一理 :「会ったようですねえ」

鳴無色葉 :「…………嬉しいか?」

水瀬 一理 :「……」

水瀬 一理 :「最初は怒りましたね。どう考えても偽物と思ったので」

鳴無色葉 :微笑みながら聞いている。

鳴無色葉 :「そうだよな……いるはずが、ないもんな」

水瀬 一理 :「そうですとも。いたとしてあんな……」

水瀬 一理 :「……まあ、いいですが」

水瀬 一理 :「何か、その話に興味でも引かれましたか? 鳴無さんは」

鳴無色葉 :「そりゃ、そうだろ」

鳴無色葉 :「…………死んだ人間に会えるなんて…………願ってもないことだからな」

水瀬 一理 :「……本物なら」

水瀬 一理 :「本物なら、それはもちろん、そうですね」

水瀬 一理 :「何もわからない」

鳴無色葉 :「…………ああ。本物なのか……偽物なのか、分からない」

鳴無色葉 :「なら…………」

鳴無色葉 :「…………完全に偽物だってハッキリするまではさ。本物だって思って接するのはどうだ?」

鳴無色葉 :「もう話せないと思っていたヤツと話せるなんて……そうそうないぞ?」

水瀬 一理 :「目を瞑れと?」

鳴無色葉 :「…………ううん…………ま、強制はできないさ。でも……」

鳴無色葉 :「本物だったらさ……」

水瀬 一理 :「…………」

鳴無色葉 :「……もう会えないと思っていた兄と話せたら、嬉しいと思うんだよ」

鳴無色葉 :「ま、ミッチは危害を加えられそうになったわけだし……警戒するのは当然だよな」

鳴無色葉 :「でも、たとえそれが……後から見たら滑稽なことであったとしてもさ……」

鳴無色葉 :「お兄ちゃんから優しい言葉をかけてもらえたら、きっと……嬉しいと思うんだ」

水瀬 一理 :「難しいところなんですよね」ぽつりと。

水瀬 一理 :「長いこと、妹を亡くした兄をやってきましたので」

水瀬 一理 :「その前提が崩れると、自分がバラバラになるような気がして……ただ」

水瀬 一理 :「……あの子の気持ちにまでは思い至れなかったな」

鳴無色葉 :「……………………ククク、ミッチを悪い道に誘ってしまったかもしれん」

鳴無色葉 :「死者と話せるって知ったら……もう、戻ってこれなくなってしまうかもしれないって……自分でも思っていたのに」

鳴無色葉 :「今こうして、その道をそそのかしてるんだからなあ」

水瀬 一理 :「悪い道には、自分から足を踏み外してるんですよねえ」

水瀬 一理 :固いはずだった信念を思い返して。

水瀬 一理 :「あなたたちといて、少しは情を覚えました」

水瀬 一理 :「言う通りにできるかは、わかりませんよ。前回はだいぶ仕事モードで話しちゃいましたからね」

水瀬 一理 :「覚えては、おきます」

鳴無色葉 :「ククク!我が言ってることが間違ってる可能性はあるからなあ。あまり気に負わなくていいが」

鳴無色葉 :「…………前、成海が…………自分が死んだら化けて出るから安心しろ、みたいなことを言ったことがあって……」

鳴無色葉 :「そういうのは冗談でも言うなって怒ったことがあるんだが」

鳴無色葉 :「…………やっぱそういうとき、偽物かも……って思って、ロクにちゃんと話せなかったら……後悔するだろうなって思ったからさ」

水瀬 一理 :「……難しいですね。本当に」

水瀬 一理 :「まあ、今鳴無さんと話せているのはとてもありがたい」

水瀬 一理 :「私はこんな目ですからねえ、視野が時々狭くって」

水瀬 一理 :「……自分からあえて狭くしていることもあって」

水瀬 一理 :「聞けて良かったです」

鳴無色葉 :「いつもニコニコ笑顔で可愛いぞ?」

鳴無色葉 :「それに…………視野が狭いというが。ちゃんと……真実と向き合おうとする姿は……偉いと思う」

水瀬 一理 :「大罪って言われちゃいましたがね」

水瀬 一理 :「……見えたものは、追いかけずにはいられないんです」

鳴無色葉 :「アハハ!お兄ちゃんのバカ、デリカシーナシ!ってわけか」

鳴無色葉 :「そうだな……しかし、見えたもの……か」

鳴無色葉 :「どうも……我とミッチでは、見えているものが……違う気がする」

鳴無色葉 :「ああ、これは気持ちがすれ違っていることの比喩じゃなくて……文字通りそのまんまなんだが」

水瀬 一理 :「というと?」

鳴無色葉 :「あのディーラーがやった……ミラージュみたいな……」

鳴無色葉 :「同じものを見ているはずなのに、まったく別のものに見えているんじゃないか……という気がしている」

鳴無色葉 :「……これが、全員が違うものが見えているのか……それとも我だけが違うのか、分からないが……」

水瀬 一理 :「興味がありますね」

鳴無色葉 :「……だが、どうすれば解き明かせるのか……わからん」

鳴無色葉 :「…………事細かに話せないのがもどかしいが……」

鳴無色葉 :「あるいは…………この船自体に細工があるのかもしれん」

水瀬 一理 :「……夢の話をしていましたよね」

水瀬 一理 :「そういう何かがあるのかな。それぞれが、あるいは鳴無さんが別の夢を見ている」

鳴無色葉 :「うむ…………我は最初夢だと思ったのだが……確信はもてん」

鳴無色葉 :「だが……この船に何かがあるのだとしたら……」

鳴無色葉 :「…………我は昔の患者に招待されてこの船に乗ったと言ったろう?」

水瀬 一理 :「ええ」

鳴無色葉 :「その患者の父っていうのが、海運会社の者でな。その縁なのだが……」

鳴無色葉 :「そいつなら……何か、細工ができたかもしれん」

鳴無色葉 :「いや、口実かな。ヤツは何か……ある」

鳴無色葉 :「そう思っている。ただのカンだが……」

鳴無色葉 :「我のカンと運の良さは……なかなかのものだぞ?」

水瀬 一理 :「カンは大事ですよ。ただの夢から脅威を暴けることもある」

水瀬 一理 :「鳴無さんのカンと運の良さはしっかり見ました。ので、当たってみる価値はあるかと」

鳴無色葉 :「うむ……そうだな!」

鳴無色葉 :笑顔でうなずくと、着物の袖から一匹のリアルイタチが出てくる。

鳴無色葉 :「よし……リアルイタチよ……」

鳴無色葉 :「玄一郎の怪しい所をカンで探れ!」


鳴無色葉 :というわけで、情報判定をしたいと思います。

鳴無色葉 :玄一郎パパの情報を……第六感で判定したい!

GM :どうぞ~

鳴無色葉 :はあはあ……いきます

鳴無色葉 :2D6>=5 (判定:第六感) (2D6>=5) > 4[2,2] > 4 > 失敗

鳴無色葉 :ううううううううううううううううううう

鳴無色葉 :あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ

GM :あら……

GM :あれま……

水瀬 一理 :振り直しありますっけ

鳴無色葉 :我の神通丸は成海に預け……それも使ってあるな……………………

水瀬 一理 :遁甲符

鳴無色葉 :エ!?

鳴無色葉 :いいの!?

水瀬 一理 :ここで抜けた方がいいと思って……

鳴無色葉 :あ、ありがとうございます……!

鳴無色葉 :すみません………………芹野さん…………

system :[ 水瀬一理 ] 忍具 : 3 → 2

鳴無色葉 :感情修正もらえますか……?

鳴無色葉 :弱気になってしまった

芹野 成海 :修正します +1

鳴無色葉 :ありがとうございます!!みんなの力で振りなおします!

鳴無色葉 :2D6+1>=5 (判定:第六感) (2D6+1>=5) > 8[2,6]+1 > 9 > 成功

鳴無色葉 :ハアハアハアハアハアハアハアハアハアハアハアハア!!!!!!!!!!

水瀬 一理 :よし!

鳴無色葉 :みんな本当にありがとう!!!!!!!!!!!

GM :おお

GM :では【秘密】を送ります!

鳴無色葉 :うおー!芹野さんにも【感情】で共有です!

鳴無色葉 :あとこのあとすぐとしの秘密を水瀬さんとヤコぴに渡して公開情報にするつもりですといっておきます

十九川ヤコ :オス!問題ないようであればありがたい

GM :あっじゃあ……公開する?

鳴無色葉 :あっすぐとしは公開で!

鳴無色葉 :玄一郎パパは秘密みてから考えます

GM :はい

鳴無色葉 :多分公開にすると思うけど……

GM :おくった!

鳴無色葉 :ありがとうございます!!

鳴無色葉 :玄一郎パパの秘密もお二人にわたして公開情報にします。

GM :へえい

桑名玄一郎の【秘密】
桑名玄一郎は、『サラヴ』を求めている。
忍びの血に覚醒した彼は、縁魔筋に所属する隠忍の血統であった。
縁魔である「美之須」は、雨や霧に姿を映すことで幻を見せる力がある。
『サラヴ』には望むように雨を世界に広げることが可能であるという。
すなわち、二者の能力を組み合わせることで、世界規模の幻術を使用することができるのだ。

彼は「荒夜聯隊」という隠忍の血盟と協力し、『サラヴ』を手に入れる代わりに、「美之須」の力を貸す契約をした。
『サラヴ』は『アルカディア』内で行われる、秘匿されたオークションに出品されることはわかっている。
海運会社の伝手で『アルカディア』の内部構造の情報を手に入れた玄一郎は、その襲撃ポイントを「荒夜聯隊」に伝えている。

桑名玄一郎の【本当の使命】は、████。

オークション会場で戦闘がおこった場合、この【秘密】を知らないPCは、回避判定にマイナス2の修正がつく。

GM :平良木優秀も公開いたします

平良木優秀の【秘密】
平良木優秀は、かつて「国益を損なう」と判断された者に送られる粛清者『殺し屋』と呼ばれていた。
現在は上層部の指示のもと、隠忍の血統の血盟「荒夜聯隊」と連携して任務に参加している。
「荒夜聯隊」は、旧日本軍に所属していた、異形の兵士たちによる特務部隊であり、その指揮系統は比良坂機関内に極秘裏に受け継がれているのだ。

「荒夜聯隊」の目的は、神器:御剣の欠片を回収することである。
彼らはその内の一振り『花六白』が、公安隠密局の一部署……『国立日読資料室』に封印されているという情報を得た。
『サラヴ』の情報によって『日読』をおびき寄せ、情報……もしくは人質を得るつもりなのだ。
戦場に人員を多く配置するため、怪盗騒ぎを起こして、護衛として乗船した。

平良木優秀の【本当の使命】は、『花六白』を回収することだ。

しかし、「荒夜聯隊」以外の勢力が『アルカディア』には存在していることを察している。
「国益を損なう」可能性のある相手を、平良木は排除することを厭わないだろう。

鳴無色葉 :ありがとうございます!!

GM :キーワードである、「美之須」が公開されました。

GM :「二つ結びの少女」の【秘密】が公開されます。

鳴無色葉 :キーワード!?

「二つ結びの少女」の【秘密】
正体は、妖魔「美之須」である。
人の深層心理を読み取り、出会いたいと焦がれる人物に、雨や霧に姿を映して化ける力を持つ。
だが、乾燥した所ではそもそも化けられず。
出会いたい人物が一致していなければ、二人以上の人間に見られるだけで形を保てなくなるなど、決して強くはない妖魔だ。
しかし、心理を映して化ける姿は、見る者にとっては本物といかなる相違もない。
愛していても出会えない人物に触れる手段として、その嘘に縋る者もいる。

鳴無色葉 :おあああああ!?

GM :では……〆をどうぞ


リアルイタチ :リアルイタチはどこからともなく小さな水晶玉を取り出す。

リアルイタチ :いや……よく見るとビー玉だ。ビー玉に手を翳しムムム……と難しい顔をする。

リアルイタチ :ビー玉が光り輝くと中に桑名玄一郎の顔が映る。

リアルイタチ :そして……カジノのルーレットの回転に合わせるように「777」と7の文字が回転しまくる!

鳴無色葉 :「おお、結構なあたりを引いたようだなあ……ふむふむ」そのビー玉をつまみ上げる。

鳴無色葉 :「なん……だと」それを見つめて声を上げる。

鳴無色葉 :「…………色々と情報が釣れたよ」そのビー玉をぽいっと水瀬さんに投げる。

水瀬 一理 :「おっとっと」受け取る。

水瀬 一理 :「……これは」

鳴無色葉 :「ククク!偽物だってわかるまでは……なんて言ったそばから分かってしまったなあ」

水瀬 一理 :「……わかっちゃいましたねえ」

水瀬 一理 :「でも」

水瀬 一理 :「覚えておきます。あなたの言葉で、私が何を考えたかを」

鳴無色葉 :「ああ。それに……完全に出鱈目な偽物、ウソ……ってわけでもなかったろ?」リアルイタチをつまみあげる。

リアルイタチ :カワウソではなくイタチです……という顔をしている。

水瀬 一理 :「ええ。あれが私を映す鏡なら……」

水瀬 一理 :「……私は」

水瀬 一理 :「会いたかったんですよね、あの子に、きっと、ずっと」

水瀬 一理 :「それがわかっただけで十分」

鳴無色葉 :「…………ああ」

鳴無色葉 :「大変なことに巻き込まれてるのに変わりはないが……」

鳴無色葉 :「後悔はせんようにな」

水瀬 一理 :「これ以上はしたくないなあ。そのためには」

水瀬 一理 :「目の前の事態、ですね。障害が多すぎる」

鳴無色葉 :「そうだなあ。ミッチたちに危機が迫っている」

鳴無色葉 :「お前や部下や同僚に危害が及ばんように……気をつけろよ」

水瀬 一理 :「上手く伝達ができればいいんですがね……」大きな本を抱えた同僚を思いながら。

鳴無色葉 :「うむ…………まあ日読ってミッチがいるところなだけあるからなあ。腹に抱えてるヤツらばっかりな気もするが」

鳴無色葉 :「まあ、我は……せっかくならみんな無事でいてほしいよ」

水瀬 一理 :「中身は活字で真っ黒です」

鳴無色葉 :「あはは!カラー印刷は金がかかるからなあ!」

鳴無色葉 :ぐるぐると回るルーレットを眺める。

鳴無色葉 :(運命、回ってないヤツなんていないが……)

鳴無色葉 :(ま、我も例外ではないという訳か)

鳴無色葉 :「目が回りそうだなあ、ククク」


芹野 成海 :星を40×4払い、オークション用のVIPチケットを4枚揃えます

system :[ 芹野 成海 ] 星 : 1080 → 920

GM :了解です。ディーラーがこっそりと渡してくれるよ

「VIPチケット」の【概要】
高級そうなチケット。
このプライズの所有者は、第二サイクルの終了時に行われるマスターシーン「オークション会場」に登場できる。

芹野 成海 :買ったチケット×4をPC4人に1枚ずつ配ります。出る予定はないけど一応自分でも一枚持っておく

水瀬 一理 :ありがとうございます! 受け取ります

鳴無色葉 :ありがとうございます!!

十九川ヤコ :わーいありがとう!

芹野 成海 :色葉ヤコ一理の三人に星を300ずつ渡します。自分の手元には20残ります

鳴無色葉 :ありがとうございます!!

system :[ 芹野 成海 ] 星 : 920 → 20

水瀬 一理 :ありがとうございます!

鳴無色葉 :301になったぞ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

十九川ヤコ :ありがとうー!

system :[ 水瀬一理 ] 星 : 0 → 56

system :[ 水瀬一理 ] 星 : 56 → 65

水瀬 一理 :300になりました。表示ちょっと変になったけど!

芹野 成海 :預かってた神通丸をイチヤコに一つずつ返します。ご厚意によりイタチ分は使わせてもらいました

GM :OK

十九川ヤコ :オッス!あたしの分はいただいて……

system :[ 十九川ヤコ ] 忍具 : 1 → 2

水瀬 一理 :自分の分は引き続き持ってていただいて!

芹野 成海 :ご厚意により水瀬さんの分の神通を引き続き貸していただけることになったので、返す分はヤコちゃんの分だけ!

system :[ 芹野 成海 ] 忍具 : 3 → 2

GM :OK

GM :====


【第二サイクル:マスターシーン】

GM :登場は鳴無色葉さんにお願いします。

鳴無色葉 :でます!!

GM :====


GM :──ステージ

GM :演劇や音楽界が開かれるためのステージである。

GM :床にある座席の質もよく……壁には複数階層のゲスト席が存在している。

GM :ただ、今はこのステージは無人であった。

桑名玄一郎 :ただ、ステージの上で立つ初老の男性と。

GM :その横に置かれる車椅子が、強いライトを受けて影を落としていた。

桑名玄一郎 :「鳴無先生。突然、申し訳ありません」

桑名玄一郎 :「いや……予測はしていた、のでしょうが」

桑名玄一郎 :「それでも、逃げずに訪れてくれたこと」

桑名玄一郎 :「いや……そも招待状を受け取り、答えてくださったこと」

桑名玄一郎 :「感謝を述べさせてください」

鳴無色葉 :「……………………水姫は?」

鳴無色葉 :「お土産を…………持ってきたんだがなあ?」

GM :車椅子の上には、布を被せられた人影が座っている。

桑名玄一郎 :「ええ、ここに」

桑名玄一郎 :「ただ、少々……」目を細め、天を仰ぐ。

桑名玄一郎 :「ライトが眩しい。熱いようですな」

鳴無色葉 :「そう、か…………」

GM :人影は動かず、声を発さない。

鳴無色葉 :「礼を言うのは……私の方だ」

鳴無色葉 :「お前と、水姫に……また、会えるなんて…………思っていなかったからな」

鳴無色葉 :「水姫…………」車椅子へと、ステージへと歩みを進める。

桑名玄一郎 :「鳴無先生」

桑名玄一郎 :ステージから床へと続く階段の上に立つ。

桑名玄一郎 :逆光の中で、皺が濃い影を作る。

桑名玄一郎 :「やはりあなたは……水姫と再会できるとは、思っていなかったようですね」

桑名玄一郎 :「……」

桑名玄一郎 :「私が忍びに覚醒したのは、数年前のことでした」

桑名玄一郎 :「驚きましたよ。定年も近づいてきたというのに、自分にそんな血があったとは」

桑名玄一郎 :「様々な知識を学びました。あるいは術を。あるいは……神秘を」

桑名玄一郎 :「鳴無先生。あなたは……素晴らしい医者だった」

鳴無色葉 :「……………………」

桑名玄一郎 :「ですが、この耄碌した目では、どうにも捉えられなかった」

桑名玄一郎 :「いくら考えても、わからないのです」

桑名玄一郎 :「麝香会総合病院。表の世界には流れない、忍医術が研究される組織」

桑名玄一郎 :「その技術があれば。最先端のその先の、光のような研究が使われていれば」

桑名玄一郎 :「水姫は、回復したのではないですか?」

鳴無色葉 :「……………………っ」

桑名玄一郎 :「過去のことです。責めるほどの勢威は……この老骨にはありません」

桑名玄一郎 :「ただ、あなたの答えが聞きたい」

鳴無色葉 :麝香会総合病院には、不老長生の薬が存在する。それは鳴無色葉も協力したものだ。

鳴無色葉 :それを使えば、あるいは………………病気や怪我などは、治療できたかもしれない。

鳴無色葉 :「……………………意地悪をしたわけではない。手を抜いていたわけでもない」

鳴無色葉 :「超常の力を使わない範囲で…………手を…………」

鳴無色葉 :「……………………」

鳴無色葉 :「この力は…………あまりにも代償が大きすぎるからと」

鳴無色葉 :「言い訳に…………すぎなかったのかもしれん」

鳴無色葉 :「……………………何も、言えない…………」

鳴無色葉 :「どのような答えも……相応しくはない」

鳴無色葉 :「結果は……変わらないのだから」

桑名玄一郎 :「…………」

桑名玄一郎 :「私は」

桑名玄一郎 :「変えますよ。そのくだらない、答えも」

桑名玄一郎 :「…私が何を言っているか、おわかりですかな」

鳴無色葉 :「……………………っ」


GM :鳴無さんは、情報判定を行ってください。

鳴無色葉 :!?

鳴無色葉 :だ、第六感で……判定します……

GM :どうぞ。

鳴無色葉 :2D6>=5 (判定:第六感) (2D6>=5) > 8[2,6] > 8 > 成功

GM :成功ですね。桑名玄一郎の【本当の使命】を公開します。

桑名玄一郎の【秘密】②
彼の最愛の娘、桑名水姫は、治療の甲斐なく十年前に死亡している。
桑名玄一郎は、水姫に化けた「美之須」の幻を、『サラヴ』の力を用いて全世界に展開し、その死を「なかったこと」にするつもりである。
その計画のためには、「水姫の死」を記憶している者を排除しなければならない。

桑名玄一郎の【本当の使命】は、桑名水姫の死を否定することだ。

鳴無色葉 :ひい……ひい……


桑名玄一郎 :「……お見事。おわかりのようだ」

桑名玄一郎 :「年を取ると、話が長くなっていけませんね」

桑名玄一郎 :「最後の質問です」

桑名玄一郎 :「あなたは、水姫を生き返らせてくださいますか?」

鳴無色葉 :「…………………………………………」

鳴無色葉 :「それは…………私に、死ねということか?」

桑名玄一郎 :目を細め、じっと見つめる。

桑名玄一郎 :堅固な沈黙は、雄弁に肯定を示す。

鳴無色葉 :「…………………………………………」

鳴無色葉 :「お前が……………………」

鳴無色葉 :「単に、魔導書と……妖魔の力を使って……世界を改変する、という……それだけの、つもりだったのなら……」

鳴無色葉 :「あるいは…………止められ、なかったかもしれん」

鳴無色葉 :「だが…………」

鳴無色葉 :「…………単に、死が怖い……だけではなく」

鳴無色葉 :「…………私の死に、悲しむものが……いることを、知っている」

鳴無色葉 :「お前が水姫の死に……悲しみ……今、こうして……全てを賭けて、なかったことにしようとしているように……」

鳴無色葉 :「…………だから」

鳴無色葉 :「水姫の死を……救えなかった私だから」

鳴無色葉 :「それを受け入れることは、できない」

桑名玄一郎 :「……そうですか」


桑名玄一郎 :2d6>=5 (2D6>=5) > 5[1,4] > 5 > 成功

桑名玄一郎 :桑名玄一郎は、【慢心】を使用します。

鳴無色葉 :【慢心】!?

桑名玄一郎 :鳴無色葉の情報判定の成功に対応して、「野望」の変調を与えます。


桑名玄一郎 :「……その願いが、成就することを」

桑名玄一郎 :「願っていますよ、鳴無先生」

桑名玄一郎 :「かつての患者の、遺族の一人として」

鳴無色葉 :「………………っ」

桑名玄一郎 :踵を返す。

鳴無色葉 :「………………玄一郎!」

鳴無色葉 :「水姫に会えて…………私も…………嬉しかったんだ」

鳴無色葉 :「嬉しかったんだよ…………」

桑名玄一郎 :「…………」

桑名玄一郎 :「あの子も喜ぶでしょうな」

桑名玄一郎 :車椅子に手をかけ、押し出す。

鳴無色葉 :「お土産も……持ってきたんだ」

GM :白い布を被せられた人影は、身じろぎ一つしない。

鳴無色葉 :「明日も……明後日も……会えるって」

鳴無色葉 :「……………………」

桑名玄一郎 :かつ、かつと足音が遠ざかり。

GM :ひとり、取り残される。

GM :誰も見ている者はいない。ぞっとするような孤独。

GM :ただ強い光だけが。

鳴無色葉 :その孤独は、鳴無色葉に常に寄り添っていたものだ。

鳴無色葉 :誰も皆、その光から消えてしまう。

鳴無色葉 :それに耐えられなくて、目を逸らして、家にこもって、眠って暮らした。

鳴無色葉 :(玄一郎の気持ちを……分かる、とは言えないが)

鳴無色葉 :(近づけるのは……きっと、私だけだ)

鳴無色葉 :(どうすればいい……いや)

鳴無色葉 :「分からずとも……どうにか、しないとな……」

鳴無色葉 :渡せなかった水姫へのお土産を、――あるいはそんなものは、最初から……何の意味もなかったのかもしれないそれを。

鳴無色葉 :ぎゅっと握りしめ、光を見つめていた。

GM :====


平良木優秀 :シーンの裏で【追尾】を使用します。

平良木優秀 :2d6>=5 (2D6>=5) > 2[1,1] > 2 > ファンブル

鳴無色葉 :す、すぐとし

平良木優秀 :うわっ

平良木優秀 :流石に神通丸で振りなおそう……

平良木優秀 :2d6>=5 (2D6>=5) > 9[3,6] > 9 > 成功

平良木優秀 :成功。水瀬一理の【居所】を獲得し、情報判定と奥義破り判定に+1

GM :====


【第二サイクル:???】

??? :《水術》で判定。

??? :2d6>=6 (2D6>=6) > 6[2,4] > 6 > 成功

??? :成功。

GM :====


【第二サイクル:マスターシーン】

GM :──展覧会会場。

GM :少なくない客が、会場に我先と言った様子で並んでいる。

GM :航海二日目の夜。準備中であった歴史的文化物などの展示コーナーが、ついに開かれるのだ。

アーソン :『改めて、この場に集まってくださった皆様に感謝を申し上げます!』

アーソン :開かれるエリアの前で、一説ぶっている。

アーソン :『どうぞ、皆様の胸が、歴史という重厚な香気で満たされますよう』

アーソン :『それこそが私の望みでございます!』

アーソン :(そして……私の懐が、重厚な金で満たされるよう)

アーソン :腹部を撫でる。

アーソン :(それだけは……妨げさせんぞ)

GM :ーーーー

GM :──秘匿オークション会場

GM :そこかしこに絢爛な照明が吊るされている『アルカディア』の中で、その一室は暗い。

GM :しかし機関室や廊下のように、ただ照明が行き届いていないわけではない。

GM :それはつまり、部屋に集まる人物が、互いの相貌を認識しづらくするための、最低限の光量である。

GM :集まっている客たちは、それぞれ深々と椅子に座っている。その服装はどれも、富裕層の物であると伝わるだろう。

GM :彼らの視線の先には、指向されたスポットが照らす、テーブルが置かれている。

司会 :『──大変、お待たせいたしました』

GM :テーブル横に備え付けられた像が、変質された音声を流す。

司会 :『ただ今、すべてのVIPチケットの確認が完了しました』

司会 :『──オークションを、開催いたします』

GM :====


GM :というわけで、「オークション会場」に参加希望のPCは登場することができます。

GM :もし登場しない場合は……展覧会に行くことになるでしょう……

鳴無色葉 :登場するするするするするするするするする!!!!!!オークション会場いく!!!!!!!!!

十九川ヤコ :するぜ……ぬるりと

水瀬 一理 :します

芹野 成海 :登場せず……展覧会に行きます

鳴無色葉 :協調性のないやつだなあ~

芹野 成海 :黒髪の人に言って

GM :了解しました。

GM :では、オークションが開始します。

GM :====


GM :では簡単にオークションのルールの説明をば。

GM :先だってお出ししております、オークションの品書きから、番号順にプライズが出品されます。

GM :プライズには開始価格がついておりまして、それ以上の値を提示していただくことで、入札を宣言できます。

GM :このとき最低でも、他人が宣言した金額よりも10以上高い金額を提示してください。

GM :で、もちろんPCたち以外にもオークション参加者はいます。

GM :オークション参加者は、PCが入札した場合1D6を振り

GM :開始価格の(1D6)倍以下の金額であれば、10+して入札します。

GM :開始価格が安いプライズほど、値を一度に吊り上げれば購入しやすくなるでしょう。

GM :で、もう一つ

GM :それぞれのプライズに入札が開始されるまでは、「襲撃」を宣言することができます。

GM :これはオークション会場をぶっ壊す行為です。

GM :恐らく戦闘が発生し、勝者はそのとき提示されているプライズを戦果として獲得することができるでしょう。

GM :ただし、その時点でまだ提示されていないプライズは、その後手に入れることはできなくなります。オークションがぶっ壊れるからね。


GM :大体こんな感じです。ご質問はございますか?

GM :大体こんな感じです。ご質問はございますか?

Q&A

鳴無色葉 :あっ、襲撃はオークション会場にいる人なら戦闘に参加できますか?

GM :できます!

鳴無色葉 :なるほど!ありがとうございます!

鳴無色葉 :逆に芹野さんは感情や【居所】でも乱入できないですよね?

GM :はい。

鳴無色葉 :了解!ありがとうございます!

十九川ヤコ :襲撃後の提示プライズ獲得は戦果にそれを選べるってことで

十九川ヤコ :戦果に提示プライズを選択した場合は、他の感情取得などはできないって認識でよいですよね、ねんのため

GM :そゆことです

十九川ヤコ :おっけ~どす!

水瀬 一理 :「襲撃」を宣言しなかった場合は、基本的には戦闘は発生せずにオークション終了ということになりますか?

GM :そりゃ……

GM :オークションって基本的に戦闘は発生しないですからね

水瀬 一理 :ほ、ほんとだ!

鳴無色葉 :そうだったのか……

十九川ヤコ :しらなかった…

水瀬 一理 :わかりました!

鳴無色葉 :質問!オークションが始まってから星の移動はできますか?

GM :うーん 無しにしますか

GM :なんか暗いので……わかりづらいということで

鳴無色葉 :なるほど……人燃やすか 了解!

鳴無色葉 :入札するときって10刻みですか?1単位で刻んで入札できます?

GM :最低+10でお願いします。

鳴無色葉 :11とかならいけます?

GM :10以降に1刻みは大丈夫です。

鳴無色葉 :なるほど!!ありがとうございます!

GM :あと先述の通り、オークションで獲得した商品は受け渡しはできません(戦果としては移譲可) ご注意ください。

鳴無色葉 :了解!

十九川ヤコ :はーい

水瀬 一理 :はい!

GM :『星』の譲渡は無くてよいですか?

鳴無色葉 :ヌ!最後のチャンスというわけか

十九川ヤコ :なんとなくこの星を59個色葉っちに渡した方が良い気がするのでそうするぜ

鳴無色葉 :えへへへへへ……ありがとうございます!

水瀬 一理 :では121個残して179個鳴無さんにどうぞ

鳴無色葉 :えへへへへへ!ありがとうございます!!

鳴無色葉 :539個になりました

GM :はーい 了解です

GM :では始めていきます……オークションを……

GM :====


GM :いくつかの商品がやり取りされている。それは芸術品であったり、珍獣であったり、あるいは非合法な薬物類であったりする。

司会 :『──決まりました。7番席のお客様、落札です』

GM :だが、如何に黒い商品が流れようとも、あなたたちの任務に影響を及ぼさない限り、それは流されていく。

GM :暗がりから暗がりへと、品が渡る。

司会 :『さて。次なるは、珍妙な逸品です』

GM :白いライトで照らされた卓上に、小樽が置かれる。

GM :古くくすんだ木樽に見える……ハザードマークを除いては、であるが。

司会 :『某国が兵士強化のため開発した、脳機能拡張用の薬用酒』

司会 :『飲用者は頭と体が別の行動を同時にでき、頭脳労働をしつつ肉体労働につくことで、数人分の成果を発揮できた……と言われております』

司会 :『”ルホルバン原酒”。少々癖は強いですが、『アルカディア』のシークレットバーでは、ステアーのご用意もございます』

司会 :『開始価格は20から』


水瀬 一理 :入札を宣言します

水瀬 一理 :41で。

GM :ではほかに入札者は

GM :1D6 (1D6) > 6

GM :いたようです。51を宣言。

水瀬 一理 :では、61を宣言します。

GM :1D6 (1D6) > 4

GM :まだいるようですね。71が宣言されます。

水瀬 一理 :81!

GM :ふむふむ……

GM :1D6 (1D6) > 3

GM :……入札者はいないようです。


司会 :『12番のお客様。落札です』

水瀬 一理 :「ありがとうございます。いただきます」


GM :水瀬さんはプライズ『ルホルバン原酒』を獲得しました。

水瀬 一理 :やったー

『ルホルバン原酒』の【概要】
某国で開発されたらしい、脳機能拡張用薬物……の酒。おそらくいろいろと非合法。
飲用したものは別の頭脳労働と肉体労働を同時に行うことができたらしい。
どれほどの期間だったかは、記録が無いが。

使い捨て。使用者は回復判定か計画判定を、手番を消費せずに一度行うことができる。

鳴無色葉 :「これで読書しながら筋トレができるな!」

水瀬 一理 :「一度に二冊本を読んじゃだめですか……?」

十九川ヤコ :「ちょっと惹かれるものがあるな」

司会 :『……会話はお控えください。次の商品に参ります』

鳴無色葉 :「むむ」お口にチャックをする。


GM :卓上には白と黒の、木造細工のようなものが置かれる。

GM :パズルのように形を変えられるようであるが……

司会 :『こちらは『リンフォン(RINFONE)』と呼ばれる、呪術的なアイテムとなっております』

司会 :『パズルを組み替え、特定の造形を満たすことで、超常のイベントを発生させる効果があり』

司会 :『そのイベントの中には、このオークションに並ぶもの以上の奇物の出現も含まれるでしょう』

司会 :『開始価格は30からです』

鳴無色葉 :40で入札するぞ!

鳴無色葉 :我は1円を大事にする庶民だからな。

GM :ではダイス

GM :1D6 (1D6) > 6

GM :入札者がいます。入札額は50。

鳴無色葉 :むむ……なら60!

GM :1D6 (1D6) > 3

GM :まだまだいるようです。入札額は70。

鳴無色葉 :なら80!

GM :1D6 (1D6) > 1

鳴無色葉 :!!

GM :……入札者はいないようです。

鳴無色葉 :へっへっへ!我の彼女も多分アナグラムとか好きだぞ


司会 :『11番のお客様。見事落札でございます』

鳴無色葉 :「やったやった~!」席で飛び跳ねている。


GM :鳴無さんはプライズ『リンフォン』を獲得します。

鳴無色葉 :うおおおおおインフェルノ!!

『リンフォン』の【概要】
白と黒でできた木造細工。パズルのように、形を組み替えることができる。
特定の形を作ることができれば、超常的なイベントを発生させるらしい。
この『RINFONE』という名前には、何か別の意味が含まれているのだろうか……

自分が登場しているシーン中に一度、好きなタイミングで使用できる。使用者は強度・必要功績点が3点以下の忍具・妖魔武器を一つ選び、獲得する。ただし、ランダムに選んだ生命力を1点消費しなければならない。この効果で【幽命丹】は獲得できない。

鳴無色葉 :星は80支払って459になったぞ

GM :ありがとうございます。


司会 :『次に移ります……こちらは文字通り、目玉となる商品でしょう』

GM :スポットが動き、別のステージを照らす。

カーネリアン :光の先にいたのは、褐色の肌を照らされて立つ、バニーガールだった。

司会 :『……皆様お察しの通り、ただの女性を商品として並べることはございません』

司会 :『彼女は、水の流れを読む力を持つ『緋髄の瞳』という特殊な眼を持っております』

司会 :『これがどのような利益をもたらすか。それは落札されたお客様次第ではございますが』

司会 :『かつて彼女は、地中を流れる黒い水』

司会 :『石油鉱脈を、見通したことがあると報告されています』

司会 :『開始価格は40から』


十九川ヤコ :入札を宣言します。

十九川ヤコ :入札価格は……85!

GM :他に入札者は……

GM :1D6 (1D6) > 6

GM :いるようです。入札額は95。

十九川ヤコ :では105!

GM :1D6 (1D6) > 5

GM :まだいます。入札額は115。

十九川ヤコ :125!

GM :1D6 (1D6) > 5

GM :石油を見つけたという逸話は有益と見られているようです。入札額は135。

十九川ヤコ :負けてられねえよ 140!

GM :1D6 (1D6) > 4

GM :入札額は150。

GM :あ、失礼

GM :155ですね。

十九川ヤコ :では161!

GM :入札宣言は現在の入札額+10以上である必要があります。

十九川ヤコ :いけねっ

十九川ヤコ :165で。

GM :1D6 (1D6) > 1

GM :……入札者はいないようです。

十九川ヤコ :しゃあ~っ

十九川ヤコ :241-165=で星が76個になりました

GM :ありがとうございます。


司会 :『13番のお客様、激しい入札を制され、落札です』

司会 :どこで鳴らしているのか、木槌が叩かれる音がする。

十九川ヤコ :ぜえはあ、と荒い息を吐き出している。

カーネリアン :スタッフに連れられ、ステージから降りる。

カーネリアン :そして十九川ヤコの座るソファの前に立つ。

カーネリアン :「初めまして」

カーネリアン :「ご主人様かお嬢様……どちらでお呼びすればよいでしょう?」

十九川ヤコ :ぱちぱち、と目を瞬かせて。

十九川ヤコ :「ん~ん。あたし、そういうの、もう飽き飽きしてっから」

十九川ヤコ :「ヤコでいいよ。……それと」

十九川ヤコ :彼女だけに聞こえるよう、そっと耳元に囁くように。

十九川ヤコ :「あたし、全てを“あの人”から直接聞いたわけじゃないけど」

十九川ヤコ :「あなたのこと。とっても心配してるように見えました」

十九川ヤコ :それだけ言い切り、ステージへと向き直る。

カーネリアン :「あら」

カーネリアン :「ありがとう、ヤコちゃん。お近づきの印です」

カーネリアン :十九川ヤコの横顔にキスをする。

十九川ヤコ :うひょう、と肩を竦ませる。

十九川ヤコ :「金には替えられねー報酬だ」

カーネリアン :「体も大事にね」

カーネリアン :紅く光る瞳を覗かせて、にこりと笑う。


GM :十九川さんはプライズ『緋髄の瞳』を獲得します。

十九川ヤコ :娶ったぜ。

『緋髄の瞳』の【概要】
カーネリアンという女性の眼球。水の流れを見通す力を持つ。
かつて地中を流れる石油の鉱脈を見通したこともあるようだ。
傷を負った忍びにとっては、血液を正しく動かすことにも使えるだろう。

所有者はドラマシーンならサイクルに一度、戦闘シーンならシーン中に一度、生命力1点か変調一つを回復することができる。

司会 :『さて、次の商品です──』

GM :====


GM :──展覧会会場

GM :一方その頃。

GM :展覧会では、特に何事もなく、客が行き来している。

見物客 :「いや~しかし、これは実に見事な建築様式でござるな~」

見物客 :「なんてったって飛鳥文化を代表する建築でござる、実に巧みな技……洗練された調和を感じるでござるよ」

見物客 :「え~旦那、あっしにはこの建物の良さがわかりませんよ、木でできてて地味じゃあねぇですかい?」

見物客 :「そうだ、ここは一丁、名前の通りに全体を銀で塗っちまいましょうや! 見た目も派手になって、こりゃあ傑作だ!」

見物客 :「この無礼者!」

見物客 :「するってぇと浪人さん、刀をすらりと抜いたから大変だ。イェエーッという気合の叫びに一閃、刀を振り下ろす。哀れ八つぁん、唐竹割りになってしまったかってぇと……」

GM :ずっと落語調で独り言をつぶやいている客はいたが、おおむね何事もない。

芹野 成海 :「………」

芹野 成海 :妙なヤツはどこにでもいるな、などと考えながら、会場を歩く。

芹野 成海 :文化財の管轄を職掌とする者としては、展示物それ自体も気にならないではない。

芹野 成海 :(落ち着いて見られたらよかったんだけどね)

芹野 成海 :しかし、今はそれどころではない。あの謎の人物の言葉──

芹野 成海 :『オークションの裏の時間、アーソンから目を離さない方がよい』という忠告に神経を集中していた。

芹野 成海 :(アーソンは……今のところは問題なさそうだけど)

芹野 成海 :展示物を眺める風を装い、ちらと横目に主催者たるアーソンの姿を見る。

緋扇ツヅ :「おや」

緋扇ツヅ :視界外から、突如声をかけられる。

緋扇ツヅ :「失礼。あなたは……文特庁の芹野室長代理ではないですか?」

緋扇ツヅ :肩にかけた巨大な本のページを捲り、感情のこもっていない目で尋ねる。

芹野 成海 :「……あ?」

芹野 成海 :この場所で正式な肩書を呼ばれたことに思わず振り向く。

GM :芹野さんは覚えているかもしれない。かつて共同したことのある『国立日読資料室』に属する女性忍者……というか、その巨大な本に集まる視線を。

芹野 成海 :「あ~……緋扇さんだったかしら。日読の……」一瞬ちらとデカい本へ目を移す

芹野 成海 :「どうも、ご無沙汰してます。……」

芹野 成海 :会釈とともに挨拶をし──彼女がここにいることについて思案する。

芹野 成海 :(……水瀬もいたし、緋扇さんもいるとなると)

芹野 成海 :(いよいよ平良木さんの手の内に入ってそうで嫌ね)

芹野 成海 :(日読が素直に騙されるタマとも思えないけど……危険を冒してでも"サラヴ"を確保しておきたいのか、"花六白"とやらを餌におびき出そうとしてるのか)

芹野 成海 :(それとも……他になんか理由があるのか)

芹野 成海 :考えを廻らし、そして情報が足りないことに小さく頭を振る。

芹野 成海 :「ああ、その……緋扇さんもこの展覧会に?」

緋扇ツヅ :「御覧の通り、注目を集めています」

緋扇ツヅ :「まあ、致し方のないことです。おそらく水瀬司書にも会われたのではないかと思います」

緋扇ツヅ :「私は彼と二人で、どちらが展覧会に行かない権利を勝ち取るべきか議論を重ねていましたが」

緋扇ツヅ :「私には思いの及ばぬ現場判断により、水瀬司書は忽然と姿を消しましたため、消去法で」

緋扇ツヅ :フゥ……とため息をつく。

緋扇ツヅ :「私は隠し事があまり得意ではありません」

緋扇ツヅ :「収蔵・保管・検索。司書としての私の業務はこれらですから」

緋扇ツヅ :ページを捲る。

緋扇ツヅ :「『サラヴ』を見に来ましたが、展示されていたものはレプリカでした」

緋扇ツヅ :「しかし、本物として展示されています……見抜くことができる人間は、そうはいないでしょう」

緋扇ツヅ :「腕のいい偽造者を雇用していると思われます。もし芹野室長代理も、何か文化物の調査に来たのであれば。ご注意ください」

芹野 成海 :「あ~……そうね」

芹野 成海 :(……口ぶりからして、裏オークションのことは知らないのかしら?)

芹野 成海 :「偽造者……というよりは"偽装者"だけど……船でそれらしいのを見たわ。ソイツが一枚噛んでるのかも」

芹野 成海 :言いながら、ポーカーの際のディーラーの"ミラージュ"を頭に思い描く。

芹野 成海 :(……オクに掛けられてるのを知らないで、あのレベルの偽装を見破ったってことなら)

芹野 成海 :(さすが日読、油断できない……ってところね)

緋扇ツヅ :「そうでしたか。貴重な情報をいただき、感謝します」

芹野 成海 :「ええ。……あ~」

芹野 成海 :「水瀬にも会ったけど、アイツはアイツで……なんか厄介ごとに触れてるみたいだから」

芹野 成海 :「まあでも、任務をほっぽって行くタイプではないし……後で戻ってくると思うわ」

芹野 成海 :(……どうする? このまま帰した方がいいのか、目に見える範囲にいた方がいいのか)

芹野 成海 :(平良木さんの目的が人質とか強奪なら、見えないところに行かせるのも危なそうだけど)

芹野 成海 :(あの『黒髪』が忠告したようなところに留まらせるのも危ない気がするが……)

芹野 成海 :友人の弁護をしつつ、少し逡巡する。

緋扇ツヅ :「……ときに、芹野室長代理」

緋扇ツヅ :「あなたの目的が、アーソン氏に関与しているであろうことは視線から察せられますが」

緋扇ツヅ :「一つ、気になる点が──」

GM :緋扇が先を続けようとした瞬間。

GM :ジリリリリ!と警報が鳴る。

GM :そして流れる煙幕! 何者かが騒ぎを起こしている。

バニー怪盗・ミルキー☆ウェイ :「ふははははーっ!」

バニー怪盗・ミルキー☆ウェイ :「私の名はバニー怪盗……ミルキー☆ウェイ!」

バニー怪盗・ミルキー☆ウェイ :「『サラ……『サラヴ』?はいただいた! あと他にも諸々をいただいた!」

バニー怪盗・ミルキー☆ウェイ :豊満な肢体を、狭い布地に包んだマスクの女が、ショーケースに足をかけ高々と宣言する……!

バニー怪盗・ミルキー☆ウェイ :「悔しかったら捕まえてみろーっ! とうっ」

バニー怪盗・ミルキー☆ウェイ :煙幕に潜り、遁走する。

警備員 :「くっ! 待てミルキー☆ウェイ!」

警備員 :「なぜだ……全力で走っても追いつけん! 尻を見続けることしかできない!」

警備員 :「全力で掴め! もみくちゃにするんだ!」

GM :わあわあと騒ぎが起こっている。

緋扇ツヅ :「ふむ……あれは偽物なので、盗られても構いはしません」

緋扇ツヅ :「しかし、妙ですね。怪盗を名乗るには随分とスマートさに欠ける犯行です……ああ」

緋扇ツヅ :「芹野室長代理」

緋扇ツヅ :「アーソン氏の姿がありません」

GM :====


GM :──オークション会場

司会 :『それでは、次の商品です』

司会 :『人皮想定本、と言えば、ご存じの方も多いのではないでしょうか』

司会 :『単なる怪奇主義によるものではなく、実に様々な目的で、人の肌は情報の一端として、加工されてきました』

司会 :『確かな一側面は、材料となった人物の歴史に触れたい、という意識』

司会 :『皮を剥いだ人物の記憶を辿るために使われた、悍ましくも深い愛のある数奇の逸品』

GM :ぱっ、と卓上には、奇妙に婉曲したナイフが照らされ、鈍く光を反射する。

司会 :『”ワブマのナイフ”。開始価格は50からです』


鳴無色葉 :60で入札する!

GM :入札者は……

GM :1D6 (1D6) > 5

GM :います。入札額は70です。

鳴無色葉 :む……なら80!

GM :1D6 (1D6) > 3

GM :まだまだいます。90。

鳴無色葉 :ぬ……なら101!

GM :1D6 (1D6) > 3

GM :まだいます。入札額は111。

鳴無色葉 :ぬ……!なら121!

GM :1D6 (1D6) > 5

GM :入札額は131。

鳴無色葉 :粘るのう!141!

GM :1D6 (1D6) > 3

鳴無色葉 :よし!!!!

鳴無色葉 :いやよしじゃないわ

GM :厳しいが……まだいますね。

鳴無色葉 :はよあきらめてくれ~~!

GM :少し長引いてきました。

GM :入札額を171とします。ここからは+20ずつ上昇します。

鳴無色葉 :エエ!?!?!

鳴無色葉 :我も……+20以上ってこと?

GM :鳴無さんはそのままで大丈夫です。

鳴無色葉 :あっやった~!

鳴無色葉 :なら181だ!

GM :1D6 (1D6) > 1

鳴無色葉 :!!

鳴無色葉 :や、やっと!

GM :入札者は……なし!

GM :釣り上げたのについてこられてあきらめたようです。

鳴無色葉 :はあはあ……我がカワハギマスターだ!

鳴無色葉 :星は278だ!

GM :ありがとうございます。


司会 :『11番のお客様、見事落札です』

鳴無色葉 :「えへん!!」嬉しそう。

GM :ナイフはずしりと手に重い。

GM :しかし、肌に吸い付くような奇妙な温かさがある。


GM :鳴無さんは、プライズ『ワブマのナイフ』を獲得します。

鳴無色葉 :おお!これがヌクモリティか……

『ワブマのナイフ』の【概要】
奇妙に婉曲したナイフ。かつて人の皮を剥ぎ、なめすために使われていた。
剥がれた皮は、その人物の記憶を記すための本の装丁に使われたという。

所有者は【天眼】(基本98p)を修得しているかのように使用できる。またこの【天眼】を使用する際に必要なコストは1減少する。

司会 :『それでは、最後の商品です』

GM :卓上には古びた本が配置される。

司会 :『魔導書『サラヴ』。雨と風を操ると言われております』

司会 :『展覧会の品目でこの名を聞いた方も多いでしょう』

司会 :『かの品は、大富豪ザイロック・アリー=マクル氏が保有していたものでございます』

司会 :『その価値には、大いに値を付けていただきます』

司会 :『開始価格は、120から』


鳴無色葉 :よ~しパパ130で入札しちゃうぞ~

GM :1D6 (1D6) > 6

GM :多くの手が上がります。入札額は140……

GM :1D6 (1D6) > 6

GM :さらに上がります。入札額は150

鳴無色葉 :ぐぬぬう……160!

GM :1D6 (1D6) > 2

GM :まだ上がります。入札額は170……

襲撃者 :もう上がらない。

襲撃者 :「襲撃」を宣言する。

鳴無色葉 :!?


司会 :『170、いませんか、170……』

司会 :『なっ、何を……グッ』

GM :スピーカーから打撲音が響き、司会の声が止まる。

GM :壁に埋め込まれていた、自動扉が開く。

フジ :「……」

フジ :司会らしき男性の首を掴んだ、重装甲の人影が姿を現す。

フジ :男性を投げ捨てる。

GM :乗客たちの間に悲鳴が上がる。

GM :オークション会場は警察組織の介入が不可能であるよう、秘匿されている。

GM :即ち、襲撃者の鎮圧を外部に頼ることはできない。

鳴無色葉 :「クソ……!みんなの楽しい闇オークションを滅茶苦茶にしおって……ゆるせん!」

鳴無色葉 :「ヤコ、ミッチ!あいつを止めるぞ!」

水瀬 一理 :「言われずとも、そのつもりです」

十九川ヤコ :「合点承知の助だぜ! カーネリアンさん、危ないからちょっと離れててね!」

護衛 :「wtf!? FIRE!!!!!!」

護衛 :富豪の護衛であろう男たちが銃を抜く!

朱宝貝 :「奮ッ」

護衛 :「GUEEE!!」「ABESHI!!」「TAWABA!!」

護衛 :しかし、横から現れた赤色の衝撃……バニーに粉砕させられる!

朱宝貝 :「……疾!」

フジ :「! ……何のつもりだ」

GM :バニーガールが礫を投げ、それを重装兵が首を曲げて躱す。

朱宝貝 :「さぁ……悲願には、近い方がいいんだと」

朱宝貝 :「あァ、安心しろよ」鳴無色葉に手を振る。

朱宝貝 :「テメエらにもその本をくれてやる気はない」

朱宝貝 :「ウチがもらう」

鳴無色葉 :「あっはっは!味方だと思ったのになあ」手を振り返す。

鳴無色葉 :「クックック!手を組まれるよりは良い」

鳴無色葉 :「こちらとて譲る気はないからなあ!」

水瀬 一理 :「当然」

十九川ヤコ :「バトルでケリつけるぜ!」

フジ :「……状況が混迷している」

フジ :通信機を繋ごうとして、礫によって変形したヘルメットに気づく。乱暴に掴み、脱ぎ捨てる。

田平壱富士 :『こちら、田平壱富士』

田平壱富士 :『尉官相当官権限につき、応援を要請する』

田平壱富士 :通信機に向かって話しかける。

田平壱富士 :『「塗り壁」、至急参戦せよ』

GM :====


GM :──廊下

アーソン :「ハァッ……ハァッ……フーッ……!」

アーソン :杖をつきながら、肥満体の男が急ぎ駆けている。

アーソン :「煙幕とは、ずいぶん馬鹿に場を荒らしてくれる……実際、頭の緩い女だったようだが……!」

アーソン :「しかし、どこにいるんだ……!」

アーソン :辺りを見渡す。

アーソン :「”口元を布で隠した女”だろう? すぐ迎えに来ると言っていたのに……!」

平良木優秀 :「いやぁ、ハハ」

アーソン :「ウワァッ!」

アーソン :柱の影から、幽鬼のように現れた男に驚愕する。

平良木優秀 :「今晩は、アーソン殿。残念ながら、夜光さんとの逃避行は延期です」

平良木優秀 :「やはり、教会の手が回っていましたか……危ないところでした」

平良木優秀 :棒手裏剣を取り出し、手の上で一回転させる。

平良木優秀 :「さて、こんな賭けはどうです? お好きでしょ、ギャンブル」

アーソン :「ひっ、ヒィ……? 何……!?」

平良木優秀 :「これからあなたの体にいくつか穴をあけて、海へ放り出します」

平良木優秀 :「生きて帰れたら大儲け……負けたら死ぬ。命懸けです、ハハハ」

アーソン :「なっ、何が望みだ! 金か! 頼む、依頼金の十倍……いや二十倍出そう!」

アーソン :腰が抜け、壁へと後ずさりながら命乞いをする。

アーソン :「そうだ、楽しみが欲しいのか!? 私のオークションを紹介しよう、お前がどんな犯罪を犯そうとも……」

平良木優秀 :「ハハハ、私の願いは一つだけですよ」振り被る。

アーソン :「いや、もう丸ごとやる、この船を……」

平良木優秀 :「国益を損なう外国の敵を、殺すだけです」

アーソン :「この『カネナッラ=アルカディア』号をやるからァ~~~ッ!!!」

平良木優秀 :振り下ろす。

GM :====


平良木優秀 :「ふう……回収できたね。おや」

平良木優秀 :手についた血を拭いながら、薄く笑う。

平良木優秀 :「お疲れ様、芹野さん」

平良木優秀 :「少し遅かったかな? ハハハ、次があるさ」

芹野 成海 :「……どーも。お疲れ様」

平良木優秀 :その足元で。

アーソン :アーソン=デ・クラウスは「死亡」している。

芹野 成海 :「……チッ」倒れ伏した大富豪の姿を見て舌打ちする。

芹野 成海 :「……そっちは随分と景気がよさそうね」

平良木優秀 :「とんでもない。やむに已まれぬ事態の、尻拭いさ」

平良木優秀 :頭をかく。

平良木優秀 :「もっとスムーズにいく計画だったんだけど……」

平良木優秀 :「まあ、しかしこいつは、我が国を食い物にする国外の人間だからね」

平良木優秀 :アーソンを足で蹴りだす。

平良木優秀 :「結果オーライってのは、大事な考え方かもね……僕くらいの年になると」

芹野 成海 :「もっとスムーズに、ねえ」

芹野 成海 :「こんだけやってくれてなおスムーズじゃねーってんだから、公安のエリートともなると意識がたけーわね」

平良木優秀 :「中央のエリートに言われると、悪い気はしないね」

平良木優秀 :「それで、どうするんだい?」

平良木優秀 :「僕は君の目的を知っているわけではないが……おおよそ見当は付く」

平良木優秀 :「わざわざアーソンを追ってここに来ていたのが、何よりの証拠。でも彼は死んだ」

平良木優秀 :「敵討ちでもする? ハハハ、いいね」

芹野 成海 :「仇討ち?」は、と笑う。

芹野 成海 :「んなことするわけねーでしょ。こんな碌でもない、ギャンブル狂のクソ金持ちに」

芹野 成海 :一歩踏み出す。その足元には、アーソン氏の亡骸。

芹野 成海 :「だいたい、仇討ちなんて私の仕事のうちじゃない」

芹野 成海 :「私がするのは」ポケットから端末を取り出し、亡骸へと翳す。

芹野 成海 :「『仇討ちする必要がなくなること』よ」


芹野 成海 :アーソン氏に対して『九界潜り』を使用します。

GM :了解しました。

GM :では、芹野さんは減少していない生命力分野を一つ選択してください。

芹野 成海 :あっこれ自由なんだ

GM :はい

芹野 成海 :う~ん 妖術で……

GM :では、芹野さんは妖術分野に「汚れ」を受けます。

GM :「汚れ」を受けた生命力分野は永続的に失われている状態になり、回復できません。代わりに、その分野の特技は生命力の状況に関わらず使用できます。

GM :そして、アーソンの「死亡」を無効化します。


アーソン :「……グフッ、ハーッ、ハー……!」

アーソン :血を流し息絶えていたはずの肉体が、呼吸を再開する。

平良木優秀 :「これは……確かに殺したはずだけど」

平良木優秀 :「なるほど、これが切り札か」

平良木優秀 :腰に巻いたザイルを解き、棒手裏剣を結ぶ。

芹野 成海 :「ま、そんなとこ」軽い言葉で返しながらも、額には汗が浮き、表情にも余裕はない。

芹野 成海 :(これは……イザナギも帰ってきてすぐ禊する訳ね)

芹野 成海 :九界へ直接干渉した代償──『汚れ』を負う、人生でも初めて味わう感覚に、総身に汗が流れる。

芹野 成海 :「アーソン氏、逃げなさい。逃げられなさそうなら隠れてなさい」

芹野 成海 :視線は目の前の男に見据えたまま、足元のアーソン氏へ向けて声を発する。

アーソン :「かはっ……ハ……?」

アーソン :辺りを見渡し、血に染まったシャツを見て青ざめる。

アーソン :「ひぃぃ~っ!」

アーソン :のそのそと退避する……が、追手から逃げられる速度ではない。

平良木優秀 :「これでも『殺し屋』なんて呼ばれていたからね」

平良木優秀 :「一般人すら処分できないとなれば……沽券に関わるよ」

平良木優秀 :ヒュン、と紐につないだ手裏剣──縄鏢を回転させる。

平良木優秀 :「もう一度、殺してみようか」

GM :====


GM :それでは戦闘を開始します。

GM :戦闘は「オークション会場」と「人知れぬ廊下」の二つの戦場で同時に進行します。

GM :終了条件は通常のメイン戦闘と変わりありません。

GM :二つの戦場は別のシーンとして扱います。

GM :NPCのキャラシートを公開します。

田平壱富士 :キャラシート

朱宝貝 :キャラシート

平良木優秀 :キャラシート

GM :また、「オークション会場」の戦闘が長引いた場合、応援が参加する可能性があります。ご了承ください。

GM :そうそう、ハンドアウトを公開しなければなりませんね……

田平壱富士の【使命】
たびら・いちふじ。
隠忍の血統の所属者であり、旧日本軍の忠実な兵士であり、国益のために活動する血盟「荒夜聯隊」の一員。
『サラヴ』を確保するため、オークション会場を襲撃した。

【使命】『サラヴ』を強奪する。

GM :質問などなければ始めていきます~~

鳴無色葉 :大丈夫です!

芹野 成海 :いけます……!

十九川ヤコ :だいじょうぶかな…?

水瀬 一理 :大丈夫です!

GM :はーい

GM :====



【第一ラウンド】

芹野 成海 :ラウンド開始時に奥義を使用します

鳴無色葉 :追加忍法!?

十九川ヤコ :つい……つい……

水瀬 一理 :うおお

芹野 成海 :《よもついくさのもがりのところ》惟神・黄泉神

芹野 成海 :指定特技は死霊術!

鳴無色葉 :くらましなくなってて笑っちゃった

十九川ヤコ :術式開示が……ないだと?

芹野 成海 :弱みがカスみたいなのしかないんだよね

水瀬 一理 :うおー

GM :ホントだ 素【黄泉神】だ

GM :では1D6を振ってもらって、草を生やしてもらいますか

芹野 成海 :1d6 (1D6) > 5

鳴無色葉 :5に草生えて草

屍忍 :屍忍くんがプロ5に生えました

GM :了解しました。

鳴無色葉 :我はプロットOKじゃぞ~

田平壱富士 :プロット完了。

十九川ヤコ :プロットOK

芹野 成海 :プロットOK

水瀬 一理 :OK

朱宝貝 :プロットOK

平良木優秀 :う~ん。これでいいかな OK

GM :OK

GM :では

GM :3

GM :2

GM :1

GM :0

system :[ 鳴無色葉 ] がダイスシンボルを公開。出目は 2 です。

system :[ 十九川ヤコ ] がダイスシンボルを公開。出目は 2 です。

system :[ 芹野 成海 ] がダイスシンボルを公開。出目は 3 です。

system :[ 水瀬 一理 ] がダイスシンボルを公開。出目は 5 です。

system :[ GM ] がダイスシンボルを公開。出目は 4 です。

system :[ GM ] がダイスシンボルを公開。出目は 5 です。

system :[ GM ] がダイスシンボルを公開。出目は 3 です。

第一ラウンド:オークション会場

○戦場:平地

<プロット6>

()

<プロット5>

(水瀬、朱)

<プロット4>

(一富士)

<プロット3>

()

<プロット2>

(色葉、ヤコ)

<プロット1>

()

第一ラウンド:廊下

○戦場:平地

<プロット6>

()

<プロット5>

(屍忍)

<プロット4>

()

<プロット3>

(芹野、平良木)

<プロット2>

()

<プロット1>

()

GM :なるほどなるほど

GM :では「オークション会場」→「廊下」の順で処理

GM :プロット5、1D100をお願いします。

朱宝貝 :1D100 (1D100) > 77

水瀬 一理 :1d100 (1D100) > 55

朱宝貝 :先手か。

朱宝貝 :まあ……とりあえず打つか。

朱宝貝 :水瀬一理に【血騰】。

水瀬 一理 :うぐっ

朱宝貝 :背景【外国妖怪】の効果により、指定特技を《水術》から《歩法》に変更している。

鳴無色葉 :外国人おるんやからフジくんこっちねらって!!

朱宝貝 :2d6>=6 (2D6>=6) > 10[4,6] > 10 > 成功

十九川ヤコ :やめろ~~~っ

朱宝貝 :成功。命中すれば接近戦ダメージ1点と「重傷」。

田平壱富士 :なぜ俺が外国人をわざわざ狙わねばならんのだ

水瀬 一理 :目標値8か……感情修正いただけますか

十九川ヤコ :オス!感情修正+1どうぞ!

水瀬 一理 :ありがと! 7でふります

水瀬 一理 :2D6+1>=8 (判定:骨法術) (2D6+1>=8) > 5[2,3]+1 > 6 > 失敗

GM :ああーっ

水瀬 一理 :うわーっ

十九川ヤコ :うわあっ

鳴無色葉 :みっちー!!

芹野 成海 :そんな……

水瀬 一理 :神通丸渡しちゃったからなあ……

芹野 成海 :す……すまぬ……

水瀬 一理 :あ、これは責めたりとかではないです

水瀬 一理 :接近戦ダメージと重傷いただき落ちます

水瀬 一理 :1d6 (1D6) > 5

GM :おおっ、了解です

鳴無色葉 :うっ戦術……けど奥義があるからむしろいいのか……?

水瀬 一理 :戦術潰れました。あとはよろしく、ごめんね!

system :[ 水瀬一理 ] 戦術 : 1 → 0

十九川ヤコ :ウオオ!だが同プロだぜ

GM :そうだぜ

水瀬 一理 :そうだった!

GM :最後の仕事があるぜ……

水瀬 一理 :では動きます!

水瀬 一理 :【凶手】指定特技は骨法術。

GM :ウオオオ

水瀬 一理 :2D6>=5 (判定:骨法術) (2D6>=5) > 5[1,4] > 5 > 成功

水瀬 一理 :あぶな

GM :あら、これは

GM :サカナーギ

十九川ヤコ :ぐああ

水瀬 一理 :あーーーーでも同プロだからまだいけるはず

鳴無色葉 :しょんな……

十九川ヤコ :うごけはするのだ

GM :ですね 攻撃はできます

水瀬 一理 :ちょっとお待ちを

GM :へい

水瀬 一理 :では【雀蜂】指定特技は人脈。対象は田平くん

水瀬 一理 :奥義を使用します。

水瀬 一理 :『水瀬流速読術・夢の型』完全成功/輝き/分野限定(戦術)指定特技は幻術。

水瀬 一理 :出目を10で成功にします。スペシャルにはならないが……!

田平壱富士 :強引に成功させてきたか……!

田平壱富士 :《人脈》は8

田平壱富士 :2d6>=8 (2D6>=8) > 4[1,3] > 4 > 失敗

水瀬 一理 :っし

田平壱富士 :くっ

鳴無色葉 :ミッチないす~~!

十九川ヤコ :やった~!

芹野 成海 :あっしかも凪

鳴無色葉 :水瀬一理最高すぎる

田平壱富士 :神通丸で振り直す…

十九川ヤコ :野郎~~

水瀬 一理 :ぎー

system :[ 田平壱富士 ] 忍具 : 1 → 0

田平壱富士 :2d6>=8 (2D6>=8) > 9[4,5] > 9 > 成功

水瀬 一理 :あーーーー

田平壱富士 :回避成功だ

芹野 成海 :成功すな!

水瀬 一理 :残念……!

GM :では、プロット5の処理は終了。

GM :プロット4、田平壱富士。

田平壱富士 :対象をランダムに決定する。1→鳴無色葉、2→十九川ヤコ、3→朱宝貝

田平壱富士 :1d3 (1D3) > 1

鳴無色葉 :なんでだーっ!

十九川ヤコ :やめろ~~~!!

田平壱富士 :では鳴無色葉に【魔精】で攻撃。指定特技は《召喚術》

鳴無色葉 :吸わないで~

田平壱富士 :2d6>=6 (2D6>=6) > 9[3,6] > 9 > 成功

田平壱富士 :成功。命中すれば「故障」か、修得している「魔」と名前につく忍法の数と同点……3点の集団戦ダメージを与える。

鳴無色葉 :さ、最悪!!!!!!

十九川ヤコ :何???

鳴無色葉 :回避ぃ……なんか我野望ついてるんだよなあ……

鳴無色葉 :2D6-1>=6 (判定:異形化) (2D6-1>=6) > 7[2,5]-1 > 6 > 成功

鳴無色葉 :はあはあはあはあ!!!

十九川ヤコ :イタチ最強!イタチ最強!イタチ最強!

田平壱富士 :くっ

芹野 成海 :せ、成功してる

田平壱富士 :以上だ

GM :ではプロット2、1D100どうぞ

十九川ヤコ :1d100 (1D100) > 48

鳴無色葉 :1d100 (1D100) > 91

GM :鳴無さんから。行動どうぞ!

鳴無色葉 :うーむ……ドロシー狙ってもいいか?

十九川ヤコ :いいよ!

鳴無色葉 :よし!まあとりあえずは【改霊】をするぞ

鳴無色葉 :【凶手】をねらう!

鳴無色葉 :2D6>=5 (判定:医術) (2D6>=5) > 9[4,5] > 9 > 成功

GM :おおっ生命力を消費

十九川ヤコ :野望込みでも成功だぜ

鳴無色葉 :うむ……忍術をつぶす

鳴無色葉 :あっそうじゃん!忘れてた

GM :アタイも忘れてた

鳴無色葉 :【凶手】の指定特技は刀術にするぞい

GM :了解です。

鳴無色葉 :んでその【凶手】!

鳴無色葉 :2D6-1>=5 (判定:刀術) (2D6-1>=5) > 8[3,5]-1 > 7 > 成功

十九川ヤコ :うひょ~~~~!

鳴無色葉 :よし!で【内縛陣】をドロシーに!

鳴無色葉 :野望だからプラス1がつきスペシャルは7!

鳴無色葉 :2D6+1>=5 (判定:医術) (2D6+1>=5) > 6[2,4]+1 > 7 > 成功

GM :おしい

鳴無色葉 :うっでもこれはスペシャルじゃないんだよな

十九川ヤコ :おしい~~!

鳴無色葉 :まあ医術でよけてくれ!

朱宝貝 :《兵糧術》から回避。目標値7

朱宝貝 :2d6>=7 (2D6>=7) > 8[3,5] > 8 > 成功

鳴無色葉 :よけるな~~~!

朱宝貝 :おっ よけんじゃん

十九川ヤコ :さすバニ

鳴無色葉 :どうしてだ……誰かに似ているからか……?

GM :笑う

十九川ヤコ :い、色葉

GM :では十九川さんどうぞ!

十九川ヤコ :オッス

十九川ヤコ :うわ~!タビラッチ遊芸持ってるのか

GM :長耳だからね

十九川ヤコ :ウ~ム しかし玲瓏きついからここで落としておきたいな

十九川ヤコ :というわけで【内縛陣】【陽炎】を田平さんに。

十九川ヤコ :背景・攻撃訓練により統合判定となります。あとコスト-1

GM :ヒェ~ッ厄介なのだ

十九川ヤコ :2D6>=5 (判定:九ノ一の術) (2D6>=5) > 7[3,4] > 7 > 成功

十九川ヤコ :成功。回避-2でたのむ。

鳴無色葉 :ヤコかっこいい!

田平壱富士 :2d6-2>=5 (2D6-2>=5) > 10[4,6]-2 > 8 > 成功

田平壱富士 :成功。

十九川ヤコ :

鳴無色葉 :むきー!!!!

十九川ヤコ :次いってみよう。

GM :振り直しなどなければ……ラウンド終了時

十九川ヤコ :手番おわり。

田平壱富士 :【誘導】を使用。

鳴無色葉 :ぎえーーー!

田平壱富士 :2d6>=5 (2D6>=5) > 8[3,5] > 8 > 成功

鳴無色葉 :最悪~~~!!!!

田平壱富士 :成功、戦場は「雑踏」になる

田平壱富士 :全員のファンブル値が+1され、さらに俺の攻撃に対する回避にはマイナス3修正だ。

鳴無色葉 :なにいってんだこいつ

十九川ヤコ :素敵だね。

田平壱富士 :装備忍法【玲瓏】の効果だ。

鳴無色葉 :クソッ顔がいい……

GM :ではラウンド1・オークション会場は終了、


GM :ラウンド1・廊下の方にいくぜ

GM :プロット5、屍忍くん!

屍忍 :手が届かないよ~

屍忍 :待機で……

GM :かわいいね

GM :ではプロット3、1D100どうぞ。

芹野 成海 :1d100 (1D100) > 6

平良木優秀 :1D100 (1D100) > 22

芹野 成海 :ひっく!!

平良木優秀 :譲ってもらえてありがとうね

芹野 成海 :セクハラですよ

平良木優秀 :そうなのぉ……?

平良木優秀 :ともあれ【水晶眼】を使用。妖術を消費。

system :[ 平良木優秀 ] 妖術 : 1 → 0

芹野 成海 :もっと己の身を大事にしろ

平良木優秀 :ラウンド中のすべての判定のスペシャル値を2減少。

平良木優秀 :で……かばうがあるんだよねえ。先にそっちから片付けようか

平良木優秀 :屍忍くんに【桜火】。

平良木優秀 :2d6>=5 (2D6>=5) > 5[1,4] > 5 > 成功

平良木優秀 :成功。回避はできなさそうだしこれで止めよう。

屍忍 :回避判定は存在しないぜ

屍忍 :脱落!

平良木優秀 :よしよし。

GM :では芹野さんどうぞ。

芹野 成海 :う~ん経済力も近いけど罠術はピン持ちなんだよな

芹野 成海 :まあ戦駒かなあ 平良木さんに攻撃!

芹野 成海 :2D6>=5 (判定:経済力) (2D6>=5) > 8[2,6] > 8 > 成功

芹野 成海 :よしよし

平良木優秀 :うわ~っ まいったなあ

平良木優秀 :《経済力》は6

平良木優秀 :2d6>=6 (2D6>=6) > 6[2,4] > 6 > 成功

芹野 成海 :ぐ~

平良木優秀 :いやあ、危ない危ない

芹野 成海 :神妙に参れ!

GM :では特になければ……ラウンド終了です。

GM :====


【第二ラウンド】

GM :プロットお願いします。

芹野 成海 :奥義を使用します

十九川ヤコ :つい!?

GM :「廊下」の戦闘はこのラウンドで終了ですね。

鳴無色葉 :追加忍法!?

GM :見てるだろ!

芹野 成海 :《よもついくさのもがりのところ》
指定特技:死霊術
効果  :惟神・黄泉神

芹野 成海 :あっそうかこれで終わりか!

芹野 成海 :メイン戦闘に慣れてない

平良木優秀 :つまりこれを突破しないと話にならないんだよね~

平良木優秀 :やっちゃおうか。奥義を使用。

鳴無色葉 :奥義!?

十九川ヤコ :奥義!?

鳴無色葉 :追加忍法!?

芹野 成海 :奥義!?

十九川ヤコ :つ……つい……!?

芹野 成海 :このタイミングってことは追加忍法に違いないぜ

平良木優秀 :『孵』。《拷問術》の完全成功。

平良木優秀 :輝き/回数制限の奥義改造をつけているけど……もとの目標値が8だからなんとか成功だね

芹野 成海 :卑怯な……

鳴無色葉 :我はプロットOKだぞ

十九川ヤコ :プロOK

平良木優秀 :OKだよ~

朱宝貝 :プロットOK

芹野 成海 :O……K

田平壱富士 :プロットOKだ。

GM :OK

GM :それでは

GM :3

GM :2

GM :1

GM :0

system :[ 十九川ヤコ ] がダイスシンボルを公開。出目は 6 です。

system :[ 鳴無色葉 ] がダイスシンボルを公開。出目は 1 です。

system :[ GM ] がダイスシンボルを公開。出目は 6 です。

system :[ 芹野 成海 ] がダイスシンボルを公開。出目は 6 です。

system :[ GM ] がダイスシンボルを公開。出目は 5 です。

system :[ GM ] がダイスシンボルを公開。出目は 4 です。

第二ラウンド:オークション会場

○戦場:雑踏

<プロット6>

(ヤコ、一富士)

<プロット5>

(朱)

<プロット4>

()

<プロット3>

()

<プロット2>

()

<プロット1>

(色葉)

第二ラウンド:廊下

○戦場:平地

<プロット6>

(芹野)

<プロット5>

()

<プロット4>

(平良木)

<プロット3>

()

<プロット2>

()

<プロット1>

()

朱宝貝 :げ、上取られた……

GM :ではオークション会場から、プロット6、1D100どうぞ。

十九川ヤコ :1d100 (1D100) > 63

田平壱富士 :1D100 (1D100) > 3

GM :十九川さんからですね。どうぞ!

十九川ヤコ :ンン…

十九川ヤコ :迷うが……ここは【接近戦攻撃】にしよう。

十九川ヤコ :対象は田平くん。

田平壱富士 :来るか…

十九川ヤコ :SG#6>=5 (判定:手練) (SG@12#6>=5) > 7[3,4] > 7 > 成功

十九川ヤコ :成功!

田平壱富士 :《手練》は目標値8だが……背景【忌名】の効果で、自分の【秘密】を知らない相手からの攻撃に対する回避には+1修正だ。

田平壱富士 :2d6+1>=8 (2D6+1>=8) > 10[4,6]+1 > 11 > 成功

田平壱富士 :成功した。

鳴無色葉 :ぐええええええ

十九川ヤコ :う~む強い

十九川ヤコ :手番以上。

田平壱富士 :対象をランダムに決定する。

田平壱富士 :奇数なら十九川ヤコ、偶数なら朱宝貝

田平壱富士 :1D6 (1D6) > 3

十九川ヤコ :ふふっw

鳴無色葉 :なんでえ~

田平壱富士 :十九川ヤコに【血旋渦】で攻撃。

田平壱富士 :2D6>=7 (2D6>=7) > 9[3,6] > 9 > 成功

田平壱富士 :成功。【玲瓏】の効果で回避にはマイナス3修正。

十九川ヤコ :回避判定前に、『緋髄の瞳』の効果を使用しておきます。

十九川ヤコ :忍術を回復しておこう。

カーネリアン :ヤコちゃんがんばれ~

十九川ヤコ :チュー分は働いてやるぜ

system :[ 十九川ヤコ ] 忍術 : 0 → 1

GM :では回避をどうぞ

十九川ヤコ :SG#6-3>=7 (判定:兵糧術) (SG-3@12#6>=7) > 4[1,3]-3 > 1 > ファンブル

鳴無色葉 :あああああああああ

十九川ヤコ :む~ん

十九川ヤコ :神通丸しとこっか

GM :おお

system :[ 十九川ヤコ ] 忍具 : 2 → 1

十九川ヤコ :SG#6-3>=7 (判定:兵糧術) (SG-3@12#6>=7) > 4[2,2]-3 > 1 > ファンブル

十九川ヤコ :変わらず!落ちます

GM :ああ~~っ

鳴無色葉 :ヤコ……

GM :えーでは、接近戦ダメージ1点ですね。

十九川ヤコ :ほい!

十九川ヤコ :1d6 (1D6) > 5

十九川ヤコ :戦術削れ!

system :[ 十九川ヤコ ] 戦術 : 1 → 0

GM :ヤコさんの草餅が……!

十九川ヤコ :まだふたつ残ってる

GM :プロット6終了、プロット5

朱宝貝 :【接近戦攻撃】……でいいか。プロット値的に大して変わらん

朱宝貝 :田平壱富士に対して《死霊術》の【接近戦攻撃】。

朱宝貝 :2D6>=5 (2D6>=5) > 12[6,6] > 12 > スペシャル(【生命力】1点か変調一つを回復)

朱宝貝 :おっ 出るじゃん

鳴無色葉 :ドロシーさま♡しんじてましたよ~っ♡

十九川ヤコ :とんでもねえ出目だしてるな

朱宝貝 :1D6 (1D6) > 2

朱宝貝 :火力は大して変わんねえか

鳴無色葉 :やっちゃってくださいまし♡

田平壱富士 :回避。【忌名】でプラス修正はつくが、プロット上7以上必要なのは変わらない。

田平壱富士 :2D6>=7 (2D6>=7) > 7[1,6] > 7 > 成功

田平壱富士 :回避した。

鳴無色葉 :ぎーーーーーーっ!!!!

GM :ではプロット1、鳴無さん

鳴無色葉 :ドロシーよ……

鳴無色葉 :ここは……手を組まぬか?

鳴無色葉 :我は一方的にお前を殴ることも可能だが……

鳴無色葉 :壱富士を倒すまではお互い手を出さない……

鳴無色葉 :そういう感じでいかんか?

朱宝貝 :は?

鳴無色葉 :うっ好き

芹野 成海 :

鳴無色葉 :ち、ちがうんだ 浮気じゃなくて

朱宝貝 :断るね。勝つのはアタシだ

鳴無色葉 :クッ……

鳴無色葉 :だが……我はお前に手を出さんぞ!待機で終了だ。

朱宝貝 :最初からそのつもりだったんだろ?

鳴無色葉 :いや結構悩んだけど!?

鳴無色葉 :我は好きな女に殴られるのは好きだが殴るのは好きではないからな

朱宝貝 :戦闘中に悩む時点で同じだろ

GM :オークション会場はラウンド2終了。


GM :廊下に移ります。

GM :プロット6、芹野さんどうぞ。

芹野 成海 :6だし待機して安全に回避したい気もするんだよな~

芹野 成海 :いやでも……戦駒するか 平良木さんに攻撃

GM :せめてる~

GM :良いのなら判定どうぞ!

芹野 成海 :2D6>=5 (判定:経済力) (2D6>=5) > 6[1,5] > 6 > 成功

芹野 成海 :うっわ

芹野 成海 :神通丸!

GM :きたわね

芹野 成海 :2D6>=5 (判定:経済力) (2D6>=5) > 8[2,6] > 8 > 成功

芹野 成海 :はあはあはあ

平良木優秀 :《経済力》で回避

平良木優秀 :2d6>=6 (2D6>=6) > 7[3,4] > 7 > 成功

平良木優秀 :よ~し

芹野 成海 :おい!!!

GM :プロット4、平良木優秀

平良木優秀 :【水晶眼】使いたくないな~

芹野 成海 :使わない上で帰って寝た方がいいよ

平良木優秀 :お仕事だからそうもいかないんだけどねえ

平良木優秀 :芹野さんは《砲術》7か……

平良木優秀 :ここは温存しようか。

平良木優秀 :【水晶眼】は使用せず。【桜火】で芹野成海を攻撃。

芹野 成海 :温存して寝て

平良木優秀 :2D6>=5 (2D6>=5) > 6[1,5] > 6 > 成功

平良木優秀 :成功。《砲術》で回避どうぞ。

芹野 成海 :2D6>=7 (判定:火術) (2D6>=7) > 8[3,5] > 8 > 成功

芹野 成海 :オラ!!

平良木優秀 :女の子があまりそういう言葉遣いは……

芹野 成海 :セクハラですよ

平良木優秀 :そうなのぉ……?

平良木優秀 :とはいえ僕にできることはない。行動終了。

GM :「廊下」は勝者無しで戦闘終了になります。

芹野 成海 :はあはあ 生き残った

GM :====


【第三ラウンド】

バニー怪盗・ミルキー☆ウェイ :じゃーん!

鳴無色葉 :ゲエッ!!

バニー怪盗・ミルキー☆ウェイ :ここからはバニー怪盗・ミルキー☆ウェイが参戦しまーす☆

バニー怪盗・ミルキー☆ウェイ :キャラシート

鳴無色葉 :ドロシー!ドロシー!!くもうってば~~!

朱宝貝 :そもそも始まった時点でお前ら三人相手だったんだが

鳴無色葉 :もういないじゃん!!!今を見よう!!!!

GM :プロットお願いします~

鳴無色葉 :うう……

鳴無色葉 :プロットOK……

ミルキー☆ウェイ :OK!

朱宝貝 :OK

田平壱富士 :プロットOKだ。

GM :OK

GM :3

GM :2

GM :1

GM :0

system :[ 鳴無色葉 ] がダイスシンボルを公開。出目は 2 です。

system :[ GM ] がダイスシンボルを公開。出目は 5 です。

system :[ GM ] がダイスシンボルを公開。出目は 4 です。

system :[ GM ] がダイスシンボルを公開。出目は 4 です。

第三ラウンド:オークション会場

○戦場:雑踏

<プロット6>

()

<プロット5>

(一富士)

<プロット4>

(朱、ミルキー☆ウェイ)

<プロット3>

()

<プロット2>

(色葉)

<プロット1>

()

GM :プロット5、田平壱富士

田平壱富士 :奇数で鳴無色葉、偶数で朱宝貝

田平壱富士 :1D6 (1D6) > 4

鳴無色葉 :はあはあはあ

田平壱富士 :こいつは……どちらも目標値は変わらないか。《刀術》の【接近戦攻撃】を仕掛ける。

田平壱富士 :2d6>=7 (2D6>=7) > 10[4,6] > 10 > 成功

田平壱富士 :成功。

朱宝貝 :目標値6が【玲瓏】でマイナス3修正か……

朱宝貝 :【朱面】を使用。

朱宝貝 :2D6>=5 (2D6>=5) > 6[3,3] > 6 > 成功

朱宝貝 :成功、これで回避判定にプラス2修正を得る。

ミルキー☆ウェイ :じゃっ【戦闘指揮】! 回避にマイナスつけちゃえ~☆

ミルキー☆ウェイ :2D6>=5 (2D6>=5) > 6[2,4] > 6 > 成功

鳴無色葉 :さ、最悪

ミルキー☆ウェイ :イェ~イ

朱宝貝 :2d6-2>=6 (2D6-2>=6) > 5[2,3]-2 > 3 > 失敗

朱宝貝 :ぐ、1足らねぇ

鳴無色葉 :そんな……

朱宝貝 :しゃーない、奥義

鳴無色葉 :奥義!?

鳴無色葉 :追加忍法!?

十九川ヤコ :つ……?

朱宝貝 :『朱雷紅鞭』。絶対防御/障り/防御低下。

鳴無色葉 :(【障り】ってなんだ……!?)

朱宝貝 :これで生命力の減少を軽減、さらに障りの改造で、攻撃してきた相手に集団戦ダメージ1点を与えるぜ。

鳴無色葉 :な、なんだって!?

田平壱富士 :WT 変調表(2) > マヒ:修得している特技の中からランダムに一つを選び、その特技が使用不能になる。この効果は、修得している特技の数だけ累積する。各サイクルの終了時に、《身体操術》で行為判定を行い、成功するとこの変調はすべて無効化される。

鳴無色葉 :!!

田平壱富士 :1D5 (1D5) > 1

田平壱富士 :《衣装術》が使用できなくなったか……

田平壱富士 :つくづくこちらの装備を破壊するのが得意なようだ

鳴無色葉 :もうお着換えできないね……

GM :プロット4、1D100!

朱宝貝 :1D100 (1D100) > 38

ミルキー☆ウェイ :(1D0) > 0

ミルキー☆ウェイ :1D100 (1D100) > 34

朱宝貝 :【血騰】

ミルキー☆ウェイ :ほにゅ?

朱宝貝 :2d6>=5 (2D6>=5) > 9[4,5] > 9 > 成功

ミルキー☆ウェイ :えっと……【鬼影】貫通してる

ミルキー☆ウェイ :【鈍】でその忍法のコストを上げてやる!

ミルキー☆ウェイ :2D6>=5 (2D6>=5) > 8[3,5] > 8 > 成功

ミルキー☆ウェイ :よし! さらに回避!

ミルキー☆ウェイ :2d6>=8 (2D6>=8) > 2[1,1] > 2 > ファンブル

ミルキー☆ウェイ :ほにゅ?

鳴無色葉 :うおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!

鳴無色葉 :ドロシー!!!!!!!!!!!!!!!!!!

鳴無色葉 :ありがと~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!

ミルキー☆ウェイ :ギャ~~ッ! 接近戦ダメージ1点と重傷を受ける!

ミルキー☆ウェイ :1D6 (1D6) > 2

system :[ ミルキー☆ウェイ ] 体術 : 1 → 0

ミルキー☆ウェイ :返しの【接近戦攻撃】!

ミルキー☆ウェイ :2D6>=5 (2D6>=5) > 2[1,1] > 2 > ファンブル

ミルキー☆ウェイ :ほにゅ??

鳴無色葉 :ハアハアハアハアハアハアハアハアハアハアハアハア……おうちかえりな

ミルキー☆ウェイ :私非戦闘員だからーッ! 脱落!

田平壱富士 :なんだったんだあいつは

鳴無色葉 :我ら無敵のコンビだな!ドロシー!!

朱宝貝 :は?

鳴無色葉 :うっすき

GM :ではプロット2鳴無さんどうぞ。

鳴無色葉 :はい!!まずは【凶手】!

鳴無色葉 :2D6-1>=5 (判定:刀術) (2D6-1>=5) > 3[1,2]-1 > 2 > 失敗

鳴無色葉 :おわり。

GM :あ、雑踏だからファンブルなのか……

鳴無色葉 :完!

GM :ラウンド終了。

GM :====


【第四ラウンド】

鳴無色葉 :ぐう……プロットOK……

朱宝貝 :OK

田平壱富士 :プロットOKだ。

GM :OK

GM :3

GM :2

GM :1

GM :0

system :[ 鳴無色葉 ] がダイスシンボルを公開。出目は 2 です。

system :[ GM ] がダイスシンボルを公開。出目は 3 です。

system :[ GM ] がダイスシンボルを公開。出目は 4 です。

第四ラウンド:オークション会場

○戦場:雑踏

<プロット6>

()

<プロット5>

()

<プロット4>

(朱)

<プロット3>

(一富士)

<プロット2>

(色葉)

<プロット1>

()

鳴無色葉 :ドロシーねえさん!やっちゃってくださいよ!!

GM :プロット4、朱宝貝。

朱宝貝 :従うわけじゃないが……近くにいるやつを殴る。《死霊術》の【接近戦攻撃】。

朱宝貝 :目標は田平壱富士。

朱宝貝 :2d6>=6 (2D6>=6) > 9[3,6] > 9 > 成功

田平壱富士 :回避。目標値は7に、+1修正

田平壱富士 :2d6+1>=7 (2D6+1>=7) > 12[6,6]+1 > 13 > スペシャル(【生命力】1点か変調一つを回復)

田平壱富士 :よし。

鳴無色葉 :??????????

GM :プロット3、田平壱富士。

田平壱富士 :奇数で鳴無色葉、偶数で朱宝貝

田平壱富士 :1d6 (1D6) > 1

鳴無色葉 :ぎええええええええええ

田平壱富士 :鳴無色葉に【血旋渦】。

田平壱富士 :2d6>=5 (2D6>=5) > 4[1,3] > 4 > 失敗

鳴無色葉 :!!!!!

田平壱富士 :ムッ……

鳴無色葉 :雑踏……?

田平壱富士 :しまった、雑踏ではこの出目は……逆凪だ……!

鳴無色葉 :よっしゃ!!!!!

GM :ではプロット2、鳴無さんどうぞ。

鳴無色葉 :うおおおおおおお【接近戦攻撃】をフジくんに!

鳴無色葉 :2D6+1>=5 (判定:呪術) (2D6+1>=5) > 6[2,4]+1 > 7 > 成功

鳴無色葉 :おらーっ!

田平壱富士 :ぐ、これまでか……!

田平壱富士 :田平壱富士、離脱する……!

鳴無色葉 :やった!!!!!!

田平壱富士 :1D6 (1D6) > 1

鳴無色葉 :あと……

鳴無色葉 :【天眼】……使いたいな♡

system :[ 田平壱富士 ] 器術 : 1 → 0

GM :おお、もちろん使えますよ!

鳴無色葉 :うお~!でも結構高め!

鳴無色葉 :2D6-1>=7 (判定:九ノ一の術) (2D6-1>=7) > 6[2,4]-1 > 5 > 失敗

鳴無色葉 :おしい!

GM :惜しかった!

鳴無色葉 :以上だ!

GM :ラウンド終了。

GM :====


【第五ラウンド】

GM :オークション会場はこちらが最終ラウンドです。

GM :プロットお願いします。

鳴無色葉 :プロットOK……!

朱宝貝 :OK

GM :OK

GM :3

GM :2

GM :1

GM :0

system :[ 鳴無色葉 ] がダイスシンボルを公開。出目は 4 です。

system :[ GM ] がダイスシンボルを公開。出目は 2 です。

第五ラウンド:オークション会場

○戦場:雑踏

<プロット6>

()

<プロット5>

()

<プロット4>

(色葉)

<プロット3>

()

<プロット2>

(朱)

<プロット1>

()

朱宝貝 :下じゃなかったか……!

鳴無色葉 :ハアハアハアハアハアハアハアハアハアハアハアハア……

GM :プロット4、鳴無さんどうぞ。

鳴無色葉 :も……もう【凶手】いらんなこれ

鳴無色葉 :我ドロシーの秘密あるから【揺らし】のるよな?

GM :のりますね。

GM :【連撃】生やすって択もあるけど……

鳴無色葉 :いやもうそんな余裕ない!

鳴無色葉 :【内縛陣】をドロシーに!

鳴無色葉 :2D6+1>=5 (判定:医術) (2D6+1>=5) > 8[4,4]+1 > 9 > 成功

鳴無色葉 :よし!!!!

朱宝貝 :回避だ!

朱宝貝 :2d6>=7 (2D6>=7) > 11[5,6] > 11 > 成功

鳴無色葉 :

朱宝貝 :よし

朱宝貝 :で、こっちの手番だが……攻撃が届かねえ

朱宝貝 :手番は、パスだ。

鳴無色葉 :い、生き残った

GM :戦闘終了です。勝者無し。

GM :====


GM :──オークション会場

GM :蹴り飛ばされた護衛の一人が、弾みで拳銃を発砲する。

GM :弾丸は天井へと奔り、電球を砕く、

GM :光が散り、落ちるガラスが静止する。

GM :高速機動が開始されたのだ。

朱宝貝 :「パーティでもさァ、アンタ、そんな目をしてたよな」

朱宝貝 :先に動いたのは、赤色。

朱宝貝 :一歩で水瀬一理の眼前に肉薄する。踏み込まれた脚の筋肉が、縄のように隆起する。

朱宝貝 :「礼儀のねぇやつは、お呼びじゃねえよ」

水瀬 一理 :「閲覧許可を得る時間が……」冷や汗が流れ落ちるよりも早く。

水瀬 一理 :「残念ながら、ありませんでした、ので」

水瀬 一理 :周囲に何やら文字の幻が浮かぶが、何者にも届くことはない。

朱宝貝 :「くれてやるよ」

朱宝貝 :歯を見せて笑う。

朱宝貝 :その視界は、重い掌底で潰された。

朱宝貝 :勁が浸透する一撃。内臓がかき混ぜられ、全身に激痛が走る。

水瀬 一理 :(……二度目だが、先よりもよほど重い……!)

水瀬 一理 :「後は、頼みます!」もはや足手まといになると判断し、高速起動から離脱する。

十九川ヤコ :ば、と後方へと飛び退くように姿を消す彼の姿を、眼で追う暇もなく。

十九川ヤコ :得物を両手に握ったままの体勢で、眼前の男を見定める。

田平壱富士 :「十九川ヤコ、か」

田平壱富士 :刀を抜く。

十九川ヤコ :「どもっす、荒夜聯隊さん」

十九川ヤコ :「四扇ちゃんと五煙草ちゃんは元気にしてるん?」

田平壱富士 :「お前の親は息災か?」

田平壱富士 :「……お前が来なければというのは、詭弁だろうが」

田平壱富士 :「こうして刃を交えることになるのは、実に厄介だ」

田平壱富士 :素早く一閃する。その右手は異様に伸び、間合いの外から斬撃が迫る。

十九川ヤコ :乗り越えたつもりの、心の柔らかな部分。不躾に触れられたことで、か、と頭に血が登りそうになる寸前に。

十九川ヤコ :握る妖剣の冷たさで、忍びとしての心の静謐さを取り戻す。

十九川ヤコ :視界外からの一撃。鞘を盾に、辛うじて防いだ衝撃のまま、身体を一回転。勢いのまま抜刀し、浮いた右手に向かって横薙ぎの一撃を繰り出すも。

乗客 :そこに立っていたのは、オークションに参加していたであろう、一般人である。

乗客 :「ヒィッ……!」

十九川ヤコ :「─────!」

田平壱富士 :「ここは人が多いな、妖魔斬り」

田平壱富士 :人混みから声が響く。

田平壱富士 :「俺の土俵だ」

十九川ヤコ :眼を見開いて手首の握りを僅かに返し、斬撃を紙一重逸らす。

十九川ヤコ :「対策バッチシかよ……!」

田平壱富士 :無理な制動で生まれた隙に、鋭い一撃が叩き込まれた。

十九川ヤコ :苦笑いの後、空いた腹部に手刀が突き刺さる。

十九川ヤコ :「すまん、色葉っち」

十九川ヤコ :それだけ呟き、悲鳴渦巻く人の波へと姿を消す。

鳴無色葉 :「……ははっ、マジか?」

鳴無色葉 :二人が退いたのを見て冷や汗が流れる。

鳴無色葉 :「久しぶりに結構……マズいかもしれんな……!」

朱宝貝 :「なんだお前、味方だろさっきの」

朱宝貝 :「見てるだけか? その方がアタシは楽だけど」

朱宝貝 :再び踏み込み、爆発的な加速。

GM :しかし、そこに。

ミルキー☆ウェイ :「ハハーッ☆ 美少女バニー怪盗・ミルキー☆ウェイちゃん参上ーッ!」

鳴無色葉 :「…………!?」

ミルキー☆ウェイ :天井裏から落下してきた、バニー服の少女が割り込む。

鳴無色葉 :「な…………なんだ!?誰だ!?」

ミルキー☆ウェイ :「私の急行に感謝してくださいよ田平先ぱ……」

朱宝貝 :「うぉっ」

朱宝貝 :とっさに血液のような赤い盾を展開し、ミルキー☆ウェイを受け止め。

鳴無色葉 :「流星の如く表れた輝くような謎の少女……!?敵か味方か……!?」

ミルキー☆ウェイ :「きゃっ……あ、わかります? やっぱオーラが漏れちゃってるのかな~☆」

鳴無色葉 :「マスクに覆われてはいるが……確実な美少女……!一体何者だ……!?」

朱宝貝 :「なんだお前、知らねぇよ」

朱宝貝 :ミルキー☆ウェイの後頭部を全力で殴る。

ミルキー☆ウェイ :「ゴボッ」

ミルキー☆ウェイ :動かなくなる。

鳴無色葉 :「……………………」

鳴無色葉 :「マジでなんだったんだ?」

田平壱富士 :「何をしに来たんだ…………」

田平壱富士 :額を押さえる。

鳴無色葉 :「名前呼んでたしお前の知り合いだろ?」

田平壱富士 :「お前も知っているだろう」

田平壱富士 :「わざわざ伝えるつもりはない……すぐに戦闘は終わる」

鳴無色葉 :「いや怪盗に知り合いはいないが……」

田平壱富士 :人混みに再び隠れる。

田平壱富士 :「俺もいない」

田平壱富士 :真下から声。

田平壱富士 :ぬるり、と倒れていた護衛の影から現れ、刀を突きあげる。

鳴無色葉 :「…………っ!?」

鳴無色葉 :咄嗟に横に跳んで避ける。

鳴無色葉 :「いや本当に……マジでやばいな……!?」

田平壱富士 :「……」

田平壱富士 :「報告では、お前も多少はできると聞いていたが……」

田平壱富士 :「どうした、仲間がいなければ戦えないか」

田平壱富士 :「ならば今すぐ退け。不要な傷を受ける必要はあるまい」

鳴無色葉 :「あっはっは。そうかもしれん。仲間がいないとダメかもしれんなあ」

鳴無色葉 :「だが……退くわけにはいかんのよ。それに……」

鳴無色葉 :鳴無色葉は不老長生の長い人生をよく眠って過ごしている。

鳴無色葉 :それは時に数日どころか年単位に及ぶ場合もあり、数年ぶりに目覚めたと思ったら即5分で敵を倒す任務に就かなければならない時もある。

鳴無色葉 :そういう時に鈍りきった身体で危険に飛び込むのは自殺行為であり、そんな迂遠な方法であっても自ら死を選ぶ勇気があったらとっくに死んでいる。

鳴無色葉 :鳴無色葉の血の力のひとつ。ある瞬間の肉体状況を『セーブ』することで、そのデータを『ロード』して適用することができる。

鳴無色葉 :今の鳴無色葉は、十年前の姿を『ロード』して使っている。

鳴無色葉 :患者を助けられなかったショックで数年寝込む前の姿を。

鳴無色葉 :肉体の状態が戻るだけであり、当時から現在の記憶が消える訳ではない。あるいはそうだったのなら良かったのかもしれないが。

鳴無色葉 :しかし、それでも若干の意識の混濁は起こる。もしくは夢だと思い、『眠ろう』とした影響なのかもしれない。

鳴無色葉 :現在の認識があやふやになった鳴無色葉は、未来視の如くカンが鋭くなり、本来分からないはずの少し先の出来事を理解することがある。

鳴無色葉 :人混みに紛れ移動する田平壱富士の軌道を読んで先回りしたかのように。

鳴無色葉 :彼が攻撃を加えようとしたその先に、大量のリアルイタチが待ち構え襲い掛かってくる!

田平壱富士 :「ッ! これは……!」

リアルイタチ :リアルイタチたちは……すごい数でまとわりつく!

リアルイタチ :そして……ポコポコなぐってくる!ポコポコ!

田平壱富士 :「ぐっ、振り払えん……!」

リアルイタチ :よく見ると手に鈍器をもっている。割と痛い。

鳴無色葉 :「我とて何もしていないわけではない」

鳴無色葉 :「このリアルイタチたちは……ず~っとお前にまとわりつくぞ。ククク……!」

田平壱富士 :朱宝貝に目をやり、鳴無色葉を睨む。拘束された状態で二者と戦うのは、得策ではない。

田平壱富士 :「──撤退する、「塗り壁」」

田平壱富士 :ミルキー☆ウェイを足で小突く。

ミルキー☆ウェイ :「ごえっ、えっ、こんな役ですか……もうっ」

ミルキー☆ウェイ :懐から煙玉が転がり落ち、一瞬で白煙が空間を埋め尽くす。

朱宝貝 :「おい」

朱宝貝 :どっ、と腕を突き出して煙を払うも、もはや姿はない。

鳴無色葉 :「逃げたか……だが、脱落してくれるぶんには構わんだろう?」

鳴無色葉 :(このめちゃくちゃ武闘派ぽい奴と一対一で戦うのめちゃくちゃいや~~~っ!)

朱宝貝 :「あーー……まあ、な。そりゃそうだ」

朱宝貝 :「で。アンタには、”退けない理由”があるんだろ?」

朱宝貝 :指を鳴らす。

朱宝貝 :「お仲間のイタチは何匹いるんだ? 全員潰す」

朱宝貝 :「来いよ」

朱宝貝 :構えを取る。

鳴無色葉 :「……クックック。可哀想だと思わんか?」

鳴無色葉 :(いや~別に搦め手とかに弱いタイプでもなさそうだしな~マジでどうする……)

鳴無色葉 :「可愛いイタチたちを潰してまでも……サラヴを手に入れなければならない理由がお前にもあるのか?」

朱宝貝 :「アタシにはねぇけど。頭の指示だ」

鳴無色葉 :「上からの命令に従わねばならんというわけか。お前も大変だなあ」

朱宝貝 :「そうだな……話に付き合うのが一番ダルい」

朱宝貝 :「来ねえんなら、こっちから──」

鳴無色葉 :(うっ時間を稼いで隙を窺っているのがバレた)

朱宝貝 :踏み込もうとする。

鳴無色葉 :「ぐ、もうやるしかないか――!」覚悟を決めて小刀を構える。

シスター :「お待ちなさい!」

鳴無色葉 :「……え!?」

シスター :扉を開く、乱入者の姿が一つ。

鳴無色葉 :「新たな怪盗……!?」

シスター :「怪盗ではありません……! ドロシーさん、状況が変わっています」

シスター :「そちらの『サラヴ』は捨て置いて……詳しくは動きながら!」

朱宝貝 :「は? どういうことだよ」

朱宝貝 :「頭の指示だよな?」

シスター :「……ええ。指示が変わりました」

シスター :「戦っている場合ではありません、こちらへ」

シスター :駆け足でオークション会場を後にする。

朱宝貝 :「あ~……」

朱宝貝 :頭をガシガシと掻く。

朱宝貝 :「預けるぜ、イタチ女」

鳴無色葉 :「う、うむ」

鳴無色葉 :目をパチパチ瞬かせている。

鳴無色葉 :(なんだか知らんが助かった……)

朱宝貝 :大股で会場を後にする。

鳴無色葉 :「ああっバニーなんだからそんな大股で歩いたらいけないぞ……」

鳴無色葉 :その背に思わず声をかける。

朱宝貝 :振り返らず、鬱陶しそうに手を振る。

鳴無色葉 :「ううむ……完全な敵でもない……のか?」

司会 :『次の──次次次の商──商品品は──』

GM :惨劇に見舞われ、生存者たちが息を殺している中、壊れたテープのような音声だけが流れていた。

GM :いつの間にか復旧したシステムによって、卓上に提示されていた『サラヴ』には、再びロックが掛けられている。

GM :====

GM :──人知れぬ廊下

平良木優秀 :「……」

平良木優秀 :縄鏢を振り、間合いを測る。

平良木優秀 :戦闘技術以上に、得体の知れぬ力……「九界潜り」を警戒しているように見える。

芹野 成海 :「………」

芹野 成海 :(つったけど、この状況は)

芹野 成海 :(あんまりよかないわね。……)対峙したまま、その縄鏢をちらりと見る。

芹野 成海 :芹野成海という忍びは、直接戦闘にはあまり秀でていない。

芹野 成海 :戦闘力そのものはある。しかしその火力は呪術を介したものが大きく、文字通りの物理的戦闘は人並み程度の能力しかない。

芹野 成海 :(それなら──)

芹野 成海 :(『ハッタリ』を利かす)

芹野 成海 :油断なく相手を見据えたまま、素早く左耳へと手を伸ばす。

芹野 成海 :そこにあるのは、挿し櫛を模ったイヤリングだ。

芹野 成海 :身に纏うドレスにはいささか不似合いなそれを外し、その端の歯を折る。

芹野 成海 :そして、懐から取り出した100円ライターで、折った歯に火をつける。

芹野 成海 :「『極楽の 向ひの渚を見渡せば 亡者を乗せて送る船かな』」

芹野 成海 :呪詞を宣る声が終わるとともに、無人の廊下に低い打音が響き出す。

芹野 成海 :それは、船底を叩く拳の音のようにも聞こえる。

芹野 成海 :(あの山でやったのに比べたら、だいぶ出力は落ちるけど)

芹野 成海 :陸地を遠く離れた海上。隠れ里の霊山に比べ、死霊術を用いる舞台としては遥かに弱い。

芹野 成海 :しかし──

芹野 成海 :生死を賭けたギャンブル。暗躍する隠忍。死者を模る妖魔。

芹野 成海 :そして『殺し屋』と、今しがたまで『死んでいた』富豪。

芹野 成海 :「死の気配がこれだけ濃ければ」

芹野 成海 :「最低限、必要なことはできる」

芹野 成海 :「黄泉軍《よもついくさ》の殯斂之處《もがりのところ》」

芹野 成海 :「无火殯斂《ほなしあがり》に火を灯す」

芹野 成海 :その声に応えるように、床が『波打ち』──

芹野 成海 :不可視の人型が、男との間に現れる。

芹野 成海 :──恵比寿屋弥五郎。江戸時代の漁民。荒天の日に漁に出たきり消息を絶つ。

芹野 成海 :単なる漁民。プロの『殺し屋』と対峙するには、あまりに頼りない死霊だが──

芹野 成海 :そのことを知らない彼にとって、捨て置ける存在ではない。

平良木優秀 :手首を振る。

平良木優秀 :がづっ、と床材を貫通する音が聞こえた。

平良木優秀 :その時には、縄鏢が霊体の正中を貫いている。

平良木優秀 :高速の投擲。しかし同時に、直接芹野成海を取らず、警戒を優先したということでもあった。

平良木優秀 :「ふむ……ああ」

平良木優秀 :「なるほど、芹野さんの得意分野がそっちということか」

芹野 成海 :「ま、そんなところね」

屍忍 :鏢に穿たれ、霊体はそのまま霧散する。

芹野 成海 :(『やっといてよかった』と『冗談じゃねー』が両方あるわね……!)

芹野 成海 :心中に扼腕しつつ、口元で不敵に笑う。

平良木優秀 :「いや……やりやすい方で良かったよ」

平良木優秀 :「比良坂機関には謀略や罠で戦ってくる連中もいるからね……それに比べれば」

平良木優秀 :「おっと、また話し込んでしまったね、ハハ。僕も必殺技をお見せしようかな」

平良木優秀 :手首を捻る。

平良木優秀 :パキッ、と硬質な音がして、床に突き刺さっていた棒手裏剣に罅が入る。

平良木優秀 :罅は広がっていく。ばらばらと鋼の外郭が剥がれ落ちていく様子は、卵が孵化する様子を連想させる。

平良木優秀 :内側から、”太陽”が覗いた。

平良木優秀 :熱と光が、廊下内を満たす。霊気が散っていく。

平良木優秀 :「古今、幽霊というのは夜に出るものだ」

平良木優秀 :「勿論僕も、そういうのには対策していてね──」

平良木優秀 :手元に縄鏢を戻す。まだらの白色に輝く剣を手に持ち、目を細める。

平良木優秀 :「この『岩戸』は、そういう連中を日の下に引きずり出すための兵装だ。まだ何度も使えないのが欠点だけどね」

平良木優秀 :「さぁ、もう一合やろうか」

平良木優秀 :「先に打ってきていいよ。霊が弱まったら何ができるのかも見ておきたい……」

平良木優秀 :低く構える。

芹野 成海 :「……!」日光に祓われていく霊気に、汗が一筋流れる。

芹野 成海 :「ったく……あのヘルメットといい」

芹野 成海 :「厄介なもん作るわね、外務省は……!」

芹野 成海 :日光自体は、どうにもできないという訳ではない。日中であっても死霊を呼び起こす方策自体はある。

芹野 成海 :しかし、その方策を試させてくれるだけの隙は、この男にはない。

芹野 成海 :ポーチから小さな剃刀を出し、構える。

芹野 成海 :「『吾此天帝使者、所使執持金刀、令滅不祥』」

芹野 成海 :「『此刀非凡常之刀、百練之鋼。此刀一下、何鬼不走何病不愈。千殃万邪皆伏死亡』」

芹野 成海 :呪う力が散らされるなら、同じ祓う力で掛かる他ない。

芹野 成海 :「『吾今刀下、急々如、天帝太上老君律令』!」

芹野 成海 :呪によって『天帝の節刀』にして『百練の鋼』と化した剃刀を、男へ向けて投げつける。

平良木優秀 :「これは……ハハ」

平良木優秀 :「いいね、呪だけでなく祓いの技術もあるのか……!」

平良木優秀 :縄鏢を放る。

平良木優秀 :剣が過たず、剃刀に激突する。金属音。

平良木優秀 :踏み込み、芹野成海に接近する。手首を引く。

平良木優秀 :縄鏢という武器のシンプルな利点は、投擲した武器が即座に手元に戻ることにある。

平良木優秀 :「面白かったよ、芹野さん──」

平良木優秀 :光輝を右手に握りしめ、上段に振りかぶる。

平良木優秀 :逆光となった顔面で、瞳が水晶のようにぎらついていた。

芹野 成海 :「面白か……ねーわよ! こっちは!」

芹野 成海 :決死の心地でポーチを揮い、その底を太陽の輝きを持つ鏢へと叩きつける。

芹野 成海 :当然のように刃に貫かれたポーチは、邪気を祓う陽光の熱に焼かれ──

芹野 成海 :しかし焼き尽くされはせず、その勢いを一瞬鈍らせる。

芹野 成海 :ポーチの底には、一枚の符が仕込んである。『往宋名无忌知居是火精大金輪王勅』──火難除けの符。

芹野 成海 :それが焼け果てるまでの間──文字通りの一瞬だが、しかしそれがなければ作り得なかった値千金の間隙をつき、なんとか彼から距離を取る。

平良木優秀 :「うおっ、これも凌ぐの!?」

平良木優秀 :「驚いたなぁ、やっぱり中央のエリートは基本ができているねぇ」

芹野 成海 :「嫌味にしか聞こえねーわね……!」

芹野 成海 :どう見ても劣勢。こちらは手札をいくつも切らされた上でそれを潰されているが、相手はまだ余裕がある。

芹野 成海 :(口ぶりからするとあの光には制限がありそうだけど)

芹野 成海 :(それまで凌げるか……厳しいわね……!)

平良木優秀 :「いやあ、若い子と交流する機会を楽しんでるんだよ──む?」

平良木優秀 :余裕がありそうな表情だったが、眉間にしわを寄せる。

平良木優秀 :廊下の向こう、芹野成海の背後を見ているようだ。

芹野 成海 :「そういう言い方、取りようによってはセクハラになり得るから気を付けた方がいいわよ」

芹野 成海 :軽口で返しつつ、その様子が変わったことを見て取る。

GM :背後で騒ぎが起きているようだ。ざわざわと人の声がする。

GM :その中央で、一際無感情な声を上げる女性がいた。

緋扇ツヅ :「あらまー、大変ですー」

緋扇ツヅ :「アーソン様が血を流してお倒れになっているらしいですー、至急お医者様を呼んでくださいー」

乗客 :「ええっ、アーソン様が……!?」「あっあのデカい本のねーちゃん! 怪しいと思ってたんだ」「あいつが何かやったのか……!?」

GM :発言内容そのものよりも、おかしな格好をした人間がおかしな言動をしているので、注目を集めているようだが……

平良木優秀 :「……参ったな、あれでは」

平良木優秀 :「向こうに行ったアーソンを追いかけるのは面倒だねぇ、ハハハ」

芹野 成海 :(……緋扇さん! ナイス!)

芹野 成海 :「そうね。それに、今は向こうの騒ぎで済んでるけど」

芹野 成海 :「血の跡はこっちに続いてる」

平良木優秀 :「芹野さんの言うとおりだよ……二級忍災の始末書って書いたことある?」

平良木優秀 :げんなりとした表情を作りながら、鏢を懐に戻す。

芹野 成海 :「げ」強敵との対峙も忘れ、嫌そうな顔を浮かべる。

芹野 成海 :「そりゃ勘弁ね」

平良木優秀 :「うん、それじゃ、そういうことで」

平良木優秀 :包みを拾い上げる。

平良木優秀 :「ああ、緋扇さんによろしく言っておいてくれると、嬉しいかな」

平良木優秀 :「芹野さんも、体。お大事にね」

芹野 成海 :「今まさにお大事じゃなくしようとしたのは誰だっつの」

芹野 成海 :辟易した顔で返し、撃ち落された剃刀とポーチの燃え残りを拾う。

芹野 成海 :「じゃあまあ、お疲れ様。できることならもう戦いたくねーわ」

平良木優秀 :「手厳しいなぁ、ハハ……」

平良木優秀 :頭をかきながら立ち去る。

緋扇ツヅ :「芹野室長代理、ご無事でしたか」

緋扇ツヅ :入れ違いに、とことこと近づいてくる。

乗客 :「アッ立ち止まったぞ」「あのマブいねーちゃんは一体……?」「この気絶してる人アーソン氏じゃね?」

芹野 成海 :「はあ~……」脱力し、壁に寄りかかる。

乗客 :遠巻きに眺めている乗客も近づいてくるよ。

芹野 成海 :「助かったわ、緋扇さん……いや本当に」

芹野 成海 :「ありがと。……そんで、この状況だけど……」

芹野 成海 :倒れて気絶しているアーソン氏と、徐々に集まってくる野次馬を見回し──

芹野 成海 :「……とりあえず、誰か医者呼んできてもらえる?」

緋扇ツヅ :「ええ、すぐに──」

アーソン :「ゲホッゲホッ! ハァーッ!」

アーソン :意識を取り戻す。

緋扇ツヅ :「おや。お体に異常はないですか」

芹野 成海 :「お、気が付いたわね」

アーソン :「え? あ、ああ……どこも問題は……」

アーソン :体のあちこちを探る。

アーソン :「ん!? 無い……どういうことだ……」

アーソン :「き、君たち、包みを見なかったか?」

アーソン :慌てて問いかける。

芹野 成海 :「……包み?」

アーソン :「『サラヴ』だ、本物の『サラヴ』が入っている包みだよ!」

芹野 成海 :「……ひょっとして、平良木さんが持ってったやつ?」

芹野 成海 :「はあ~……」深く溜息をつき、頭を抱える。

芹野 成海 :「あのヤロ、あんなこと言っといてやることやってんじゃねーのよ……!」

緋扇ツヅ :「ははあ、察するに。偽造者が作れる贋物が一つだけとは、誰も言っていないということですね」

緋扇ツヅ :「これは困りました。ご存じの通り『サラヴ』は我々の目的でもあります」

緋扇ツヅ :「平良木…は、何か言っておりましたか?」

芹野 成海 :「あ~……緋扇さんによろしく、だって」

芹野 成海 :「されたくもねーわね」

緋扇ツヅ :「…なるほど」

緋扇ツヅ :「あの人が動いて、しかも目撃者を残したのであれば」

緋扇ツヅ :「もう状況は動き始めていますね」

緋扇ツヅ :「自分は調査に戻ります、芹野室長代理」

芹野 成海 :「……ああ、そう」

芹野 成海 :「そりゃいいけど──」

芹野 成海 :「独断で『動く』んじゃねーわよ」

芹野 成海 :「指揮系統の違う私はともかく、アンタには水瀬がいるんだから」

緋扇ツヅ :「……ええ」

緋扇ツヅ :「水瀬司書にも、そのように伝えておきます」

緋扇ツヅ :若干表情を柔らかくするが、すぐに元の無面目に戻る。

緋扇ツヅ :「それでは」

芹野 成海 :「……分かってんのかしらね、本当に」

芹野 成海 :「こっちからも水瀬に状況共有しとくから。変な気を起こすんじゃねーわよ」

芹野 成海 :「はあ。……それじゃあ、お疲れ様」

芹野 成海 :「助かったわ。ありがとう」

緋扇ツヅ :お辞儀をして立ち去る。

乗客 :「『サラヴ』が偽物ってどういうことざます!?」「いや、まずは犯人を見つけるのが先だ……」「てやんでぇ、俺の金返せってんでぇ……!」

GM :乗客たちの不安と騒ぎは膨らみつつ、夜は更けていく。

GM :====


GM :第二サイクルを終了します。

GM :変調の解除判定を希望する方はどうぞ。

鳴無色葉 :したい!

水瀬 一理 :はい! 重傷を回復したいです!

十九川ヤコ :修正を飛ばせるならイッチに+1しちゃうぜ

GM :しなしゃんせ 修正もとばしゃんせ

水瀬 一理 :ありがとーーー

水瀬 一理 :《生存術》で9から8に

鳴無色葉 :憑依術か……野望を解除したい

芹野 成海 :イタチへの修正ってもう飛ばしたっけ

鳴無色葉 :もうとばした!

鳴無色葉 :ありがと♡

芹野 成海 :なるほどね 応援をします

水瀬 一理 :2D6+1>=9 (判定:調査術) (2D6+1>=9) > 6[3,3]+1 > 7 > 失敗

鳴無色葉 :ああああああ……

水瀬 一理 :うわー だめでした

GM :ああ~

鳴無色葉 :2D6>=6 (判定:呪術) (2D6>=6) > 8[3,5] > 8 > 成功

十九川ヤコ :ぐう~っ

鳴無色葉 :おし!我の方は成功!

十九川ヤコ :色葉ナイスゥ~

GM :動揺は収まったようね

芹野 成海 :重傷キツイな~

鳴無色葉 :おおおおおおおちついたぞおおおおおち

田平壱富士 :マヒを治す。《身体操術》は……《衣装術》が消えたから目標値10

田平壱富士 :2d6>=10 (2D6>=10) > 9[4,5] > 9 > 失敗

芹野 成海 :あっぶな

十九川ヤコ :出目安定してんなマジ……

ミルキー☆ウェイ :はい! 重傷! 重傷治す!

鳴無色葉 :こわすぎ!

ミルキー☆ウェイ :《生存術》は目標値9だよ☆

ミルキー☆ウェイ :2d6>=9 (2D6>=9) > 9[4,5] > 9 > 成功

ミルキー☆ウェイ :っしゃあああ

鳴無色葉 :まあ……可哀想だから仕方ないかみたいな気持ちがある

十九川ヤコ :成功すな~~~~~👆💦

ミルキー☆ウェイ :可愛すぎてごめん☆

十九川ヤコ :あっそうだ あと色葉ちゃんが得たドロシーちゃんの奥義情報、芹野さんが得たすぐとしくんの奥義情報をこの場で貰えるならもらいたいです

鳴無色葉 :あったしかに!

十九川ヤコ :3サイでもいいなら3サイでやろう

水瀬 一理 :あっほしい!

GM :それは第三サイクル始まってからお願いします。

十九川ヤコ :りょ!

鳴無色葉 :おすおす!

水瀬 一理 :はい!

GM :ではほかに解除判定がなければサイクルを終了します

GM :第三サイクルを開始します。

GM :「シスター」のハンドアウトが追加されます。

シスターの【使命】
白いシスター服に身を包む女性。
教会、と呼称される組織の一員のようであるが……

GM :====



【第三サイクル:十九川ヤコ】

GM :登場希望とシーン表をどうぞ!

十九川ヤコ :PCは全員登場希望!

鳴無色葉 :でます!

水瀬 一理 :出ますー

芹野 成海 :でます!

十九川ヤコ :GM側NPCにはザイロックさんとカーネリアンちゃんを。最初に状況報告などをしたいですね。

GM :了解しました。

十九川ヤコ :シーン表はアルカディア表でたのむぜ

十九川ヤコ :2d6 (2D6) > 4[2,2] > 4

GM :4:マリーナ。小型のクルーザーやヨットに乗り込み、マリンレジャーを楽しむことができる。

GM :先ザイロックの部屋行ったりします?

十九川ヤコ :aa~

十九川ヤコ :そうしましょっか! そっちのほうがネリちゃんも安心できそう

GM :へ~い

GM :====


GM :──上等客室

GM :ザイロック・アリー=マクル・カネモッティは、初日にパーティに出席して以来、ほとんど部屋から顔を出さないでいた。

十九川ヤコ :それからどれだけの時が経ったのか。扉一枚隔てた向こうで、おつかれさまです~、という少女の声。

十九川ヤコ :黒服たちに頭を下げて、予め確認しあった、規定のノック音が数回。

十九川ヤコ :「ザイロックさ~ん。ヤコっす」

ザイロック :「ヤコか」

ザイロック :「……少し、負傷したか? オレの女がむやみに体を傷つけるな」

十九川ヤコ :薄汚れたドレスをそのままに、へらりと笑い。

十九川ヤコ :「あたしより、彼女の心配でしょう」

ザイロック :「何のことだ」

十九川ヤコ :おいでおいで、と扉の外で待機していた彼女を呼び寄せる。

ザイロック :「オレが頼んだのは……」

カーネリアン :しずしずと姿を現す。

ザイロック :「…………」

ザイロック :口元に手をやる。

ザイロック :「……オークションで暴れてきたのか?」

十九川ヤコ :「めちゃくちゃにしてやった!ってほどアピできたらカッコもついたんだけどね」

十九川ヤコ :恥ずかしげに頬をかく。

十九川ヤコ :「ちょっと戦力見誤っちった。でも、ダチの協力もあって……」

十九川ヤコ :ささ、とカーネリアンさんの後ろ手に身を隠し、その両肩に手を乗せる。ずいずいっと。

十九川ヤコ :「なんとかこれで、面目はもたせられたかなあ」

カーネリアン :「あら、もう……」

ザイロック :カーネリアンの表情を眺める。瑕疵が無いか確かめるかのように。

カーネリアン :「ザイロック……」

ザイロック :「……カーネリアン」

カーネリアン :「せいっ」

カーネリアン :音高くザイロックの頬を張る。

十九川ヤコ :わお、と手を口元に当てる。

ザイロック :「ぐっ」

GM :SPがひやひやしている。

カーネリアン :「またあなた、つまらないプライドにこだわってたんでしょう」

カーネリアン :「お陰で一人では助けにもこれず、ヤコちゃんにも迷惑をかけて」

カーネリアン :「社長になって反省したと思ったのに。悪いところはぜんっぜん治らないのね」

ザイロック :「オレは、アーソンと正面から金でぶつかるのは得策じゃないと……」

カーネリアン :「お黙りなさい」

ザイロック :「……」

十九川ヤコ :ひょええ~っ、と内心びっくりしている。

カーネリアン :「そういうことじゃないでしょう? カネモッティの真価を示す、序列を駆け上がるのも大事」

カーネリアン :「でも、豊かさは求めるだけで手に入るものじゃないの」

カーネリアン :「いい機会になった?」

ザイロック :「オレは説教されに来たのか……」

ザイロック :「ああ、いい勉強だ……くそっ」

カーネリアン :「よろしい」

カーネリアン :ザイロックに抱き着く。

カーネリアン :「愛してるわ、私のザイロック」

ザイロック :「……ああ」

十九川ヤコ :「う゛う゛う゛う゛……っ」

十九川ヤコ :目頭が熱くなる。「よかったねえ、ザイロックさん……」

ザイロック :「何を泣いている、十九川ヤコ……!」

ザイロック :「散れ、散れ! 仕事は終わりだ!」

ザイロック :手をしっしっと振る。

カーネリアン :「あら、そうでもないと思うけど」

カーネリアン :「だって私を落札したのは、ヤコちゃんよ」

十九川ヤコ :言われんでもお邪魔虫は出ていくわ~い、とぶつくさ文句を垂れた後。

十九川ヤコ :「……へ?」

十九川ヤコ :「いや……そういうことになるかもだけど」

カーネリアン :「アーソンは遺物をいろいろ持っているから」

カーネリアン :「オークションにも出さずに、大事に大事にしているものの中には、「契約を遵守させる」という物もあるらしいのよ」

カーネリアン :「ほら、ギャンブルが大好きでしょう? あれのためだったらしいんだけど」

カーネリアン :「とりあえず、この『アルカディア』が航行している限り、アーソンが関わっている取引の結果は契約通りに保たれる」

カーネリアン :「港に着くまでは、トレード禁止よ、ヤコちゃん」

カーネリアン :にこにことしている。そういえばバニー服を脱ごうとする様子もない。

十九川ヤコ :「マジぴ~!?」

ザイロック :「なんだと……十九川ヤコ……!」

十九川ヤコ :「そりゃさ~、あたしとしてもこんな……気の良くてフシギな力を持ったセクシィなお姉さんが側にいてくれるのはうれしいけどお」

十九川ヤコ :「ネリちゃんはいいの? 危ないし……」

十九川ヤコ :「せっかくザイロックさんとも、また一緒になれたのに……」

ザイロック :「その通りだ……オレはオレが欲しいものを何としても奪わなければならないぞ、ヤコ……!!」

ザイロック :眼光が鋭さを増している。

カーネリアン :「あはは」

十九川ヤコ :「しがらみが増している気がするな」

カーネリアン :「話はよく聞きなさいな。あくまで『アルカディア』の上での話なの」

カーネリアン :「それも、船が航行している間だけ。言ったでしょう?」

カーネリアン :「そういう力なのよ。いつでもどこでも、とはいかないの」

十九川ヤコ :「むむぅ」

カーネリアン :「とはいえ、そうね」

カーネリアン :「どうしても、ヤコちゃんがこの金持ちに追いかけまわされるのが嫌なら」

カーネリアン :「一時的に預けるくらいはできるんじゃないかしら? この部屋も広いし、荷物を置いておくスペースくらいはありそうよ」

十九川ヤコ :その言葉に、悪戯っぽい笑みを浮かべて。

十九川ヤコ :「そですねえ。あたしとしてもネリちゃんとイチャイチャチュッチュするのはやぶさかではないんすけど~」

十九川ヤコ :得物の入った竹刀袋をぽすぽすと叩いて。

十九川ヤコ :「身軽のまま────リベンジマッチ、したい気持ちもあるんで」

十九川ヤコ :「ザイロックさん。カーネリアンさんのこと……」

十九川ヤコ :「ちゃんと見てて、あげてね」

ザイロック :「……わかった」

ザイロック :「寛大なオレは、お前の不躾な頼みも聞いてやる」

ザイロック :「お前の目的を、やり遂げて来い」

十九川ヤコ :陽のように笑い、どん、と胸を叩く。

カーネリアン :こら、とザイロックのほほを摘まむ。

ザイロック :「ぐ……やめろ……」

ザイロック :「……十九川ヤコ、感謝する」

十九川ヤコ :いいなあ、という羨望の視線を向けた後、ふるふると首を振って。

十九川ヤコ :「んーん。十九川家の当主として。あと元ヨメ候補として?はは。───当然の責務っすから」

十九川ヤコ :んじゃね、と手を振って。仲間の元へと駆けてゆく。

カーネリアン :手を振る。

カーネリアン :「──面白い女の子ね」

ザイロック :「ふん。興味がないわけではない」

カーネリアン :「誤魔化して。ああいう子ばっかり」

カーネリアン :「悲しい子を見ると、声をかけずにいられないのよね?」

カーネリアン :緋い眼で、ザイロックを覗き込む。

ザイロック :「オレにとって、金持ちとは……『勝ち取る者』だ」

ザイロック :「運命の一つも乗り越えさせないようでは、勝ち取ったとは言えん」

カーネリアン :「……生意気なんだから」

GM :====


GM :──マリーナ

GM :朝早くの日差しは、海風と相まって爽やかに空気を運んでいる。

GM :マリーナからは色とりどりのヨットやクルーザーが出港し、海上を滑っていた。

GM :運が良ければ海洋生物も見れるそうだ。

十九川ヤコ :それほど人も乗れないであろう、小さなヨットが波間に揺れている。

十九川ヤコ :相次いだ出来事や続く戦闘。逃げ場のない海上に4人集うリスクも加味しながらも。

十九川ヤコ :どこに聞き耳が立てられているかわからない、“アルカディア”の上よりは。この狭くも穏やかな時間が流れる場所は、密談にはもってこいであった。

十九川ヤコ :「いや~~~。強かったね~、フジさんと………ドロシーさん?だっけ」

十九川ヤコ :申し訳無さそうに頭を下げる。「トチっちまって、イッチと色葉っちにも迷惑かけちゃった」

鳴無色葉 :「こらこら。そういうことを言い出すと全員ごめんなさいしないといけなくなるだろ?」

鳴無色葉 :「みんな無事で良かったでいいんだよ!」

水瀬 一理 :「全くですよ。迷惑というよりは、自分の仕事ですからねえ」

芹野 成海 :「なんか……大変だったのね。アンタらも」

十九川ヤコ :しょぼんとした顔のまま。「いやいや、せりのんとこもヤバかったんしょ?」

十九川ヤコ :「てか……その……“九界潜り”? って。聞くだけでヤバいオーラがビンビンしてるっつ~か……」

十九川ヤコ :「実際、今。影響受けてるっしょ?」

芹野 成海 :「あ~……」決まりが悪そうにちょっと視線を彷徨わせてから。

十九川ヤコ :後遺症っつうか……と言葉が尻すぼみになっていく。

芹野 成海 :「まあ……何もないってことはねーわね」

芹野 成海 :「死にたてホヤホヤとはいえ、死んだヤツをこっちに引っ張ってくる訳だから。多少は影響もあるわ」

芹野 成海 :「……ただそれ含めても、今のアンタらよりは元気だけど」満身創痍といった風の三人を見やる。

鳴無色葉 :「いやまあ……!それは……そうかもしれんが…………!」

水瀬 一理 :「目をやっちゃいましたんでねえ。どこかで治すつもりではいます」

十九川ヤコ :「う〜」心配そうな目で二人を見る。

鳴無色葉 :「成海のはそういう物理的なやつじゃないだろ……まあ結局怪我でボロボロで生き残れなければ変わらんかもしれんが……」

芹野 成海 :「生き残る前提でいなさいよ」

芹野 成海 :「まあたしかに、私のこれも……ちょっとはややこしいことになってはいるんだけど」

芹野 成海 :「別に捨て鉢でやった訳じゃあねーわ。当然、生き残るつもりでいる」

鳴無色葉 :「……心配はしている。そりゃもう、めちゃくちゃ心配してはいるが……」

鳴無色葉 :「…………信じてるからな。置いてかないって」

芹野 成海 :「当たり前でしょ。……アンタこそ」

芹野 成海 :「勝手に死んだり消えたり、その他諸々の捨て鉢をやろうとすんじゃねーわよ」

芹野 成海 :「そこの二人も!」

十九川ヤコ :「押忍っ」び、と背筋を伸ばす。

水瀬 一理 :「はいっ」

十九川ヤコ :「やっぱこれがね~と締まらねえよな」うんうんと頷いて。

十九川ヤコ :「でさあ。目下、みんなの目的をタッセーするために、まだまだ調べておきたいことがあると思うんだけど」

十九川ヤコ :「どこから手ぇ、つけたらいいかなあ」

鳴無色葉 :「ウーム……我としては気になるのは、やっぱ最後に乱入してきたシスターみたいなやつだな」

鳴無色葉 :「アイツの言葉でドロシーが帰っていった。あのまま戦ってたら勝てるか分からなかったから、そういった意味でもまさに助けられたんだが……」

鳴無色葉 :「それだけじゃなく……もしかしたら敵ではないんじゃないか?という気がしている」

水瀬 一理 :「どういう繋がりなんでしょうねえ」

十九川ヤコ :「ドロシーさんと一緒だったなら、あの人も荒夜聯隊の一員なのかな、って思ってたケド」

十九川ヤコ :「そうじゃないかも……しれない?」

芹野 成海 :「ドロシー……あの赤バニーがフジと戦ってた訳でしょ?」

鳴無色葉 :うむうむとうなずく。

芹野 成海 :「で、そのフジが荒夜聯隊なら、別口……なのかしら」

水瀬 一理 :「玄冬武會でしたっけね。そちらとの縁? しかしシスターとは……」

鳴無色葉 :「シスターに見えて香港マフィアなのか?」

十九川ヤコ :「あ、そっか。別勢力……」

芹野 成海 :「協力関係にあるみたいな話だったけど……決裂した?」

鳴無色葉 :「うーむ。サラヴに近づくところまでは協力していたが……」リアルイタチを懐から二匹取り出して近づける。

鳴無色葉 :「サラヴが欲しいという想いが同じであったため……まさにという場面で決裂!か?」

鳴無色葉 :リアルイタチをぐいーっとひきはがす。

リアルイタチ :されるがままぷらぷらゆれている。

十九川ヤコ :かわいいな、とうっとり眺めながら。

芹野 成海 :(イタチ長いな……)

十九川ヤコ :「結局、本物のサラヴも。平良木さんが持って行っちゃったっぽいから」

十九川ヤコ :「それを察して……ってことなのかなあ。あの撤退も」

鳴無色葉 :「なるほどなあ……」

リアルイタチ :リアルイタチたちは虚空をきょろきょろ見渡している。

十九川ヤコ :したらば、と側の黒鞘をまんずと掴み。

十九川ヤコ :「いっちょう、調べてやったりますか」

鳴無色葉 :「いよっ!ヤコ!ギャル!」

水瀬 一理 :「お手並み拝見しますね」

十九川ヤコ :「任せんしゃい! 失敗したら……ヨシヨシしてくれ」

水瀬 一理 :「成功したらしなくていいんですか?」

十九川ヤコ :「成功したら……いっぱいヨシヨシしてくれ」

芹野 成海 :ふ、と笑いを漏らす。

鳴無色葉 :「クックックック!見せつけてくれる~」

十九川ヤコ :妖魔狩りを生業とする十九川家に代々伝わる刀、その一つ。

十九川ヤコ :数多の魔の血を吸い、その権能を束の間行使できる魔剣、“一魔降”。

十九川ヤコ :露わになった緋色の刀身、こびり付いた血の斑点が、太陽の下、鈍い光を放つ。

十九川ヤコ :“その妖魔”を顕現せしめるには、ある程度の格を持った触媒が必要だった。

十九川ヤコ :う~ん、とごそごそと服の内を探り、ちょうどよいものを手に取り、それをデッキにそっと置く。

十九川ヤコ :綺羅びやかな装飾が施された、もはや必要のなくなったチケット目掛け。ゆっくりと。逆手に持った“一魔降”の切っ先が触れる。

十九川ヤコ :「“九談”く~ん。たのんます」

十九川ヤコ :ぶしゅう、と蒸気のような煙が舞い上がり。人と獣を混ぜ合わせたような。異形の妖魔が、支離滅裂な言葉を幾度か口にしたかと思えば。

十九川ヤコ :九度目、ただ一度。真なる予言を言葉にする。


十九川ヤコ :というわけで……シスターさんの秘密を調査するぜ!

十九川ヤコ :指定特技は……これがワイの九ノ一の術や!

水瀬 一理 :感情修正いりますかー

十九川ヤコ :ほちい……っ!

水瀬 一理 :+1どうぞ!

十九川ヤコ :ありがとう~!

十九川ヤコ :2D6+1>=5 (判定:九ノ一の術) (2D6+1>=5) > 7[2,5]+1 > 8 > 成功

十九川ヤコ :ホホホ……

水瀬 一理 :えらい!

GM :おお

鳴無色葉 :やった!

水瀬 一理 :よしよし!

芹野 成海 :よし!

GM :では……シスターの【秘密】を送ります

十九川ヤコ :いただきました!

GM :ミスター水瀬にも共有しました。

水瀬 一理 :いただきました!

十九川ヤコ :では色葉ちゃんと芹野さんにもお渡ししますねえ

鳴無色葉 :やった~~~!!!!!

GM :公開情報になります。

芹野 成海 :ありがたい~~

シスターの【秘密】
彼女は教会内ではシスター・サリアという通称で呼ばれている。
教会の実は、その正式名を「棄教会」と名乗る血盟である。
彼女らの目的は、既存宗教の根幹でもある概念……死生観の否定。
言い換えれば、死者の復活である。

「棄教会」は目的を達成するための手段として、予知能力者を求めている。
妖魔でも理解できる預言書の奪取や、未成熟な比良坂の巫女を確保する……といった計画を実行に移していたが、現状では失敗に終わっている。

今回立てられた計画は、二つのプライズを入手し、組み合わせることであった。
世界中の雨風を操る……つまり知覚もできる『サラヴ』と、水の流れを読み取る『緋髄の瞳』。
二者が合わされば、すなわち世界中の天候を通じて、未来を予測することができるのである。

シスター・サリアは、死の超越を交渉材料にアーソンに協力を取り付け、二つのプライズを確保する算段であった。
しかし「荒夜聯隊」などの不測の勢力の介入により、現在はプライズが手元から離れた状態にある。
一刻も早く、予知の力を手に入れなければならない。

シスター・サリアの【使命】は、『サラヴ』と『緋髄の瞳』を手に入れることだ。

鳴無色葉 :ドロシーちゃんと平良木氏の奥義情報を大声で吹聴してイチヤコにも共有します!

水瀬 一理 :やったーありがとうございます!

十九川ヤコ :え~~~!絶対防御と完全成功~~~!? つよすぎ~~~!!(クソデカ音量)

GM :ひえ~

十九川ヤコ :忍具なんですが、兵糧丸を色葉っちに一個わたしますね~

system :[ 十九川ヤコ ] 忍具 : 1 → 0

芹野 成海 :持ってる兵糧丸を色葉さんに渡します

鳴無色葉 :二人とも……本当にありがとうございます……………………

system :[ 芹野 成海 ] 忍具 : 1 → 0

鳴無色葉 :星をぐにゃぐにゃ配って、我と成海が104個、ヤコとミッチが103個になるように分配します!

十九川ヤコ :もぐもぐ!

水瀬 一理 :いただきます!

GM :分け合ったね~

十九川ヤコ :え~とこんなところかな みんなよければ〆ちゃうねえ

芹野 成海 :いただくぜ

水瀬 一理 :はーい

鳴無色葉 :おっけっす!

芹野 成海 :大丈夫!

十九川ヤコ :うす!


十九川ヤコ :童のような声色で、ひとしきり、異形の獣は言葉を紡いだあと。

十九川ヤコ :その眼下で怯えているリアルイタチに視線を向け、なんと舌なめずりを始めている。

リアルイタチ :ぶるぶるぶるぶる!!

十九川ヤコ :「コラ~!」

十九川ヤコ :例の如く、“得物のもう一振り”を抜き放ち、触媒としたチケットに向けてこつんと叩く。

十九川ヤコ :霧散するようにその姿が消えた。

十九川ヤコ :「油断も隙もないったらなあ~っ」

リアルイタチ :怯えて水瀬さんの後ろに隠れている。

水瀬 一理 :「おやおや。もう大丈夫ですよー」

十九川ヤコ :「ごめんな~。色葉っちのイタチっち……」

鳴無色葉 :「なあに、我がリアルイタチたちは勇敢だからなあ。このくらいなんてことはないぞ」

芹野 成海 :「ていうか、あいつ食欲とかあんのね……」

リアルイタチ :ぶるぶるぶるぶる……震えている。

水瀬 一理 :振動を手で味わっている。

十九川ヤコ :「よほど美味しそうに見えたんかな……ともあれ」

十九川ヤコ :「これで第三……いや第四?勢力の存在も明らかになり……」

十九川ヤコ :「いやそろそろあたしキャパいな。混乱してきたんだけど」

水瀬 一理 :「キャパシティが足りなくなってきた、の意味ですね」うんうん。

鳴無色葉 :「おっ、ミッチももうすっかりギャルだな」

水瀬 一理 :「まだなかなか難しいんですよー」

十九川ヤコ :「丹精込めて育てました」えへん、と胸を張る。

芹野 成海 :「”勉強”してんのかしら?」すこし意地の悪そうな表情で

水瀬 一理 :「日々なんでも勉強ですよ。ヤコさんは良い先生です」

十九川ヤコ :(なんか言い方えっちいな)

水瀬 一理 :「たまに少し勢力図でこんがらがってもね」

鳴無色葉 :「ほれ、見たか?成海の下世話な勘繰りも心の清らかなミッチにかかればこうよ」

鳴無色葉 :「しかしまあ、そうだなあ。いろんな勢力が居てえらいこっちゃなのはそうだな」

鳴無色葉 :「けどまあ、どこもサラヴを狙ってんのはそうなんだなあ」

芹野 成海 :「荒夜聯隊に、棄教会とやら」

芹野 成海 :「それに……」ちら、と色葉さんの方を見る。

芹野 成海 :「……"美之須”だっけ?」

鳴無色葉 :「…………うむ。"美之須”と玄一郎もまた、その目的のためにサラヴを狙っているな」

水瀬 一理 :「奪われたサラヴは、このままでは彼らの元に届く可能性が高い……」

十九川ヤコ :「なんとかして介入せな、だなあ」

十九川ヤコ :「みんな、それぞれの確固とした信念があって、相応の難敵だけど」

十九川ヤコ :「なんでかな」へへ、と生意気そうに笑って。

十九川ヤコ :「今度は、ゼッタイに負ける気がしね~ぜ」

十九川ヤコ :「チームワークとか。そういう絆パワーだったら、ウチらしか勝たんからな」

鳴無色葉 :「…………ククク!」

鳴無色葉 :「そうだなあ、ヤコはそうであってくれんとなあ」

水瀬 一理 :「まったくです」

水瀬 一理 :ウチらしか勝たん、とメモを取りながら。

芹野 成海 :「まったく、簡単に言ってくれるわ」

芹野 成海 :「でもまあ、やってきた実績ってもんはあるし」

芹野 成海 :「頼りにしてるわ」

十九川ヤコ :「ま~かせんしゃい!」

十九川ヤコ :「ぜんぶ終わったあとの、祝勝会のセッティングでも考えながら臨みましょう!」

十九川ヤコ :「当方、割と豪勢なお食事はしばらくいいかなといったカンジなので、和食希望します!」

鳴無色葉 :「ククククク!ヤコにとっては和食は豪勢な食事ではないんだなあ!」

十九川ヤコ :「もう食い飽きたっつうの、って、ブー垂れても」

十九川ヤコ :「結局は、あれが一番落ち着くんだよな」

十九川ヤコ :「……ノスタルジックになっちまった。という訳で」

十九川ヤコ :「ギャルズチームの底力は、戦場を選ばないということ」

十九川ヤコ :「目にもの見せてやりましょう!」

リアルイタチ :ピッ!と敬礼。

鳴無色葉 :「……うむ、そうだな!」

鳴無色葉 :自分の過去の、力不足が原因で、大切なものを失って。その過去が追いかけてくるように、たくさんの人が危機に陥って、自分の命を狙う者もいて。

鳴無色葉 :それでも、みんながいれば大丈夫だと、それを経験した他でもないヤコがそう言ってくれるのは、力強くて嬉しいだけではなく……

鳴無色葉 :くよくよしているのが恥ずかしくなる。そして、そうやって前を向かないと……何も勝ち取れないのだと、嚙み締める。

鳴無色葉 :「うまい和食の店、探しておいてくれよな」

十九川ヤコ :とんとん、と胸を叩き、了解の意を示し。朗らかに笑う。

GM :====


【第三サイクル:水瀬一理】

GM :登場希望とシーン表をどうぞ。

水瀬 一理 :登場希望はPC全員と、ツヅちゃんでお願いします

鳴無色葉 :でます!

芹野 成海 :でます!

十九川ヤコ :でますう

水瀬 一理 :ツヅちゃんは情報判定後にいい感じそうだったら来ていただく感じで……

GM :へい

水瀬 一理 :シーンはどうしようかな、サンデッキを再訪するのがいいかな……

水瀬 一理 :します

GM :了解しました。レジャ~

GM :====


GM :──サンデッキ

GM :プールの水は今日も澄んでいる……船の主が倒れようとも、システムは動き続けるのだ。

水瀬 一理 :プールサイドの人気の少ない辺り。結ばない髪を風になびかせて、一人の男がたたずんでいる。

水瀬 一理 :懐から、物騒な樽から移した小瓶を取り出して、少し揺らして。

水瀬 一理 :思い切って、口に含んで飲み込んだ。


水瀬 一理 :さくっとルホルバン原酒を使用して回復判定をさせてください。

GM :了解です。

GM :回復判定をどうぞ

十九川ヤコ :修正は……どうするかい?

水瀬 一理 :あっ大丈夫のやつ

十九川ヤコ :理解!

水瀬 一理 :重傷を《記憶術》で判定して治します。

水瀬 一理 :奥義を使用します。

GM :おお

水瀬 一理 :『水瀬流速読術・夢の型』完全成功/輝き/分野限定(戦術)指定特技は幻術。

GM :確実な仕事だ……

水瀬 一理 :出目を10で成功にします。重傷治癒!

十九川ヤコ :やった~~!

水瀬 一理 :というところで、ちょっとこの辺の演出と一緒に会話をしたく……。

GM :どうぞ~


水瀬 一理 :「……昼間から飲酒なんて、あまり見られたくないところですねえ」

水瀬 一理 :「ねえ、ヤコさん」

十九川ヤコ :「でも、この“アルカディア”ならさほど物珍しい光景でもないと思いますよ。ご主人さま」

十九川ヤコ :クラシックなメイド服に身を包んだ少女がお酒を継ぎ足している。

水瀬 一理 :「今回は別に酔うのが目的ではなく……」

水瀬 一理 :「……ああ、でも、効き目は確かなようです」

水瀬 一理 :「今ならいろいろとできそうだ。……」

水瀬 一理 :しばらく、珍しくしっかりと開けた両の目を再び閉じて。

水瀬 一理 :「点検、提出物一点」

水瀬 一理 :「破損、汚損数頁。完全修復は現状不可能」

水瀬 一理 :「……頁隅に折れ複数個所」

水瀬 一理 :「手繰る」

水瀬 一理 :「『犬の耳の如く』」

水瀬 一理 :見えない本を、記憶を頼りに捲るように、そっと手が動く。

水瀬 一理 :頁の隅を栞代わりに小さく折る、ドッグイヤーと呼ばれる方法。

水瀬 一理 :それは、記憶を留めるひとつのやり方でもあり……同時に書物に決して戻らない傷をつけることでもある。

水瀬 一理 :指を繊細に動かして、傷ついた本のその印を辿る。

水瀬 一理 :目を開く。……周囲に、ぼんやりとした幻が浮かぶ。

水瀬 一理 :「紹介します、ヤコさん」

水瀬 一理 :髪を二つ結びにした、少女の薄い姿が。顔は、定かではない。

水瀬 一理 :「私が見た、妹です」

十九川ヤコ :幽体のようにふわふわと浮かぶ幻に視線を向ける。

十九川ヤコ :「お~っ。確かに……とっても見慣れた二つ結びだ」

十九川ヤコ :「顔、は……」

水瀬 一理 :「おおよそこんな感じですね。ただ、これまではこれほどはっきりとも覚えていなかったんですよ」

水瀬 一理 :「だから、もっと朧げな影だけを使って、私は私を癒していかなければならなかった」

水瀬 一理 :「……会えてよかったのかも、よくわかりませんが。その点に関しては、きっといいことなんでしょう」

水瀬 一理 :少女の手が、傷ついた目に触れて、離れる。

水瀬 一理 :傷はいつの間にか癒えている。種を明かせば自己治癒力の強化でしかないが。

水瀬 一理 :「……会いたかったのがわかったのも、いいこと。それから……」

水瀬 一理 :「会えたのなら、もしかしたらもう、鏡の中に妹を探さなくてもいいのではないかと」自分の髪を引っ張る。

水瀬 一理 :「これは、そうすぐにはいかないかもしれないなあ」

十九川ヤコ :“美之須”が見せる幻とは、当人が心の底から出会いたいと願った誰かだと言う。

十九川ヤコ :故に、この少女の“それ”が見えないということは。即ち、そこに欠落があることを意味しているのだろう。

十九川ヤコ :これほどまでにはっきりと見えているのに。

十九川ヤコ :これだけは決して覗くことができない。

十九川ヤコ :「ホンネを言えば」

十九川ヤコ :「そのイッチのお顔は、あたしだけが独占してえな、という気持ちがあります」

水瀬 一理 :きょとんとした顔になる。

水瀬 一理 :「独占、ですか」

十九川ヤコ :言葉に詰まり視線を落とす。

十九川ヤコ :「………ん、あの」

十九川ヤコ :「イッチに、忍びとして必要じゃない嘘はつきたくないから、言うんすけど」

十九川ヤコ :「あたしさ~。うん、多分」

十九川ヤコ :「あなたに、そこまで想われている妹さんに対し……」

十九川ヤコ :「こう……いいなあ、とか。そういう気持ちがふつふつと湧いてくる気持ちが……ゼロじゃないと言いますか」

十九川ヤコ :「さ、最低なことを言っている自覚はあるんだけど……」

水瀬 一理 :「……あなたは、傷になってはだめですよ」ぱたん、と幻の本を閉じる。

水瀬 一理 :「……応急点検一点、滞りなく完了。再度通用に」

水瀬 一理 :「国立日読資料室司書架・禁書目録より」

水瀬 一理 :「禁書『み-1076』水瀬一理」

水瀬 一理 :「こんな風になっちゃうんですから。だから」

水瀬 一理 :「これから書かれるページの中にいてください。過去ではなく」

水瀬 一理 :周囲の幻は、いつの間にか消失している。

十九川ヤコ :「………はい」僅かに微笑んで。

十九川ヤコ :「傷つけるかもしれないと。それでもあたしの願いのために」

十九川ヤコ :「あなたが教えてくれたこと。その真実は、今でも。あたしがあたしであるための、生きる活力になっているの」

十九川ヤコ :そっとしゃがみ込み、目線を上げる。

十九川ヤコ :「そうすぐにはいかないのなら。いくようになるまで、あたしもあなたの側にいるでしょう」

十九川ヤコ :「なんなら、お付き合いもいたしますよ」に、と微笑んで、後ろでにくくった髪留めを外す。

十九川ヤコ :うねりのある、灰がかった長い髪が風に揺れている。

水瀬 一理 :「……独占をできるのかな」

水瀬 一理 :「ここで、ヤコさんがアーソン氏に仕掛けに行った時にね」

水瀬 一理 :「忍びとして、立派にやるべきことをしているあなたが誇らしい気持ちと」

水瀬 一理 :「誰かに触れさせるのが口惜しい気持ちと、両方あって、なかなか苦しかったですね」

水瀬 一理 :「そういうことばかりです。心がいくつもあって」

水瀬 一理 :「話を戻してしまうけれど、妹の時だってそうです。でも」

水瀬 一理 :「私は結局、この先のことについて知りたいと願うことを優先したから」

水瀬 一理 :「だから、私のそういうところがあなたの役に立ったのなら、何よりうれしいことですね」なびく髪に触れて。

水瀬 一理 :「ので」

水瀬 一理 :「今知りたい件についても、ヤコさんのご協力を仰ぎたい」

十九川ヤコ :ありゃ顔から火が出る思いだったな、と呟く。触れられる手の心地よさに表情がやや緩んで。

十九川ヤコ :「あたしでよければ、やってみせましょう」

水瀬 一理 :「ありがたい。もしかすると、ヤコさんの話が参考になるのではないかと睨んでいるんですよね……」

緋扇ツヅの【秘密】
彼女は『サラヴ』の調査という任務が、司書を複数動かすほどの重要度があるとは思えていない。
指令を下した上層部への、何者かの干渉を疑っているのだ。
『日読資料室』は日陰部署である。敵対するような組織もない。
考えられるとすれば、蔵書『花六白』を求める、虱潰しの捜索というところか。
『日読資料室』が蔵書を奪われるわけにはいかない。
それに同僚を失うのは、気分がよくないものだ。
収蔵、保管、検索を善とせよ。

緋扇ツヅの【本当の使命】は、『花六白』を外敵の手から逃がすことだ。

[蔵書検索記録]
蔵書番号:█-1819
蔵書名:『花六白』
蔵書内容:侵襲情報体・記憶の抹消、忘却機能
蔵書箇所:第壱拾弐号書架
補遺:水瀬一理 一等司書への禁帯出プロトコル『黙過』は継続される。

水瀬 一理 :というところで、情報判定をしたいです。ツヅちゃんの秘密を抜きたい!

水瀬 一理 :【内偵】でゲットしたいと思います。

十九川ヤコ :内偵ゲット!

GM :あらま~

GM :お渡しします。

GM :特に沈黙無ければ共有します

水瀬 一理 :はい、ありません。共有お願いします

GM :はい

十九川ヤコ :いただきました~

鳴無色葉 :チラチラチラチラ……

水瀬 一理 :ええと、じゃあその、お二人にもお渡ししようかと

鳴無色葉 :やった~~~!ありがとうございます!!

GM :了解しました、公開情報になりますね

水瀬 一理 :受け渡しをしたので、進めたいと思います……ツヅちゃんにも来ていただいて

GM :では、ツヅは登場しません。

水瀬 一理 :えっ

十九川ヤコ :なにっ

水瀬 一理 :りょ、了解しました……! 〆ていきます


水瀬 一理 :「…………」

水瀬 一理 :会話の途中で、ふと口を閉ざす。

水瀬 一理 :彼女が関わっているであろう神器は、十九川ヤコにも縁深いものだ。

水瀬 一理 :そこから何かの調査の糸口になると考えたのだが……。

水瀬 一理 :「……違う?」

十九川ヤコ :う~ん、と首を傾げる。

水瀬 一理 :「そもそも、日読が管理するものだ。本の形式を取っているものと思われるし」

水瀬 一理 :「蔵書……なのか?」彼女の大きな本を思い浮かべ。

十九川ヤコ :「この船上において、ツヅさん、は。あたしたちとは敵対するような立場ではないと思うけど……」

十九川ヤコ :ふと、携えていたうちの一刀に目を向ける。

十九川ヤコ :「“これ”と起源を同じとする、その……“花六白”は」

十九川ヤコ :「ツヅさんが今、持っているってことなのかな」

水瀬 一理 :「はじめ、そう思ったんです。だが……態度を見るとどうもそうだろうか、という気がして」

水瀬 一理 :「あの本だって、そうだとしたら見せびらかすような携帯の仕方には……」

水瀬 一理 :ぞくりとした。

水瀬 一理 :大切なものを隠す場合、どうするか。

水瀬 一理 :その隠し場所は……?

水瀬 一理 :「……蔵書目録を改めます」

水瀬 一理 :目を閉じて、しばらく何かを手繰った後。

水瀬 一理 :「『ある』」

水瀬 一理 :「確かに『花六白』は書架に……だがなぜ」

水瀬 一理 :「私の名前が補遺に記されている……?」

十九川ヤコ :「………全部を飲み込めているわけじゃあないけれど」

十九川ヤコ :「チョクでツヅさんと、会えないのかな?」

水瀬 一理 :「今日、何度か連絡を取ろうと試みましたが……」

水瀬 一理 :「昨日の時点では無事が確認されていましたから、さらに調査を進めていたとばかり」

水瀬 一理 :「いえ、それもそれで危険だ……ああ」

水瀬 一理 :髪をくしゃくしゃと乱す。

水瀬 一理 :「ヤコさん。鳴無さん芹野さんにも連絡しますが、彼女を見かけたら教えてください」

水瀬 一理 :「何もかもが、不穏だ」

十九川ヤコ :こくりと頷き立ち上がる。

十九川ヤコ :そっと、彼の背を支えるように手を当てて。

十九川ヤコ :「きっと、見つかるよ」

水瀬 一理 :「そうあってほしいですね……ああ、あと」

水瀬 一理 :「髪を結ってきます。やはり、このままでいるのはまだ少し難しい」

水瀬 一理 :「でも私は、前に進むと決めたので」

水瀬 一理 :微かに震えながらも、小さく頷いた。

水瀬 一理 :「目にしたものは、きっと、追いかけずにはいられないんだ」

水瀬 一理 :それが、例え分類も見えぬ深淵の果てであったとしても。

GM :====


GM :──展覧会会場

GM :昨晩の怪盗騒ぎを受けて、一通り捜査がされていた。

GM :しかし、実に奇妙なことに。

GM :あの怪盗が『サラヴ』を盗んだ姿は誰もが目撃していたにもかかわらず、

GM :『サラヴ』が変わらぬ様子で展示されている光景を、現場に戻った警備員たちは目撃することになった。

GM :今はテープが張られ、再びの人払いがされた状態となっている。

緋扇ツヅ :「……よくできた筋書きですね」

緋扇ツヅ :巨大な本を担いだ女性が、静寂の中で口を開く。

緋扇ツヅ :「あの偽造を見破れる者は、そうはいません」

緋扇ツヅ :「偽物の『サラヴ』を展示し、何食わぬ顔で本物を奪う」

緋扇ツヅ :「そして偽造を見破れる者は、”オークション”に引き付ける」

緋扇ツヅ :「流石、一流の贋作捜査官」

緋扇ツヅ :「『偽書の殺し屋』、平良木優秀元一等司書」

平良木優秀 :「ハハハ……」

平良木優秀 :「正直、想定外だったね。良く成長したものだ」

平良木優秀 :「伝言を聞いてくれたみたいで嬉しいよ」

平良木優秀 :「でも、手を取ってくれるわけじゃないのかな?」

緋扇ツヅ :「はい。残念ながら」

緋扇ツヅ :懐から通信端末を取り出す。

緋扇ツヅ :画面を見て、再び胸ポケットに収める。

緋扇ツヅ :「フゥ~……」

緋扇ツヅ :「『日読資料室』は、日陰部署なもので」

緋扇ツヅ :「国益などといった大きなものは、正直手に負えません」

緋扇ツヅ :「私が守りたいものは、友人と楽しく過ごす同僚、その程度です」

緋扇ツヅ :巨大な本を開く。付箋がべりべりと剥がれていく。

平良木優秀 :「本当に君は、いい囮役だ」

平良木優秀 :「まんまと……君を追ってしまった」

平良木優秀 :縄鏢を構える。指で合図を出す。

田平壱富士 :緋扇を挟むように、背後から現れる。

緋扇ツヅ :「光栄です。平良木元一等司書」

緋扇ツヅ :剥がれた栞は火花を散らし、空間に妖気が満ちる。

平良木優秀 :鏢は陽の光を覗かせる。妖気を喰らっていく。

緋扇ツヅ :「……『日読資料室』緋扇一等司書、参ります」

平良木優秀 :「今はN課、平良木優秀」

平良木優秀 :「よろしくお願いするよ」

GM :====


【第三サイクル:鳴無色葉】

GM :登場希望とシーン表をどうぞ!

鳴無色葉 :登場はPCは我のみ!

鳴無色葉 :NPCに水姫に出てもらい話したいのだが……

GM :いいですよ~

鳴無色葉 :この場合シーン表ってどうなるんだろう。普通にふっていいの?

GM :振っても大丈夫です 選んでもいいですよ

鳴無色葉 :あっじゃあ……デッキだっけ 人いるかな……

鳴無色葉 :海とかを……みせてあげたい

GM :了解です 人はいなくなるでしょう

鳴無色葉 :ありがとうございます!!デッキで!

GM :====


GM :──サンデッキ

GM :日は天頂から傾き、雲に隠れつつある。

GM :人の姿はない。人払いをされているのだろうか。

GM :どこか遠くまで、海原は凪いでいる。

鳴無色葉 :「水姫、昨日は行けなくてごめんなあ。寂しくなかったか?」

鳴無色葉 :車椅子を押しながら優しく微笑みかける。

桑名水姫 :「……ちょっとだけ」

桑名水姫 :「でも、今日は遊べるもんね!」

桑名水姫 :後ろを振り返り、笑う。

桑名水姫 :「デッキ、お父さんには出ちゃダメって言われてたんだ……日差しが強いから」

桑名水姫 :手をひさしに、宙を見上げる。

桑名水姫 :艶のある黒髪がさらさらと流れている。

鳴無色葉 :「そうかあ……具合は大丈夫か?気分が悪くなったら、すぐに言うんだぞ」

鳴無色葉 :「たしかに安静にしていなければならん場面も多い。だが……ずっとこもりきりだと、つまらんもんなあ?」

鳴無色葉 :「バランスだよ、バランス」

鳴無色葉 :「水姫、お前がいい子にしてたらご褒美をあげると言っただろう?だから今日は、お土産をもってきたんだ」

鳴無色葉 :「見たいか?」いたずらっぽく笑う。

桑名水姫 :「えっ、お土産?」

桑名水姫 :「見たい!! 見せて先生!」

桑名水姫 :「私、いい子にしてたよ!」

鳴無色葉 :「うむうむ!先生が来なくても、ちゃんといいこにしてたもんなあ」

鳴無色葉 :機嫌よさそうに笑いながら、画用紙をホッチキスで止めた紙の束をとりだす。

鳴無色葉 :「先生の描いたものが見たいって言ってただろ?だから……絵本を作ってきたんだ」

鳴無色葉 :桑名水姫によく似た少女が表紙のそれを見せる。

鳴無色葉 :「読み聞かせてやろうか?」

桑名水姫 :ぱちぱち、とまばたきをする。

桑名水姫 :「絵本……これ私? すごい、先生……!」

桑名水姫 :頬を上気させ、紙の束を見つめている。

桑名水姫 :「聞きたい……です……!」

鳴無色葉 :「クックック!いいだろう。よく見てよく聞くんだぞ」

鳴無色葉 :穏やかに風の吹くデッキの上で、画用紙の束をめくる。

鳴無色葉 :『むかしむかし、あるところにひとりの女の子が住んでいました』

鳴無色葉 :『女の子はとても可愛くて良い子です。しかし体が弱くて、治療のためにひとりで森の奥に住んでいました』

鳴無色葉 :おだやかに読み上げながら、ページをめくる。

鳴無色葉 :『ある日、女の子はお菓子を作りました。とてもおいしそうだったので、森の動物たちが女の子のおうちにあつまってきました』

鳴無色葉 :『女の子は森の動物たちにお菓子をふるまい、おともだちになりました。女の子と森の動物たちは、毎日楽しく遊んでいました』

鳴無色葉 :森の中で、少女と動物たちが楽しそうに遊ぶページ。それをまた、めくる。

鳴無色葉 :『しかし、ある日熱血イタチ監督がやってきて、森の動物たちにこう告げます。"甲子園を目指すぞ!"』

鳴無色葉 :『森の動物たちは甲子園に出るため、猛特訓を始めました。特訓が忙しく、女の子と遊べなくなってしまいました』

鳴無色葉 :『再びひとりになってしまった女の子は、森の動物たちの絵を描きました。物語を書きました。人形を作りました。書をしたためました。曲を作りました。銅像を建てました』

鳴無色葉 :『そうすれば、楽しいおもいでがハッキリと思い出せました。女の子は、すこししか寂しくありませんでした』

鳴無色葉 :『そんなある日、女の子のおうちの扉が勢いよく開きます。"ただいま!"』

鳴無色葉 :『森の動物たちが帰って来たのです。奇跡的に甲子園に出場できたものの一回戦敗退。甲子園の土を持ち帰り、その土から女の子の人形を焼いてお土産にしたのです』

鳴無色葉 :『"辛い特訓も、キミが作ってくれたお花の冠があったから、それを見て耐えられたんだよ"森の動物たちは、しわしわになった花の冠を大事そうに握りしめていました』

鳴無色葉 :『"動物って、人間の言葉をしゃべれたのね"そう言って女の子は笑いました。こうしてまた女の子たちは、しあわせにくらしたのでした』

鳴無色葉 :「めでたしめでたし……と、まあこういう感じだな」画用紙の束をとじる。

鳴無色葉 :「面白かったか?」どや顔!

桑名水姫 :「……」

桑名水姫 :「うん、女の子がいっぱい絵を描いたり物語を書いたりして、動物たちとの思い出を忘れないで……」

桑名水姫 :「戻ってきた動物たちは、女の子が作ったお花の冠で元気をもらってて……」

桑名水姫 :「別々のところにいたのに、形に残ったものが両方を元気にしてて」

桑名水姫 :「面白かった!」

桑名水姫 :にこにことしている。

桑名水姫 :「すごいよ、先生! やっぱり本が描けたんだ!」

桑名水姫 :「ありがとう、私……このお話、好きだよ……」

鳴無色葉 :「うむうむ!」嬉しそう。

桑名水姫 :「ふぇへ、ありがとう……ひっく……」

桑名水姫 :泣きだしている。

鳴無色葉 :「……水姫?」

鳴無色葉 :「だ、大丈夫か?具合悪いか?」おろおろ。

鳴無色葉 :「日陰に移動するか……」

桑名水姫 :「大丈夫。でもっ、なんでだろ」

桑名水姫 :「こんなに嬉しいから、涙が止まらないのかな……」

鳴無色葉 :「そうか……喜んでもらえたなら、嬉しいよ」

鳴無色葉 :「…………女の子がいろんな形でおもいでを残したように、水姫だって……これから、なんだってできるんだ」

鳴無色葉 :「今回は森の中の話にしたが、続編を描くなら……海の話にしてもいいかもしれんな」

鳴無色葉 :「誰かが海に関する素敵な創作をしてくれれば、インスピレーションが湧くかもしれないんだがなあ?」

桑名水姫 :「そうだね……」

桑名水姫 :「いいなぁ、先生の海の話も、見たいなぁ……」

桑名水姫 :涙をこぼしながら、笑顔を浮かべている。

鳴無色葉 :「………………見られるさ。また…………描く、から」

鳴無色葉 :「…………また、描いたら、水姫に見せるからな」

鳴無色葉 :「水姫も、何かを……つくりたいと言っていただろう?」

鳴無色葉 :「つくれるさ。そして、つくったら……先生に、見せてくれよな」

桑名水姫 :「うん。先生がそう言ってくれるなら」

桑名水姫 :「私にもできる気がするんだ……不思議だね」

桑名水姫 :「私が残したものを」

桑名水姫 :「最初に見せるのは、先生。きっとそうするよ」

桑名水姫 :「…ふぇへへ」

鳴無色葉 :「うむ!楽しみにしてるからな」

鳴無色葉 :微笑んで優しく髪を撫でる。車椅子を押して、さりげなく日差しが強くない方へ移動する。

鳴無色葉 :「これは、少し水姫には難しい話かもしれんが……」

鳴無色葉 :「先生は以前、『作品が出来上がるならその作者がどんな人物であろうと関係ない』みたいなことを人に言ったことがあってな」

鳴無色葉 :「それはまあ、ある一面では真実だ。一消費者としては、作品自体が面白ければ作者がすっごいワルだって何の問題もないわけだ。ワルすぎて逮捕されたりしたら物理的に創作が不可能になりはするが、倫理観としてはな」

桑名水姫 :「うん」

鳴無色葉 :「けど、他の作家先生とチーズフォンデュを食べに行ったって言ったろう?」

鳴無色葉 :「その作者本人と仲良くなったら、むしろ逆なんだよな。その作者本人が無事で楽しく過ごせているのなら……作品がどんなものだって関係ない。勿論面白いに越したことはないがな」

鳴無色葉 :「作品が好みに合わなかったからって、仲良くするのをやめたりはしないんだよ。それはもう、好きな作品の作者じゃなく、友達だからな」

鳴無色葉 :「だから……」

鳴無色葉 :「……お前とも、チーズフォンデュを食べにいけたらいいなと思うよ」

鳴無色葉 :「お前が、どんなものを作っても……お前がお前であることには、変わりはないんだ」

鳴無色葉 :「いつだって100%お前の味方でいられるとは言わない。甘い言葉だけでなく、厳しい事を言う時があるかもしれない。でも……」

鳴無色葉 :「いつだって、お前を大切に想っている。それはずっと、変わらないからな」

桑名水姫 :「……イロハ先生」

桑名水姫 :「先生は嬉しいこと、いっぱい言ってくれて」

桑名水姫 :「私が……私でも、きっと何かができると思えるね」

桑名水姫 :「暗くなってるわけじゃないんだよ……それでも」

桑名水姫 :「怖いよ。私は誰かに応えられたことなんてない」

桑名水姫 :「産まれた時から体が弱くて、お父さんにも……お母さんにも、迷惑をかけた」

桑名水姫 :「先生の思うように、病気も治せなかったね。いつも話に来てくれたのに」

桑名水姫 :「……ホントは、そうなんだ」

桑名水姫 :「残したものじゃなくて……」

桑名水姫 :「友達と一緒に、ご飯を食べに行って、その顔を見てほしいんだ」

桑名水姫 :「……ワガママなのにね」

鳴無色葉 :「…………いくらだって、ワガママを言っていいんだよ」

鳴無色葉 :立ち止まり、目の前に立つとしゃがんでその顔を覗き込む。

鳴無色葉 :「お父さんもお母さんも、迷惑だなんて思っていないさ。みんな、水姫のことが大好きなんだからなあ」

鳴無色葉 :「先生はな、本を描いたりするのは……その物語が、ずっと一緒に生き続けてくれるのが好きだからなんだ」

鳴無色葉 :「本でも、つくったものがお互いの力になっていただろう?そして、その力で乗り越えて、再会できた」

鳴無色葉 :「だから……少し離れることがあっても、いつも一緒に生きているし……また、会って、一緒にご飯を食べに行って。笑いあって、顔を見て話ができるさ」

鳴無色葉 :優しく頭を撫でる。

鳴無色葉 :「…………先生も、勿論水姫のことが大好きだ」

鳴無色葉 :「先生はな、なんだって出来るんだ」

鳴無色葉 :入院中の桑名水姫に繰り返し言った言葉。

鳴無色葉 :そうではないことは自分が一番分かっているが、患者を勇気づけるために――そして、自分自身にそう在れと言い聞かせる為に言った言葉。

鳴無色葉 :「だから、何かあったら……お前を助けるのなんて、簡単にできるんだ」

鳴無色葉 :「何かあったら……痛いの痛いの飛んでいけ、をしてやるからな」

鳴無色葉 :「先生の正体は、実は痛いの痛いの飛んでいけなんだ」

鳴無色葉 :「心の痛いの痛いのも……飛んでいかせてやるからな」

鳴無色葉 :そう言って優しく撫でながら、痛いの痛いのとんでけ、と唱える。

鳴無色葉 :鳴無色葉は、桑名水姫と"美之須"の区別をそれほどつけていない。

鳴無色葉 :そう在りたいと思って目の前に現れたものを否定することはないと思っているからだ。

鳴無色葉 :けれど……"美之須"が、自分の創るものばかりを求められ、自分自身が見られないことを寂しく思っていなければいいな、と思っていた。

鳴無色葉 :……桑名玄一郎のやろうとしていることは、国益を損なうように思う。それが、『荒夜聯隊』の目的と完全に一致しているかは怪しい。

鳴無色葉 :なら、『荒夜聯隊』は"美之須"を傷つけることがあるかもしれない。

鳴無色葉 :少なくとも、その心を踏みにじられることは、防ぎたい。……妖魔に心があるかは分からないが、それでも。

鳴無色葉 :それから守りたいという、ささやかなまじない。

鳴無色葉 :そして、そのまじないを通して、『荒夜聯隊』のその姿の一端を、掴もうとする。


鳴無色葉 :という感じで……情報判定を……したいです……!

鳴無色葉 :田平壱富士くんの秘密を、呪術で調べたいです……

GM :よいでしょう。どうぞ!

鳴無色葉 :2D6>=5 (判定:呪術) (2D6>=5) > 6[3,3] > 6 > 成功

鳴無色葉 :こえ~!

GM :ではおくりま~~す

鳴無色葉 :はい!感情共有で芹野さんにもいきます~!

GM :共有しました~

鳴無色葉 :う、うけとりました!

芹野 成海 :共有受け取りました!


鳴無色葉 :「…………どうなったって」

鳴無色葉 :「我はずっと、いつでも……お前を、大事に想っているからな」

鳴無色葉 :痛いの痛いの飛んでけのまじないをかけながら、優しく笑う。

桑名水姫 :「ふぇひひ……大丈夫だよ、もう痛くないよ」

桑名水姫 :「でも、ありがとう。先生がいるってだけで」

桑名水姫 :「私も、元気になるよ」

桑名水姫 :「あのね、先生。ずっとお話考えてたんだ」

桑名水姫 :青い水平線に目をやり、鳴無色葉に視線を戻す。

桑名水姫 :「海の向こうから──」

桑名水姫 :物語の内容を伝えようとした唇が

GM :歪み、消える。

鳴無色葉 :「…………水姫!?」

虚無僧 :「ああ、そっか」

虚無僧 :ふらりと、編笠を被った僧衣の姿が、デッキに現れる。

鳴無色葉 :「な……!?」急に現れたその姿を振り返って見つめる。

虚無僧 :「二人以上が見ると消えちゃうんだっけ? ごめん、忘れてた」

鳴無色葉 :「…………っ」

虚無僧 :「まぁ、十分話してたと思うよ。形に残らなくても友達なんだしさ」

虚無僧 :「で、今後の方針は大丈夫なの、色葉?」

鳴無色葉 :「は…………?お、お前は……?」

虚無僧 :「桑名の男のほうに殺されたりしないでよ~」

虚無僧 :「それでは、お元気で……」

虚無僧 :「んー、違うな……ふふ」

虚無僧 :「それなりに無事で……いつだって想ってるからね」

虚無僧 :しゃん、と錫杖を鳴らして、デッキの階段を下りていく。

鳴無色葉 :「なっ……お、おい、待て!お前は誰なんだ……!?」

鳴無色葉 :慌ててその後を追う。

虚無僧 :「冗談キツいって~」

虚無僧 :声が通路に反響している。

虚無僧 :「目を覚ませよ、色葉」

GM :錫杖の音は、壁の向こうへと消えていった。

鳴無色葉 :「は……………………?」

鳴無色葉 :呆然と立ち尽くす。

鳴無色葉 :戸惑い、困惑。そして。

鳴無色葉 :……また水姫を助けられなかった、という後悔が胸に広がっていた。

GM :====


芹野 成海 :登場していないシーンなので【追尾】を使用したく思います

GM :どうぞ~

芹野 成海 :目標は田平君で……

芹野 成海 :2D6>=5 (判定:隠形術) (2D6>=5) > 6[1,5] > 6 > 成功

GM :成功ですね~

芹野 成海 :やったぜ

GM :くれてやるぜ……

十九川ヤコ :ナイスわよ

芹野 成海 :いただきます~

十九川ヤコ :あと、すいません ここで緋髄の瞳の効果を使用させていただきたく。

十九川ヤコ :よければ戦術回復しちゃおうかな~のきもち

GM :おお、良いですよ~

十九川ヤコ :ありがとうございます~! では回復

system :[ 十九川ヤコ ] 戦術 : 0 → 1

十九川ヤコ :以上っス

GM :は~い

GM :====


【第三サイクル:芹野成海】

GM :登場希望とシーン表をどうぞ!

芹野 成海 :登場希望は……情報共有もあるのでとりあえず全員で

鳴無色葉 :でまう!

水瀬 一理 :でますーー

鳴無色葉 :ヤコピでてくれるかな~?イイヨー!(裏声)

十九川ヤコ :でる!

芹野 成海 :やったぜ

GM :シーンはどうしますか?

芹野 成海 :シーンどうしようかな せっかくだから振るか

芹野 成海 :2D6 (2D6) > 5[1,4] > 5

GM :5:レストラン・バー。健康になれるという特別料理が、VIPには提供されるようだ。シーンプレイヤーは『星』を20個消費することで、変調を一つ回復することができる。

GM :====


GM :──レストラン・バー『アヴァロン』

GM :一度に大量の乗客を収容することも可能な、大規模なレストランである。

GM :乗客はメニューに載っているものを好きに食べることができるが……VIPしか知らない「裏メニュー」も存在するという。

GM :特別料金がかかる「裏メニュー」は、食べた者の体の不調をたちどころに治療するという眉唾物の噂が流れているようだ。

ウェイター :「クレバスのフランベルジュ~ヴァスカヴィルを添えて~でございます……」

乗客 :「ひっ、ひいい、格式高そうな料理!」

乗客 :「とても「裏メニュー」なんて探っている場合じゃねえ……撤退だ!」

芹野 成海 :「……どんな料理よ」近くのテーブルから聞こえてきた声に、微妙な表情で独りごつ。

芹野 成海 :「あ~……すみません、ウェイターさん」

芹野 成海 :メニューを手に、近くを通るウェイターに声をかけ、差招く。

ウェイター :「ハイ、いかがなさいましたか」

芹野 成海 :「ちょっと注文したいんだけど、向こうのテーブルに出てるあれ──」

芹野 成海 :言いながら、一枚の護符をそのポケットへ忍び込ませる。


芹野 成海 :これで……【根】で判定したく思います

GM :どうぞ!

芹野 成海 :2D6>=5 (判定:傀儡の術) (2D6>=5) > 2[1,1] > 2 > ファンブル

芹野 成海 :?????

鳴無色葉 :!?

芹野 成海 :出目酷すぎないか????

GM :草(草だけに)

芹野 成海 :田平……! 許せねえ……!

水瀬 一理 :えっと、振り直した方がいいですか

芹野 成海 :う、う~ん

十九川ヤコ :まさか……?

GM :ファンブル表のデメリットを気合で耐える手もあるね

芹野 成海 :でもこれからクライマックスだしな……

芹野 成海 :4,5が出なければまあ何とかなる……気はするが……

芹野 成海 :いや……振ります FTを

芹野 成海 :ft ファンブル表(1) > 何か調子がおかしい。そのサイクルの間、すべての行為判定にマイナス1の修正がつく。

GM :振ったぜ……

鳴無色葉 :痛いけど致命傷ではないか……

芹野 成海 :嫌だけどサイクルはこれで終わるしまあ……

GM :このあとの判定にもマイナスついちゃいますが、がんばって!

鳴無色葉 :お前の心が冷たくなければ問題なかったんだが……


芹野 成海 :符を入れようとしたタイミングで隣を団体客が通りすぎ、符を取り落としてしまう。

芹野 成海 :(……っ、と)

ウェイター :「お客様、何か落とされましたよ……」

芹野 成海 :「ああすみません、ちょっとメモを落としてしまって……」

ウェイター :「左様でございましたか。ああ、私が拾いますので……」

芹野 成海 :(……どうも調子が狂うわね。慣れないとこにいるからかしら)

芹野 成海 :「あ~いや、ちょっと人に見られるとよろしくないものなので……」

芹野 成海 :「こういうところに来るからには、ビジネスとかの守秘も……わかるでしょう?」

芹野 成海 :適当に言いつくろってそそくさと拾い、懐へしまい込む。

ウェイター :「はぁ……」

ウェイター :怪訝な目で見られている。警戒されて動きにくくなってしまいそうだ。

芹野 成海 :(……ポーチが焼けたから不便でしゃーねーわね)

芹野 成海 :「ああ、注文だけど、向こうのテーブルのと同じやつを頼むわ」

芹野 成海 :「あとからもう一人来るから……二人分で」

ウェイター :「かしこまりました……」

ウェイター :注文を聞いたウェイターは立ち去っていくよ。

芹野 成海 :「ふ~……」長く溜息をつき、テーブルの端に薬のシートを置く。

芹野 成海 :病気ではない。また術式でもない。

芹野 成海 :そのシートの下にメモが置いてある。

コンパニオン :「あっと、失礼しました~」

コンパニオン :近くを歩いていた──いや、近くを『歩きに来た』コンパニオンが、通りがかりにテーブルにぶつかり、そのシートを落とす。

コンパニオン :そしてそれを拾い上げ、再びテーブルに置くような素振りをして、すぐに去っていく。

芹野 成海 :「いえ、大丈夫よ。ありがとう」

芹野 成海 :受け取って、そのシートをしまい込む。──別の紙片と入れ替えられたシートを。


芹野 成海 :これで……背景の情報屋を使用したく思います

芹野 成海 :田平君の情報を差し出し……

GM :はいよ~

芹野 成海 :美之須の居所をお願いします!

GM :お渡しします しました


芹野 成海 :(……妖魔の情報も探れる、嘱託の咎眼って聞いたけど)

芹野 成海 :(目立ちすぎじゃない? アイツ……)変な髪形と変な瞳の色をしたコンパニオンの後ろ姿を見送る。

芹野 成海 :「……さて」

芹野 成海 :「そろそろ来る頃かしら」

鳴無色葉 :「……お、いたいた!待たせたな~」

鳴無色葉 :着物姿の女が手を振って歩いてくる。途中他のテーブルの皿から食べ物をとってつまみ食いしている。

芹野 成海 :「………」震える眉間を抑える。

芹野 成海 :「あのねえ」

鳴無色葉 :「んあ?」もぐもぐしながら座る。

芹野 成海 :「取るな! よその卓から! 食い物を!」小声で怒鳴り、テーブルの下で脛を蹴る!

鳴無色葉 :「いづっ…………!」

鳴無色葉 :蹴られて泣いている。

鳴無色葉 :「……………………返してきた方がいいか?」

鳴無色葉 :口から食べ物をつまみだす。

芹野 成海 :「しまえ!」

芹野 成海 :口を閉じさせる

鳴無色葉 :「むぐむぐ」

芹野 成海 :「せっかく飯でも食おうと誘ってやったのに」

芹野 成海 :はあ、と溜息をつく。

鳴無色葉 :「いいじゃないか!高級レストランでごはん!」

鳴無色葉 :嬉しそうにキャッキャと笑っている。

鳴無色葉 :「お前から誘ってくれて本当に嬉しいんだぞ」

芹野 成海 :「だったらよその卓から料理を奪うな!」

鳴無色葉 :「そうなのか……」

鳴無色葉 :「立食パーティーではなかったとはな……」

芹野 成海 :「立食パーティでもダメだからね?」

芹野 成海 :腹立たしげに言って、じっとその顔を見る。

芹野 成海 :「色葉。アンタ」

芹野 成海 :「どうせまた、なんかあったんでしょ」

鳴無色葉 :「……………………んぅ」目をぱちぱちと瞬かせる。

鳴無色葉 :「クックック……かなわんなあ、お前には」

芹野 成海 :「分かりやすいのよ、アンタは」

芹野 成海 :「チーズフォンデュ行ったときも、温泉行ったときも、ねこはま行ったときも」

芹野 成海 :「バカは散々やってたけど、『そこまで』じゃなかったでしょ」

芹野 成海 :「それに大体、もう白状してんでしょうが。『寝てるときみたいに振舞おうとした』って」

芹野 成海 :「私じゃなくたって多分気づくし」

芹野 成海 :「私だから当然気づくわ」

鳴無色葉 :「ククク……お前は本当に……我のことが大好きだなあ」

鳴無色葉 :「……水姫と会っていた」

鳴無色葉 :「ずっと…………言えないんだ」

鳴無色葉 :「謝れないんだ…………助けられなくて、ごめんって…………」

鳴無色葉 :「それどころか…………また、苦しませてしまった」

鳴無色葉 :「あと…………なんか知り合いっぽいけどよくわからんやつも出てきたし……なにがなんだかわからん」

鳴無色葉 :「やっぱり夢なのでは?」

芹野 成海 :「……知り合いっぽいヤツ?」怪訝そうな顔

芹野 成海 :「何それ、知り合いじゃないの?」

鳴無色葉 :「なんつーんだ……顔にカゴみたいなのかぶってて顔が見えなくて……」

鳴無色葉 :「ドットジェーピー……?」

鳴無色葉 :「とにかく顔はわからんのだけど……我の名前を呼んでいたし、知り合いっぽい口ぶりだった」

芹野 成海 :「……虚無僧?」

芹野 成海 :「アンタ虚無僧の知り合いいんの? いや時代的にはいてもおかしくはないのか……?」

鳴無色葉 :「おお、それだそれ」

鳴無色葉 :「いや、無論わかっていた。お前を試しただけだ」

芹野 成海 :「無意味な試しでしょ」

鳴無色葉 :「わからん…………我って虚無僧の知り合いいるのか?」

芹野 成海 :「少なくとも私は知らねーわね」

芹野 成海 :「……まあ、それはいいとして」

鳴無色葉 :「お前が知らんなら我も知らんだろ」

鳴無色葉 :水を飲みながら聞いている。

芹野 成海 :「私は医者じゃねーから」

芹野 成海 :「私には、本当の意味でアンタに共感してやることはできない。想像ならできるけど、想像止まりだわ」

芹野 成海 :「分からないから、そういうときどうすればいいって助言してやることもできない」

芹野 成海 :「私にできるのは──」

芹野 成海 :手を伸ばし、彼女の手へ重ねる。

芹野 成海 :「それを素直に話してくれてありがとう、って言うくらいだわ」

芹野 成海 :どこか自嘲するように──しかし優しげに微笑んで、彼女の手を撫でる。

鳴無色葉 :「………………………………」彼女の顔をきょとんと見つめる。

鳴無色葉 :「く、くくくく!」

鳴無色葉 :「お前が…………」

鳴無色葉 :「お前がいてくれることが、どれだけ…………我の支えになっていることか…………」

鳴無色葉 :「…………お前がいなければ、玄一郎に……我が命を失えと言われて……」

鳴無色葉 :「…………そのまま、頷いていたかもしれない」

鳴無色葉 :「…………ありがとう。隣にいてくれて」

芹野 成海 :「………」

芹野 成海 :「はあ」

芹野 成海 :「ま。断って偉いとでも、言ってやるわ」

芹野 成海 :小さく苦笑を浮かべ、その黒髪の頭を軽く撫でる。

鳴無色葉 :「へへへへへ……」気持ちよさそうに撫でられる。

鳴無色葉 :「だから……お前も、ちゃんと最後まで面倒みるんだぞ」

鳴無色葉 :「お前が居なかったら、何するかわからんからな?」

芹野 成海 :「何するか分からんのはやめろ」

芹野 成海 :「でも、面倒は見てやるわ」

鳴無色葉 :「へへ、へへへへ」くすぐったそうに笑う。

鳴無色葉 :「……しつこいかもしれんが、心配はしている。だが、お前は嘘をつかないって信じてるから」

鳴無色葉 :「無事に……この船を一緒におりて、ずっと隣にいてくれるって……信じている」

芹野 成海 :「ええ」

芹野 成海 :「まあ、ちょっと無茶したことは認めるけど。考えなしにやった訳じゃない」

芹野 成海 :「私なりに勝算はあるわ。……」そう言って、少し思案するような素振りを見せ、懐から一枚の紙を出す。

芹野 成海 :「これ、渡しとくわ」

芹野 成海 :白いメモ用紙に、四角で囲った「朱」という文字を記したもの。

芹野 成海 :「渡海の無事祈願の護符。おまじない程度だけど、私も持ってるから」

芹野 成海 :「アンタも私も、ヤコも水瀬も」

芹野 成海 :「無事に帰るわよ」

鳴無色葉 :「おお……、くく、クックックック!」

鳴無色葉 :嬉しそうに笑って、大事そうにそのメモ用紙を懐にしまう。

鳴無色葉 :「オソロの護符とはなあ。お前もギャルの自覚がでてきたか?」

鳴無色葉 :「うむうむ!絶対……、全員無事で帰るぞ!」

芹野 成海 :「ふ。……で、だけど」その言葉に小さく笑い、しかしすぐに気を取り直す。

芹野 成海 :「私とアンタだけならともかく。アイツら二人もとなると」

芹野 成海 :「看過できない話があったわね」

鳴無色葉 :「……『花六白』」ぽつりとつぶやく。

芹野 成海 :難しい顔で頷き、端末を操作する。

芹野 成海 :「私はてっきり、私らはたまたま巻き込まれただけだと思ってたんだけど」

芹野 成海 :「調べる必要がある」

芹野 成海 :メッセージを送る。その相手は、デッキで呪をかけたコンパニオン。


芹野 成海 :これで……草くんに情報を取ってきてもらうということで、【傀儡術】で判定したいです

芹野 成海 :目標は水瀬さんの秘密!

GM :どうぞ!

芹野 成海 :2D6>=5 (判定:傀儡の術) (2D6>=5) > 9[3,6] > 9 > 成功

芹野 成海 :よ、よかった

GM :すごい……成功だ

GM :では水瀬さんの【秘密】を送ります。

GM :鳴無さんにも共有しました。

鳴無色葉 :ありがとうございます!

芹野 成海 :受け取りました!

鳴無色葉 :では……水瀬さんの秘密と田平壱富士くんの秘密をイチヤコにも渡して公開情報にします!

十九川ヤコ :わ~い

水瀬 一理 :いただきます!

GM :は~い

PC2の【秘密】
あなたは雨季に、鞍馬の隠れ里『古夜』での後継者騒動に巻き込まれた。
そのときに遭遇した、里に伝わる魔剣を狙う組織──『荒夜聯隊』の情報を、あなたは追跡し続けている。
魔剣を背負うさだめにある仲間を守るためだ。
そしてあなたの情報網は、豪華客船『アルカディア』の内部に、『荒夜聯隊』の名前を掬い取ったのである。

あなたの【追加の使命】は、『荒夜聯隊』の協力者を探し出し、目的を阻止することだ。(【追加の使命】を達成した場合、功績点を1点追加で獲得する)

またあなたは、事前に『サラヴ』に関する風説を入手している。
曰く、中東にて発見された魔導書であり。風と雨の流れを司る。
生贄の血を捧げ、遠い場所に雨を降らせる、と。

田平壱富士の【秘密】
「荒夜聯隊」の目的は、神器:御剣の欠片と言われる六つの魔剣を集め、破壊することである。
正確には、六つのうち五つの魔剣を破壊することで、分散してしまった神性を集約させ、忍神降臨の儀に用いる一本の神剣を作成する目論見である。
現在、『氷梁』『憂命甕』の二本については神性の喪失が確認されている。

なお『サラヴ』の奪取計画に協力しているのは、比良坂機関の内通者から、魔剣の一つ『花六白』を回収する機会として提案されたためである。
『花六白』は記憶に関する能力を持つ魔剣のようであり、深層心理を読み取る術を有する桑名玄一郎と、互いの目的達成のため協力関係を敷いていた。

田平壱富士の【本当の使命】は、『花六白』を破壊することだ。

芹野 成海 :「………」送られてきた情報を見ながら、何とも言えない表情を浮かべる。

芹野 成海 :「どうも、目当ての情報じゃなさそうね。……黙過……水瀬自身知らないってことなのかしら」

芹野 成海 :「それはそれとして」

芹野 成海 :「アイツ、端からヤコのことを助けに船に乗ってきたのね」微笑まし気に苦笑する。

鳴無色葉 :「ククククク!ほんっとうに……ミッチも変わったよな~」

鳴無色葉 :楽しそうに笑う。

鳴無色葉 :「……しかしまあ」

鳴無色葉 :「ヤコを助けようと思って船に乗ったが……どうも命を狙われてるのはミッチの方っぽいなあ」

リアルイタチ :いつのまにかレストランにひっそり現れていたリアルイタチたちはそわそわしている。

リアルイタチ :水瀬さんを心配しているらしい。

芹野 成海 :「レストランにイタチいて大丈夫なわけ?」

鳴無色葉 :「だめだろうなあ」

鳴無色葉 :着物のそでにイタチたちをつめこんでしまっている。

芹野 成海 :(そこに入れるんだ……)

芹野 成海 :「まあ、ともかく」

芹野 成海 :「私らだって、アイツが死んだら気分良くないし」

芹野 成海 :「助けてやろうじゃない」

鳴無色葉 :「うむ、うむ!」嬉しそうに頷いている。

芹野 成海 :「まずは、腹ごしらえをしてからね」

芹野 成海 :謎の料理を運んでくるウエイターが近づいてくるのを見ながら、にやりと笑った。


GM :====

平良木優秀 :シーン裏で【追尾】を使用するよ。

平良木優秀 :対象は……芹野成海

平良木優秀 :2d6>=5 (2D6>=5) > 6[1,5] > 6 > 成功

平良木優秀 :成功。

芹野 成海 :ストーカーですよ

平良木優秀 :そうなのぉ……?

GM :====


【第三サイクル:???】

??? :《手裏剣術》で判定……

??? :2D6>=6 (2D6>=6) > 2[1,1] > 2 > ファンブル

??? :失敗! ファンブル表を振ろう

??? :FT ファンブル表(5) > 敵の陰謀か? 罠にかかり、ランダムに選んだ変調一つを受ける。変調は、変調表で決定すること。

??? :WT 変調表(1) > 故障:すべての忍具が使用不能になる。この効果は累積しない。各サイクルの終了時に、《絡繰術》で行為判定を行い、成功するとこの変調は無効化される。

??? :うわ~っ

??? :とまあ、そろそろいいか

虚無僧 :「やれやれ、また紅茶をこぼしてしまうとは」

GM :どことも知れぬ船室で、虚無僧が嘯いている。

虚無僧 :「もしかして笠を被ったままだと飲みづらいのか……?」

虚無僧 :「とはいえ、びっくりさせるためには必要な犠牲だよね」

虚無僧 :がりがり、と錫杖は床面に傷をつけている。

虚無僧 :「締まらなかったけれど、準備完了かな」

虚無僧 :「さすがは私、いい出来……」

GM :床一面に、奇妙に捻子くれた紋様が刻み付けられている。

GM :それは黒々とした、邪法たる儀式忍法である。

虚無僧 :「お披露目の時間は、もう少し先だよ」

虚無僧 :「そう遠くないさ」

GM :ハンドアウトを公開します。

虚無僧の【使命】
深編笠を被った僧衣の人物。
儀式忍法【天魔伏滅の法】を所持し、使用している。

【使命】鳴無色葉に思い出させる。

GM :===


【第三サイクル:桑名玄一郎】

GM :──客室

桑名玄一郎 :「……」

桑名玄一郎 :ベッドを撫でている。

桑名玄一郎 :そこに熱を確かめているように。

平良木優秀 :「どうも……お邪魔しましたか?」

平良木優秀 :客室内に姿を現す。タキシードは幾分か煤け、わずかに足を引きずっている。

桑名玄一郎 :「構わない、懐かしんでいただけだ」

桑名玄一郎 :「だが……これが終われば」

桑名玄一郎 :「過ぎ去ったものが、現在になる。懐かしむ必要などない」

平良木優秀 :「それは良かった。始めましょうか」

平良木優秀 :懐から古ぼけた革表紙の本を取り出す。

平良木優秀 :「お望みのものです、桑名殿」

平良木優秀 :「ここで始めますか?」

桑名玄一郎 :『サラヴ』を受け取る。

桑名玄一郎 :「……あの子は海を見たがっていたからな」

桑名玄一郎 :「準備だけ済ませる、甲板に行っていてくれ」

平良木優秀 :「了解です、早めにお願いしますよ……ハハ」

平良木優秀 :扉を閉じる。

桑名玄一郎 :「水姫、私は」

桑名玄一郎 :一人、言葉が部屋に漂う。

桑名玄一郎 :「鳴無先生を殺すよ」

桑名玄一郎 :「お前を生き返らせるために」

桑名玄一郎 :かすかに震える手で、ナイフを取り出し、掌を抉る。

桑名玄一郎 :「ぐ……」

桑名玄一郎 :「『美之須』」

桑名玄一郎 :「今より、お前の時間だ」

桑名玄一郎 :滴る血は、しかし床に落ちる前に、霧に呑まれたように消える。

桑名玄一郎 :「……頼んだぞ」

GM :空気が震えている。

桑名玄一郎 :奥義を使用します。

桑名玄一郎 :『盲蜃』。《召喚術》の追加忍法。

桑名玄一郎 :【御供】を使用し、生命力1点を消費して、【鬼力】を1点獲得します。

桑名玄一郎 :消費する生命力は器術。

桑名玄一郎 :『サラヴ』の背表紙を撫でる。血を対価に、雨風を降らせるという魔導書。

桑名玄一郎 :(安いものだ、枯れた老人の体など)

桑名玄一郎 :強く、傷口を押し当てるように握りしめ。

桑名玄一郎 :香りのない部屋を後にする。


GM :====

GM :第三サイクルを終了します。

虚無僧 :変調を解除しまっす♪

虚無僧 :故障を解除、《水術》があるので目標値7

虚無僧 :2d6>=7 (2D6>=7) > 10[4,6] > 10 > 成功

虚無僧 :成功! ありがてぇ~

田平壱富士 :マヒを解除、目標値10

田平壱富士 :2d6>=10 (2D6>=10) > 9[4,5] > 9 > 失敗

田平壱富士 :く……っ

GM :====

GM :メインフェイズを終了します。

GM :====


【クライマックスフェイズ】


【クライマックス】

GM :──廊下

GM :始めは、わずかな振動であった。

GM :『アルカディア』の制御されたエンジンは、忍びでなければ気が付かないほどの、安定した航行を実現している。

GM :それが揺れた。

GM :ただの高波だろうか。しかし、二度三度と揺れは発生している。

GM :船室の窓から入る光を、何か掠めた。

GM :それはまるで、半透明な腕が、船を丸ごと包み込むように。

十九川ヤコ :「……見た?今の」

芹野 成海 :「……できれば見たくなかったわね」心底嫌そうな表情

鳴無色葉 :「しかしまあ、見なかったことにもできまい」

水瀬 一理 :「揺れも含めて、明らかな異変だ。追わないと……」

鳴無色葉 :「とりあえず……外に出るか。中にいたんじゃなんもわからんからな」

鳴無色葉 :窓から外に出ようとする。

鳴無色葉 :「開かないな……」

十九川ヤコ :「外から押さえつけられてるみたい……?」

芹野 成海 :「となると、船内から上がるしかないけど」

芹野 成海 :不安要素──船内に蠢動する様々な勢力が頭に過る。

水瀬 一理 :「危険は承知の上で、上るしかありませんね……」

水瀬 一理 :「どちらにせよ、ここで待機というわけにも」

鳴無色葉 :「うむうむ。おケツに文字を入れねばな」

十九川ヤコ :「お下品!」

芹野 成海 :「あのろくでなしどもがなんとかしてくれたら一番いいんだけどね」

芹野 成海 :「……むしろ、下手人側でしょうね」

水瀬 一理 :「彼らの狙いは……おおよそ、割れた。始めようとしているんだろうなあ……」

十九川ヤコ :「しかしま~、黙って見ているわけにもいくまいて」

十九川ヤコ :頭に叩き込んだ船内の地図を浮かべながら、デッキヘと続く道を先導していく。

鳴無色葉 :「うむ、むしろ止められるのは我らだけだからな」

GM :デッキに昇る非常階段。

GM :付箋が貼られている。

GM :『遅滞なく』

GM :小さなポーチが下げられている。何者かが残したもののようだ。


GM :PCは好きな忍具を2個獲得できます。

鳴無色葉 :え!?!?!?マジ!?!?!?!!?

鳴無色葉 :あっ全体で二個?

GM :全体でです

十九川ヤコ :ありがたすぎ!!!!!

鳴無色葉 :我はもう大丈夫……!みんな使って……

芹野 成海 :ツヅ……ありがとう……

水瀬 一理 :んーーー兵糧丸があった方が嬉しいとは思うが

十九川ヤコ :イッチかいろはっぴのひょろがんでいいのではという気もするぜ

鳴無色葉 :我はこれからスペシャルだしまくってふえるからw

十九川ヤコ :生命点がナ

水瀬 一理 :こわいよね

芹野 成海 :やっぱり兵糧でいい気がします

水瀬 一理 :ということで私は兵糧丸をいただけるととても助かります!

鳴無色葉 :あとすみません このタイミングでヤコぴと芹野さんの【居所】もらってもいいですか……?

十九川ヤコ :あっGMがオッケーならぜんぜん渡しちゃうが

GM :まああまりよくないけどGMは許可しましょう

鳴無色葉 :えーんえんえんえんえんありがとうございます!!!!!!!!!!!!!!!!

十九川ヤコ :じゃあLINEおくります

鳴無色葉 :ありがと♡いっぱいスタンプおくるな♡

芹野 成海 :何が起こるのか分からないが……ありがとうございます 渡します!

鳴無色葉 :ありがとうございます!

水瀬 一理 :忍具二個だけどあとはどうします?

鳴無色葉 :忍具はミッチが兵糧丸一個もらってあといっこどうする?

鳴無色葉 :我はだいじょうぶ!

十九川ヤコ :じゃあイッチ兵糧丸2でもよいのではという気もするが どうしようね

十九川ヤコ :神通とか遁甲もうれしいっちゃうれしいけどな~

鳴無色葉 :我は正直ヤコか成海にもっていてほしいが……!

水瀬 一理 :そうね、芹野さん回復手段今ないし

十九川ヤコ :なら芹野さんかな?

芹野 成海 :い……いいんですか!?

十九川ヤコ :あたしは瞳が実質ひょろがんだし

芹野 成海 :こんなに元気いっぱいなのに……ちょっと汚れてるが……

十九川ヤコ :なにかあったら泣きながら応援します

鳴無色葉 :清めなきゃ……

芹野 成海 :よ、よろしければ……いただきます!

水瀬 一理 :じゃあこちらもいただきます!

十九川ヤコ :がんばえ~!

芹野 成海 :ありがとう……

system :[ 芹野 成海 ] 忍具 : 0 → 1

system :[ 水瀬一理 ] 忍具 : 2 → 3

水瀬 一理 :ありがとうございます……

GM :では


GM :階段を上がる。

GM :重い扉を押し開ける。

GM :甲板には傾いた日が差している。

GM :装飾として付けられた舵輪が、軋むように回る。

GM :船が旋回し、揺れている。偽物の舵に操られるように。

平良木優秀 :「やあ──こんにちは」

平良木優秀 :「それとも、こんばんはかな」

平良木優秀 :影を長く伸ばし、開いた扉へと声をかける。

鳴無色葉 :「ふん、我はだいたいこの時間がおはようございますだ」

鳴無色葉 :「この状況と様子から見ると……お前が平良木優秀か」

平良木優秀 :「確認が必要かい? ハハ」

平良木優秀 :「それじゃあ、もう一人にも自己紹介してもらった方がいいかな?」

桑名玄一郎 :「……鳴無先生」

桑名玄一郎 :一歩踏み出す。傾いた日が、目元に影を作る。

桑名玄一郎 :光に呑まれる姿は、常よりも一層老いて見えた。

鳴無色葉 :「…………玄一郎」

桑名玄一郎 :「お三方とは、初対面ですな」

桑名玄一郎 :「桑名玄一郎と申します。かつて、鳴無先生にかかった患者の、父親でした」

桑名玄一郎 :「ここに集まっているということは、私の目的は……ご存じでしょう」

桑名玄一郎 :「どうか、鳴無先生を残して、お引き取りいただけませんか」

芹野 成海 :「ええ。聞いてるわ」

芹野 成海 :「芹野成海。文化庁は"文化特設調査室"室長代理にして」

芹野 成海 :「鳴無色葉の恋人をやってます」

芹野 成海 :「なので。桑名さん」

芹野 成海 :「あなたの言葉には従えない」

平良木優秀 :「ひぇえ、若い子は進んでるな……」

桑名玄一郎 :目を伏せる。

桑名玄一郎 :「そうですか」

桑名玄一郎 :「わかりました……そちらは」

水瀬 一理 :「国立日読資料室一等司書、水瀬一理と申します」

水瀬 一理 :表情を軽く笑顔に、警戒は解かぬまま。

水瀬 一理 :「私もまあ、下がるわけにはいかないのですが……ひとつ」

水瀬 一理 :「美之須さんは今、どちらに」

桑名玄一郎 :「…………」

桑名玄一郎 :「ここにいます」

桑名玄一郎 :わずかに天を仰ぐ。

桑名玄一郎 :「あれは、弱い妖魔なのです」

桑名玄一郎 :「羽禿……とも呼ばれるらしい。しかし、特別己が薄いのでしょうな」

桑名玄一郎 :「一つよりも多くのものには、掴まれないのです」

水瀬 一理 :「……そう、ですか。それであれば」同じく、軽く上を仰いで。

水瀬 一理 :「この間はごめんな、来てくれたのに」

水瀬 一理 :「お前が言った通りには、できないよ。それもごめん」

水瀬 一理 :「それだけを、伝えたくて」

水瀬 一理 :「美之須さんには、少しばかりお世話になりましたからね」視線も戻す。

桑名玄一郎 :「伝わるかは、お約束できませんな」

桑名玄一郎 :「あれは、これから役目を全うするのです」

桑名玄一郎 :「よいでしょう。あなたの気も晴れますよう」

桑名玄一郎 :「……そちらの方は」

十九川ヤコ :天へと向けていた視線をゆっくりと下ろす。

十九川ヤコ :「桑名玄一郎さん」

十九川ヤコ :「あたしは、“羽禿”という妖魔について、詳しく知っているわけではないけれど」

十九川ヤコ :「縁魔筋の忍び。その在り方について、思うところはあるのです」

桑名玄一郎 :視線で先を促す。

十九川ヤコ :「妖魔と人間が契約するにあたり、何よりも大切なのは、その魂の色」

十九川ヤコ :「とても深い所で、あなたたちは繋がっていて……」

十九川ヤコ :「あなたが“美之須”に救われたように、“美之須”もきっと、あなたに救われた」

十九川ヤコ :それは、家族とか、友達とか、仲間とか。そういう繋がりよりも、あるいはずっと強い絆で結ばれていて────。

十九川ヤコ :しかし、だからといって。こちらの想いが、彼らに劣るものだとは決して思わない。

十九川ヤコ :「あたしは、鳴無色葉に何度も命を救われた」

十九川ヤコ :「その恩もある。けど、あなたを止めようとする、一番の理由はね」

十九川ヤコ :「あたしが。あの子のダチだからです」

十九川ヤコ :「申し遅れました。私は鞍馬神流、十九川家八代目当主」

十九川ヤコ :「降魔忍者の十九川八子。以後、お見知りおきを!」

桑名玄一郎 :「貴方の理由も、理解しました」

桑名玄一郎 :「……素晴らしいですな。とても眩しい」

桑名玄一郎 :「私はこれから、間違いを犯します。それを正当化するまいとは、心に決めています」

桑名玄一郎 :「しかし、娘を生き返らせる、その選択肢を捨てることは」

桑名玄一郎 :「娘を二度、殺すのに等しい」

桑名玄一郎 :「鳴無先生、これは心からの願いです」

桑名玄一郎 :「老い先短い私と、水姫の長く……長くあるはずだった未来のため」

桑名玄一郎 :「あなたの命をいただけませんか」

鳴無色葉 :「…………ふふ、言っただろう」目元を拭いながら薄く笑う。

鳴無色葉 :「我の死に悲しんでくれる者たちが……これだけいるんだ」

鳴無色葉 :「それをないがしろにすることは……できない。……水姫を救えなくて、お前をここまでの悲しみに突き落とした私だから、だ」

鳴無色葉 :「……お前が、我を呼んだのは……我を殺したかったのもそうだろうが」

鳴無色葉 :「一緒に、水姫が喋って、笑って、過ごしている姿を……見る者が、欲しかったからじゃないのか?」

鳴無色葉 :「我が一緒に同じ夢を見ても、まだ満たされぬのなら……」

鳴無色葉 :「今からしようとしていることをしても、たぶん、満たされないよ」

鳴無色葉 :「でも……」

鳴無色葉 :「我には否定はできない。だって……幻だって分かっても、水姫と話せたら……嬉しかったんだ」

鳴無色葉 :「一人でも多くの人に、同じ幻覚を見てほしい……程度は違えど、その想い自体は痛いほど理解できる」

鳴無色葉 :「何かを創る者は、皆そういう想いを抱いているからな」

鳴無色葉 :「だから、間違っているお前を止めるとかではない」

鳴無色葉 :「……我に何かあったら、悲しんでくれる者たちがこれだけいる」

鳴無色葉 :「そして、"美之須"が……ずっと、"美之須"と見られなくなることを、悲しんでいたら……嫌だから」

鳴無色葉 :「だから、お前の願いは、聞けないよ」

桑名玄一郎 :「私と美之須にも、目を向けられるのですか」

桑名玄一郎 :「鳴無先生、やはりあなたは、よい医者だ」

桑名玄一郎 :薄く笑う。

鳴無色葉 :「…………皮肉じゃないんだろうなあ」

鳴無色葉 :「皮肉だったら、楽だったのになあ。ククク!」

桑名玄一郎 :「……ご苦労をおかけします」

平良木優秀 :「申し訳ないが……桑名殿」

平良木優秀 :「あまりお話の時間はない。心変わりはできませんよ」

桑名玄一郎 :「ああ……問題ない」

桑名玄一郎 :「交流だよ、偶然乗り合わせた……乗客との」

桑名玄一郎 :古びた本を開く。

桑名玄一郎 :「起きろ……美之須」

GM :天が暗くなる。風がごうごうと鳴き始める。

桑名玄一郎 :「世界を騙すのだ」

GM :頬に冷たい感覚が触れる。雨が降っている。

桑名玄一郎 :「水姫を、眠らせては、ならない」


桑名玄一郎 :1D6 (1D6) > 3

GM :桑名玄一郎は『サラヴ』の効果で生命力を3点消費します。

GM :体術、忍術、戦術を喪失。

GM :戦場は「悪天候」となります。


桑名玄一郎 :「ゴホッ……カ……」

桑名玄一郎 :眼科や口腔から、血が噴き出す。

桑名玄一郎 :血を代価とする『サラヴ』に、その命を捧げている。

桑名玄一郎 :「ハァ…ハァ……美之須」

桑名玄一郎 :「来なさい。彼らを……排除しろ」

GM :ぼた、と水の礫が甲板に当たる。

GM :ぼたぼたぼたたたたっ

GM :雨粒は一か所に降り注ぎ、異常な粘性を持っているかのように堆く溜まっていく。

GM :そして、一陣の風が吹く。

美之須 :「………」

GM :余分な水を切り飛ばしたように、そこには半透明の人型が立っている。

美之須 :「……愛してる」

GM :ごう、と音がして、雨と風が、赤日と混ざり合う。

GM :舞い散る水滴の一つ一つに、赤と青のグラデーションが見て取れる。

GM :高速機動が、開始されていた。

GM :====



【クライマックス戦闘・壱】

GM :クライマックス戦闘を開始します。

GM :エネミーは美之須、桑名玄一郎、平良木優秀の三体です。

GM :キャラシートを公開します。


美之須 :キャラシート

桑名玄一郎 :キャラシート


GM :なお、平良木優秀はどこかで発生した戦闘により、生命力が若干減少しています。

GM :戦闘終了条件は「すべてのエネミーの撃破」になります。

GM :また、この戦場とは別の場所でも何かが起こっているのかもしれません お気をつけて

GM :ご不明な点はございますでしょうか

十九川ヤコ :何かってのが不明なんですけどお……

芹野 成海 :一体何が……起こってるんですか?

鳴無色葉 :ナイショかもなんですけど、クライマックス戦闘弐があるかどうかとかは……わかったり……しますか?

GM :何かあるかもしれませんね

鳴無色葉 :うひ~っ ありがとうございます!

十九川ヤコ :え~と 一理さんと芹野さんの奥義情報をたしかすぐとしさんが持っていたはずなんですけど

十九川ヤコ :それって玄一郎さんも持ってます?

鳴無色葉 :水瀬さんはもってなくなあい?

十九川ヤコ :あ!そうか 見られたのは田平さんだ

GM :多分そうね

十九川ヤコ :まあでもそれも込みで 交換したなら持っていられててもおかしくないのかな、みたいな

十九川ヤコ :だったらこわいな、みたいな……

GM :平良木くんは優秀なので芹野さんの奥義情報は共有しているでしょう

鳴無色葉 :セクハラですよ!!

GM :ただ美之須には共有されていません

十九川ヤコ :なる……

GM :しかし美之須は自身が目撃した奥義情報を勿論獲得しています。

十九川ヤコ :あっ……?

水瀬 一理 :あーっ

鳴無色葉 :二つ結びの少女戦……

GM :そういうことですね。

水瀬 一理 :了解です……!

鳴無色葉 :質問!美之須ちゃんの【艶姿】の判定はこれからかしら?

GM :そうですね。

十九川ヤコ :オワッ

GM :戦闘前にやってもらいましょうか。

鳴無色葉 :うひ~っ

芹野 成海 :微妙に遠いんだよな~~

GM :※【艶姿】:出会ったキャラクターに《意気》で判定を行わせ、失敗すると、自分に「愛情」の感情を獲得させる。妖魔「羽禿」の装備忍法。

GM :では判定をお願いします

鳴無色葉 :うおおおおおおおおおおおおおやったるワイ!

鳴無色葉 :2D6>=9 (判定:九ノ一の術) (2D6>=9) > 9[4,5] > 9 > 成功

鳴無色葉 :なんか成功しちゃったな

十九川ヤコ :2D6>=8 (判定:結界術) (2D6>=8) > 8[2,6] > 8 > 成功

十九川ヤコ :成功!

芹野 成海 :2D6>=8 (判定:罠術) (2D6>=8) > 4[1,3] > 4 > 失敗

芹野 成海 :おい!!

水瀬 一理 :2D6>=7 (判定:調査術) (2D6>=7) > 5[2,3] > 5 > 失敗

GM :では、芹野さんと水瀬さんは美之須に対する「愛情」を獲得してくださいね。

水瀬 一理 :はい……

芹野 成海 :取りたくない~っ

GM :取れ!

芹野 成海 :取る……

GM :他に質問はありますでしょうか

鳴無色葉 :水瀬さんの背景【目撃者】って今枠がうまったけどこのあとさらに強制で感情とらされた場合

鳴無色葉 :どうなるんですか?取得無効?それとも好きに消すの選べる?

GM :ランダムに消してもらう感じです

水瀬 一理 :ひえー了解です

鳴無色葉 :うひ~了解です!

十九川ヤコ :エ~ン

水瀬 一理 :自分は質問は今は大丈夫です……!

芹野 成海 :私も……大丈夫かな……?

十九川ヤコ :いけます

鳴無色葉 :だいじょうぶい!

GM :了解です……

GM :ではやっていきましょう

GM :====


【第一ラウンド】

GM :プロットをお願いします

芹野 成海 :奥義を使用します

十九川ヤコ :いけ~~~!室長代理!

芹野 成海 :《よもついくさのもがりのところ》
指定特技:死霊術
効果  :惟神・黄泉神

鳴無色葉 :もがってるとこみせてやれ!

平良木優秀 :奥義破りを宣言!

平良木優秀 :目標値は8.

桑名玄一郎 :芹野さんの奥義情報は共有されている……奥義破り。目標値は6。

芹野 成海 :共有すな! プライベートだぞ!

平良木優秀 :僕の奥義情報共有してる君たちが言う?

平良木優秀 :2d6>=8 (2D6>=8) > 8[2,6] > 8 > 成功

桑名玄一郎 :2d6>=6 (2D6>=6) > 9[4,5] > 9 > 成功

桑名玄一郎 :成功ですな。

芹野 成海 :お前ら出目高くない?

鳴無色葉 :成海のプライベートが盗撮されまくってる~~!

平良木優秀 :年の功かな~

十九川ヤコ :エッチだ……

芹野 成海 :訴えます

平良木優秀 :プロットOK

鳴無色葉 :プロットOKじゃ……

桑名玄一郎 :プロットOKです

水瀬 一理 :OK

美之須 :OK

十九川ヤコ :OK

美之須 :

美之須 :【潮目】つかいます

美之須 :対象は十九川ヤコ

十九川ヤコ :ヤン

美之須 :2d6>=5 (2D6>=5) > 7[1,6] > 7 > 成功

十九川ヤコ :ちょっと考えるね~プロ

美之須 :成功です。プロット公開後1近くなります

十九川ヤコ :まいいか。OKです

芹野 成海 :OK……かな

GM :OK

GM :3

GM :2

GM :1

GM :0

system :[ 十九川ヤコ ] がダイスシンボルを公開。出目は 1 です。

system :[ 鳴無色葉 ] がダイスシンボルを公開。出目は 2 です。

system :[ GM ] がダイスシンボルを公開。出目は 4 です。

system :[ 水瀬 一理 ] がダイスシンボルを公開。出目は 4 です。

system :[ 芹野 成海 ] がダイスシンボルを公開。出目は 5 です。

system :[ GM ] がダイスシンボルを公開。出目は 5 です。

system :[ GM ] がダイスシンボルを公開。出目は 5 です。

十九川ヤコ :1→2になります

GM :ありがとうございます。

第一ラウンド

○戦場:悪天候

<プロット6>

()

<プロット5>

(芹野、平良木、玄一郎)

<プロット4>

(水瀬、美之須)

<プロット3>

(色葉、ヤコ)

<プロット2>

()

<プロット1>

()

GM :プロット5、1D100どうぞ

桑名玄一郎 :1D100 (1D100) > 95

平良木優秀 :1D100 (1D100) > 93

芹野 成海 :1D100 (1D100) > 5

桑名玄一郎 :では私から……奥義を使用します。

十九川ヤコ :奥義!?

鳴無色葉 :追加忍法!?

桑名玄一郎 :『盲蜃』。追加忍法です。

鳴無色葉 :でもマジでそうなんだよな

桑名玄一郎 :もう一つの忍法……【約定】を使用。

桑名玄一郎 :【鬼力】を1点消費し、事前に選んだ妖魔忍法一種を従者に特例修得させます。

桑名玄一郎 :2d6>=6 (2D6>=6) > 3[1,2] > 3 > 失敗

十九川ヤコ :やめろ~~~!

桑名玄一郎 :ぐわ~

十九川ヤコ :やったか!?

鳴無色葉 :ぱ、ぱぱ

桑名玄一郎 :神通丸を使用して振り直し!

芹野 成海 :お……おじさん

水瀬 一理 :ぎえー

桑名玄一郎 :2d6>=6 (2D6>=6) > 5[2,3] > 5 > 失敗

桑名玄一郎 :ぐわ~

水瀬 一理 :あっ

鳴無色葉 :パパ!?

十九川ヤコ :あっ成功値6なのか……

芹野 成海 :わ……私が出目高いとか言ったから……

桑名玄一郎 :ハァハァハァ、私には……忍具が二つあるのだよ……!

鳴無色葉 :忍具をふたつも!?

桑名玄一郎 :うおおっ神通丸を使用して振り直し!

十九川ヤコ :たべちゃいます!?

鳴無色葉 :パパ……!!!!

桑名玄一郎 :2d6>=6 (2D6>=6) > 11[5,6] > 11 > 成功

十九川ヤコ :ウワ~~~!!

桑名玄一郎 :カーッ

鳴無色葉 :よ……よかったね…………

水瀬 一理 :ぐー

桑名玄一郎 :犠牲は大きかった

芹野 成海 :でも忍具なくなったからまあ……

桑名玄一郎 :【三尸】を美之須に特例修得させます。

system :[ 桑名玄一郎 ] 忍具 : 2 → 0

鳴無色葉 :なんだってえ~~~!?

十九川ヤコ :変調カウンター忍法がよ~~!

鳴無色葉 :陰湿パーティーの我らがピンチじゃん!

十九川ヤコ :なんて陰湿な忍法なのだ……

芹野 成海 :許せんよ 手で殴るか

桑名玄一郎 :手番が余っているので、【接近戦攻撃】。

桑名玄一郎 :奇数なら芹野さん、偶数なら水瀬さんで

桑名玄一郎 :1D6 (1D6) > 4

水瀬 一理 :ぎえ

桑名玄一郎 :では水瀬さん

桑名玄一郎 :2D6>=6 (2D6>=6) > 7[1,6] > 7 > 成功

桑名玄一郎 :成功、《経済力》です

水瀬 一理 :目標値6

十九川ヤコ :修正どうします!

水瀬 一理 :ここでもらっときます!

十九川ヤコ :はい!感情修正+1!

水瀬 一理 :ありがと!

水瀬 一理 :2D6+1>=6 (判定:流言の術) (2D6+1>=6) > 3[1,2]+1 > 4 > 失敗

鳴無色葉 :ギャーッ

水瀬 一理 :うわっ

十九川ヤコ :イッチ~!

GM :Oh

水瀬 一理 :出目~~

水瀬 一理 :接近戦1もらいます……

水瀬 一理 :1d6 (1D6) > 1

水瀬 一理 :器術は潰れてるので、謀術に受けます

system :[ 水瀬一理 ] 謀術 : 1 → 0

GM :了解です。

平良木優秀 :では続いて僕の手番。

平良木優秀 :【知見】を使用。

平良木優秀 :秘密か居所を知っている相手を一人目標に選び、この戦闘中目標に対する攻撃すべてのスペシャル値を1減少させる。

平良木優秀 :対象は芹野さんにしよう。

平良木優秀 :2d6>=6 (2D6>=6) > 8[2,6] > 8 > 成功

平良木優秀 :よし

平良木優秀 :では、【水晶眼】を使用して忍術を消費。スペシャル値を-2。

system :[ 平良木優秀 ] 忍術 : 1 → 0

十九川ヤコ :オイオイオイ

平良木優秀 :スペシャル値9で【桜火】を使用……悪天候で間合いが伸びてるね。

芹野 成海 :無理しない方がいいよ

平良木優秀 :もう一人の魔剣持ちを狙っておくか。

十九川ヤコ :誰だ……?

平良木優秀 :いけないいけない、せっかく【知見】したんだった

平良木優秀 :芹野さんに【桜火】で攻撃。

平良木優秀 :2d6>=6 (2D6>=6) > 9[4,5] > 9 > 成功

平良木優秀 :うん、スペシャル

十九川ヤコ :オイオイオイ……

鳴無色葉 :グエーッ

芹野 成海 :すな!!

平良木優秀 :忍術を回復。

system :[ 平良木優秀 ] 忍術 : 0 → 1

十九川ヤコ :つ、使います

十九川ヤコ :【矢止めの術】。これってあの

十九川ヤコ :スペのダメダイスとどっちが先に判定処理されるのかな

GM :あ~

十九川ヤコ :ようするにスペの火力見て矢止め使うかを選べるのか?ってところなんですけど

GM :まあ、見てからできるようにしましょうか!

十九川ヤコ :すいません……!

鳴無色葉 :GOD!

水瀬 一理 :すみません、こちらも質問。遁甲符はスぺのダメ見てからはどうですか?

GM :う~ん

GM :まあ、見てからできるようにしましょうか!

水瀬 一理 :ありがとうございます!

GM :回避判定より前のタイミングなのは確かだし、タイミング逃がしてるほどでもないだろう

平良木優秀 :ダメージはっと

平良木優秀 :1D6 (1D6) > 3

鳴無色葉 :奥義使います。

十九川ヤコ :3かあ~!

十九川ヤコ :なにっ!

芹野 成海 :えっ!?

GM :まだ回避振ってないけど

鳴無色葉 :あ!

鳴無色葉 :マジじゃん

鳴無色葉 :記憶から消してください

十九川ヤコ :なにもみなかった

芹野 成海 :消えました 記憶が

GM :オボオボオボ……

鳴無色葉 :まあ突然回避放棄したくなったりしてもいいけど……(?)

GM :矢止めあります?

十九川ヤコ :ん~……しかし宣言しちゃったしな しようかな……

鳴無色葉 :我の奥義まだわかんないしな

十九川ヤコ :そうなの。

十九川ヤコ :というわけでやってみます。

十九川ヤコ :え~と目標値がマイナス補正で8…!

十九川ヤコ :一理さん修正をお願いできますでしょうか…!

GM :3離れてるからねえ

水瀬 一理 :修正+1あげる!

十九川ヤコ :ありがたい……補正差し引き-2で振ります。

十九川ヤコ :2D6-2>=5 (判定:手練) (2D6-2>=5) > 10[5,5]-2 > 8 > 成功

十九川ヤコ :オホホ……

芹野 成海 :!!!!

鳴無色葉 :イケメン!八代目!!

水瀬 一理 :えらい!

平良木優秀 :何っ

芹野 成海 :あ……ありがたい……

十九川ヤコ :備えの効果で修得した忍法なのであと1回しか使えないぜ

平良木優秀 :これが魔剣の力ということか……!

十九川ヤコ :ふふん……

平良木優秀 :では命中は失敗! スペシャルの出目自体は発生しているので回復は発生するという処理でいきます

十九川ヤコ :ちくそ~!

平良木優秀 :行動は以上

GM :芹野さんどうぞ~

芹野 成海 :ヤコ……ありがとう

十九川ヤコ :いいんだぜ

芹野 成海 :これなあ……両方接近も戦駒も近いんだよな……

芹野 成海 :平良木さんに戦駒……かな

芹野 成海 :2D6>=5 (判定:経済力) (2D6>=5) > 7[2,5] > 7 > 成功

芹野 成海 :とりあえず成功

平良木優秀 :やれやれ……

平良木優秀 :6で回避できるよ

平良木優秀 :2d6>=6 (2D6>=6) > 9[3,6] > 9 > 成功

平良木優秀 :成功

十九川ヤコ :お前お前!

芹野 成海 :お前~ッ

GM :以上かな?

芹野 成海 :あっ以上です

GM :ではプロット4、1D100どうぞ

美之須 :1D100 (1D100) > 92

水瀬 一理 :1d100 (1D100) > 64

GM :では美之須。

美之須 :【三尸】を使う変調が無いなー

美之須 :鳴無色葉に【霊障】で攻撃。

鳴無色葉 :ギエーッ

美之須 :2d6>=5 (2D6>=5) > 9[4,5] > 9 > 成功

十九川ヤコ :色葉〜!!

美之須 :成功。《結界術》で回避してね

鳴無色葉 :目標8だなあ……

鳴無色葉 :成海~感情くれぬか~?

芹野 成海 :感情+1!

鳴無色葉 :ありがと♡

鳴無色葉 :2D6+1>=8 (判定:異形化) (2D6+1>=8) > 6[1,5]+1 > 7 > 失敗

鳴無色葉 :ギャーッ

GM :惜しい

美之須 :では、妖術戦ダメージ1点を与える

鳴無色葉 :ううう……なんらかのアレを正すために……奥義を使います

GM :何ッ!?

鳴無色葉 :実際この状況で妖術戦ダメージをくらいたくないのもある!

十九川ヤコ :あっえっとごめん……

十九川ヤコ :妖術戦ダメージなんだけど

鳴無色葉 :もうおうちかえろっかな

十九川ヤコ :まず1d6振ってからじゃないかな?

芹野 成海 :落ち着いて

鳴無色葉 :はい…………

十九川ヤコ :で、接近戦ダメだったら防げるとおもう!

GM :ヤコピの言ってくださったとおりですね

鳴無色葉 :接近戦でろ!!!!!!!!!!!

鳴無色葉 :あっこれふるの私?

GM :まあそうかも

鳴無色葉 :ふります……

鳴無色葉 :1d6 (1D6) > 1

十九川ヤコ :ギャアア~~ッ!

鳴無色葉 :でないやんけ!!

鳴無色葉 :もうかえる!!

GM :じゃあ……器術は消えてるので……

GM :相当する変調である故障をどうぞ

十九川ヤコ :ウソだろ!!

鳴無色葉 :最悪すぎて笑っちゃった

GM :あっ奥義はしまってください 何も見なかった

鳴無色葉 :まだわかんないからね~

鳴無色葉 :何の奥義かね~

芹野 成海 :よりによって!?

GM :なんか色葉さんの奥義カピカピしてる

美之須 :【霊障】の追加効果で戦場を「水中」に変更。

GM :では、水瀬さんどうぞ。

水瀬 一理 :あっさっきの出目で逆凪になっているはず……!

GM :では行動終了で。

水瀬 一理 :失礼しました……。

GM :プロット2、1D100どうぞ。

鳴無色葉 :1d100 (1D100) > 63

十九川ヤコ :1d100 (1D100) > 12

GM :では鳴無さんからどうぞ~

十九川ヤコ :イタチファースト

鳴無色葉 :はい……深呼吸します

鳴無色葉 :まずは【改霊】で【凶手】を呼ぶ……!

鳴無色葉 :妖術を潰すぞ……!

GM :イタチが消えちゃう~

鳴無色葉 :2D6>=5 (判定:医術) (2D6>=5) > 10[4,6] > 10 > 成功

鳴無色葉 :無事呼べた……!【凶手】の特技は刀術。

鳴無色葉 :【凶手】して【内縛陣】!まず【凶手】をふる。

GM :GoGo

鳴無色葉 :2D6>=5 (判定:刀術) (2D6>=5) > 10[5,5] > 10 > 成功

鳴無色葉 :よし、スペ値7!

十九川ヤコ :いいぞ!

鳴無色葉 :【内縛陣】を…………すぐとしかな。すぐとしに!

鳴無色葉 :2D6>=5 (判定:医術) (2D6>=5) > 9[4,5] > 9 > 成功

鳴無色葉 :うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお

鳴無色葉 :スペシャル!!!!!!!!!!!

十九川ヤコ :うひょ~~~!!!!!

GM :あっスぺってる!

鳴無色葉 :故障なおす!!!!!!!!!!!!!!

GM :まさか……【髑髏本尊】が活きているのか……!?

鳴無色葉 :ハアハア……スペシャル型はここからよ!!

平良木優秀 :回避!

鳴無色葉 :医術だ!

平良木優秀 :あっ水中なのか……目標値7がマイナス2

平良木優秀 :2d6-2>=7 (2D6-2>=7) > 7[2,5]-2 > 5 > 失敗

鳴無色葉 :やっぴ~~~!!!

平良木優秀 :ぐぅ~

GM :スペシャルの効果で与える変調を宣言してください。

鳴無色葉 :では重傷で!

鳴無色葉 :【揺らし】も入ります

鳴無色葉 :重傷と射撃1をどうぞ!

平良木優秀 :ぐえ~

平良木優秀 :重傷をもらい……射撃1は忍術に受けるよ。

system :[ 平良木優秀 ] 忍術 : 1 → 0

鳴無色葉 :ハアハア……以上!

GM :【神咒】の効果で忍具の獲得もどうぞ~

鳴無色葉 :あっそうじゃん!

鳴無色葉 :遁甲符を得ます!

GM :では十九川さんどうぞ。

十九川ヤコ :ほいっ

十九川ヤコ :パパかすぐちゃんか……

十九川ヤコ :すぐちゃんに一点入ってるから重症でワンチャン置物いけるか……?

鳴無色葉 :かなりいいですわねそれ

十九川ヤコ :そうしよう。

十九川ヤコ :【内縛陣】【陽炎】。背景【攻撃訓練】で統合判定になります。

GM :ヒェ~

十九川ヤコ :対象は優秀さん!

十九川ヤコ :2D6>=5 (判定:九ノ一の術) (2D6>=5) > 6[3,3] > 6 > 成功

十九川ヤコ :水中と陽炎で回避-4だピョン

桑名玄一郎 :その成功にチェーンして【慢心】

十九川ヤコ :やめろって!

桑名玄一郎 :2d6>=6 (2D6>=6) > 6[2,4] > 6 > 成功

十九川ヤコ :んやあ~~~

桑名玄一郎 :成功です。野望をどうぞ

十九川ヤコ :もらいます……

平良木優秀 :回避……!

平良木優秀 :いやキツイな~、目標値11か……

平良木優秀 :ここは切り処か、奥義を使用

平良木優秀 :『孵』、《拷問術》の完全成功!

鳴無色葉 :やぶるぞ!

十九川ヤコ :やめやがれ~~~っ!奥義破り!

水瀬 一理 :凪です。応援

平良木優秀 :これで出目10になれば、スペシャルで回避できる……!

芹野 成海 :遠いけど一応破る!

GM :では、奥義破りどうぞ!

鳴無色葉 :2D6>=8 (判定:刀術) (2D6>=8) > 2[1,1] > 2 > ファンブル

十九川ヤコ :2D6-1>=7 (判定:刀術) (2D6-1>=7) > 8[3,5]-1 > 7 > 成功

鳴無色葉 :ああああああああああああ

芹野 成海 :追尾で+1

十九川ヤコ :オラッ!

芹野 成海 :2D6+1>=10 (判定:傀儡の術) (2D6+1>=10) > 7[1,6]+1 > 8 > 失敗

鳴無色葉 :ヤコ~♡

十九川ヤコ :あびね~!

水瀬 一理 :ヤコちゃ!

芹野 成海 :ヤコ……!

平良木優秀 :くそ~

平良木優秀 :回避失敗……!

平良木優秀 :【内縛陣】の変調はこちらで振りますか

平良木優秀 :WT 変調表(5) > 忘却:修得している【感情】の中からランダムに一つを選び、その【感情】を持っていないものとして扱う。この効果は、修得している【感情】の数だけ累積する。各サイクルの終了時に、《記憶術》で行為判定を行い、成功するとこの変調はすべて無効化される。

十九川ヤコ :はい!

平良木優秀 :WT 変調表(6) > 呪い:修得している忍法の中からランダムに一つを選び、その忍法を修得していないものとして扱う。この効果は、修得している忍法の数だけ累積する。各サイクルの終了時に、《呪術》で行為判定を行い、成功するとこの変調はすべて無効化される。

十九川ヤコ :あっまって!

十九川ヤコ :ごめんね後出しで……!

鳴無色葉 :【梟雄】という……?

十九川ヤコ :戦国変調表でお願いできますか……?

平良木優秀 :了解です~

平良木優秀 :GWT 戦国変調表(1) > 催眠:この変調を受けた者は、戦闘に参加したとき、戦闘開始時、もしくはこの変調を受けたときに【生命力】を1点減少しないと、その戦闘から自動的に脱落する。この効果は累積しない。サイクルの終了時に、《意気》の判定を行い、成功するとこの効果は無効化される。

平良木優秀 :GWT 戦国変調表(2) > 火達磨:この変調を受けた者は、ファンブル値が1上昇し、ファンブル時に1点の接近戦ダメージを受ける。この効果は累積する。シーンの終了時に、この効果は無効化される。

十九川ヤコ :催眠でお願いします。

平良木優秀 :ムッ……これは1点受けないと戦闘から脱落してしまう……!

十九川ヤコ :【後の先】で追加の射撃戦ダメージ1点……

十九川ヤコ :これでいけるか~!?

平良木優秀 :つまり……2点か……!

美之須 :奥義を使用。

十九川ヤコ :アッ!?

鳴無色葉 :なに!?

芹野 成海 :おい!!

鳴無色葉 :追加忍法!?

芹野 成海 :追加忍法でかばうかな?

美之須 :『思考交錯』。《幻術》の絶対防御です。

十九川ヤコ :なんだって~!?

鳴無色葉 :絶対防御……!?初めて見たな……

十九川ヤコ :しかし……タイミングが違うから……どっちか1点の肩代わりになるのか?

GM :確かにこのセッションでは初めてかもね

芹野 成海 :恥ずかしくないのか絶対防御なんかして

平良木優秀 :そうですね……1点は受けます

平良木優秀 :体術だけ残そう。

system :[ 平良木優秀 ] 謀術 : 1 → 0

十九川ヤコ :オス……!

十九川ヤコ :手番以上です。

GM :では、ラウンド終了。

桑名玄一郎 :逆凪していないので、ラウンド終了時に【鬼力】を1点獲得。

GM :====


美之須 :「──愛している」

美之須 :甲板のわずか上を浮遊するように、半透明の人型は歩を進める。

美之須 :「大好きよ、大切な人、綺麗な月、馨しい髪──」

美之須 :その姿は人ならぬそれであるが、しかし、見る者に強い愛情を抱かせる。

美之須 :羽禿、と呼ばれる妖魔の持つ、惑心の力である。

水瀬 一理 :逆らえようはずもなかった。ずっと待ち望んでいた言葉だと、認めてしまったから。

水瀬 一理 :後悔の色をした深い慕情が、胸中に湧き上がる。痛いくらいに。

水瀬 一理 :「……認めようか。会いたかったよ」もはやあの少女の姿ではない相手に、それだけ。

芹野 成海 :「……っ」

芹野 成海 :愛。自分の中にある常人としての感覚──温かい部分を引き出されるようなその声に、顔を顰める。

芹野 成海 :「悪いけど、間に合ってるわ」精神干渉であるという事実を強く意識して、なんとか気を持たせる。

平良木優秀 :「いやだな」

平良木優秀 :かつっ、とステップを踏むように、腕を引いている。

平良木優秀 :「もう間に合わないよ? 戦場で気を抜いて」

平良木優秀 :空気が裂けている。

平良木優秀 :弾丸を超える速度の鏢が、芹野成海の頭を貫かんと迫っている。

芹野 成海 :「……ッチ!」

芹野 成海 :感情に囚われたのは一瞬──しかしその一瞬は、手練れの忍者の前には大きすぎる隙だ。

十九川ヤコ :芹野成海の眼前まで迫った凶器は、しかし。

十九川ヤコ :ぱん、と乾いた音と共に。慣性を忘れてしまったかのように、その場でからりと音を立て、鏢がデッキに転がり落ちる。

十九川ヤコ :申から艮の方角へ。鬼門封じの護符が切り裂かれ宙に舞う。

十九川ヤコ :「“急々如律令”(とりまちょっぱや)ってなっ!」

十九川ヤコ :得物を抜刀し、不敵な笑みを浮かべてみせる。

平良木優秀 :「結界か……!?」

平良木優秀 :縄を手繰る。しかし、剣士の抜刀の速度には追いつけない。

芹野 成海 :「……ヤコ!」

芹野 成海 :致命的な隙。しかし、今はあのときの廊下とは違う。──仲間がいる。

芹野 成海 :「助かる! ありがと!」

十九川ヤコ :ぱち、とウインクで返し。一歩二歩と踏み込んだ勢いのまま妖刀を振るう。

十九川ヤコ :相対する男。剣の届く間合いには未だ遠く。

十九川ヤコ :しかし、この刀に封じられた権能を行使するには、十二分の間合いであった。

十九川ヤコ :“一魔降”は唯斬るための剣に在らず。

十九川ヤコ :『“共潜き(トモカヅキ)”に謹請し奉る』

十九川ヤコ :緋色の切っ先が男に向けられた瞬間。辺り一帯を覆い尽くすほどの禍々しい妖気が膨れ上がる。

十九川ヤコ :時間を止められたかのように、ゆっくりと。海中より来るものがある。

十九川ヤコ :ざぱりと音を立て浮上するは、息を呑むほどに美しい純白の大貝。

十九川ヤコ :殻が開き、露わになった妖艶な女の視線は、ただ一人に向いている。

十九川ヤコ :ヒトの身には収まりきらぬほどの愛を抱え、果てにその身を海に投げ女。その残された想いが妖魔として形をなしたもの。

十九川ヤコ :「─────────」

十九川ヤコ :無尽蔵の水が、無数の球となり、男に迫る。只人である存在には決して届かない言葉を紡ぎながら。

十九川ヤコ :こと水を操る術において、生半可な忍びの追随を許さない、確かな力を持った御洞家当主・御洞ヤサメすら手を焼いた妖魔。

十九川ヤコ :歪みきった、邪鬼の愛。情念の渦が、男の精神を狂わせていく。

平良木優秀 :「ごぼっ……!」

平良木優秀 :喉を掻き毟る。船の上にいながらにして、溺れているのだ。

平良木優秀 :精神を侵す攻撃であるならば、術者を討つ必要がある。

平良木優秀 :充血した眼球がぎらぎらと輝き、手元に戻った鏢を握りしめる。

鳴無色葉 :「…………!」平良木優秀がヤコへ殺気を向けていることに気づき、止めようと咄嗟に動かした足に激痛が走る。これまでの戦いでの無理がたたり、気づかないうちに体に支障がでていた。

鳴無色葉 :息を吐く。ただでさえ普段から逃れたいと思っている過去の傷から逃れる事が許されない。

鳴無色葉 :それどころか、目の前にいる大切な仲間たちは傷を受け尚、危険な強敵たちと向き合っている。自分以外は見逃してやると言われていたのに、それに首を振ったから。

鳴無色葉 :無意識に唇を噛み、その拍子にイタチ耳につけた、花火の込められた水球が揺れてちりんと鳴る。

鳴無色葉 :「……そうだな。悪い事ばかりではなかった……だから、今ここにいる」

鳴無色葉 :小さく呟いて笑うと、小刀を構えて平良木優秀に向き直る。

鳴無色葉 :「……平良木優秀!こっちだこっち」謡うように声をかける。

鳴無色葉 :「『荒血男の 狩る矢の前に 立つ鹿も 違へをすれば 違ふとぞ聞く』」

鳴無色葉 :「これは……悪夢を見た時に唱える呪。ムキムキマッチョの狩人の矢に狙われた鹿もバリア張ったらセーフでめでたいねという歌であり……」

鳴無色葉 :「悪夢を見た時に唱えたら、それを悪夢から吉夢に変える……という呪歌だ。が……」

鳴無色葉 :「しかし……実際の効力はそれだけではない」すう、と刀を持つ手を構えなおす。

鳴無色葉 :つい最近恋人の使った呪。普段他人の術式をパクるときでもこれだけ近い間隔で、しかも本人に知られる可能性がある場合に使うことはほぼない。

鳴無色葉 :それは、一つは無論危険だから。パクるにしてもある程度は勉強し理解する時間がないと、術者の身に危険が及ぶ。

鳴無色葉 :一つは、本家本元の術の使用者がいるそばで使うと失敗する可能性が高いから。自分の理解も深くないうちに、きちんと理解している人間にツッコまれたら効力はたちまちなくなる。

鳴無色葉 :けれど、今回はむしろプラスに働く確信があった。

鳴無色葉 :「この呪の本当の効力は――」

鳴無色葉 :「意味深な歌に気を取られてる間に死角から暴力をふるうというものよ!」

鳴無色葉 :彼女が自分の身を案じて唱えたものを、思い出を踏まえて発展させたハッタリ。

鳴無色葉 :プラスにこそなれ、マイナスになることはない――どころか、何乗にも増幅される。

鳴無色葉 :色葉の声に呼応するように、いつの間にか四方八方からメスを抱えたリアルイタチたちが平良木優秀に飛び掛かる!

平良木優秀 :(鼬……なるほど、数が多い)

平良木優秀 :(捌くことは不可能ではない──この水さえなければね)

平良木優秀 :ごぼ、と視界を埋め尽くす暗い水にごちる。

美之須 :「……愛しているよ」

美之須 :その視界を、人型が横切った。

平良木優秀 :(──!)

平良木優秀 :呼吸ができる。息を吸い込み、起動句を唱える。

平良木優秀 :「”踊れ”──!」

平良木優秀 :瞬間、鏢が砕ける。

平良木優秀 :破片が身体を貫くが、しかし太陽そのもののような光が、刹那の間周囲を灼く。

平良木優秀 :攻撃に使えるようなものではない──しかし、獣を追い払うには十分な光だ。

平良木優秀 :「ハハ……ゴホッ」

平良木優秀 :「トシだね……つい諦めてたよ」

平良木優秀 :「もう少し……やろうか」

平良木優秀 :兵装を失った。しかし、その構えには揺らぎはない。

美之須 :「愛してるよ……」

美之須 :その陰に漂う。貝の上に立つ。

美之須 :恐らく、貝の下の妖魔には。

美之須 :半透明の不確かな姿は、自分のもとに帰ってきた、最愛の男に見えている。

桑名玄一郎 :「就不具……不就労具……」

桑名玄一郎 :ぶつぶつと呪句を唱え、貝を縛り付ける。

桑名玄一郎 :それは鎖ではない、縁魔を手助けする力だ。

桑名玄一郎 :とはいえ、それを制御するものには、さらなる負担を強いる。

桑名玄一郎 :「美之須、雨はもう十分だ」

桑名玄一郎 :「より真なる幻を。虚なる現を、海図の上に」

美之須 :頷いたように見える。

美之須 :ふわりと降り立ち、鳴無色葉に話しかける。

美之須 :「イロハ先生」

美之須 :「私が、描くよ。世界を紡ぐよ」

美之須 :「見てくれないの?」

鳴無色葉 :「……水姫」

美之須 :深層心理を映した声。それは真実以上に、望むものとして、真に迫っている。

美之須 :そして時に幻は、精神だけでなく肉体をも貪る。

鳴無色葉 :違うのだと分かっていても、それが自分を傷つけるための手段なのだと理解していても。

鳴無色葉 :思わず目を見張り、足を止めてしまう。だが……

鳴無色葉 :「………………"美之須"」首を振ると、優しく話しかける。

鳴無色葉 :「そんなことをしなくても、ちゃんと……私は、お前が好きだよ」

鳴無色葉 :「お前が描きたいものを、見せておくれ」

鳴無色葉 :優しい声色だが、その言葉にはハッキリと、その幻には溺れないという意志が宿っていた。

美之須 :「……」

美之須 :ふらふらと歩く。

美之須 :水中を漂うように。

美之須 :気づくだろう。声で惑わすことなど、もはやこの妖魔の本質ではないのだと。

美之須 :船の上が、海の下にある。

美之須 :ただ明らかな異常は、しかし美之須の振る舞いによって、遮れない現実感をもって在る。

桑名玄一郎 :「いいぞ……いい」

桑名玄一郎 :「その調子だ……すべて、逆巻けば……」

桑名玄一郎 :血を拭い、魔導書を再び握りしめる。

GM :====


【第二ラウンド】

GM :プロットお願いします。

芹野 成海 :奥義使用します。

芹野 成海 :《よもついくさのもがりのところ》
指定特技:死霊術
効果  :惟神・黄泉神

GM :NPCは三体とも奥義破り宣言します!

十九川ヤコ :やめろ~っ

芹野 成海 :破るな!

平良木優秀 :《砲術》から12! 【追尾】で+1

平良木優秀 :2d6+1>=12 (2D6+1>=12) > 7[3,4]+1 > 8 > 失敗

桑名玄一郎 :《召喚術》から6

桑名玄一郎 :2d6>=6 (2D6>=6) > 6[1,5] > 6 > 成功

鳴無色葉 :成功すな~~~!

芹野 成海 :破るな!!

美之須 :《結界術》から6

美之須 :2d6>=6 (2D6>=6) > 11[5,6] > 11 > 成功

美之須 :ふんふん

鳴無色葉 :たかっ

十九川ヤコ :あ……?

美之須 :スペシャルですね

十九川ヤコ :スペやん

芹野 成海 :???

美之須 :なぜかHP満タンなのであまり関係ありません

鳴無色葉 :あっそっか【水師】

水瀬 一理 :ぴー

美之須 :いえ、【神籬】の効果で

鳴無色葉 :あっそっか

美之須 :すべての判定のスペシャル値が-1

美之須 :【水師】は命中判定だけ乗ります

鳴無色葉 :なるほど!ありがとうございます!

美之須 :うーんうーん

美之須 :【潮目】、目標鳴無色葉

美之須 :2d6>=5 (2D6>=5) > 6[1,5] > 6 > 成功

鳴無色葉 :我~!?

十九川ヤコ :にゃんと……

美之須 :成功、公開後プロットを1寄せてね

鳴無色葉 :了解……!

桑名玄一郎 :ではその成功に【慢心】

桑名玄一郎 :2d6>=5 (2D6>=5) > 4[2,2] > 4 > 失敗

十九川ヤコ :コンボすな~~~!!

桑名玄一郎 :ぐっ

芹野 成海 :よかった~

水瀬 一理 :うし

十九川ヤコ :ホホホのホ……

鳴無色葉 :こ、こえ~~~

鳴無色葉 :我はプロットOK!

十九川ヤコ :プロOK

芹野 成海 :OK……かな

水瀬 一理 :OKで……!

桑名玄一郎 :OK

平良木優秀 :OK

美之須 :OK

GM :OK

GM :3

GM :2

GM :1

GM :0

system :[ 十九川ヤコ ] がダイスシンボルを公開。出目は 2 です。

system :[ 鳴無色葉 ] がダイスシンボルを公開。出目は 4 です。

system :[ GM ] がダイスシンボルを公開。出目は 4 です。

system :[ 芹野 成海 ] がダイスシンボルを公開。出目は 5 です。

system :[ GM ] がダイスシンボルを公開。出目は 5 です。

system :[ 水瀬 一理 ] がダイスシンボルを公開。出目は 3 です。

system :[ GM ] がダイスシンボルを公開。出目は 5 です。

鳴無色葉 :同プロの場合は動かなくていいかな?

GM :そうですね。

鳴無色葉 :おっけ!

第二ラウンド

○戦場:水中

<プロット6>

()

<プロット5>

(芹野、平良木、玄一郎)

<プロット4>

(色葉、美之須)

<プロット3>

(水瀬)

<プロット2>

(ヤコ)

<プロット1>

()

GM :ではプロット5

GM :1D100どうぞ

桑名玄一郎 :1D100 (1D100) > 34

平良木優秀 :1D100 (1D100) > 86

芹野 成海 :1D100 (1D100) > 6

平良木優秀 :では僕から

平良木優秀 :【知見】チャレンジ 対象は水瀬一理

平良木優秀 :目標値は12だねえ

平良木優秀 :2d6>=12 (2D6>=12) > 8[3,5] > 8 > 失敗

平良木優秀 :くっ……

水瀬 一理 :うおお

平良木優秀 :では【桜火】で攻撃。

平良木優秀 :重傷でダメージを受けるが……同プロットなのでまだ動ける。

平良木優秀 :【水晶眼】で生命力を先に1点消費しとこ

平良木優秀 :まだ動けるしね。

十九川ヤコ :マジ!?

鳴無色葉 :こ、こわすぎ

system :[ 平良木優秀 ] 体術 : 1 → 0

十九川ヤコ :生命マイナスになってる~!

平良木優秀 :2回スペシャル出せば生き延びられるから……

平良木優秀 :【桜火】で芹野成海を攻撃!

平良木優秀 :2d6>=9 (2D6>=9) > 9[4,5] > 9 > 成功

十九川ヤコ :うげ~

平良木優秀 :スペシャル!

芹野 成海 :すな!

平良木優秀 :1D6 (1D6) > 4

平良木優秀 :ダメージは4点になった

十九川ヤコ :む~

十九川ヤコ :野望入ってるんだよな……

十九川ヤコ :おねがいしていいですか……?

十九川ヤコ :色々な……あれを

芹野 成海 :とりあえず回避振るか……

芹野 成海 :2D6>=7 (判定:火術) (2D6>=7) > 5[1,4] > 5 > 失敗

芹野 成海 :あのさあ

鳴無色葉 :凪やんけ!

鳴無色葉 :今度こそ……

鳴無色葉 :あの……

鳴無色葉 :奥義ってやつ……

鳴無色葉 :使っていいっすか……?

十九川ヤコ :奥義!?

十九川ヤコ :つい………?

水瀬 一理 :なんだって

芹野 成海 :かに……?

鳴無色葉 :奥義『   、その先へ』/絶対防御/くらまし/警護情報/指定特技は《第六感》

鳴無色葉 :絶対防御!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

平良木優秀 :何だってェ~!

十九川ヤコ :んほぉ~~~~~!!!

水瀬 一理 :わー!

桑名玄一郎 :嘘だろう……!

芹野 成海 :知らなかったそんなの……

美之須 :びっくり

十九川ヤコ :ぜんぜん気づかなかったぜ

鳴無色葉 :みんなびっくりしてくれるから気持ちよくなってきた

鳴無色葉 :丁度四点は防げる!!!

芹野 成海 :イタチ……ありがとう

平良木優秀 :くそっ

平良木優秀 :行動は以上

桑名玄一郎 :では私ですな

桑名玄一郎 :うーむ……奥義を使うか

鳴無色葉 :追加忍法!?

桑名玄一郎 :『盲蜃』。追加忍法です

桑名玄一郎 :指定特技は《召喚術》です。奥義破りされる方はどうぞ

十九川ヤコ :もち破るぜ

鳴無色葉 :やぶ!

平良木優秀 :奥義破りを宣言する

十九川ヤコ :スペチャレすな~!

鳴無色葉 :え!?あっそっかスペか……

水瀬 一理 :ちょっと今遠いので待機させてください

芹野 成海 :破る!

芹野 成海 :まだ動けるので……

GM :では振る人は……振りな

鳴無色葉 :SG#4>=9 (判定:医術) (SG@12#4>=9) > 8[4,4] > 8 > 失敗

十九川ヤコ :2D6-1>=7 (判定:結界術) (2D6-1>=7) > 7[2,5]-1 > 6 > 失敗

芹野 成海 :2D6>=6 (判定:死霊術) (2D6>=6) > 5[1,4] > 5 > 失敗

鳴無色葉 :ゲッ

平良木優秀 :2d6>=10 (2D6>=10) > 5[1,4] > 5 > 失敗

十九川ヤコ :慢心がよ~~~~~~~~~~

平良木優秀 :くそっ逆凪だ

芹野 成海 :なんで6で失敗するんですか??

桑名玄一郎 :では【御供】を使用。

桑名玄一郎 :妖術を喪失します。【鬼力】を1点獲得。

system :[ 桑名玄一郎 ] 妖術 : 1 → 0

鳴無色葉 :も、もうないじゃん……玄一郎……

桑名玄一郎 :まだありますよ、つまらない金がね

桑名玄一郎 :《経済力》の【接近戦攻撃】を鳴無先生に。

桑名玄一郎 :2d6>=6 (2D6>=6) > 3[1,2] > 3 > 失敗

桑名玄一郎 :失敗です。

鳴無色葉 :はあはあ……逆凪だな……!

GM :では芹野さんどうぞ~

芹野 成海 :接近戦攻撃で玄一郎さんを攻撃!

桑名玄一郎 :くっ

芹野 成海 :2D6>=5 (判定:罠術) (2D6>=5) > 10[5,5] > 10 > 成功

鳴無色葉 :ナイス♡

芹野 成海 :や、やっと成功した

桑名玄一郎 :《罠術》は7か……!

桑名玄一郎 :いや、水中のマイナスを入れて9か

桑名玄一郎 :仕方ない、【鬼力】を1点消費してダイス三つで判定

桑名玄一郎 :3d6 (3D6) > 9[2,2,5] > 9

十九川ヤコ :!!

桑名玄一郎 :駄目か……!

鳴無色葉 :うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお

芹野 成海 :あ、当たった

水瀬 一理 :うおーーーー

美之須 :『思考交錯』、《幻術》の絶対防御

芹野 成海 :破ります!

十九川ヤコ :やぶる!

鳴無色葉 :やぶる!

水瀬 一理 :みんなの目標値が聞きたいです

芹野 成海 :私は9

鳴無色葉 :9!結構遠い!本当はふりたくない!

平良木優秀 :ハァハァハァハァ 破る

十九川ヤコ :8だけど補正-1だから9

水瀬 一理 :よし、じゃあ私兵糧丸使って5で破りましょうか

十九川ヤコ :イッチ~~~♡

鳴無色葉 :水瀬さん…………♡

十九川ヤコ :修正いります?

芹野 成海 :水瀬さん……!

十九川ヤコ :ワンチャン回避にとっておく?

水瀬 一理 :兵糧丸使用して妖術を回復します。

水瀬 一理 :んーーーそうですね、いただいた方が安心できるかも

十九川ヤコ :OK!では感情修正で+1を。

system :[ 水瀬一理 ] 忍具 : 3 → 2

system :[ 水瀬一理 ] 妖術 : 0 → 1

GM :では皆様+平良木で振りましょうか

鳴無色葉 :うおおおおおおおおお

十九川ヤコ :2D6-1>=8 (判定:結界術) (2D6-1>=8) > 7[3,4]-1 > 6 > 失敗

水瀬 一理 :2D6+1>=5 (判定:幻術) (2D6+1>=5) > 7[1,6]+1 > 8 > 成功

芹野 成海 :2D6>=9 (判定:死霊術) (2D6>=9) > 8[2,6] > 8 > 失敗

鳴無色葉 :SG#4>=9 (判定:九ノ一の術) (SG@12#4>=9) > 10[5,5] > 10 > 成功

平良木優秀 :2d6>=10 (2D6>=10) > 6[1,5] > 6 > 失敗

平良木優秀 :ぐわああああ

鳴無色葉 :よし!!!!!!

水瀬 一理 :はあはあはあ

十九川ヤコ :最高の結果や

芹野 成海 :破れてる!

平良木優秀 :ここまでか

桑名玄一郎 :接近戦ダメージ1点を受け……生命力0に

system :[ 桑名玄一郎 ] 謀術 : 1 → 0

GM :プロット5の終了時、桑名玄一郎、平良木優秀は戦闘脱落します。

鳴無色葉 :うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお

水瀬 一理 :うおおーーーーーー

十九川ヤコ :ハアッハアッハアッ

芹野 成海 :や、やった

GM :ミス芹野は凪ですわね

GM :プロット4、1D100どうぞ

鳴無色葉 :1D100 (1D100) > 87

美之須 :1D100 (1D100) > 37

GM :鳴無さんどうぞ。

鳴無色葉 :おっす!

鳴無色葉 :ちょっとまってね~

鳴無色葉 :お待たせしました!

鳴無色葉 :【凶手】して【内縛陣】を美之須にするよ!

GM :厄介!

GM :どうぞ~

鳴無色葉 :2D6>=5 (判定:刀術) (2D6>=5) > 6[1,5] > 6 > 成功

鳴無色葉 :2D6>=5 (判定:医術) (2D6>=5) > 8[3,5] > 8 > 成功

鳴無色葉 :スペシャル!

十九川ヤコ :ヤバ~

美之須 :回避します

鳴無色葉 :医術で回避どうぞ!

鳴無色葉 :スペシャルは妖術を回復して【神咒】で神通丸を得る。

美之須 :割と遠い……10だ

美之須 :2d6-2>=12 (2D6-2>=12) > 9[3,6]-2 > 7 > 失敗

美之須 :フムン

鳴無色葉 :では変調と射撃1!

鳴無色葉 :変調は考えるからちょっと待ってね

鳴無色葉 :お待たせしました!

鳴無色葉 :呪いを受けてください!

美之須 :了解です。

system :[ 美之須 ] HP : 15 → 14

美之須 :1d8 (1D8) > 2

美之須 :【幻兵】ですね

鳴無色葉 :これはこれでこわいからよし!

美之須 :ウーム

美之須 :では、美之須の手番

美之須 :奥義を使用します。

鳴無色葉 :奥義!?

十九川ヤコ :なに……

美之須 :『嗜好倒錯』。《遊芸》の範囲攻撃/乱れ/人数限定。

十九川ヤコ :ギャ~乱れ!

鳴無色葉 :ぐえええええ

芹野 成海 :うわっ範囲

水瀬 一理 :ぎゃー!

美之須 :対象は~ 十九川ヤコと芹野成海

十九川ヤコ :やめちくり~

芹野 成海 :帰ってくれ~

美之須 :生命力2点と変調一種を受けてね

十九川ヤコ :忍術、戦術を削ります

system :[ 十九川ヤコ ] 忍術 : 1 → 0

system :[ 十九川ヤコ ] 戦術 : 1 → 0

芹野 成海 :体術と戦術で……

system :[ 芹野 成海 ] 体術 : 1 → 0

system :[ 芹野 成海 ] 戦術 : 1 → 0

十九川ヤコ :変調ふるよ~

十九川ヤコ :WT 変調表(3) > 重傷:命中判定、情報判定、感情判定を行うたびに、接近戦ダメージを1点受ける。この効果は累積しない。各サイクルの終了時に、《生存術》で行為判定を行い、成功するとこの変調は無効化される。

十九川ヤコ :うわっ

芹野 成海 :WT 変調表(4) > 行方不明:メインフェイズ中、自分以外がシーンプレイヤーのシーンに登場することができなくなる。この効果は累積しない。各サイクルの終了時に、《経済力》で行為判定を行い、成功するとこの変調は無効化される。

芹野 成海 :消えちゃった

鳴無色葉 :うわっ重傷

鳴無色葉 :きえるな!!!!

美之須 :ウムウム

芹野 成海 :重傷キツすぎ

美之須 :では行動は以上です

GM :プロット3、水瀬さんどうぞ

水瀬 一理 :はい、まず【凶手】指定特技は骨法術。

水瀬 一理 :2D6>=5 (判定:骨法術) (2D6>=5) > 8[3,5] > 8 > 成功

水瀬 一理 :【接近戦攻撃】指定特技は骨法術。美之須に。スぺ10

水瀬 一理 :2D6>=5 (判定:骨法術) (2D6>=5) > 9[3,6] > 9 > 成功

鳴無色葉 :お、おしい

水瀬 一理 :スぺではない

十九川ヤコ :おしい~

芹野 成海 :おしい!!

美之須 :では回避

美之須 :《骨法術》は8

美之須 :2d6-2>=8 (2D6-2>=8) > 10[4,6]-2 > 8 > 成功

美之須 :成功

十九川ヤコ :よけるな~!

水瀬 一理 :ぐー、以上です

芹野 成海 :回避すな!

GM :ではプロット2、十九川さんどうぞ

十九川ヤコ :はあい

十九川ヤコ :悩むが~……まずは『緋髄の瞳』の効果で……重傷を回復します

GM :おお

カーネリアン :しゃらりら~ん

十九川ヤコ :わあい!ちからがみなぎって変調が回復したぜ

十九川ヤコ :では美之須ちゃんに【内縛陣】【陽炎】。統合判定いきます。

十九川ヤコ :2D6+1>=5 (判定:九ノ一の術) (2D6+1>=5) > 3[1,2]+1 > 4 > 失敗

十九川ヤコ :え~

GM :ドンマイ

GM :あと修正はマイナス1ですね

十九川ヤコ :あ~

十九川ヤコ :野望だと統合判定だとマイナスになる?

GM :野望は命中判定と【陽炎】の判定それぞれに乗るので相殺されますが

GM :そもそも統合判定って「組み合わせた判定の数-1」だけマイナス修正がかかるので……

十九川ヤコ :んん?

GM :と思ったけどこれ目標値が上がるとか書いてあるな

十九川ヤコ :ともあれ……失敗だぜ。とくになにもないのでわたしは以上

鳴無色葉 :終わる前に……

鳴無色葉 :リンフォンをつかいたい!

GM :ではランダムに生命力を失ってね

鳴無色葉 :1d3ふって1なら体術2なら謀術3なら妖術潰します

鳴無色葉 :1d3 (1D3) > 3

鳴無色葉 :さようなら妖術……

鳴無色葉 :そして【彼方よりの声】を得ます!

GM :オオー

鳴無色葉 :だが使用するのは今潰した妖術だぞ。ククク……

鳴無色葉 :だからま~使っちゃうかぁ……兵糧丸で妖術回復させます

GM :すごい

鳴無色葉 :あっ我の地獄は以上です!

GM :はーい

GM :ではラウンド終了。

GM :====


平良木優秀 :「さて……芹野さん」

平良木優秀 :ずるり、と出血した足を引きずる。

平良木優秀 :破片が全身を穿っているのだ。もはや死に体であることは明らかだった。

芹野 成海 :「……何?」満身創痍の相手に対し、油断なく相対する。

平良木優秀 :「君は……それで続けていくつもりなのかな?」

平良木優秀 :「愛だの恋だのを」

平良木優秀 :「初対面では、よっぽどまともそうなふりをしていたけど」

平良木優秀 :「口を開けばそればかり……国益を、守るつもりはあるのかい?」

芹野 成海 :「あなたが言うよりは若いじゃねーかと思ってたけど」

芹野 成海 :「お説教とは。やっぱりお歳なのかしらね」

芹野 成海 :「縦割り行政の悲しさってとこよ。私のとこにはそんな命令出てないもんでね」

芹野 成海 :「それに私の愛国心ってのは、平良木さんのよりもうちょいプリミティブなの」

芹野 成海 :「満足して暮らしてるから、その場所を守りたいわけ」

芹野 成海 :「……それに」

芹野 成海 :口の端に、どこか自嘲じみたものを漂わせる。

芹野 成海 :「続けるとか続けないとかじゃねーのよ」

芹野 成海 :「私は凡人で、平良木さんほどには強くもねーから」

芹野 成海 :「そもそも『始まらない』ようにしてたはずだったんだけど」

芹野 成海 :「『始めてしまった』以上、止められねーのよ」

平良木優秀 :「それでも止める覚悟が無いのなら……」

平良木優秀 :「君、向いてないよ……」

平良木優秀 :がくりと脱力する。

平良木優秀 :落下の勢いのまま、弾けるように腕が伸びる。

平良木優秀 :得物を失い、満身創痍でありながら、その一撃は、今までで最も鋭い。

平良木優秀 :「死んでくれ、国のために」

鳴無色葉 :まるで、それこそがねらいであったと読んでいたかのように。

鳴無色葉 :盾を構えた――よく見るとそれはお鍋のフタだが、それにしては信じられない硬度をもっているが――リアルイタチたちが間に割り込み、その腕の攻撃を防ぐ。

鳴無色葉 :……なくならない物語に一緒に生き続けて欲しくて、その続きを創り始めた。

鳴無色葉 :娘の人生のその続きを描こうとする桑名玄一郎を否定することはできなかった。

鳴無色葉 :それは。とても怖いことだから、今でも上手くできるか分からない。

鳴無色葉 :つい目を逸らしてしまうし、すぐに逃げ出してしまう。それでも。

鳴無色葉 :"「ぜんぶ夢で、間違いでってことになる」"

鳴無色葉 :"「本当に、いろんなことがあって。辛い目にもいっぱいあって」"

鳴無色葉 :"「でも、それがあったからこそ今こうして皆とワーキャーできる関係になってるのもジジツなんだよね」"

鳴無色葉 :当たり前のように、目の前のことに全力で取り組んで太陽のように笑える親友。

鳴無色葉 :それは何も当たり前の事ではなくて、どんなに辛いことが目の前で起こっても、彼女が逃げずに立ち向かったからなのだと知っている。

鳴無色葉 :"「まあ、人の形をしてりゃね。人でありたいです。それはもちろん」"

鳴無色葉 :"「……報われる価値はないですね」"

鳴無色葉 :悩んでぐるぐる回り続け、人になりたいともがく友人の姿はそれ自体が人間らしいと可愛らしく思ったものだが。

鳴無色葉 :"「あなたたちといて、少しは情を覚えました」"

鳴無色葉 :"「……見えたものは、追いかけずにはいられないんです」"

鳴無色葉 :今はどうだろう。随分とまあ、人間らしい人間になったではないか。

鳴無色葉 :それどころか人として、自分は躊躇してしまったのに、真っ直ぐ真実を追おうとしている。……そうか、そもそもヤツにハッピーエンドの先を読むかどうかを聞かれたんだったな。

鳴無色葉 :"「私は呑みたいから呑むし、借り返したいから返すし、入れ込みたくないから入れ込まないし、忘れたくないから忘れない」"

鳴無色葉 :"「愛してほしかったら、愛させてみろ」"

鳴無色葉 :本当に素直じゃない奴。人並みに情があるから割り切ろうとしているだって?どうみても、並の人よりずっと情があるだろ。……だから、そう思わないと辛いんだろうな。

鳴無色葉 :"「私は、そっちの方が好き」"

鳴無色葉 :”「『行けぬだろうが』とか言っといてそれ選ぶのは私は納得いかねーのよ」”

鳴無色葉 :いつだって、目の前をしっかり見据えて、地を踏みしめて立つことを選んでくれて。隣に居てもいいのだと、認めてくれて。

鳴無色葉 :"「二人で生き残んのよ」""「アンタが好きだから迷ってんの。勘違いすんじゃねーわよ」"

鳴無色葉 :"「アンタが初めてだからね」""「一緒に──幸せに、生きましょう」"

鳴無色葉 :そうか、お前も選んで、進んだんだな。

鳴無色葉 :だから私もちゃんと、諦めないでいられるんだ。

鳴無色葉 :前を見て。

鳴無色葉 :『今』の、その先を選ぶ。

鳴無色葉 :「……始めたことを、後悔なんてさせないさ」

リアルイタチ :攻撃を防いだリアルイタチたちはほこらしげに胸を張っている。

鳴無色葉 :「……いいだろ?色恋に浮かれてたって。そういう人間の幸せを守るのが国防ってもんじゃないのか?」

鳴無色葉 :「なあ?もうそろそろ限界だろ、平良木優秀。まだ若いんだから、もっと自分の幸せとか考えた方がいいぞ」

鳴無色葉 :そう言って笑う。

桑名玄一郎 :誇らしげに笑う背後に駆けている。

桑名玄一郎 :ナイフを構え、突き立てようとする。

桑名玄一郎 :「うぉあああっ!!」

鳴無色葉 :「あっ、玄一郎……っ!?」

鳴無色葉 :完全に不意を突かれた。

芹野 成海 :ナイフを振りかざしたその背中──

芹野 成海 :長い黒髪で隠れる背筋に、一枚の紙が貼ってある。

芹野 成海 :『諾諾睾睾 左帶三星 右帶三牢 天翻地覆 九道皆圔 使汝失心 從此迷惑 以東爲西 以南爲北 人追我者 終不可得 明星北斗 却閉千里 六甲反張 不避禍殃 乘車追我 折其轅軸 乘馬追我 掩其兩目 步行追我 腫其兩足 揚兵追我 刀反肎伒 明星北斗 却敵萬裏 追我者亡 覓我者死 牽牛織女 化爲江海 喼急如律令』

芹野 成海 :護身の呪。

芹野 成海 :追う車の軸を折り、追う馬の目を覆い、追う者の脚を腫らせ、追う兵の刀を折る。

芹野 成海 :──我を追う者は亡び、我を覓むる者は死す。

芹野 成海 :単なる護身には留まらぬ、呪詛返しの意が織り込まれた呪符が──

芹野 成海 :彼女に突き立てられた刃を折り、彼自身の身を傷つける。

桑名玄一郎 :「ぐあっ……!」

桑名玄一郎 :障壁に弾かれ、転がる。

桑名玄一郎 :未熟な技術での魔導書の行使により、その肉体は限界をとうに超えている。

桑名玄一郎 :骨が軋む音が響き、くぐもった悲鳴を上げる。

桑名玄一郎 :「水姫……おおぉ……水姫……!」

桑名玄一郎 :「お前を、殺させは……!」

桑名玄一郎 :折れたナイフを、何度も甲板に叩きつける。

桑名玄一郎 :腕を振るたびに肉が裂け、血を吹き出す。

桑名玄一郎 :「頼む……が……」

桑名玄一郎 :「水姫……」

桑名玄一郎 :彼は既に静止した世界にいる。

桑名玄一郎 :動かぬ腕を振り回しても、価値はない。

平良木優秀 :「ハハ……それで」

平良木優秀 :「幸せを守る? お前のやってるこれが?」

平良木優秀 :「よく言うよ」

平良木優秀 :どちゃり、と濡れた甲板に臥し、動かなくなる。

鳴無色葉 :「………………………………」

鳴無色葉 :「水姫を救えなかったのは、私だ」

鳴無色葉 :「そこで終わりなんだ。もう誰も、水姫を殺せはしないんだよ」

美之須 :「……」

美之須 :水中を舞うように佇んでいる。

鳴無色葉 :「…………うむ、うむ」美之須を視界におさめ、小さく笑う。

鳴無色葉 :「お前のピンチだってのに……水姫を殺させないって言われるのは……可哀想だよなあ」

鳴無色葉 :「…………おお、そうだ!ミッチ!」

鳴無色葉 :「我はすごいことに気づいてしまったかもしれん」

水瀬 一理 :「はい?」戦闘の様子を見守っていたが、顔を上げる。

鳴無色葉 :「RINFONEって……並べ替えると『NERO FIN』……『寝ろ FIN』にならんか!?」

水瀬 一理 :それ今気が付く内容でしょうか、と言いかけて止めて。

水瀬 一理 :「……彼らも少し、安らかに眠ってくれればいいんですがね」伏した相手を見る。

鳴無色葉 :「うむ。……もう寝ろというのは昔からの煽り文句だ……だが煽りとはいえ相手の健康を思いやる優しさが含まれていると我は思っている」

鳴無色葉 :今お前が言ったようにな、と小さく笑う。

鳴無色葉 :「戦う相手に情けを持つのは、必ずしも美徳とは限らない……敵対している以上思いっきり憎んで殺りあった方が優しさなのではないかとも、思う」

鳴無色葉 :「でも、それでも……美之須の見せた幻は、我は嬉しかった。ミッチにも……ミッチにとって、良いものであったらいいと思う」

鳴無色葉 :「美之須は、愛してほしがってるように見える。寂しがり屋なんじゃないかと思うから……大丈夫だよって、伝えてやりたいんだ」

鳴無色葉 :リンフォンのその白と黒でできた木造細工を、おにぎりを握るように撫で回していく。

鳴無色葉 :その木造細工は、鳥の形になる。そしてさえずりはじめる。

鳴無色葉 :『むかしむかし、あるところに……』

鳴無色葉 :美之須に、水姫に贈った物語。

鳴無色葉 :「……寝かしつけにうまくいくかは分からんがのう。ククク!」

水瀬 一理 :「……きっと、上手くいきます」

水瀬 一理 :なぜだか、少しばかり確信を持って。

美之須 :「愛してほしい?」

美之須 :「きっとそう、みな……」

美之須 :澄んだ声が響く。

美之須 :「私は愛されたい」

美之須 :「そう望む?」

美之須 :「いい」

美之須 :細切れの言葉を紡ぐと、像がブレる。

美之須 :鳴無色葉。水瀬一理。

美之須 :愛される人に成り代わる。

美之須 :一度に一人までだった。

美之須 :けど今は、もう少しだけできる。

GM :鳴無色葉と、水瀬一理の姿がある。

GM :彼女たちを想う者のために、美之須が再現した姿だ。

GM :『サラヴ』によって力を増した美之須は、人数の限りを超え、生者への変容も可能にした。

GM :しかしそれは。

GM :「存在するべき人物が二重になる」という異常を発生させ、驚異的な精神負荷を目撃者にもたらす。

美之須 :「愛して?」

GM :芹野成海と十九川ヤコの、精神が倒れ錯じる。

芹野 成海 :姿がブレる。もう一人の鳴無色葉が映る。

芹野 成海 :こちらが本物/ではあれは?/美之須の変じた姿/しかし姿は寸分変わらぬ/連続性はこちらにある/ではこの心中に湧き上がる気持ちは、──

芹野 成海 :思い人が二人いるという矛盾。それが最前に受けた精神干渉によって増幅され、心身への負荷となる。

十九川ヤコ :桑名源一郎が封じていた力がふと消えた。その間を縫うよう、“美之須”に向け、尚も手を伸ばそうとする大貝の妖魔を妖刀へと封じ込めんとした、その隙を穿たれる。

十九川ヤコ :「あ。─────」

十九川ヤコ :其処に、確かに在るのは。自分の想い人と瓜二つの姿にして。

十九川ヤコ :宝石のようにきらきらと輝く、あたしの大好きな彼の瞳(みどり)。

十九川ヤコ :洪水のように押し寄せる、ぐちゃぐちゃになった感情で、溺れそうになった、その時。

十九川ヤコ :色が混じる。

十九川ヤコ :暗く、沈みゆく寸前だった意識が、紅い光に導かれる。

十九川ヤコ :「…………ぐっ、うう!」

十九川ヤコ :へたりこみそうになる足を叩き、再度刀を構え直す。

美之須 :その様子を見ている。

美之須 :殺傷の意思があるのか、それすらも定かではない。

美之須 :しかし、確かな実感を持って理解できることがある。

美之須 :美之須の力は、成長を続けている。

美之須 :止めなければ……その愛は世界を飲み込むだろう。

GM :====


【第三ラウンド】

GM :プロットお願いします!

鳴無色葉 :芹野さん追加しなくていいのん?

芹野 成海 :あっ忘れてた!

十九川ヤコ :かむ……かむ……

芹野 成海 :奥義使用します!

鳴無色葉 :追加忍法!?

芹野 成海 :《よもついくさのもがりのところ》
指定特技:死霊術
効果  :惟神・黄泉神

美之須 :奥義破りは目標値6

美之須 :2d6>=6 (2D6>=6) > 7[1,6] > 7 > 成功

十九川ヤコ :成功すな~~~~~👆💦

美之須 :ムンムン

芹野 成海 :ひょっとして退魔編に持ってくる奥義ではないのでは?

美之須 :プロットOK

水瀬 一理 :OK

芹野 成海 :OK

鳴無色葉 :あっ近づけるやつ今回はないのか

美之須 :なし

鳴無色葉 :プロットOK!

十九川ヤコ :ではOK

GM :OK

GM :3

GM :2

GM :1

GM :0

system :[ 十九川ヤコ ] がダイスシンボルを公開。出目は 2 です。

system :[ 鳴無色葉 ] がダイスシンボルを公開。出目は 1 です。

system :[ 芹野 成海 ] がダイスシンボルを公開。出目は 2 です。

system :[ 水瀬 一理 ] がダイスシンボルを公開。出目は 3 です。

system :[ GM ] がダイスシンボルを公開。出目は 4 です。

第三ラウンド

○戦場:水中

<プロット6>

()

<プロット5>

()

<プロット4>

(美之須)

<プロット3>

(水瀬)

<プロット2>

(ヤコ、芹野)

<プロット1>

(色葉)

GM :ではプロット4、美之須から

美之須 :【三尸】を使用、呪いを回復する……

十九川ヤコ :なんだって~!?

鳴無色葉 :【彼方よりの声】は【三尸】ふったあとですかね?

美之須 :妖魔忍法なので判定ないです

鳴無色葉 :あっそうとは!?

鳴無色葉 :じゃあ……【彼方よりの声】!

美之須 :ヒョー

十九川ヤコ :ウオ~!

GM :判定どうぞ~

鳴無色葉 :SG#1>=6 (判定:呪術) (SG@12#1>=6) > 6[3,3] > 6 > 成功

鳴無色葉 :こわ!!!!!!!!!

十九川ヤコ :最高!!!!!

鳴無色葉 :でも成功!!!!

水瀬 一理 :イエス!

芹野 成海 :成功してる!!

美之須 :では【三尸】が無効化されてしまいました。しょぼん

鳴無色葉 :その【三尸】を無効化する!

美之須 :【霊障】で水瀬一理を攻撃。

美之須 :2d6>=5 (2D6>=5) > 9[3,6] > 9 > 成功

水瀬 一理 :ぎーー

美之須 :成功。《結界術》で回避どうぞ

美之須 :あっ

美之須 :これスペシャルだ

十九川ヤコ :??

鳴無色葉 :ギエエエエエ

水瀬 一理 :……?

芹野 成海 :???

美之須 :【神籬】と【水師】でスペシャル値3下がってる

水瀬 一理 :で、水中で-2……

美之須 :振り直しなどなければ呪いも回復します

美之須 :ダメージきめます

美之須 :1D6 (1D6) > 5

十九川ヤコ :オイオイオイ

美之須 :5点 ムン

鳴無色葉 :??????

水瀬 一理 :えっ……

美之須 :妖術戦ダメージなので

芹野 成海 :どうなってんだ

美之須 :生命点分野の失ってる部分は変調になる

美之須 :とりあえず回避をどうぞ

水瀬 一理 :まずヤコちゃんに感情修正をいただいて

十九川ヤコ :はい!感情修正+1!

水瀬 一理 :ありがと! そして回想切ります。+4になるはず

GM :おおっ

水瀬 一理 :水中含めて目標値6かな

GM :水瀬一理の【秘密】が……公開されてしまう

水瀬 一理 :たいへん

水瀬 一理 :2D6-2+4>=8 (判定:幻術) (2D6-2+4>=8) > 9[4,5]-2+4 > 11 > 成功

十九川ヤコ :ウオオオオ!

鳴無色葉 :うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!

水瀬 一理 :はーーー

芹野 成海 :やった~~~!!!

十九川ヤコ :よかった~~~~~~!!!

美之須 :ムムム

鳴無色葉 :よかった~~~~~~~~~~~~!

美之須 :手番は以上

水瀬 一理 :ありがとうございました……

GM :ではプロット3、水瀬さんどうぞ

水瀬 一理 :はい!

水瀬 一理 :【凶手】指定特技は骨法術。

水瀬 一理 :2D6>=5 (判定:骨法術) (2D6>=5) > 9[4,5] > 9 > 成功

水瀬 一理 :【接近戦攻撃】を美之須に。指定特技は骨法術。スぺ10

水瀬 一理 :2D6>=5 (判定:骨法術) (2D6>=5) > 9[3,6] > 9 > 成功

水瀬 一理 :また!!

美之須 :おおこわ

鳴無色葉 :あと1!

十九川ヤコ :おしい~~~!!

美之須 :回避は水中のマイナス込みで10

美之須 :2d6>=10 (2D6>=10) > 11[5,6] > 11 > 成功

美之須 :スペシャル

水瀬 一理 :うえ

十九川ヤコ :ええ……?

鳴無色葉 :??????

system :[ 美之須 ] HP : 14 → 15

芹野 成海 :?????

美之須 :変調は無かったはずなので生命力回復

十九川ヤコ :愛が強すぎる

水瀬 一理 :以上です……

美之須 :ありがとう

GM :ではプロット2、1D100どうぞ

十九川ヤコ :1d100 (1D100) > 20

芹野 成海 :1D100 (1D100) > 30

芹野 成海 :やっと二桁が……

十九川ヤコ :さすがせりのんだぜ

GM :ハイレベルな戦いだな

GM :では芹野さんどうぞ!

美之須 :と、そこに

美之須 :奥義を使用。

鳴無色葉 :え!?

鳴無色葉 :追加忍法!?

芹野 成海 :追加!?

美之須 :『至高共作』。追加忍法/くらまし/停止反動

美之須 :使用するのは【操り人形】。

鳴無色葉 :さ、最悪

美之須 :コストは【水師】の効果で足りています

芹野 成海 :????

十九川ヤコ :とんでも~もん持ってくるな

美之須 :2d6>=5 (2D6>=5) > 10[5,5] > 10 > 成功

美之須 :成功、スペシャルじゃないのおしい

芹野 成海 :高いってだから!

鳴無色葉 :ちなみに特技はなーんでしょ!

美之須 :おっと、《水術》です

鳴無色葉 :了解!ありがとうございます!

美之須 :では芹野成海さんは……十九川ヤコさんに【戦駒】で攻撃お願いします

十九川ヤコ :これは……墨流しの再現じゃな?

芹野 成海 :嫌なんだが???

鳴無色葉 :マジじゃん

美之須 :ムフー

GM :いいから振るんだよ~ォ

十九川ヤコ :さあこい芹野ォォ

芹野 成海 :2D6>=5 (判定:経済力) (2D6>=5) > 11[5,6] > 11 > 成功

十九川ヤコ :高いんだよ!

芹野 成海 :なんでこういうときだけ高いんだ?????

芹野 成海 :呪われすぎてる ダイスに

十九川ヤコ :でもスペだったほうが嬉しいまであったな

GM :変調選べるからね

GM :では十九川さんは《経済力》にマイナス2で回避どうぞン

十九川ヤコ :とおいぜ

水瀬 一理 :修正いります?

十九川ヤコ :う~む……いや この後にとっておこうかな

水瀬 一理 :はーい

十九川ヤコ :おし じゃあ振ります

十九川ヤコ :2D6-2>=8 (判定:九ノ一の術) (2D6-2>=8) > 6[2,4]-2 > 4 > 失敗

十九川ヤコ :無理っちゃ 変調表どうしましょう

芹野 成海 :う~ん普通の方がマシかな……という気はするが……

GM :戦国でもいいよ

十九川ヤコ :どっちもまあまあマズイのありますからね

芹野 成海 :ただ呪いとか出ると怖いんだよな~

十九川ヤコ :あ~~~でももう野望なってるし 残刃もOKかんがえると……

十九川ヤコ :戦国のがマシなのか……?

鳴無色葉 :赤ちゃんだったら燃えちゃうよ!

GM :赤ちゃん待機してます

鳴無色葉 :まあファンブルしなければいいのか……十九川八代目はファンブルなんてしないからな……

十九川ヤコ :いや~~でも通常のがマシかなあ 故障忘却行方不明ならまだ…?

十九川ヤコ :わかんね~!

芹野 成海 :催眠火達磨猛毒飢餓がデカいんだよな……

十九川ヤコ :せりのんに決めてもらお♡

芹野 成海 :嫌だ~~~

十九川ヤコ :どうせこのあとスペ出して回復するからなんでもええねん

鳴無色葉 :かっこいい

芹野 成海 :じゃあ……通常で……

十九川ヤコ :オス!!!!!

十九川ヤコ :重傷だけはやめてください!!!!!!!

十九川ヤコ :WT 変調表(2) > マヒ:修得している特技の中からランダムに一つを選び、その特技が使用不能になる。この効果は、修得している特技の数だけ累積する。各サイクルの終了時に、《身体操術》で行為判定を行い、成功するとこの変調はすべて無効化される。

十九川ヤコ :まだマシ!

GM :1D6振ってね~

鳴無色葉 :マヒひいてまだマシっていえるのかっこいい……

十九川ヤコ :修得順左上から1d6

芹野 成海 :これも嫌だけどまあ……呪い重傷よりは……

十九川ヤコ :1d6 (1D6) > 4

十九川ヤコ :く、九ノ一はやばい

水瀬 一理 :はわ

鳴無色葉 :【内縛陣】…………!

芹野 成海 :うわっ

GM :《九ノ一の術》は……【内縛陣】か

GM :いい感じですね

十九川ヤコ :よかね~!

GM :では芹野さんの行動は以上です ククク

美之須 :【操り人形】の効果でこのラウンド中、芹野成海の受けたダメージは代わりに美之須が受けるよ

GM :十九川さんどうぞ!

十九川ヤコ :はあい

十九川ヤコ :う~んだめだ 奥義するしかねえ

鳴無色葉 :奥義!?

芹野 成海 :追加!?

鳴無色葉 :追加忍法!?

水瀬 一理 :なんだって

GM :何ッ

十九川ヤコ :【雲耀・七辿八刀】/クリティカルヒット/《刀術》/【伸ばし】/【回数限定】

十九川ヤコ :クリティカルヒットです

GM :ほぎゃ~っ

鳴無色葉 :うお~~~!!!!クリヒだ~~~!!!!

十九川ヤコ :対象は伸ばしでちょうど2離れたとこにいる美之須ちゃんでお願いします

美之須 :ヒョー

美之須 :4点受ける……前に絶対防御を使います!

美之須 :『思考交錯』! 《幻術》!

水瀬 一理 :破ります

十九川ヤコ :しゃあっ!奥義破り!

鳴無色葉 :やぶります!

芹野 成海 :破ります!

GM :修正などいれて破りどうぞ!

芹野 成海 :修正する?

鳴無色葉 :あ~芹野さんに一応感情もらおうかな……!

水瀬 一理 :あ、ヤコちゃんどうしましょう

芹野 成海 :感情贈ります! +1!

十九川ヤコ :あっいただこうかな…!

水瀬 一理 :じゃあ+1どうぞ!

鳴無色葉 :ありがとうございます!お前の心が冷たくなければ我もあげてたよ

水瀬 一理 :こっちはさっきもらった

十九川ヤコ :野望変調で補正差し引き0

鳴無色葉 :そいじゃあふっちゃお!

十九川ヤコ :じゃあ……ふるか

十九川ヤコ :2D6>=8 (判定:結界術) (2D6>=8) > 8[2,6] > 8 > 成功

水瀬 一理 :2D6>=5 (判定:幻術) (2D6>=5) > 4[1,3] > 4 > 失敗

芹野 成海 :2D6>=9 (判定:死霊術) (2D6>=9) > 7[1,6] > 7 > 失敗

鳴無色葉 :SG+1#1>=9 (判定:九ノ一の術) (SG+1@12#1>=9) > 6[1,5]+1 > 7 > 失敗

十九川ヤコ :補正ありがと~~~~!!

鳴無色葉 :ヤコ~~~~~♡

水瀬 一理 :ヤコちゃーーー

美之須 :おしい……

芹野 成海 :えらすぎ!

美之須 :4点受ける!

system :[ 美之須 ] HP : 15 → 11

十九川ヤコ :遠すぎる………

十九川ヤコ :では手番おわり。

GM :プロット1、鳴無さんどうぞ。

鳴無色葉 :おっす!

鳴無色葉 :まずは【凶手】!

鳴無色葉 :2D6>=5 (判定:刀術) (2D6>=5) > 6[1,5] > 6 > 成功

鳴無色葉 :よしよし。これでスペ値が7の【内縛陣】を……

鳴無色葉 :すみません……論理的ではないんですが……芹野さんではなく美之須に直で撃ちます

芹野 成海 :そうなの!?

GM :ホッホッホ

芹野 成海 :ど、どうして

鳴無色葉 :感情的に……

GM :いいと思います。そういうのが好きだ

十九川ヤコ :えらい

芹野 成海 :こっちを殴れ~っ

鳴無色葉 :2D6>=5 (判定:医術) (2D6>=5) > 6[1,5] > 6 > 成功

鳴無色葉 :う~スペじゃない

鳴無色葉 :美之須さんは医術で回避お願いします!

美之須 :《医術》は10 水中込みでスぺのみ

美之須 :2d6-2>=10 (2D6-2>=10) > 10[4,6]-2 > 8 > 失敗

美之須 :おしいね

鳴無色葉 :ハアハアハアハア

美之須 :変調表どうします

鳴無色葉 :あっ我スペシャルじゃないから

美之須 :そうだった

鳴無色葉 :二回振ってもらって決める感じかしら

美之須 :WT 変調表(4) > 行方不明:メインフェイズ中、自分以外がシーンプレイヤーのシーンに登場することができなくなる。この効果は累積しない。各サイクルの終了時に、《経済力》で行為判定を行い、成功するとこの変調は無効化される。

美之須 :WT 変調表(6) > 呪い:修得している忍法の中からランダムに一つを選び、その忍法を修得していないものとして扱う。この効果は、修得している忍法の数だけ累積する。各サイクルの終了時に、《呪術》で行為判定を行い、成功するとこの変調はすべて無効化される。

鳴無色葉 :呪いで!

美之須 :忍法無くなっちゃ~う

美之須 :1D8 (1D8) > 5

美之須 :【艶姿】

鳴無色葉 :一番いらないものを……!

鳴無色葉 :われの手番はおわり!

GM :ラウンド終了。

鳴無色葉 :あっ

鳴無色葉 :【揺らし】で射撃1もダメージお願いします!

美之須 :は~い

system :[ 美之須 ] HP : 11 → 10

美之須 :いたた

鳴無色葉 :すみませんありがとうございます!

鳴無色葉 :いっぱいいたくします!

美之須 :ムムー

GM :====


美之須 :「愛……」

美之須 :再び声を発する。

美之須 :今までと同じ、透き通った声ではない。

美之須 :どこか甘く、意志の通る声。

美之須 :「愛してるわ、お兄さん……」

美之須 :像がブレる。

美之須 :戦場にいる者は、そこに二つ結びの少女を幻視する。

美之須 :そして、現実と虚構の両方を知っている、水瀬一理だけには、その差異が精神的な断頭台となって襲い掛かる。

水瀬 一理 :「あい、」微かに口を開いて、言葉を紡ぐ。

水瀬 一理 :「……会いたかった、と言ったのは。妹にじゃない。もう、挨拶はした」

水瀬 一理 :脳裏を揺らされそうになりながら、それを見据える。目を開く。

水瀬 一理 :『もうひとりの少女の幻』が眼前に立ちふさがる。

水瀬 一理 :「会いたかったのは、お前にだ、美之須。話をしただろう」

水瀬 一理 :『ちょっと……あなた、家族にもそんな口調なの?』

水瀬 一理 :『恋人にも、そんな風に聞くの? では問う、だなんて』

水瀬 一理 :あれは、確かに妹のものではない、目の前の相手の言葉だったとそう信じている。

水瀬 一理 :「……私は、友人や恋人にはこういう口は利かないよ」

水瀬 一理 :「敵にだけだ」それが、どれほど心揺さぶられる、愛おしい相手であったとしても。

水瀬 一理 :目の前の少女をただ一人見せた、もうひとりの愛おしい相手は。

水瀬 一理 :たとえそれが罠であろうとも、身を投じて守りたいと思った相手だった。

PC2の【秘密】
あなたは雨季に、鞍馬の隠れ里『古夜』での後継者騒動に巻き込まれた。
そのときに遭遇した、里に伝わる魔剣を狙う組織──『荒夜聯隊』の情報を、あなたは追跡し続けている。
魔剣を背負うさだめにある仲間を守るためだ。
そしてあなたの情報網は、豪華客船『アルカディア』の内部に、『荒夜聯隊』の名前を掬い取ったのである。

あなたの【追加の使命】は、『荒夜聯隊』の協力者を探し出し、目的を阻止することだ。(【追加の使命】を達成した場合、功績点を1点追加で獲得する)

またあなたは、事前に『サラヴ』に関する風説を入手している。
曰く、中東にて発見された魔導書であり。風と雨の流れを司る。
生贄の血を捧げ、遠い場所に雨を降らせる、と。

水瀬 一理 :「……『妹』はここにいる。私の中にいる。これがそうだ」

水瀬 一理 :「……私がもう一度話をしたかったのは、寂しがり屋のお前と、なんだよ」

水瀬 一理 :すっと目を閉じた。

美之須 :「……」

美之須 :首をかしげるような素振りを見せる。

美之須 :水瀬一理の横を歩いて通り過ぎる。

美之須 :眼を閉じ、影響を否定する相手からは、逆に受けるものもないと言わんばかりに。

美之須 :「あなた……あなたは」

美之須 :そして、芹野成海の前に立つ。

美之須 :「失っていない……」

美之須 :「素敵」

美之須 :声に喜色を滲ませる。

芹野 成海 :「……!」

芹野 成海 :精神を直接揺さぶる力に晒され、頭痛を堪えながら敵を見る。

芹野 成海 :「……『霜柱 氷の梁の』……」

芹野 成海 :混乱の中でその呪を選んだのは偶然か、或いは何かの報せだったか──

芹野 成海 :100円ライターの火が火炎と化し、敵を呑み込まんとする。

十九川ヤコ :ごうごうと勢いを増す炎。虚を突かれたように、気づけば火炎は己が身に迫り。

十九川ヤコ :「うっ、ああっ──────!」

十九川ヤコ :身を焦がす炎に苦悶の声をあげながら、固く握り締めた“一魔降”から一陣の風が吹く。

十九川ヤコ :突風。纏わりついた炎の勢いが次第に弱まって。

十九川ヤコ :終には、がくりと膝をつく。

十九川ヤコ :「へ、へ」

十九川ヤコ :「な、つかしいね」

芹野 成海 :「……ヤコ!?」

芹野 成海 :敵の姿と見たものが消え、現れた仲間の姿に愕然とする。

十九川ヤコ :「あの、時よりもさ~。ぜんぜん……威力が違うもんな」

十九川ヤコ :彼女が口にした火防せの呪い。その加護を得て尚、その呪いの炎は。己が握る、“一魔降”の妖気すらも燃やし尽くしていて。

十九川ヤコ :「さっすが、室長代理。頼りになるぜ」

十九川ヤコ :それでも、心配ないよ、とでも言うように。得物を鞘に納め、不敵に笑う。

芹野 成海 :ぐ、と歯を食いしばる。「……悪い! ごめん!」

十九川ヤコ :僅かに首を横に振り。束の間、瞑目。

十九川ヤコ :再び、“一魔降”に封じられた妖魔の力を行使するには、時間が要る。

十九川ヤコ :しかし、この剣を扱うことができる、その理由のみで……己は八代目当主候補として名を挙げたわけではない。

十九川ヤコ :十九川ヤコは────“二刀”の剣士である。

十九川ヤコ :ぱちりと目を開き、美之須の姿を視界に収め。ゆっくりと“その刀”を抜く。

十九川ヤコ :光すら反射しない黒塗りの小刀。名を“二色乞”といった。

十九川ヤコ :“魔”なるものをだけを映し、分かつ力があるこの刀には。

十九川ヤコ :この特性を活かした、十九川家秘伝の奥義が存在する。

十九川ヤコ :あたしが愛し、あたしを愛してくれた────。

十九川ヤコ :大切な人々から受け継いだ、不世出の一刀。

十九川ヤコ :大上段から八相へ剣を構え。ぽつりと言葉を零す。

十九川ヤコ :「見惚れんなよっ」

十九川ヤコ :瞬間、その姿が陽炎のように揺らめいて。気づけば妖魔の眼前へ。

十九川ヤコ :一定のリズム、一定のフェイントから繰り出される、特殊な手首の捻りから生まれる、二の太刀要らずの神速の一刀。

十九川ヤコ :あらゆる“魔”を峻別し、その“雲間”を通り抜けるように繰り出された斬撃が、美之須に袈裟懸けの軌跡を残す。

美之須 :「あれ……」

美之須 :肉体は水で構成されている。しかし形作るのは、妖気による器だ。

美之須 :透明な液体が、音を立てて零れ落ちる。

美之須 :潮の香りがする。

美之須 :「愛しているのに」

十九川ヤコ :(あんま……応えてなくね?)ヤバ、と内心冷や汗をかきながら。

十九川ヤコ :表には出さず、ふん、と鼻息荒く言葉を返す。

十九川ヤコ :「ごめん。間に合ってるんだ」

美之須 :「足りないよ」

美之須 :「みんな……渇いている」

美之須 :黄昏の波が巻く。

GM :====


【第四ラウンド】

GM :プロットお願いします!

美之須 :【潮目】は使わないよ

芹野 成海 :奥義使用します

芹野 成海 :《よもついくさのもがりのところ》
指定特技:死霊術
効果  :惟神・黄泉神

十九川ヤコ :ヤッホイヤッホイ

美之須 :奥義破り 目標値6

美之須 :2d6>=6 (2D6>=6) > 7[3,4] > 7 > 成功

美之須 :ムン

美之須 :プロットOK

十九川ヤコ :屍忍くんも愛せ!

鳴無色葉 :やぶるな~~~~!👆💦

十九川ヤコ :OK

芹野 成海 :OK

水瀬 一理 :OK

鳴無色葉 :プロットOK!

GM :OK

GM :3

GM :2

GM :1

GM :0

system :[ GM ] がダイスシンボルを公開。出目は 4 です。

system :[ 鳴無色葉 ] がダイスシンボルを公開。出目は 1 です。

system :[ 水瀬 一理 ] がダイスシンボルを公開。出目は 3 です。

system :[ 芹野 成海 ] がダイスシンボルを公開。出目は 6 です。

system :[ 十九川ヤコ ] がダイスシンボルを公開。出目は 3 です。

第一ラウンド

○戦場:平地

<プロット6>

(芹野)

<プロット5>

()

<プロット4>

(美之須)

<プロット3>

(水瀬、ヤコ)

<プロット2>

()

<プロット1>

(色葉)

GM :なにっプロット6……

GM :では芹野さんどうぞ

芹野 成海 :美之須に戦駒

芹野 成海 :2D6>=5 (判定:経済力) (2D6>=5) > 10[4,6] > 10 > 成功

十九川ヤコ :最高の女

芹野 成海 :とりあえず凪らなかった!

鳴無色葉 :かっこいい♡

美之須 :回避します。

美之須 :いや……うーん

美之須 :【三尸】の種に使用かと思ったけど呪いあったからいいか

美之須 :回避します

美之須 :《経済力》は目標値7

美之須 :2d6-2>=7 (2D6-2>=7) > 4[1,3]-2 > 2 > 失敗

十九川ヤコ :ムッ

芹野 成海 :おっ

鳴無色葉 :うおおお!!!!

美之須 :マー 逆凪

水瀬 一理 :あっ

芹野 成海 :ボコボコにしなきゃ……

鳴無色葉 :総攻撃チャンス!!

芹野 成海 :揺らし+包囲で射撃2点、戦駒の効果で集団1点、戦国変調でお願いします

美之須 :GWT 戦国変調表(2) > 火達磨:この変調を受けた者は、ファンブル値が1上昇し、ファンブル時に1点の接近戦ダメージを受ける。この効果は累積する。シーンの終了時に、この効果は無効化される。

美之須 :火達磨だ!

美之須 :あちち

芹野 成海 :おっ燃えてる

鳴無色葉 :!!赤ちゃん燃やしチャンス!!

十九川ヤコ :ばぶ

system :[ 美之須 ] HP : 10 → 8

GM :ではプロット4

美之須 :【三尸】を使用。

鳴無色葉 :ム!

鳴無色葉 :【彼方よりの声】!

十九川ヤコ :カナカナカナカナ……

鳴無色葉 :SG#1>=6 (判定:呪術) (SG@12#1>=6) > 7[1,6] > 7 > 成功

鳴無色葉 :成功したから【三尸】を無効化!

十九川ヤコ :色葉~~~~~♡

美之須 :ムムムー

芹野 成海 :えらイタチ!

美之須 :『嗜好倒錯』。《遊芸》の範囲攻撃……!

十九川ヤコ :ヤベッ 九ノ一が使えねえ

鳴無色葉 :やぶるぞ!

水瀬 一理 :破ります

水瀬 一理 :ヤコちゃん感情修正ください、7になるので

十九川ヤコ :スペのみですが破チャレします

十九川ヤコ :あげます!+1

水瀬 一理 :ありがと!

芹野 成海 :破ります!

芹野 成海 :修正する?

鳴無色葉 :目標6だからま~大丈夫っしょwと思うけど一応感情ください!

十九川ヤコ :いや……

芹野 成海 :感情します! +1!

十九川ヤコ :色葉っちは操り対策にとっておいたほうがいいかも

芹野 成海 :あっなるほどね

鳴無色葉 :んあっ

鳴無色葉 :なるほど……じゃあないないしてください

鳴無色葉 :凪でも【操り人形】の判定ってできるのん?

十九川ヤコ :あっ!そっか!

十九川ヤコ :あれ判定いるんだ

GM :できないですね

芹野 成海 :追加忍法の弱み

鳴無色葉 :やっぱ追加忍法って……

十九川ヤコ :すみませんした

GM :では破りマンは振りな~

芹野 成海 :御斎に入ろうね

芹野 成海 :修正とばしますね

鳴無色葉 :ありがとう~~!

鳴無色葉 :ふります!

十九川ヤコ :2D6-1>=11 (判定:手練) (2D6-1>=11) > 7[1,6]-1 > 6 > 失敗

鳴無色葉 :SG+1#1>=6 (判定:九ノ一の術) (SG+1@12#1>=6) > 7[2,5]+1 > 8 > 成功

水瀬 一理 :2D6+1>=8 (判定:幻術) (2D6+1>=8) > 7[1,6]+1 > 8 > 成功

芹野 成海 :2D6>=7 (判定:隠形術) (2D6>=7) > 9[3,6] > 9 > 成功

十九川ヤコ :修正isGODだ

美之須 :では奥義が破られ……行動は以上

GM :プロット3、1D100どうぞ

十九川ヤコ :1d100 (1D100) > 83

水瀬 一理 :1d100 (1D100) > 24

GM :十九川さんどうぞ!

十九川ヤコ :はい!やるしかねえ

十九川ヤコ :【接近戦攻撃】を美之須ちゃんに。

十九川ヤコ :野望で+1

十九川ヤコ :2D6+1>=5 (判定:手練) (2D6+1>=5) > 12[6,6]+1 > 13 > スペシャル(【生命力】1点か変調一つを回復)

十九川ヤコ :ハハッ

水瀬 一理 :!!!!

GM :うおっ

鳴無色葉 :!!!!!!!!!!!!

十九川ヤコ :これ迷うな……

芹野 成海 :スペ!!

鳴無色葉 :か……かっこいい!!有言実行ギャルじゃん!!!

水瀬 一理 :マジでかっこいい

十九川ヤコ :いやマヒか マヒだな マヒ回復!

十九川ヤコ :接近ダイスふります

十九川ヤコ :1d6 (1D6) > 3

十九川ヤコ :ぬほほw

水瀬 一理 :いい感じ!

鳴無色葉 :かっこよすぎ~~♡

芹野 成海 :最高~!

十九川ヤコ :これって接近戦ダメージ3+後の先1+降魔1で5になるのかな?

GM :えーっとそうですね

十九川ヤコ :5っていうか 接近3と射撃2ですね、すみません

鳴無色葉 :退魔ギャルつよない?

GM :そうなのだ

水瀬 一理 :やべー

十九川ヤコ :ワ~イ

芹野 成海 :クリヒより強いぜ

美之須 :受けてられないよ~

美之須 :『思考交錯』。《幻術》の絶対防御!

十九川ヤコ :やぶってやる~!

鳴無色葉 :やぶる!

芹野 成海 :破ります!

水瀬 一理 :破ります

鳴無色葉 :やべ~こっちに修正もらうんだった

十九川ヤコ :イッチ修正ほしいかも!

水瀬 一理 :あっそうか、あげます!

十九川ヤコ :ありがとう~

芹野 成海 :いや範囲は範囲でヤバいから!

十九川ヤコ :そうだぜ

十九川ヤコ :じゃあ……ふるか

鳴無色葉 :ふるっち!

十九川ヤコ :2D6>=8 (判定:結界術) (2D6>=8) > 6[1,5] > 6 > 失敗

鳴無色葉 :SG#1>=9 (判定:九ノ一の術) (SG@12#1>=9) > 7[2,5] > 7 > 失敗

水瀬 一理 :2D6>=5 (判定:幻術) (2D6>=5) > 8[3,5] > 8 > 成功

芹野 成海 :2D6>=9 (判定:死霊術) (2D6>=9) > 6[2,4] > 6 > 失敗

十九川ヤコ :一理♡

水瀬 一理 :うおおおおおお

鳴無色葉 :うおーーーー水瀬一理~~~~!!!最高~~~~!!!!!

芹野 成海 :水瀬さん!!

美之須 :む~

芹野 成海 :特に関係ないけど凪です

十九川ヤコ :せりのん……

美之須 :では5点通りますね……!

鳴無色葉 :うおおおおおおおおおおおおおおお

十九川ヤコ :しゃあっ そして……

system :[ 美之須 ] HP : 8 → 3

十九川ヤコ :攻撃が通ったので 【備】で修得した【風饗】を使用します。

美之須 :なんと

十九川ヤコ :野望で-1 たのむ~

十九川ヤコ :2D6-1>=6 (判定:刀術) (2D6-1>=6) > 6[2,4]-1 > 5 > 失敗

鳴無色葉 :や、野望

十九川ヤコ :玄一郎~~~~!

芹野 成海 :玄の呪い……

鳴無色葉 :大丈夫だ……あとは我々に任せな

十九川ヤコ :さっき野望回復するんだったな。しょうがない!手番以上です。

十九川ヤコ :まかせたぜ……

美之須 :命が繋がれた

GM :では水瀬さんどうぞ

水瀬 一理 :はい!

水瀬 一理 :【凶手】指定特技は骨法術。

水瀬 一理 :2D6>=5 (判定:骨法術) (2D6>=5) > 3[1,2] > 3 > 失敗

水瀬 一理 :えっ

GM :南無

十九川ヤコ :しかし……動ける……

芹野 成海 :そ、そんな

鳴無色葉 :いやここかな 遁甲符投げます

十九川ヤコ :色葉っち!

水瀬 一理 :うわっ本当にありがとうございます

GM :おおっ

芹野 成海 :遁甲!

水瀬 一理 :振り直し!

水瀬 一理 :2D6>=5 (判定:骨法術) (2D6>=5) > 9[3,6] > 9 > 成功

十九川ヤコ :やった!

水瀬 一理 :ありがとーーーーー

芹野 成海 :やった!!

鳴無色葉 :ナイス!!

水瀬 一理 :そして【雀蜂】指定特技は人脈。スペシャル値は9

水瀬 一理 :奥義を使用します。

水瀬 一理 :『水瀬流速読術・夢の型』完全成功/輝き/分野限定(戦術)指定特技は幻術。

水瀬 一理 :これで10でスペシャルの成功に。

十九川ヤコ :おっ……

鳴無色葉 :うおおおおおおおおお!!!!

GM :うおおっ

芹野 成海 :スペシャルだ~~ッ

水瀬 一理 :回復は戦術を……。

system :[ 水瀬一理 ] 戦術 : 0 → 1

水瀬 一理 :凪のはずなので、集団戦1射撃戦2ダメージを美之須に。

美之須 :受けます あわわ

system :[ 美之須 ] HP : 3 → 1

水瀬 一理 :変調は催眠を受けてもらいます!

美之須 :ムムッ

美之須 :これは生命力を1点消費しなければいけない……

system :[ 美之須 ] HP : 1 → 0

美之須 :生命力0になり、戦闘脱落です。

十九川ヤコ :や、や、やった~~!!!!!!!!!!

鳴無色葉 :うおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!

水瀬 一理 :や、やった……!

芹野 成海 :やった~~~~!!

GM :====


美之須 :「聞こえるよ……声が」

美之須 :水中を舞う。宙天を仰ぐ。

美之須 :「握られていた手は……一人では、冷たい」

美之須 :「海の底よりも」

美之須 :「愛してるからね」

美之須 :再び像がブレようとする。淡い光が、海面を覆うように広がっていく。

芹野 成海 :「私は」

芹野 成海 :目の前に立ち、妖魔を睨みつける。

芹野 成海 :依然として精神干渉の影響はある。その姿を見れば、愛情に似た何かが心中から湧き上がってくるのを感じる。

芹野 成海 :しかし、今の己の中には『怒り』がある。

芹野 成海 :たとえ相手が愛する者であったとしても、怒りは成立する。

芹野 成海 :そして当然、その愛情『らしきもの』が精神干渉によるものだと分かっているからには──

芹野 成海 :敵意を向けるには十分だろう。

芹野 成海 :「お断りよ」

芹野 成海 :吐き捨てるとともに、懐へ手を入れる。

芹野 成海 :取り出したのはコンパクトだ。その表面へペンを走らせ、『火竟』と記す。

芹野 成海 :『火竟』──遺跡より出土する古代の鏡に刻銘された、「火を起こすための鏡」を表す言葉。

芹野 成海 :鏡面を以てその姿を暴き、火竟で以て火を起こす。

芹野 成海 :開いて翳された小さな鏡が、今度は過たず敵を火に包む。

美之須 :「む……」

美之須 :炎に呑まれ、地に落ちる。

美之須 :身体が泡立ち、制動を失っている。

美之須 :「熱いな……」

十九川ヤコ :ぼた、ぼた。ぼたたたたた。

十九川ヤコ :乱れる水の身体を、雨粒が叩いている。

十九川ヤコ :天に向けられた“一魔降”の切っ先から。たなびくように煙が登り。

十九川ヤコ :瞬く間に覆われた雲間から。ごろごろと雷鳴が響く。

十九川ヤコ :火災の化身たる妖魔を封じるため、己が身を人柱とし。果てには、雨と雷を司る大妖魔となった“それ”は。

十九川ヤコ :数多の愛を以って、調伏され。“一魔降”の権能、“九ノ一”の力として。

十九川ヤコ :いつだって、己を見守っている。

十九川ヤコ :『“轟轟護雷遠(ごごごらいおん)”!』

十九川ヤコ :雲間から垂れる暖かな水滴が、妖魔の身体を構成する水と入り交じる。

十九川ヤコ :ひとりの妖魔を、慈しむように。水と水が柔らかに混ざり合い、溶けていく。

美之須 :「あ……」

美之須 :温かさに触れるように、ゆっくりと体を沈める。

美之須 :甲板の上に降り立ち、座り込む。

十九川ヤコ :「ごめん」

美之須 :身体の輪郭が薄れている、別の形を取ることはできないほどに。

十九川ヤコ :「ごめんね、美之須」

十九川ヤコ :「それでも、あたし」

十九川ヤコ :ぎゅうと目を細める。

十九川ヤコ :「あなたの優しい幻に。縋るわけには、いかないの」

美之須 :うろうろと視線を彷徨わせる。

水瀬 一理 :そこに、足音を立てずに近寄る影がひとつ。

水瀬 一理 :「……ならば少し、柄にもないことをします。いや、結局らしいのかな」

水瀬 一理 :手には本はない。懐にしまったままだ。水濡れを防ぎたかったのもあるが……。

水瀬 一理 :「緊急避難。一時的に物語を一作、臨時禁書指定とする」

水瀬 一理 :「表題不明」

水瀬 一理 :「筆者:鳴無色葉」

水瀬 一理 :『むかしむかし、あるところに……』

水瀬 一理 :それは、鳥のさえずりとして耳にしていた。

水瀬 一理 :ある少女のために贈られた物語、なのだろう。想像するに。

水瀬 一理 :(寝かしつけに上手くいくかは……いや)

水瀬 一理 :(やってみせる)

水瀬 一理 :目を開く。飲み込まれた物語が、ぼんやりとした幻を周囲に生み出す。

水瀬 一理 :人ではない。かわいらしい動物たちがそこに立って、妖魔を見つめていた。

水瀬 一理 :(鳴無さん。私だって、見せたかった。この物語に込められた、あなたの愛を)

水瀬 一理 :(私だって、あの子と絵本を読むこともしたかったんだ)

水瀬 一理 :「……だから、あとはお願いします。正しい筆者によって」

水瀬 一理 :「どうか、あの子を」ふわふわとした幻の動物たちに囲まれて立つ、妖魔を見やる。

鳴無色葉 :目の前に広がる光景に目を瞬かせる。自分の本が、具現化している。

鳴無色葉 :(……そうか。でも、そういうことだったのかもしれないな。もう……逃げてはいけない)

鳴無色葉 :物語の中でイタチ監督が森の動物たちを少女から引きはがし、その後のページでも友達として登場しないのは、イタチである自分が水姫の幸せを奪ったという罪悪感から悪役として登場させていたからだ。

鳴無色葉 :その一方で、『水姫を助けられなかった』とは言っても『水姫を殺した』とは口にしなかったのは、人に責められたわけもないのに、自分から事実以上に罪を過剰に捉えることは、本来の罪から目を逸らす逃避だと思っていたからだ。

鳴無色葉 :その矛盾を正すべく――ではない。ただ、目の前で苦しんでいるものの為に、ちゃんと向き合おうと思った。

鳴無色葉 :「美之須。私はとても嬉しかったよ。もう会えないと思っていた人に会えて。ありがとう」しゃがんで、動物たちに囲まれ座り込んだ美之須と目線を合わせ、優しく微笑みかける。

鳴無色葉 :「……美之須。君の創作は、たくさんの人を幸せにしてるんだ。玄一郎も、私も。そして彼……ミッチだって。君の見せてくれた夢のおかげで、魂を震わせて、足を進める方向を選べる。それはとても幸せなことだ」

鳴無色葉 :「そんな優しい君が、誰にも愛されないと泣いているのは悲しいんだ。たくさんの人を幸せにした人もまた、幸せになってほしいと……私は思っているんだ」

鳴無色葉 :ずっと水姫に謝れなかったのは――彼女の死を認めてしまえば、幻であってももう会えないように思ったからだけではない。

鳴無色葉 :美之須の創ったものを、本当は死んでいるのだからここにいるはずがないと、嘘のつくりものなのだと指摘するようで――美之須の心を踏みにじってしまうのではないかと思ったから。

鳴無色葉 :物語の紡ぎ手として、目の前に現れた動物たちを指揮する。動物たちは、美之須のそばでじっと、美之須を見つめている。

鳴無色葉 :それは、どれだけ愛しても何も話してくれない、冷たいつくりものとみることもできるかもしれない。けれど。

鳴無色葉 :鳴無色葉は物語を、自分がどのような人間かなんて関係なしにずっと寄り添ってくれるものだと思い、それにずっと、救われ続けてきた。

鳴無色葉 :「……私はね、物語の続きを考えるのが好きなんだ」

鳴無色葉 :水の中に虹をかけるように、禁書の力を借りた"著者"は、ゆっくりと手を翻す。泡が浮かぶ。泡の中で、キラキラと光が輝く。

鳴無色葉 :「『森の動物たちと仲良く暮らしていた女の子は、ある日海に遊びに行き、新しいお友達に会いました』」泡の中に、物語の続きが浮かぶ。

鳴無色葉 :「『女の子は、新しくできたお友達と、森の動物たちと、イタチと。いつまでもいつまでも、仲良く暮らしました』……」

鳴無色葉 :「さらにその続編には、女の子のお父さんを登場させてもいいかもしれないね。目をつぶって眠ったら、どんな続きを夢見たっていいんだ」

鳴無色葉 :眠りを誘うように、謡うように優しく語り掛ける。

鳴無色葉 :「大丈夫だよ。遊び疲れて眠ったら、司書のお兄さんが開きっぱなしの本を閉じて、大事にしまってくれるからね。そうすれば、ゆっくり眠って元気に起きたら、明日も明後日もずっと一緒に遊べるんだ」

鳴無色葉 :「誰かの代わりだからじゃない。臆病で寂しがり屋で優しい君だから、愛しているよ」

鳴無色葉 :「おやすみ、美之須」

鳴無色葉 :手を伸ばして、そっと頭を撫でる。

美之須 :その姿はどろどろに溶けつつある。

美之須 :しかし、触れた掌には確かな感触が……美之須という形が、そこに残っている。

美之須 :「愛してる、そう……」

美之須 :「おやすみ……玄一郎……」

美之須 :「おやすみ………せんせい…………」

GM :言葉は泡になって、形を残さずに消える。

鳴無色葉 :「……おやすみ。ずっとずっと……忘れない。大切に想っているよ」

鳴無色葉 :「ミッチも……司書として。そして……友達として。私たちの物語を……大切に、覚えててくれたら嬉しい」

鳴無色葉 :『物語』から出てきたライオンを軽々とかつぎながら、水瀬一理に笑いかける。

水瀬 一理 :「一度吸い込んでしまいましたから、そうそう忘れられそうにない……」

水瀬 一理 :「ああ、そうだ。このままでは申し訳ないですから」

水瀬 一理 :「臨時禁書指定、解除」

水瀬 一理 :「物語を解放。遍く著者と読者のため」

水瀬 一理 :「……良い物語は、時に対象読者以外の心も打つものですから」

水瀬 一理 :「……きっと、あの話も」例えば、自分がそうされたように。

GM :外は暗く、日は落ちている。

GM :良い子供は寝る時間だ。

GM :夜の海原に、一陣の風が吹いていく。

GM :そして。

GM :ド  ン!!

GM :船室から、爆発音が響き渡る。

GM :赤い熱が、黒い空を散らしていた。

GM :====



【クライマックス・幕間】

GM :──数分前・船内ホール

田平壱富士 :「がはっ! くそ……!」

田平壱富士 :肩口に衝撃を受け、地に臥せる。

田平壱富士 :「まだ潜伏勢力が、いたとは……!」

虚無僧 :「んー、ふふ……そういうこともあるよねぇ」

虚無僧 :錫杖を頭の上で振り回す。

朱宝貝 :「っつーか、私が教会についたのはわかってただろ」

朱宝貝 :指を鳴らしながら現れる。

朱宝貝 :「一人で勝つつもりだったのか? 舐めすぎだ」

田平壱富士 :「……勝てる、つもりではあったが」

田平壱富士 :「勝利条件が少し違う。俺の役割は、お前たちの足止めだ」

田平壱富士 :「平良木なら……魔剣使いが相手でも、戦える。不測の事態に備えただけだ」

シスター :「そして、想定以上の戦力に潰されかけていると」

シスター :「……時間を稼がれているのは事実です。『サラヴ』の回収を急がなければ」

シスター :「世界が妖魔に飲み込まれてしまいますよ」

虚無僧 :「んー、いや……大丈夫」

虚無僧 :「だって向こうには、色葉がいるんだから、負けるわけないよね」

シスター :「無根拠な」吐き捨てるように言う。

虚無僧 :「信頼でできてる集まりでしょう? 私たちは」

シスター :「……では、状況を動かしても構わないのですね」

シスター :「もし海魔が健在なら、船では撒けませんよ」

虚無僧 :「いいよいいよ、ドーンとやっちゃおう」

朱宝貝 :「……? アンタら、何を……」

シスター :手元に端末を操作する。

GM :ズズン、と足元から衝撃が走る。

朱宝貝 :「おわっ……爆発か?」

田平壱富士 :「……貴様ら、船を沈めるつもりか!」

田平壱富士 :「随分な大量殺人をするものだな!」

シスター :「ええ。死には慣れているものですから」

朱宝貝 :「アタシは慣れてねーよ! どうすんだ!?」

シスター :「脱出艇の用意があります。私たちは少し用事がありますので、先に」

シスター :メモを手渡す。

シスター :「ああ、そうそう。アーソン氏の回収をお忘れなく」

朱宝貝 :「チッ……頭も連れて行くからな、その後で手を回してやる!」

朱宝貝 :足早に立ち去る。

虚無僧 :「んー……シスター・サリア」

虚無僧 :「予定だと、もう少し爆発って派手じゃなかった? 船室がぼーんって燃える感じの……」

虚無僧 :「警報が聞こえてこないね。イリエちゃん、サボったのかな?」

シスター :「……」顎に手を当てる。

田平壱富士 :「ふ、はは」

田平壱富士 :「もう一つ、お前たちの想定と違う点があったようだ」

田平壱富士 :「俺は一人で、戦ってはいない」

田平壱富士 :「煙幕、撒き菱、そして電子回路の操作」

田平壱富士 :「「塗り壁」……こちらには、足止めの専門家がいる」

虚無僧 :「わーお、面倒臭っ」

虚無僧 :「よし、やっぱり急ぐ必要あり」

シスター :「無根拠な!」

虚無僧 :「フフ……いいじゃないか、人生は続く」

虚無僧 :「失敗したら、やり直せばいいのさ」

虚無僧 :「と言っても、まあ……いったん終わらせるか」

田平壱富士 :「……!」刀を構え直す。

虚無僧 :錫杖がしゃん、と鳴り。

GM :衝撃が走る。

GM :====


GM :──現在・甲板

GM :『アルカディア』の船室から突如発生した爆発は、強い炎を植え付けていた。

GM :調度品が爆ぜ、計器が警報を発する。内装が床に落ち、悲鳴が上がる。

乗客 :「はやく運び出すんだ! 世界的な文化物だぞ!」

乗客 :「保険が掛かっていると聞いていたのに……アーソン氏は!? 早く脱出艇を出してくれ!」

船員 :「アーソン様の行方が知れず……! 救命胴衣を着用してください、船の用意は……」

乗客 :「くそっ、何が『星』だ! 『アルカディア』が燃えちまったら何の意味もねぇ……!」

GM :恐慌は収まる様子を見せず、火勢を逃れようと船室から飛び降りる者もいる。

GM :凄惨な光景は、『理想郷』が沈みつつあることが、強い現実感を持って見る者に知らしめていた。

GM :悲鳴が響く中、甲板の扉が開き、人影が歩み寄る。

ザイロック :「ここにいたか……忍びども!」

ザイロック :「さっさと避難しろ! 焼かれて死にたいのか!」

ザイロック :護衛を引き連れながらも、健在な様子で告げる。

十九川ヤコ :「あ、ザイロックさん……」

十九川ヤコ :緊張の糸が切れ、へたりこみながら息を吐く。

十九川ヤコ :「無事でよかったあ。カーネリアンさんもいっしょ?大丈夫……?」

ザイロック :「ああ。後ろにいる」

カーネリアン :緊張した面持ちで背後についている。

カーネリアン :「船……壊れてるわ」

鳴無色葉 :「んあ~っ!?沈んでしまうではないか~!?」パニック!

ザイロック :「安心しろ、オレはカネモッティだ」

鳴無色葉 :「ここからでも入れる保険があるんですか!?」

ザイロック :「お前には言っていない……ヘリを用意させている」

ザイロック :「オレとカーネリアンとヤコ……それと護衛は乗る」

鳴無色葉 :「我らは~~~~~!?」

十九川ヤコ :「それでいっぱい?」

十九川ヤコ :逃げ惑う人々を見て歯噛みをしたのち。

十九川ヤコ :「あたしのダチの分くらいの席は空いててほしいかな~って」

ザイロック :「残りのスペースは、美術品を乗せるつもりだが」

鳴無色葉 :「美術品より我らの命の方が大事だろ!!」

芹野 成海 :「美術品もまあ大事ではあるけど……」

水瀬 一理 :「可能なら、乗せていただけると助かりますね……」

鳴無色葉 :「美術品より美しくなるからあ~~」

十九川ヤコ :「恩だって売れますぜダンナ~~~」へへへ、と手を擦る。

ザイロック :「フン……いいだろう、買ってやる」

ザイロック :「ザイロック・アリー=マクルの名を忘れるな。オレは善意で助けるわけではない」

ザイロック :「美術品よりも価値があると示せ。その約束、違えるなよ」

鳴無色葉 :「うおおお~っ!やっぱり器のデカさもありまくる!優しさと甲斐性を兼ね備えた男よ~っ♡」

水瀬 一理 :「百科事典の暗誦くらいならやりますが……あとは」

芹野 成海 :「そりゃ……ありがたい話ね」礼を述べながらも、何かを探すように周囲に目を巡らす。

十九川ヤコ :「あとでトンデモね~もん背負わされるカモだけど~。命にゃ替えられねえよなっ」

水瀬 一理 :「同僚がひとり、まだどこかにいるはずなんですが」

水瀬 一理 :「前回は連絡が取れなかった……今どうしているのか、気がかりです」

十九川ヤコ :「そう!これくらいの……大きな本を抱えた女のヒト、らしいんだけど」

十九川ヤコ :ここに来るまでに見なかった?と目で訴えかける。

ザイロック :「お前たちはオレを船の管理人だとでも思っているのか?」

ザイロック :「そんなものはアーソンに聞け。奴も自分用の船でさっさと脱出しているだろう」

ザイロック :顎を向ける。その先には、やたらとロイヤルなデザインの小型艇が『アルカディア』から遠ざかっていく様子が見える。

水瀬 一理 :「さすが、素早いな……」

鳴無色葉 :「おお……あいつも無事なのか。よかった……」その船を見て胸をなでおろす。

十九川ヤコ :「うん……」遠ざかる船を目で追いながら。

芹野 成海 :「……そうね。人格としてはともかく」

十九川ヤコ :「………どうする?イッチ」

十九川ヤコ :真剣な眼差しで彼を見る。

水瀬 一理 :「……猶予時間はどれくらいですか」あまりなさそうだな、と炎を見る。

水瀬 一理 :「……彼女も、忍びだ。上手く手立てを考えるとは思いますが……」

水瀬 一理 :「信じるしか、ないな」

十九川ヤコ :「ん。わかった」

十九川ヤコ :「あたしが信じるイッチがそういうなら、あたしも信じてみせましょう」

十九川ヤコ :「ちゅうわけで、ザイロックさん!我ら四名!お世話になるっす!」

ザイロック :「世話するのは三名だけだ……どうした」

ザイロック :護衛から何事か報告を受けている。革表紙の本を受け取る。

ザイロック :「そうか……『サラヴ』が船の上に転がっていたか」

ザイロック :「アーソンもツキを手放したと見えるな」

ザイロック :「カーネリアン、お前も……オレのものは、すべて手元に戻った」

ザイロック :カーネリアンの手を引く。

虚無僧 :「それはどうかなぁ?」

虚無僧 :平然として、ヘリの前に立っている。

鳴無色葉 :「お、お前……!」

虚無僧 :錫杖が、しゃら、と鳴る。

虚無僧 :「色葉~。やっぱり勝ってくれたね」

鳴無色葉 :「やっぱり……!?お前はだから誰なんだ!?」

芹野 成海 :「……アンタの知り合いじゃないの?」

鳴無色葉 :「いや!……いやそうなのかもしれんけど……!前言ったシーオードットジェーピーだ!」

十九川ヤコ :「スッゲ馴れ馴れしいもんな。ダチの空気感……どちら様すか?」

虚無僧 :「そうそう、知り合い」

虚無僧 :「君たちもこいつのこと知ってるでしょ? 都合の悪いことは忘れてるんだよ」

虚無僧 :けらけらと笑っている。

鳴無色葉 :「そうかも……」

鳴無色葉 :「いや自分で納得してしまった」

芹野 成海 :「……まあ、それについては分からないでもないけど。知り合いだったとして」

芹野 成海 :「アンタは誰で、何をしに来た?」

虚無僧 :「奪いに来た」

虚無僧 :「『サラヴ』と『緋髄の瞳』。大願のためにね」

虚無僧 :「誰かは……これ恥ずかしいからパスしていい? だって知ってるやついるんだもん~」

鳴無色葉 :「だから我はお前を知らないんだって……」

虚無僧 :「ま、それはそれ」

虚無僧 :「ほんじゃまあ、ザイロック・アリー=マクルさん」

虚無僧 :「『サラヴ』を貰うよ」

ザイロック :「……」

護衛 :「Ute! Ute!」「Shine!!」「Namu-Ami!!」

カーネリアン :「待っ……」

GM :ザイロックの護衛が流暢なスラングとともにハンドガンを発砲する!

GM :しかし、そのどれもが標的を射抜くことはない。護衛たちは弾丸によって倒れる。

シスター :「あなたはまた勿体ぶった話し方をして、いらない犠牲を出す」

シスター :拳銃を懐にしまいながら、もう一人。

シスター :「効率的に済ませましょう。カーネリアンさん、こちらへ」

鳴無色葉 :「あっお前は……オークション会場にいた……」

ザイロック :「何……?」

カーネリアン :「……ええ」

十九川ヤコ :剣を抜きゆらりと構える。

十九川ヤコ :「カーネリアンさんっ!?」

水瀬 一理 :「……!」

鳴無色葉 :「……『棄教会』の仲間だったのか、カーネリアン」

カーネリアン :「ザイロック。追いかけてきてくれて、嬉しかった」

カーネリアン :「みんなも、ごめんなさいね」

芹野 成海 :「……いや、仲間というより──」彼女について、ヤコが探った情報を思い出す。

ザイロック :「……認められるか!!」

ザイロック :激高し、歩き去るカーネリアンの腕を掴もうとする。

シスター :「……はぁ」

カーネリアン :「! お願い、待って……」

ザイロック・アリー=マクル・カネモッティの【秘密】
ザイロックが博覧会にわざわざ参加したのは、人質を取られているのが理由である。
彼は妻のカーネリアンの身柄を、アーソンによって奪われている。
カーネリアンは、ザイロックが一目惚れをした女性なのだ。

ザイロック・アリー=マクル・カネモッティの【秘密】
ザイロックが博覧会にわざわざ参加したのは、人質を取られているのが理由である。
彼は妻のカーネリアンの身柄を、アーソンによって奪われている。
カーネリアンは、ザイロックが目目目れをした女性なのだ。

ザイロック・アリー=マクル・カネモッティの【秘密】
ザイロックが博覧会にわざわざ参加したのは、人質を取られているのが理由である。
目目目目目カーネリアン目目目目目目目目目目目目目目目目目
カーネリアン目目目目目目目目目目目目目

目目目目目目目目目目目目目目の【秘密】
目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目
目目目目目カーネリアン目目目目目目目目目目目目目目目目目
カーネリアン目目目目目目目目目目目目目

ザイロック :ごぼっ、と赤黒い液体を吐き出す。

シスター :「……『百目鬼』」

ザイロック :血液ではない。それは拳大もある、赤色の眼球である。それが二つ、三つと、続けざまに溢れる。

ザイロック :「ぐ、おああああ」

ザイロック :甲板に崩れ落ちる。黒い煙がどこからともなく現れ、苦悶の中に意識を失いつつある。

十九川ヤコ :目を見開いてその光景を見る。忘れもしない。

十九川ヤコ :その悍ましい妖気は、紛れもなく。

十九川ヤコ :「マジかよ……!」

鳴無色葉 :「ザイロック……!」そのそばに駆け寄る。

水瀬 一理 :「これは……!」

鳴無色葉 :「くっ、脈が急速に……っ」

芹野 成海 :「……随分久々に見る気がするわね」

シスター :「ええ、彼女も再会を喜んでいるのでは」

カーネリアン :「お願い、やめて! やめて……!」

カーネリアン :シスターへと縋りつく。

シスター :「勿論です。ミズ・カーネリアン」

シスター :「シンプルな条件です。あなたが大人しく同行し、そして追手がやってこない」

カーネリアン :「わかってるわ、私が従うから……ザイロックを……!」

シスター :「……とのことです。それでは、『サラヴ』と『緋髄の瞳』は、お預かりします」

シスター :「ヘリを運転できる者はいませんので、お手数ですが、用意してある船まで」

シスター :「ああ……あなたたちも」

シスター :甲板を見下ろす。

シスター :「ザイロック氏を死なせたいのであれば、どうぞ追跡はご自由に」

十九川ヤコ :ぞっとするほどに冷たい瞳で彼女を見る。

十九川ヤコ :「いいよ。……逃してあげる」

十九川ヤコ :はん、と鼻息を鳴らす。「覚悟しておけよ。シスターさん」

十九川ヤコ :「ザイロック・アリー=マクルさんに、カーネリアンさん」

十九川ヤコ :「……“桐壺イトマ”」

十九川ヤコ :「あたしん仲間に手ぇ出したこと、いつか追い詰めて、ぜって~後悔させてやっからな」

十九川ヤコ :「たたっ斬ってやる」

十九川ヤコ :んべ、と舌を出して中指を立てる。

シスター :「勿論です。あなた方とは違いますので」

シスター :「行きましょう。シスター・カマラ」

虚無僧 :「えっ」

虚無僧 :「結構かっこつけて色葉に挨拶しちゃったんだけど……」

虚無僧 :「行かなきゃダメ? ほら、見張り役とか……」

シスター :「……」苦虫を噛み潰した顔をする。

鳴無色葉 :「…………そんなに寂しがり屋なら名前くらい名乗ったらどうなんだ」

虚無僧 :「オーケイ、エスコートは任せて」

虚無僧 :「……色葉さぁ、思い出そうとしてる?」

鳴無色葉 :「…………これでも色々思い出そうとしているが……」

鳴無色葉 :「…………すまん。全然思い出せん……」

虚無僧 :「……んー。現場に出てきてよかったよ」

虚無僧 :「これじゃあ、報われないもんね」

虚無僧 :しゃらん、と錫杖を鳴らす。

虚無僧 :「追ってきたら思い出す手伝いをしてあげる」

鳴無色葉 :「…………は?」

鳴無色葉 :「追ってこいとか追ってくるなとか……意思の統率をしろ!」

虚無僧 :背中を向け、立ち去る。

虚無僧 :「追ってくるなとは言ってませーん。ザイロックが死ぬだけ!」

鳴無色葉 :「屁理屈!!」

虚無僧 :「バ~イ」

GM :距離が開く。

虚無僧 :「でも実際、向こうの言う通りじゃない?」

虚無僧 :「どうせ追ってきてほしいくせに」

シスター :「……確かに、使命とは異なる」

シスター :「私の求める答えもあります」

シスター :「……忌々しいですね。なぜ彼女がいるのか」

シスター :「十九川ヤコ。掌で踊らされている気がします」

虚無僧 :「イエーッ」

虚無僧 :腕をぐるぐるしている。

シスター :「……」信じられないものを見た表情をする。

GM :ーーーー


ザイロック :「…ぐっ……ごほっ」

ザイロック :「何をしている……お前たち……」

ザイロック :呪縛を緩められたのだろうか。荒い息をしながら、言葉を発する。

ザイロック :「オレのものを……奪わせるな……」

鳴無色葉 :「…………ザイロック…………!無理にしゃべるな……」

十九川ヤコ :そっと屈み込み。汗で濡れた額に手を当てる。

十九川ヤコ :「できないよ」

十九川ヤコ :「この世で一番、あなたを愛している女の人の覚悟に……水は差せないよ」

ザイロック :「できる……だから、お前を呼んだ」

ザイロック :「『緋髄の瞳』を……カーネリアンを、取り戻すために、探した」

ザイロック :「アーソンが……忍びという戦力を雇っていたと知ったのは、後のことだ……だから」

ザイロック :「ヤツよりも強い……忍びを勝ち取ろうとして、お前の田舎、まで……足を運んでやった」

十九川ヤコ :躊躇うように視線を下げる。

ザイロック :「ヤコ、これが依頼だ」

ザイロック :「『百目鬼』とやら……切って見せろ」

ザイロック :「そして……取り換えしてくれ……」


GM :十九川ヤコさんは自身の【記憶】を獲得します。

十九川ヤコの【記憶】
あなたは「二色乞」と呼ばれる、魔なるものを分かつ浄剣を所持している。
『古夜』での一件を受け、魔剣となる「一魔降」の制御が可能になってから、あなたは「二色乞」の力を振るう意義を見失っていた。
だが、今再びその剣に、あなたの信念を乗せるときだ。

あなたは「妖魔に憑りつかれている人間」と同じシーンにいるとき、《分身の術》《見敵術》《封術》の中から任意の特技を選んで判定に成功することで、妖魔を取り除くことができる。

十九川ヤコ :なるほど……

鳴無色葉 :じゃ……じゃあ……ザイロック様を助けられるの!?


GM :「二色乞」が、脈動したように感じる。

GM :それは、知らずその束をあなたが握りしめていただけかもしれない。

GM :しかしその奥には、炎と異なる熱が宿っていることを、あなたは感じていた。


GM :というわけで判定を行っていただくことができます。

十九川ヤコ :オッス……

十九川ヤコ :質問なんですが

十九川ヤコ :回想で修正値にプラスを入れることは可能でしょうか?

GM :可能ですよ!

GM :ここはクライマックスですからね

十九川ヤコ :ウッス……

水瀬 一理 :このタイミングだと感情修正は乗せられますか?

GM :いいですよ

十九川ヤコ :ファンブル以外成功なんですけど……

十九川ヤコ :祈りの意味もこめて

十九川ヤコ :一理さんに貰えますか……!修正を

水瀬 一理 :ありがとうございます。あそっか!でもあげます!

十九川ヤコ :元気百倍!

十九川ヤコ :ありがとうございます。では……《封術》を《結界術》で代用判定したく。目標値6。修正は回想と感情修正込み込みで+4。

十九川ヤコ :では……

十九川ヤコ :2D6+4>=6 (判定:結界術) (2D6+4>=6) > 7[1,6]+4 > 11 > 成功

十九川ヤコ :ホッ……

鳴無色葉 :うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!

水瀬 一理 :やったーーー!!

芹野 成海 :やった~~!!

GM :お見事。


ザイロック :刀を強く睨みつける。

ザイロック :口の端から罅が広がり、その奥から闇が覗きつつある。

ザイロック :『百目鬼』に自我を飲まれるまで、あまり猶予はない。

十九川ヤコ :脈動するようにその刀身を震わせる“二色乞”。

十九川ヤコ :けれど、震えているのは。それだけじゃなくて。

十九川ヤコ :初めてだったからだ。

十九川ヤコ :これだけに会話を試みた相手に、この刀を振るうことが。

十九川ヤコ :しかし。荒くなりそうになる息を必死で抑え込み。肩越しに見た仲間の顔は。

十九川ヤコ :疑いようもなく、あたたかで。

十九川ヤコ :「────やるか」

十九川ヤコ :震えが止まる。

十九川ヤコ :光を全て吸い込むかのように。闇夜よりも暗い、その色が。

十九川ヤコ :どろりと墨のうように染み出して。甲板に溶ける。

十九川ヤコ :瞬きひとつの間に、天が、地が。宵闇と化した中で。女の声だけが響いた。

十九川ヤコ :「臨むは"兵(つはもの)"、闘ふ者」「皆陣"列(つら)"ねて前を行く」

十九川ヤコ :「斬妖縛邪、万魔拱服」「悪鬼調伏、怨敵退散」

十九川ヤコ :呪文を紡ぎ、淀みのない動作で宙に刀印を刻む度。

十九川ヤコ :その刀身が光を放っていく。魔を照らさんとする、暖かで、清廉なる白光へ。

十九川ヤコ :「魔を映し、混を分かつ─────!」

十九川ヤコ :くるりと手の内で握る手を返し、逆手に構えた小刀を振りかぶって。

十九川ヤコ :太陽のような笑みを浮かべながら、男の内へと潜む闇を穿つ。

ザイロック :「ぐっ……!」

ザイロック :苦痛の声を漏らす。

GM :体内の『百目鬼』が、墨のような光に眩み、宿主を破壊しようともがいているのだ。

GM :だが……その抵抗が長く続くことはない。

十九川ヤコ :「負けないで……!ザイロックさん!」

十九川ヤコ :「弱気だと……またカーネリアンさんに叩かれちゃうぞ!」

十九川ヤコ :叫ぶように激励を飛ばしながら。その刻は来た。

ザイロック :「ガフッ! ゲホゲホッ……!」

ザイロック :赤黒い液体を吐き出す。

ザイロック :「ハァ……ハーッ……十九川ヤコ」

ザイロック :「誰が叩くって……」

ザイロック :「オレは……カネモッティだぞ……」

ザイロック :憔悴した様子だが、不敵に笑う。瞳には光が戻っている。

ザイロック :「ゼェー……少し、眠気が来た……」

ザイロック :「オレは休む……モーニングコールは、オレの妻にさせろ……」

十九川ヤコ :「…………」

十九川ヤコ :「へへ。了解っす」

十九川ヤコ :安堵したように深く息を吐きながら。からりと音を立てて二色乞(家宝)がデッキに転がっていく。

十九川ヤコ :「ごめん。誰か……肩貸してくだちゃいな?」

水瀬 一理 :「私ので足ります?」少しだけ背が低いので。

リアルイタチ :ザイロックを診ていたリアルイタチが慌てて二色乞を捕まえに行く。

十九川ヤコ :言葉を返す前に、屈むようにしてくれた彼の身体に身を預けて。

十九川ヤコ :ぎゅうと抱きしめる。

水瀬 一理 :「わっ」

十九川ヤコ :「トチったら、どうしようかって」

十九川ヤコ :「思ったけど。……うん」

十九川ヤコ :「みんなが……イッチが、見てくれていたので」

十九川ヤコ :「大丈ブイでした」

水瀬 一理 :手が、落ち着きなく置き所を求めて彷徨っていたが。

水瀬 一理 :やがて、しっかりと背中に回される。

水瀬 一理 :「あなたは、大丈夫な人ですよ。ずっと、ずっとね」

水瀬 一理 :「見ているくらい、いくらでもしますとも」

鳴無色葉 :「……んぁあ、お前らがイチャイチャしているのには我も万感の思いがあるしずっと見ていたいのだが……」気まずそうに咳払いをする。

鳴無色葉 :「その、追いつけなくなるかもしれんから……」

水瀬 一理 :「うわっ」

リアルイタチ :リアルイタチがもじもじしながら二色乞を差し出している。

水瀬 一理 :「し、失礼しました……。視野が狭くなっていて……目がこうなので……」

十九川ヤコ :「サーセン」でへへ、と照れくさそうに笑いながら二色乞を受け取り、リアルイタチの頭を撫でる。

水瀬 一理 :そそくさと離れる。

芹野 成海 :「……はあ。仲がいいのは結構なことだけどね」

芹野 成海 :「ともかく、よくやったわ。ヤコ」

芹野 成海 :「死なせずにアレを見送るか、追いかけてザイロックを死なせるか──」

芹野 成海 :「連中のダブルバインドに乗らずに済んだ。一番いい結果よ」

芹野 成海 :(……"これ"も使わなくて済んだしね)握りしめていた端末をそっと懐へ入れる。

鳴無色葉 :「うむうむ、お手柄だヤコ!」

鳴無色葉 :「ザイロックを置いていくのは心配だが……リアルイタチをいくつか置いていこう。何もないよりはいいだろう」

十九川ヤコ :「さすがの気遣い!痛み入るぜ」

十九川ヤコ :「あいつらぶっちめたら、色葉っちとせりのんもギュッてしちゃるかんな」

十九川ヤコ :二色乞を鞘に収め、ゆっくりと立ち上がり。敵が消えていった方へと視線を向ける。

リアルイタチ :割烹着姿のリアルイタチたちはザイロックの周りに集まり額に濡れタオルをおいている。

鳴無色葉 :「うむ……では追うか」

鳴無色葉 :「我がモヤモヤするだけならいいが……こういうことをするやつらがカーネリアンを本当に無事に扱うかわからんし」

鳴無色葉 :「あの……謎のカゴをかぶった女は、寂しそうだから」

鳴無色葉 :「ああいうタイプは、追ってこいと言って追わなかったら本当に面倒なことになる」

十九川ヤコ :(結局。誰なんだろうな、あの人)

十九川ヤコ :己を鳴無色葉の知り合いといい、やけに馴れ馴れしい態度の人物。

十九川ヤコ :彼女(彼かもしれないが)曰く、色葉が忘れているだけ、とのことだったけど。

十九川ヤコ :なんとなく……己や、己の仲間とも。繋がりがあるような人物な気も。といったところで。頭の中で疑問符を吹き飛ばすように、ぶんぶんと首を横に振る。

十九川ヤコ :「ともあれ……追いましょう」

十九川ヤコ :十九川家の八代目当主として。正式に帯びた依頼は、まだ完遂していない。

PC3の【秘密】
依頼人に出会ったあなたは、この船上パーティの裏の顔を伝えられた。
VIPにのみ観覧が許されるある船室で、盗品や禁制品などを捌く違法なオークションが行われる。その商品には、異界遺産すらも含まれているという。
非常に高額なチケットを所持していなければ、スタッフや護衛であってもオークション会場に入ることはできない。
表の展覧会に並ぶ品も本物であり注意を惹くからこそ、オークションは秘匿されるという計画なのである。

そしてあなたへの本当の依頼は、オークションに出品されるという宝石『緋髄の瞳』の強奪だった。

あなたの【本当の使命】は、オークションに侵入し、『緋髄の瞳』を無事に確保することだ。

あなたはプライズ「VIPチケット」を一つ所持している。

十九川ヤコ :なによりも。

十九川ヤコ :彼女を、取り戻して欲しいと叫ぶ彼の願い。彼の無事のため、己が身を呈して犠牲になる覚悟を決めた彼女の願い。

十九川ヤコ :ふたりの願う愛を引き裂こうとする、魔の手を退けることが。

十九川ヤコ :表と裏の境を跨がんとする異形を狩り、表の世界を守る。

十九川ヤコ :我ら、鞍馬神流の忍びの流儀である。

GM :====


GM :──『アルカディア』

虚無僧 :「来た来た」

虚無僧 :先を急ぐあなたたちの前を塞ぐ。

虚無僧 :「あ~っと、カーネリアンさんならマリーナに運ばれてるよ」

虚無僧 :親指で背後を指す。

虚無僧 :「シスター・サリアは仕事一辺倒だからね~」

虚無僧 :「急いだほうがいいよ」

鳴無色葉 :「おお、じゃあお言葉に甘えて……って」

鳴無色葉 :「大人しく通してくれるのか?お前は」

虚無僧 :「フフ、そこが厄介なところでもあり」

虚無僧 :「現場に出てがんばる人の特権でもある…」

虚無僧 :「色葉以外は通っていいよ、どうぞどうぞ」

虚無僧 :「全員で私と戦ってもいいけど。流石に追いつかないんじゃないかなぁ」

虚無僧 :「速いらしいよ、『アルハンブラ』号は……フフ」


GM :というわけで、クライマックス戦闘・弐が行われます

GM :戦場は『アルカディア』、そして高速艇『アルハンブラ』の二つに分かれます。

GM :『アルハンブラ』の戦場に一人もPCがいなければ、カーネリアンは攫われるでしょう。

GM :『アルカディア』の戦場には必ず鳴無色葉が参加します。他は自由。

GM :ちなみに、『アルカディア』のエネミーはシスター・カマラ。『アルハンブラ』の戦場に登場するエネミーもシスター・サリア一体の予定です。

GM :シスター・カマラは【天魔伏滅の法】を発動しており、戦闘脱落者は死亡するリスクがあることを考慮してください。

鳴無色葉 :では……アルカディア側が我と成海。アルハンブラ側がミッチとヤコで……いきたい!

十九川ヤコ :参るぜ

GM :了解です


虚無僧 :「ん……決まったね」

虚無僧 :自らの脇を駆け抜ける二人を、宣言通りぼうっと見送る。

虚無僧 :「……君は残るの? んー、ふふ……」

虚無僧 :芹野成海を指さす。

虚無僧 :「なるほど、君が今のご主人様というわけだ」

芹野 成海 :「……一人で残していくには、危なそうな相手だったんでね」

芹野 成海 :険しい目でその籠を睨みつける。

芹野 成海 :外法の気配がする。

芹野 成海 :それが何かまでははっきりと分からないが──その不気味さは、単なる強さ以上の懸念として存在した。

鳴無色葉 :「まったく、色葉ちゃんだいすきクラブが集まってしまったではないか」

鳴無色葉 :「…………お前もあっちでもよかったというのに。ありがとうな」

芹野 成海 :「人の話聞いてなかったわけ?」

芹野 成海 :「私が残るべきだと思ったから残ったのよ」

鳴無色葉 :「素直じゃない奴。我が心配だって言えばいいものを」楽しそうに笑う。

芹野 成海 :「言わなくたって分かるでしょ。だから残ってんの」

鳴無色葉 :「んぅ……っ、急に素直になるな!」

芹野 成海 :「なれって言ったりなるなって言ったり忙しいやつね」

芹野 成海 :「……油断するんじゃねーわよ。言った通り、これでも心配してんだから」

鳴無色葉 :「…………お前こそ。お前が先に死んだら許さんからな」

鳴無色葉 :「自分のものの面倒は最後まで見ろよ」

芹野 成海 :「言われなくとも」

GM :ーーーー


GM :──『アルハンブラ』

シスター :「……やはり、『二色乞』は健在でしたか」

GM :『緋髄の瞳』と『サラヴ』。二つの宝を乗せた高速艇は、既にマリーナから出発していた。

GM :それでもまだ、忍びであれば『アルカディア』から飛び移ることは不可能ではない距離だった。

GM :『アルカディア』が遠ざかっていく。赤赤とした炎を後に残す。

シスター :「『古夜』での争いも、あなたは「荒野聯隊」の想定を超えて動いた」

シスター :十九川ヤコに告げる。

シスター :「やはり、あなたは乱す存在なのですね。調和というものを」

十九川ヤコ :「人聞きが悪いなあ~」こき、と首を鳴らす。

十九川ヤコ :「“死生観の否定”でしたっけ? 自然界にとって当たり前のサイクルをぶっ壊そうとしている連中に言われたかあ無いぜ」

シスター :「……確かに、それもそうですね」

シスター :「あなたも私も似た者同士、ということですから」

シスター :薄く笑う。

十九川ヤコ :「…………」

十九川ヤコ :「あたしとあの人……そんなに似てるかなあ?」傍にいる彼の様子を横目で伺う。

水瀬 一理 :「……意志がいかにも強そうだ、というところは。そうかもしれませんね」

水瀬 一理 :「あなたも、己を曲げる気はないでしょう? 向こうもそういう顔だ」

十九川ヤコ :「むっ。……言えてるカモ」

十九川ヤコ :ばつが悪そうに顔を顰める。

十九川ヤコ :「………でもね、あたしがそうで在り続けていられるのは」

十九川ヤコ :「みんなが、あなたが側で見ていてくれるから」

十九川ヤコ :「あの儀から……ずっと。追ってくれてたんでしょ?あの人たちのこと」

水瀬 一理 :「……必要だと思ったので」微かにばつの悪そうな顔をして。

水瀬 一理 :「私のために。私にとって必要なもののために」

水瀬 一理 :「……結果、まだわからないことだらけですが、ここはともかく」

水瀬 一理 :「あちらの戦場を信じて、あなたを信じて、やっていきましょう」

十九川ヤコ :「そりゃそうだ」いつものように、勝ち気で生意気そうな表情を浮かべて。

十九川ヤコ :「打ち上げんとき! あたしらだけカッコ悪いハナシできね~もんなっ」

水瀬 一理 :「最高の土産話を持っていきましょうか。……大丈夫」

水瀬 一理 :「一緒にいます」

シスター :「……」

シスター :「随分と、幸せそうですね」

十九川ヤコ :「ワハハ。羨ましいでしょう。あげませんよ」

シスター :「ええ、羨ましい」

シスター :「使い古されたレトリックですが。『あなたの幸福は、何千何万の死体の上に立っている』」

シスター :「あげませんよと、あなたは冗談めかして言い放つ……言うことができるのですよね」

水瀬 一理 :「それでも、その死体をあえてひとつ増やすよりは」

水瀬 一理 :「私は、私たちの幸せを謳歌したい……束の間でも」

シスター :「フ、クッ」

シスター :「私たちの? 「私たちの」幸せですか!」

シスター :笑いだす。

シスター :「ありませんよ、あなたにそんなもの」

シスター :「あっていいはずがない、一理」

水瀬 一理 :「…………」

水瀬 一理 :眉を顰める。その名の呼びようは。

水瀬 一理 :「断言をしますね」

十九川ヤコ :ぴくりと眉が動く。

十九川ヤコ :「あの虚無僧さんもそうだったけど」

十九川ヤコ :「知り合いなのかな。あたしらの」

シスター :「あなたとは初対面ですよ、十九川ヤコ」

シスター :「そして、一理とは……」

シスター :銃を抜く。

シスター :「ああ、直接言うのは、いけませんね」

シスター :マスクを剥ぐ。二つに結われた髪が、海風に舞う。

シスター・サリア :「一理。『黙過』の意味を」

シスター・サリア :銃口を水瀬一理の瞳に向ける。

シスター・サリア :「私が思い出させてあげますよ」

GM :ーーーー


虚無僧 :「結局のところさ」

虚無僧 :「人が多いところでは、気恥ずかしいじゃん?」

虚無僧 :深編笠を脱ぐ。

虚無僧 :「そーいうさ、乙女心をわかってくれないと」

虚無僧 :長く伸びた黒髪がさらりと落ちる。

虚無僧 :そしてその頭部には、二つの獣の耳。

シスター・カマラ :「ダメだよなー、色葉はさ」

シスター・カマラ :「昔っから、変わらない」

シスター・カマラ :「さぁ、ここまでサービスしてあげたんだ」

シスター・カマラ :「目が覚めたよね? 色葉」


GM :鳴無色葉さんは、情報判定を行ってください。

鳴無色葉 :ええ!?!?

GM :失敗した場合再度挑戦できますが、その度に「忘却」の変調を受けてください。

鳴無色葉 :クゥン

芹野 成海 :修正する?

鳴無色葉 :あっクライマックスシーンの感情修正はまだだからか……

鳴無色葉 :じゃ、じゃあ……お願いします!

芹野 成海 :あっどうなんだろ できますか?

GM :うーん……

GM :できちゃっても……いっか!

芹野 成海 :あ……ありがてえ……

鳴無色葉 :優しきGM!!!!!ありがとうございます……!

芹野 成海 :修正します! +1

鳴無色葉 :ありがとうございます……!

鳴無色葉 :呪術で判定します……!多分自分へのじゅじゅちゅてきな感じで忘れてた大事な人っぽいので……

GM :いいですね 判定どうぞ

鳴無色葉 :SG+1>=5 (判定:呪術) (SG+1@12#2>=5) > 7[3,4]+1 > 8 > 成功

鳴無色葉 :はあはあ 成功!!

GM :お見事。

GM :鳴無色葉さんは自身の【記憶】を獲得します。

鳴無色葉 :ウワーッ記憶!!

GM :これは……ちょっと渡すか

鳴無色葉 :ひあ……ドキドキ……

鳴無色葉 :えっ………………………………………………

GM :鳴無色葉さんはこの【記憶】を、公開情報にするか選択することができます。

芹野 成海 :これって共有は……されない感じですか?

GM :フフフ……

GM :されるかも

鳴無色葉 :あっ………………………………………………でも………………………………………………

芹野 成海 :あっされるの!?

鳴無色葉 :公開……………………………………………………………………………………………しま…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………す

GM :了解しました。直接公開します。

鳴無色葉の【記憶】
かつて、日本が外界との繋がりを絶っていた時代。
あなたは「亀戸神宮」という寺里に、一匹のきょうだいとともに霊獣として住まっていた。
安寧ながらも退屈とした生活の中、あなたはある流れの降魔剣士と出会う。
妖魔と知りながら、その剣士はあなたを切り伏せようとすることはなく、対等な隣人として対話を求めたのだ。
彼が外界から伝える、様々な説話──物語は、あなたにとってかけがえのないものへと変化していった。

しかし、神仏分離の近代化の進む折。まつろわぬ者が跋扈し、そしてそれを狩る者が跳梁した時代。
立川真言の系譜を継ぐ「亀戸神宮」は邪教と見なされ、寺里は幕府の執行部隊による追跡を受ける。
あなたは降魔剣士に助けを求めた。彼の力量であれば「亀戸神宮」を守ることもできるだろうと。

だが、降魔剣士の正体は、徳川に仇なす者を斬る御留流の筆頭であった。
彼は心から妖魔との共存を夢に見る人物であった。里を訪れたのも、単なる風来にすぎなかった。
しかし、幕敵と刻された邪教の在処を知って無視することは、忠義に反した。

降魔剣士──十九川四山。亀戸の霊獣──亀戸秋葉。
両者は争い、実力は拮抗する。このままでは共に死ぬ。
あなたが短刀で、止めを刺したのは。
たった一人の、血族であった。

その後十九川四山は、あなたを娶り、匿う。
外界との繋がりを、絶っていた時代の記憶。

シスター・カマラ :「……会いたかったよ、色葉」

シスター・カマラ :その瞳は黒く、深い。じっと鳴無色葉を見通している。

鳴無色葉 :「……………………あ…………?」ひっそりと手にしていた短刀、恋幟が手から落ちる。

鳴無色葉 :「……………………秋、葉…………?」

鳴無色葉 :「そ、そんな…………どうして」

鳴無色葉 :「私が…………お前は私が…………」

シスター・カマラ :「気になる? 気になる?」

シスター・カマラ :「とは言っても、まあ。少しは察しがつくよね」

シスター・カマラ :「死生観の否定……即ち、死者の復活」

シスター・カマラ :「夢物語じゃ、ないんだぜ?」

シスター・カマラ :「完成品には程遠いらしいけどね。まあ私は門外漢……門外タチ?」

シスター・カマラ :「ともあれ、積もる話は置いといて」

シスター・カマラ :「一丁死んでみようか、色葉?」

シスター・カマラ :しゃりん、と錫杖が鳴る。

シスター・カマラ :錫杖を突き立てられた床面に、ビシビシと罅が奔る。

鳴無色葉 :「…………お前と同じになれと…………いうわけか?」

鳴無色葉 :「……そうだな。お前にはそうする権利が…………あると思う。……だが……」

鳴無色葉 :床に落ちた恋幟を拾いなおす。

鳴無色葉 :「……………………お姉ちゃんとして。妹を人殺しにするわけにはいかない」

鳴無色葉 :恋幟の切っ先を彼女に向ける。

鳴無色葉 :「それは、我だけで十分だ」

シスター・カマラ :「姉は私でしょ……これも昔と変わらないね」

シスター・カマラ :くつくつと笑う。

シスター・カマラ :「『目には目を、歯には歯を』。子供でも知ってる、原初のルール」

シスター・カマラ :「殺しには、殺しを」

シスター・カマラ :「私に権利があるんじゃない。お前に義務があるんだよ、色葉」

シスター・カマラ :どくり、と体を震わせる。

シスター・カマラ :白い肌に、赤く光る外法の紋様が浮かぶ。

シスター・カマラ :「運が良ければ、死ぬのはお前だけだ」

シスター・カマラ :「すぐに終わらせるさ」

シスター・カマラ :みしり、と床を踏み、死線へと引きずり込む。

GM :====



【クライマックス戦闘・弐】

GM :クライマックス戦闘を開始します。

GM :改めて戦場は『アルカディア』と『アルハンブラ』の二つ。

GM :『アルカディア』にはシスター・カマラと……儀式忍法【天魔伏滅の法】が存在しています。

GM :儀式忍法はプロット0にいて、行動しません。回避もしません。

GM :【念度】という生命力のようなものがあり、攻撃で1点、奥義で2点減ります。0点になると儀式忍法の効果が消えます。

GM :【天魔伏滅の法】の効果は、「儀式忍法の発動者と同じシーンにいるキャラクターの生命力が0になった場合、そのキャラクターは死亡する」です。

鳴無色葉 :とんでもね~

GM :なお、儀式忍法を修得するためには奥義の修得枠を一つそのために消費する必要があります。

GM :『アルハンブラ』にはシスター・サリアがエネミーとして存在します。

GM :キャラシートを公開します。


シスター・サリア :キャラシート

シスター・カマラ :キャラシート


GM :彼女らはオリジナルの背景【続生者】を修得しています。効果は、他流派の秘伝忍法を一種特例修得できるというものです。

GM :勝利条件はシンプル……「エネミーの撃破」です。なお、儀式忍法はエネミーとしては扱いません。

GM :質問などございまいま

鳴無色葉 :はい!儀式忍法への攻撃は、集団戦ダメージであっても【念度】が1点減りますか?

GM :はい! 減りますよ

鳴無色葉 :ありがとうございます!!

十九川ヤコ :サリちゃんなんですが

十九川ヤコ :背景の【宝器】って奥義を2つ持っている……ってことじゃない……ですよね?どうなんだろう

GM :【宝器】は自分の奥義一つをプライズとして所持・譲渡できるという効果の背景ですね!

GM :シスター・サリアは中忍頭なので、勿論階級制限に従い、奥義は一つしか持っていません。

十九川ヤコ :はあはあなるほど コンボ用とかで本来は使う背景なのかな……! ありがとうございます。

GM :他に質問はなさそうですかい……

水瀬 一理 :現状大丈夫です……!

十九川ヤコ :あっすみません

十九川ヤコ :サリアちゃんが【義装】で修得しているのって何の特技でしょう?

GM :あ、《調査術》です

十九川ヤコ :あっどうもです!

十九川ヤコ :追加生命を削れば調査術は使えなくなるというわけね…!

GM :あっごめん間違えた 《記憶術》です

十九川ヤコ :ム!了解だぜ

GM :ではでは クライのマックスだぜ

鳴無色葉 :うおー!!!やってやるです!!

芹野 成海 :死にたくない~ッ

水瀬 一理 :うおーーーーーーーーー

十九川ヤコ :よろしくおねがいシャス!!!!!!

GM :====


【第一ラウンド】

GM :プロットお願いします!

十九川ヤコ :プロットOK

シスター・カマラ :プロットオーケー!

シスター・サリア :プロット完了です。

鳴無色葉 :芹野さん奥義しないのん?

水瀬 一理 :OK

芹野 成海 :あっそうだ

芹野 成海 :奥義使用します

芹野 成海 :《よもついくさのもがりのところ》
指定特技:死霊術
効果  :惟神・黄泉神

十九川ヤコ :モガモガ~~ッ

芹野 成海 :変なタイミングの奥義毎回忘れる

芹野 成海 :これは……通ります……よね?

シスター・カマラ :初めて見る奥義だな~

芹野 成海 :よかった~ そのまま記憶を失って

芹野 成海 :では屍忍の場所決定します

芹野 成海 :1D6 (1D6) > 3

芹野 成海 :プロ3に屍忍が出ます

鳴無色葉 :我もプロットOK~!

芹野 成海 :OK

GM :OK

GM :3

GM :2

GM :1

GM :0

system :[ 十九川ヤコ ] がダイスシンボルを公開。出目は 5 です。

system :[ 鳴無色葉 ] がダイスシンボルを公開。出目は 2 です。

system :[ 水瀬 一理 ] がダイスシンボルを公開。出目は 4 です。

system :[ 芹野 成海 ] がダイスシンボルを公開。出目は 2 です。

system :[ GM ] がダイスシンボルを公開。出目は 3 です。

シスター・カマラ :プロット放棄!

シスター・カマラ :お手つきで……プロット0へ

鳴無色葉 :こらこら~ちゃんとプロットしなきゃダメだぞお

芹野 成海 :手をつくな!

芹野 成海 :二本の脚で立て

シスター・カマラ :てへぺろっ

第一ラウンド:“アルハンブラ”

○戦場:平地

<プロット6>

()

<プロット5>

(ヤコ)

<プロット4>

(水瀬)

<プロット3>

(シスター・サリア)

<プロット2>

()

<プロット1>

()

第一ラウンド:“アルカディア”

○戦場:平地

<プロット6>

()

<プロット5>

()

<プロット4>

()

<プロット3>

(屍忍)

<プロット2>

(色葉、芹野)

<プロット1>

()


<プロット0>

(シスター・カマラ、『天魔覆滅の法』)

シスター・カマラ :あっごめん

シスター・カマラ :【殉教】忘れてたから使わせて

シスター・カマラ :2d6>=5 (2D6>=5) > 3[1,2] > 3 > 失敗

シスター・カマラ :ぎゃー

鳴無色葉 :かわいいね

十九川ヤコ :怖すぎ

芹野 成海 :よかった……

シスター・カマラ :持ってて良かった神通丸~

system :[ シスター・カマラ ] 忍具 : 2 → 1

芹野 成海 :やめろやめろ!!

鳴無色葉 :え!?くそお~!

シスター・カマラ :2d6>=5 (2D6>=5) > 9[3,6] > 9 > 成功

シスター・カマラ :ほっ

十九川ヤコ :そんなに殉じたいのかよ!

シスター・カマラ :これでこのラウンド回避はすべて放棄する

芹野 成海 :マジで嫌!!

シスター・カマラ :代わりに……同じプロットにいる相手への攻撃成功時に接近戦ダメージ3点を追加するよ

鳴無色葉 :すな~~!

シスター・カマラ :そして私は【空】を持っている。

シスター・カマラ :私が攻撃するとき、すべてのプロットにいるキャラクターを「同じプロットにいる」ものとして扱う。

芹野 成海 :メチャクチャなコンボやめろ

GM :※追記:十九川ヤコさんは『緋髄の瞳』を失っている状態です。

十九川ヤコ :かえしてほしい……

GM :えーでは、アルハンブラ→アルカディアの順に戦闘は処理していきます。

鳴無色葉 :了解!

十九川ヤコ :はいな

芹野 成海 :はあはあ

水瀬 一理 :はい!

GM :アルハンブラ、プロット5……の前に。


シスター・サリア :「一理。わかりますか」

シスター・サリア :「私が態々、この取り回しの悪い銃を持ってきた理由」

シスター・サリア :旧式のリボルバーを向けたまま言葉を紡ぐ。

水瀬 一理 :「何……?」

シスター・サリア :「必要だからです。縛りを解くために」

シスター・サリア :「プロトコル「黙過」は、魔剣『花六白』を文字通り要としている」

シスター・サリア :「くだらない、図書館の呪い」

シスター・サリア :「図書館を侵すには? 答えは、【沈黙】を壊せばいい」

シスター・サリア :「それで、『花六白』は砕ける」

シスター・サリア :「避けないでください、一理」

水瀬 一理 :「砕けて……そうしたら私は」

水瀬 一理 :「私はどうなる……?」

シスター・サリア :「一理に戻ります」

シスター・サリア :「今のあなたとは、別の存在でしょうね」

水瀬 一理 :「そう、ですか」

水瀬 一理 :「それなら私は……まだ、守りたい……」

GM :展開としては、【沈黙】の修得が不可能となり、公安隠密局の所属条件を満たせなくなります。

水瀬 一理 :なるほど、了解です

シスター・サリア :「……まだ?」

シスター・サリア :「冗談はやめてください」

シスター・サリア :「いつもあなたは、真相を暴いてきたじゃないですか」

シスター・サリア :「前へ向かうだの、死者の想いを伝えたいだの」

シスター・サリア :「とっても、都合がいいですね。自分が傷つかない時だけ」

シスター・サリア :「提案ではないんですよ、一理」

シスター・サリア :「避けないでください。これは、あなたの義務です」

シスター・サリア :「……十九川ヤコ。あなたも手出しをしないでください」

十九川ヤコ :うーん、と腕を組む。

十九川ヤコ :暫しの沈黙のあと。やがて、ぽつりと呟くように。

十九川ヤコ :「いや……します」

十九川ヤコ :「めっちゃ。手ぇ出します」

シスター・サリア :「……」目を伏せる。

シスター・サリア :「究極的には、あなたは部外者ですからね」

シスター・サリア :「義務があるのは、一理。あなただけです」

シスター・サリア :「無遠慮に真実を覗いてきた眼を、今更閉じないで」

シスター・サリア :吐き捨てるように言う。

水瀬 一理 :「……困ったな」

水瀬 一理 :「その義務を定めた相手について、私は今、知りたくなっています。無遠慮に」

十九川ヤコ :「真実を覗き、それをありのままに伝えること」

十九川ヤコ :「それってすっごい残酷なことだと思うし。あなたの言う通り、無遠慮なことなのかもしれないね」

十九川ヤコ :「でも、あたし。救われたの」

十九川ヤコ :「水瀬一理さんの、信念を曲げてまで。……彼はね。そうしてくれた」

十九川ヤコ :くるりと振り返り。爛々と輝く瞳で彼を見る。

十九川ヤコ :「守りたいなら。そうして、いいんだよ」

十九川ヤコ :いつだったか。彼が残してくれた言葉で。

十九川ヤコ :「これって。あなたの物語なんだから」

水瀬 一理 :「………」

水瀬 一理 :「正直、分の悪い賭けかもしれない。私は何かを失い『変わって』しまうかも」

水瀬 一理 :「それでも、ただ都合のいい夢を見ていると謗られても」

水瀬 一理 :「私は今の私の在り方で、あなたの傍に今立っていて」

水瀬 一理 :「それだけは、大事です」

水瀬 一理 :「……あなたのしたいように。私は、私のしたいように。シンプルに」シスターに対して。

水瀬 一理 :「あなたが誰で、私の行動に怒ろうがどうしようが、構いやしません」

シスター・サリア :「………」

シスター・サリア :「そうですよね」自嘲気味に笑う。


GM :それでは、プロット5、十九川ヤコさんどうぞ。

十九川ヤコ :はいっ……

十九川ヤコ :躊躇っているヒマはねえぜ

十九川ヤコ :奥義を使用します。

十九川ヤコ :【雲耀・七辿八刀】/クリティカルヒット/《刀術》/【伸ばし】/【回数限定】

十九川ヤコ :射程が1伸びたクリヒをサリアさんへ!

シスター・サリア :抵抗の手段はありません。

十九川ヤコ :ムッ……

シスター・サリア :【義装】の追加生命力から1点。残り3点をランダムに受けます。

シスター・サリア :3d6 (3D6) > 8[2,3,3] > 8

十九川ヤコ :器術は……のこっている

シスター・サリア :体術、忍術、被った一つは妖術にします

system :[ シスター・サリア ] 追加生命力 : 1 → 0

system :[ シスター・サリア ] 妖術 : 1 → 0

system :[ シスター・サリア ] 忍術 : 1 → 0

system :[ シスター・サリア ] 体術 : 1 → 0

十九川ヤコ :回数制限の弱みにつき、本セッション中奥義は使用不可となり……

十九川ヤコ :手番以上。

GM :ではプロット4、水瀬さんどうぞ

水瀬 一理 :【凶手】指定特技は骨法術。

水瀬 一理 :2D6>=5 (判定:骨法術) (2D6>=5) > 10[4,6] > 10 > 成功

水瀬 一理 :よし

十九川ヤコ :いいぞいいぞ

水瀬 一理 :【雀蜂】指定特技は人脈。スペシャル値は9。対象はサリアさん

水瀬 一理 :奥義を使用します。

水瀬 一理 :『水瀬流速読術・夢の型』完全成功/輝き/分野限定(戦術)指定特技は幻術。

水瀬 一理 :通れば出目を10で成功にします。

シスター・サリア :通ります。

水瀬 一理 :ではまず謀術を回復します。

system :[ 水瀬一理 ] 謀術 : 0 → 1

水瀬 一理 :集団戦1、射撃戦2受けていただいて

水瀬 一理 :集団戦はちょっとお待ちを

シスター・サリア :回避は放棄します。

水瀬 一理 :まちがい、すいません回避ありましたね……!

水瀬 一理 :お待たせしました。変調ですが、催眠でお願いします

シスター・サリア :では、兵糧丸を使用します。

シスター・サリア :催眠を即座に回復。

system :[ シスター・サリア ] 忍具 : 2 → 1

シスター・サリア :射撃戦ダメージは謀術と戦術に受けます。

水瀬 一理 :了解しました

system :[ シスター・サリア ] 謀術 : 1 → 0

system :[ シスター・サリア ] 戦術 : 1 → 0

GM :ではプロット3

シスター・サリア :【残光】を使用します。目標は水瀬一理。

シスター・サリア :2d6>=6 (2D6>=6) > 10[4,6] > 10 > 成功

シスター・サリア :成功です。

シスター・サリア :指定特技は《砲術》

十九川ヤコ :では……攻撃成功時に【矢止めの術】を差し込むぜ

水瀬 一理 :ありがたい……!

水瀬 一理 :感情修正まだだった気がする いりますか

十九川ヤコ :目標値6、野望とプロ2離れて修正は-3……

十九川ヤコ :いただけるとありがたい……

水瀬 一理 :あげます! +1

十九川ヤコ :ありがとうございます。では……

十九川ヤコ :2D6-2>=6 (判定:刀術) (2D6-2>=6) > 2[1,1]-2 > 0 > ファンブル

十九川ヤコ :ワオ……

水瀬 一理 :遁甲符

十九川ヤコ :ひゃ~ありがとうございます……

水瀬 一理 :最後の一枚です……!

十九川ヤコ :ウス……!

十九川ヤコ :2D6-2>=6 (判定:刀術) (2D6-2>=6) > 4[2,2]-2 > 2 > 失敗

system :[ 水瀬一理 ] 忍具 : 2 → 1

十九川ヤコ :だめか……!

水瀬 一理 :ありがとうございました……!

十九川ヤコ :すまない……残光は通ります

GM :回避判定がありますよ おそらく

十九川ヤコ :そうなのだ 頼むぜ

水瀬 一理 :迷う……けど、回避します

水瀬 一理 :砲術だと10、修正もらえますか

十九川ヤコ :はい!感情修正+1!

水瀬 一理 :ありがと!

水瀬 一理 :2D6+1>=10 (判定:調査術) (2D6+1>=10) > 10[4,6]+1 > 11 > 成功

十九川ヤコ :オッ!

水瀬 一理 :よけた……?

GM :回避ですね。

水瀬 一理 :あわわわわ はい!

GM :ではラウンド終了。

シスター・サリア :「………」

シスター・サリア :シスター・サリアは自主脱落します。

十九川ヤコ :なにっ!?

水瀬 一理 :なんと

GM :『アルハンブラ』戦闘終了です。お疲れ様でした。

十九川ヤコ :勝った気がしね~ぜ……!

GM :では続いて『アルカディア』の一ラウンド目です

鳴無色葉 :はい!!!!!!!

GM :プロット3、屍忍くんどうぞ

屍忍 :お待たせしました 【天魔伏滅の法】に接近戦攻撃

屍忍 :2D6>=5 (判定:身体操術) (2D6>=5) > 7[2,5] > 7 > 成功

【天魔伏滅の法】 :ヒー

【天魔伏滅の法】 :【念度】が1点減少します

system :[ 【天魔伏滅の法】 ] 念度 : 5 → 4

屍忍 :あっていうかよく考えたら黄泉神だから自動命中じゃん

GM :そういえばそうでやんしたね

屍忍 :忘れてた

GM :ではプロット2、1D100どうぞ

鳴無色葉 :1d100 (1D100) > 16

屍忍 :1D100 (1D100) > 66

鳴無色葉 :若者に譲ってやる

GM :屍忍くん!?

芹野 成海 :間違って屍忍に振らせてしまった

鳴無色葉 :芹野さんからどうぞ!

芹野 成海 :てんまめ、回避しないしダメージも効果関係なく1点だからどっちでもいいんだよな

芹野 成海 :う~ん 戦駒にしとこう

芹野 成海 :戦駒で【天魔伏滅の法】に攻撃

芹野 成海 :2D6>=5 (判定:経済力) (2D6>=5) > 5[1,4] > 5 > 成功

芹野 成海 :あぶねぇ!

【天魔伏滅の法】 :ギョエー

system :[ 【天魔伏滅の法】 ] 念度 : 4 → 3

GM :では鳴無さんどうぞ

鳴無色葉 :はい!

鳴無色葉 :【改霊】をして【凶手】をよぶ!もう……妖術を潰すしかない。

鳴無色葉 :2D6>=5 (判定:医術) (2D6>=5) > 3[1,2] > 3 > 失敗

鳴無色葉 :う……………………

芹野 成海 :イタチ……?

鳴無色葉 :神通丸!

鳴無色葉 :振りなおします。

鳴無色葉 :2D6>=5 (判定:医術) (2D6>=5) > 5[2,3] > 5 > 成功

鳴無色葉 :なんだこのダイス目はよ~

鳴無色葉 :【凶手】の特技は刀術にします。

芹野 成海 :でも当たったから!

鳴無色葉 :まだあたってはいない……!

芹野 成海 :いや違う 成功か

GM :まだ【改霊】ですね

鳴無色葉 :【凶手】して【内縛陣】をてんまめにする!

鳴無色葉 :まず【凶手】!

鳴無色葉 :2D6>=5 (判定:刀術) (2D6>=5) > 8[2,6] > 8 > 成功

鳴無色葉 :スペシャル値7で【内縛陣】!

鳴無色葉 :2D6>=5 (判定:医術) (2D6>=5) > 9[4,5] > 9 > 成功

鳴無色葉 :よしっスペシャル!!!

鳴無色葉 :妖術を回復し、【神咒】で神通丸をゲットだ。

【天魔伏滅の法】 :ワー

system :[ 【天魔伏滅の法】 ] 念度 : 3 → 2

鳴無色葉 :以上です!

GM :ではプロット0 【天魔伏滅の法】くんは動きません

シスター・カマラ :宿しによって対象が増えた【接近戦攻撃】を鳴無色葉と芹野成海に撃つよ

シスター・カマラ :2d6>=5 (2D6>=5) > 9[4,5] > 9 > 成功

シスター・カマラ :成功、《掘削術》

鳴無色葉 :とおいんだよな~

鳴無色葉 :まあ我はまだマシだが……

鳴無色葉 :まあ……普通に回避するか。目標8

鳴無色葉 :成海感情くれる~?

芹野 成海 :修正+1!

鳴無色葉 :ありがと♡

芹野 成海 :回避します 目標10だからまあ……不可能ではないが……

鳴無色葉 :お前の心が冷たくなければな……

鳴無色葉 :じゃあふります!

鳴無色葉 :SG+1#2>=8 (判定:刀術) (SG+1@12#2>=8) > 9[3,6]+1 > 10 > 成功

鳴無色葉 :ムン!

芹野 成海 :2D6>=10 (判定:経済力) (2D6>=10) > 10[4,6] > 10 > 成功

芹野 成海 :!!!

鳴無色葉 :うおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!

鳴無色葉 :成海~~~~~~~~!!!!!!!!!

シスター・カマラ :二人とも成功か……

芹野 成海 :はあはあはあ……

シスター・カマラ :うーん 以上で……

GM :第一ラウンド終了です

GM :====



【第二ラウンド】

GM :プロットお願いします!

芹野 成海 :奥義使用します!

芹野 成海 :《よもついくさのもがりのところ》
指定特技:死霊術
効果  :惟神・黄泉神

シスター・カマラ :奥義破りをするよ~

芹野 成海 :破らないで……

シスター・カマラ :目標値9

シスター・カマラ :2d6>=9 (2D6>=9) > 7[1,6] > 7 > 失敗

シスター・カマラ :うーん

鳴無色葉 :とおった!

芹野 成海 :!!

芹野 成海 :配置を決めます

芹野 成海 :1D6 (1D6) > 6

屍忍2 :6か……

シスター・カマラ :うーむ 【殉教】はいいか

鳴無色葉 :や、やった 命を大切にしろ秋葉

鳴無色葉 :その命は私が…………?

シスター・カマラ :プロットはOK

芹野 成海 :気を確かに

芹野 成海 :プロット……ちょっと待って

鳴無色葉 :プロットOK!

芹野 成海 :O……K

GM :OK

GM :3

GM :2

GM :1

GM :0

system :[ 鳴無色葉 ] がダイスシンボルを公開。出目は 2 です。

system :[ 芹野 成海 ] がダイスシンボルを公開。出目は 3 です。

system :[ GM ] がダイスシンボルを公開。出目は 4 です。

第二ラウンド:“アルカディア”

○戦場:平地

<プロット6>

(屍忍2)

<プロット5>

()

<プロット4>

(シスター・カマラ)

<プロット3>

(芹野、屍忍)

<プロット2>

(色葉)

<プロット1>

()


<プロット0>

(『天魔覆滅の法』)

芹野 成海 :うわっ

鳴無色葉 :秋葉がちゃんとプロットしてる……

芹野 成海 :読まれてたな~

GM :ではプロット6の屍忍くん

屍忍2 :【天魔伏滅の法】に接近戦攻撃

鳴無色葉 :もしかして……自動成功なのか?

屍忍2 :そうらしいな……

【天魔伏滅の法】 :ウワー

system :[ 【天魔伏滅の法】 ] 念度 : 2 → 1

GM :プロット4、シスター・カマラ

シスター・カマラ :【接近戦攻撃】を芹野成海と屍忍に

シスター・カマラ :2d6>=5 (2D6>=5) > 5[2,3] > 5 > 成功

シスター・カマラ :成功 《掘削術》

芹野 成海 :遠いんだよなあ!

芹野 成海 :2D6>=10 (判定:経済力) (2D6>=10) > 6[1,5] > 6 > 失敗

芹野 成海 :く~

屍忍 :こちらは自動失敗

屍忍 :これ、タイミング的に【かばう】って使えます?

GM :使えると思います!

屍忍 :やった! 庇いつつ死にます

屍忍 :棄教会さん……ボクも生き返らせてくれませんか?

GM :できるかもね

GM :ではプロット3、芹野さんどうぞ

鳴無色葉 :生き返ったとて敵戦力だろ

芹野 成海 :屍忍くんの死を無駄にしたくない 【天魔伏滅の法】に戦駒!

芹野 成海 :2D6>=5 (判定:経済力) (2D6>=5) > 9[4,5] > 9 > 成功

芹野 成海 :!!

【天魔伏滅の法】 :アワワ……

system :[ 【天魔伏滅の法】 ] 念度 : 1 → 0

鳴無色葉 :死にたくない!!!!!!!!

【天魔伏滅の法】 :【念度】が0になったので消滅します。

鳴無色葉 :やったああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!

芹野 成海 :や、やった

GM :ではプロット2、鳴無さんどうぞ

鳴無色葉 :はい!

鳴無色葉 :【凶手】して【内縛陣】をシスターカマラに!

鳴無色葉 :2D6>=5 (判定:刀術) (2D6>=5) > 7[2,5] > 7 > 成功

鳴無色葉 :よしよし。スペ値7の【内縛陣】!

鳴無色葉 :2D6>=5 (判定:医術) (2D6>=5) > 6[2,4] > 6 > 成功

鳴無色葉 :くっスペシャルではない

鳴無色葉 :だが成功!医術だぞ

シスター・カマラ :一応回避

シスター・カマラ :2d6>=6 (2D6>=6) > 2[1,1] > 2 > ファンブル

シスター・カマラ :グワーッ

鳴無色葉 :ククク……集団戦ダメージ1をくらいな!

鳴無色葉 :変調は二回ふってくれ~

シスター・カマラ :WT 変調表(3) > 重傷:命中判定、情報判定、感情判定を行うたびに、接近戦ダメージを1点受ける。この効果は累積しない。各サイクルの終了時に、《生存術》で行為判定を行い、成功するとこの変調は無効化される。

シスター・カマラ :WT 変調表(3) > 重傷:命中判定、情報判定、感情判定を行うたびに、接近戦ダメージを1点受ける。この効果は累積しない。各サイクルの終了時に、《生存術》で行為判定を行い、成功するとこの変調は無効化される。

鳴無色葉 :重傷……だな♡

シスター・カマラ :重傷を受けよう

鳴無色葉 :そして……【天眼】を使いたい!

GM :おおっ

鳴無色葉 :成海~感情修正もらえるか?

鳴無色葉 :目標は7なので……感情修正があると……とても助かる!

芹野 成海 :修正+1!

鳴無色葉 :ありがと~~!

鳴無色葉 :SG+1#2>=7 (判定:九ノ一の術) (SG+1@12#2>=7) > 10[5,5]+1 > 11 > 成功

鳴無色葉 :よし!!!

GM :おお

鳴無色葉 :秘密を……もらいたい!!

芹野 成海 :通った!

GM :ではシスター・カマラの【秘密】をお渡しします……芹野さんにも共有されますね

鳴無色葉 :ですね!お願いします!

芹野 成海 :一体どんな秘密が……

GM :送りました

鳴無色葉 :う……………………………………

鳴無色葉 :うけとりました……………………………………

芹野 成海 :いただきました……

GM :ではラウンド終了。

シスター・カマラ :シスター・カマラは自主脱落します。

鳴無色葉 :秋葉……………………………………?

芹野 成海 :なるほどね……

GM :『アルカディア』戦闘終了です。お疲れ様でした。

鳴無色葉 :おじゅがれじゃまでぢた……

芹野 成海 :お疲れさまでした……!

GM :====


GM :──『アルハンブラ』

GM :風が肌を撫でる。海を分かつ船の後ろには、白い波が漂う。

シスター・サリア :シスター・サリアは動かず、ただぴたりと銃口を水瀬一理に合わせている。

シスター・サリア :撃鉄を起こす。

十九川ヤコ :「あなたは」

十九川ヤコ :「どうしたいの?」

十九川ヤコ :かちりとした撃鉄の音の後。抜き身の刃を構えたまま、銃を構えた少女に向けて、ぽつりと零す。

十九川ヤコ :「彼の“義務”だ、なんだって言葉で有耶無耶にしようとしているのは」

十九川ヤコ :「あなたの気持ちの方だったり、しない?」

シスター・サリア :「……」

シスター・サリア :「不思議ですね。あなたと話していると」

シスター・サリア :「機械人形に愛を囁いているような気持ちになります」

十九川ヤコ :「ひで~の」くすりと笑う。

十九川ヤコ :「さっき、似た者同士って言ったくせに。でも、まあ」

十九川ヤコ :大上段に掲げた刀。振り下ろす───までもなく。

十九川ヤコ :手の内を滑るように、刀が。柄から甲板に向けて落下し、からん、と音を立てて。

十九川ヤコ :瞬き一つの間に。銃を構えた少女の眼前。屈んだ体勢から、腰に添えた鞘を刀のように抜き放つ。

十九川ヤコ :狙いは銃身、指、その手首。

十九川ヤコ :掬い上げるような三連の強打で、その戦意を挫かんとする。

シスター・サリア :「……」

シスター・サリア :古い銃を庇うように身を挺して、打撃を受ける。

シスター・サリア :「ぐっ……!」

シスター・サリア :衝撃に耐えかね、体勢が崩れる。

十九川ヤコ :「あたしは、あなたのこと。機械だとか、お人形だとか。思えないな」

十九川ヤコ :焦げ付いた靴跡を足裏で叩きながら。きらりと眼を凝らす。

シスター・サリア :「……ふふ」

シスター・サリア :閉じた片眼から、どろりとした黒い液体を零す。

シスター・サリア :「人間ですよ、もちろん、私は」

シスター・サリア :「魂がある……ここに」

シスター・サリア :「それでも、通じないですよね」

シスター・サリア :「一理……」

シスター・サリア :再び銃を構える。

水瀬 一理 :その銃口の先で。

水瀬 一理 :(……私は、何をやっていたのだろう)

水瀬 一理 :(たとえば幻の妹を、黙って愛することもできたはずなのに)

水瀬 一理 :(真実でなくても、受け入れることだってできたはず、鳴無さんのように。結局、彼女の力を借りずには済まなかった)

水瀬 一理 :(ずっと、調子に乗っていたな。何もかも見通せると、その力があると。それで今こうだ)

水瀬 一理 :銃口を真っ直ぐに見つめる。一冊の本を構える。

水瀬 一理 :最初に、緋扇ツヅに見咎められたものだ。

水瀬 一理 :「私にはひとり、同僚がいて」

水瀬 一理 :「私を……とは限らないのかな。花六白を守ろうとしてくれていた」

水瀬 一理 :「彼女と、私は結局ろくに話していない。秘密は暴いたのにね」

水瀬 一理 :「話したい。もう少し、ちゃんと、普通に。そのためには今撃たれるわけにはいかないし……」

水瀬 一理 :「あなたとも、話がしたい、本当は」

水瀬 一理 :本の中身は、ほとんど文字のない詩集だ。ほとんどが『行間』でできている。扱いを判断するための『課題図書』だった。

水瀬 一理 :「今、お互いゆっくりと会話を楽しむわけにいかないのは、わかっています。こういう方法しか取れない私を許してほしい」

水瀬 一理 :『行間』の中身は読む者により異なり、無限の情報量を持つ。それゆえにその本の内容を投影すれば、軽い睡眠状態を引き起こす。

水瀬 一理 :「……それに私は、もう」

水瀬 一理 :「これ以上、私たちみたいな思いをする人間を作ってはいけないのだと、そう思うから」

水瀬 一理 :真っ白いカーテンのような幻影が、一瞬だけ翻った。

シスター・サリア :幻影に眼を奪われる。

シスター・サリア :「そんなの、どうでもいい」

シスター・サリア :「過去も、未来も」

シスター・サリア :行間を埋める声がする。

シスター・サリア :白い紙片は、どろどろとした黒い液体で染められていく。

シスター・サリア :「ずっと……言っているでしょう」

シスター・サリア :「あなたの義務」

シスター・サリア :「知ることは……」

シスター・サリア :全身がずたずたに引き裂けていても、なおも銃を握りしめている。

シスター・サリア :かちりと、引鉄が引かれる。

シスター・サリア :手元に狂いはなく、水瀬一理の頭部を目掛け弾丸は飛ぶ。

水瀬 一理 :避けることは、能わなかった。弾くことも。

水瀬 一理 :ただ、手にした本の表紙が。一冊のメモ帳が。

水瀬 一理 :『調査録』と記された、使い古したそれが、微かに弾道を逸らした。

水瀬 一理 :えぐれたページから、これまでに集め集めた文字が散り散りになってちぎれ飛んでいく。

水瀬 一理 :「どちらに従えばいいのか、少し、わかりかねています。目をつむること、開くこと」

水瀬 一理 :「それでもやはり、私はまた、自分を曲げてしまった」

水瀬 一理 :「やはりちゃんと、聞いておきたい」

水瀬 一理 :「あなたは、誰ですか?」

シスター・サリア :「……」

シスター・サリア :弾丸が外れたことに眼を見開き。

シスター・サリア :そして銃を下ろす。

シスター・サリア :「シスター・サリアです」

シスター・サリア :「銃を持って、魔導書と女性を奪った」

シスター・サリア :「一秒でも早く、倒すべき、敵」

シスター・サリア :「……そうでしか、なかった」

シスター・サリア :ふらりと船の端に身を躍らせる。

シスター・サリア :「おめでとうございます。水瀬、一理」

シスター・サリア :「あなたの勝ちです」

シスター・サリア :目を伏せ、続く言葉を飲み込んだ後。

シスター・サリア :海へと飛び、波の中に姿を消す。

水瀬 一理 :「……っ!」腕を伸ばそうとするが、間に合うはずもなく。

水瀬 一理 :「……何も、わかりませんが」

水瀬 一理 :共にいる少女の方を向く。

水瀬 一理 :「『一理に戻れなくて、ごめん』と、少し、そういう気持ちがあります」

十九川ヤコ :泡一つ浮かんでこない水面を眼下に、彼の方へと向き直る。

十九川ヤコ :「ガンコだよな。サリアちゃん」

十九川ヤコ :「いっそ清々しいくらい。……それだけ」

十九川ヤコ :「戻ってほしかったのかも、あなたに。もうわからなくなっちゃったけれど」

水瀬 一理 :「……でも、できなかったんですよ。たくさん、積み重ねすぎて」

十九川ヤコ :「うん」

十九川ヤコ :「色んなところ、行ったよね」

十九川ヤコ :「そんでさ、楽しくて、新鮮で、いつだって……」続く声色が震えていく。

十九川ヤコ :「あたしさ。……強がっちゃったかも」

水瀬 一理 :少女の空いた手を、軽く握る。

水瀬 一理 :「格好良かったです……今、いろいろと大事で、大したことが言えなくてすみませんね」

十九川ヤコ :ぶんぶんと首を横に振る。

十九川ヤコ :「いいの」

十九川ヤコ :「……したいようにすればいい、とか抜かしておいて」

十九川ヤコ :「やっぱり、心のどこかで。もしも、戻っちゃったらって」

十九川ヤコ :「そしたら、あなたの側に。もう、あっ、あたしの、居場所は。無くなっちゃうのかもなっ、とかっ」

十九川ヤコ :すん、と鼻を鳴らす。

十九川ヤコ :「……ごめんね」

水瀬 一理 :「謝ることは、何一つないんですよ。私も……」

水瀬 一理 :「実はそれがとても怖かった」

水瀬 一理 :「……さて。鳴無さんと芹野さんも心配です。あちらはどうなっているのか……」

水瀬 一理 :照れ隠しのように、遠くを見る。

GM :闇夜の海には、遠目に赤い火が照らしている。

GM :====


GM :──『アルカディア』

GM :廊下には呪が根を張っている。

シスター・カマラ :「ん~、んー……」

シスター・カマラ :ふらふらと遊ぶように近づく。

シスター・カマラ :錫杖が空を切る……命中すれば、大きな被害を受けることは想像に難くない。

芹野 成海 :「……!」背筋に冷たいものが走る。

芹野 成海 :これを受けてはいけない──という恐怖に近い危機感が脊髄に警鐘を鳴らす。

芹野 成海 :静止したように緩慢でありながら、思考する速度に追いつくほどの、埒外の精度で迫る錫杖を前に──

芹野 成海 :警戒から、影走りにまで速度を落としていたのが災いする。避けることは難しい。──本来ならば。

芹野 成海 :「────!」

芹野 成海 :引き延ばされた高速機動の時間の中、懐から何かを取り出す。

芹野 成海 :丸いケースに収められた薄紙──オブラートへ、走り書きに呪を記す。

芹野 成海 :『  日日日
       山   喼急如律令
        日日日     』

芹野 成海 :それを口に収め、一気に呑み込むとともに──決死の心地でその錫杖を躱す。

芹野 成海 :──鼬に道を切られたときの呑符。

芹野 成海 :凶事の前兆を転じて吉と為す。

芹野 成海 :「……っはあ! 危な……!」ぶわっと汗が噴き出す。

芹野 成海 :「色葉! 絶対に当たるな!」

シスター・カマラ :「うわっ、速」

鳴無色葉 :「っ、あ、…………ああ…………」目に見えて憔悴しながらも頷く。

芹野 成海 :「他人事みてーに抜かしやがって……!」

芹野 成海 :舌打ちし、つけ直した櫛のイヤリングを再び外して火をつける。

芹野 成海 :「『麻加理奈波 十種唱えて一多備波 元のうつつの身とはなりまし』!」

芹野 成海 :炎が揺らぎ、不可視の人影が二体現れる。

屍忍 :「『六甲六丁 天門自成 六戊六己 天門自開 六甲磐垣 天門近在 急急如律令』」

屍忍2 :「『九道開塞 九道開塞 有來追我者 從此極棄 乗車來者 折其兩軸 騎馬來者 暗其目 歩行來者 腫其足 楊兵來者 令自伏 不敢赴 明星 北斗 卻敵万里 追我不止 牽牛須女 化成江海 急急如律令』」

屍忍2 :呼び出した死者を以て即席の陣を作る。

芹野 成海 :天門と地戸を開く──北西から南東を貫く一条、外法に蟻の一穴を開ける。

芹野 成海 :「……義務だなんだとか言ってたけど!」

芹野 成海 :「んなもん、現代日本じゃ納税・勤労・教育だけよ!」

芹野 成海 :その言葉とともに、"百練の鋼"──平良木との戦いに用いた剃刀を、天門地戸に向かって叩きつける。

GM :ぴしり、と空間が裂ける。

GM :それは、正確には。知らずのうちに捻子くれていた空が、正しい配置へと戻った波紋だとわかる。

シスター・カマラ :「あっ……マジか」

シスター・カマラ :「そんなに余裕ないの? いや、芹野成海が優秀なのかしら、っと」

シスター・カマラ :地を蹴り、壁を蹴る。

シスター・カマラ :「もっと話したかったんだけど」

シスター・カマラ :「ちょっと死んどいて」

シスター・カマラ :鳴無色葉に向けて、薙ぎ払うように錫杖が振られる。

鳴無色葉 :「…………っ!」

鳴無色葉 :真っ青になりながらも、突風が吹き、それに乗るように飛んで錫杖を避ける。

鳴無色葉 :「そんな、ちょっとゴミ捨てといてみたいな気軽さで……!」

鳴無色葉 :成海の言う通り、まともに食らっていたら本当に、取り返しのつかないことになるだろうその恐ろしさに冷や汗が流れる。

鳴無色葉 :……その取り返しのつかないことを秋葉にしたのは、自分だ。

鳴無色葉 :秋葉に啖呵を切ってみせたのは、ただの虚勢だ。

鳴無色葉 :困惑、混乱。動揺。罪悪感。現実逃避。そして、隣の恋人を守らなければならないという責任感。

鳴無色葉 :死んだはずの桑名水姫が生きているのを見た時のように、いつものように、都合の悪いことに直面した際の、自分を守る方法。

鳴無色葉 :半ば夢うつつとなって、意識を半分失うことによってその場をやり過ごす。

鳴無色葉 :が、強固に己に施していた封印が解けるにつれ、どんどん過去が自分のなかに侵蝕し、逃避が許されなくなってゆく。

鳴無色葉 :青白い顔はさらに蒼白になり、『恋幟』を――裏切りの証である短刀を握る手は震えている。

鳴無色葉 :「あ、…………秋葉」

鳴無色葉 :呼吸が荒い。

鳴無色葉 :秋葉を殺して、真っ先に、彼女を忘れた。

鳴無色葉 :狂ってしまうから。耐えられないから。

鳴無色葉 :こんなつもりじゃなかった、裏切るつもりはなかった、助けを求めただけだった、そんなのは全て言い訳にすぎない。

鳴無色葉 :幕府の手の者に縋り、亀戸神宮は襲われ、秋葉は応戦し、この手で秋葉を殺した。

鳴無色葉 :その結果だけが全てだ。

鳴無色葉 :「ごめん…………ごめん」半狂乱になって呟く。

鳴無色葉 :「ごめん、……いや、そんな言葉で済むなら最初から、そんなことをしなければよかった、違うんだ、いや何も違わない、私は……」

鳴無色葉 :「助けたかった、助かりたかったんだ、お前と二人で、助けてくれると思ったんだあの人なら、でも、違う、言い訳をしたかったんじゃなくて」

シスター・カマラ :「わかるよ、色葉」

シスター・カマラ :錫杖を大上段に振り回す。

シスター・カマラ :「たった一人の妹だ。お前のことは私が一番、よく知ってる」

シスター・カマラ :「争いが苦手で、口が達者で、すぐに虚勢を張る……子鼬のころから、必死に生きてきたのを見ている」

シスター・カマラ :「わかるよ、死にたくないよな」

シスター・カマラ :ブン、と風を切る。

鳴無色葉 :「……っ」

シスター・カマラ :「さすがのお前も、教会の目的は覚えてるよね?」

シスター・カマラ :「死生観を否定するんだよ、色葉」

シスター・カマラ :「……失敗をする、鼬も、人も。死んでも償えないような失敗を」

シスター・カマラ :「だからさ」

シスター・カマラ :「だから、死んでもう一度償えばいいんだよ」

シスター・カマラ :「それができる、できつつある」

シスター・カマラ :がり、と割れた床を踏む。

シスター・カマラ :確かな量をもって、黒い瞳が見つめる。

シスター・カマラ :「だから、死んでいいんだよ、色葉」

鳴無色葉 :「………………それは」

鳴無色葉 :「お前が、私を殺そうとするのは……」

鳴無色葉 :「私が、憎いからか……?」

シスター・カマラ :「そりゃあ、もちろん!」

シスター・カマラ :「憎くないわけないだろ! 誰のせいで死んだと思ってるんだよ~」

シスター・カマラ :話題に反し、からからと笑っている。

シスター・カマラ :「話聞いてた、色葉?」

シスター・カマラ :「死を絶対にするから、ややこしくなる」

シスター・カマラ :「お菓子を盗み喰ったら? 謝って返せばいい」

シスター・カマラ :「勝手に建物に落書きをしたら? 謝って消せばいい」

シスター・カマラ :「私たちの関係を、元に戻すことができるのに」

シスター・カマラ :「くだらない生への拘りで、謝らないのはお前だ、色葉」

鳴無色葉 :「……………………はは」

鳴無色葉 :「そうじゃないかなって思ったんだよ」

鳴無色葉 :「お前がただ私を憎いなら……」

鳴無色葉 :「死生観の否定とか、完成しつつあるとか、ちらつかせる必要ないだろ」

鳴無色葉 :「私のためにさ……」

鳴無色葉 :「許そうとしてるんだろ」

鳴無色葉 :「私が一方的にお前を殺したままだったら……」

鳴無色葉 :「私はずっと苦しむから……」

鳴無色葉 :「あおいこにして……許そうとしてるんだろ?」

シスター・カマラ :「そうだよ?」

シスター・カマラ :「そう言ってるって。話が長いのは変わらないね」

鳴無色葉 :「…………やっぱり、優しいな。秋葉は」

シスター・カマラ :「できの悪い妹を持つと苦労するのさ」

シスター・カマラ :「じゃ、ご理解いただいたところで」

シスター・カマラ :にっこりと笑う。

シスター・カマラ :「これで、おあいこ!」

シスター・カマラ :大上段から、錫杖を振り下ろす。

鳴無色葉 :がきん。と、真正面から『恋幟』で受け止める。

鳴無色葉 :「はは、ごめんな」

鳴無色葉 :「じゃあそれはできない。お前も絶対、私を殺したこと、気にするから」

鳴無色葉 :震えは止まっている。しっかりとした瞳で、自分と同じ顔をした彼女を見すえる。

鳴無色葉 :「お前を殺したの。そうしないとみんな死ぬから、ってのもあったけど」

鳴無色葉 :「私以外の誰にも、お前を奪わせたくなかったからだよ」

鳴無色葉 :「お前もそうだろ?だから――生きて死ぬ気で追ってきな!」

鳴無色葉 :ごう、と突風が吹く。

鳴無色葉 :人ではないということを、忘れていた。ずっと秋葉と一緒だったから、そこから忘れないといけなかったから。

鳴無色葉 :それで無意識のうちにしていた枷が外れ、膨れ上がった妖力が突風となる。

鳴無色葉 :カマイタチ。

鳴無色葉 :薬を塗るイタチはいない。そんな情けは不要だと知っている。

鳴無色葉 :「それと――姉は私だろ!」

鳴無色葉 :刃と化した突風がシスター・カマラに襲い掛かる!

シスター・カマラ :「む……」

シスター・カマラ :回避とは、生存本能の具現である。

シスター・カマラ :それを忘れてしまったかのように、真正面から風を受け、全身を裂く。

シスター・カマラ :「……勘違いするなよな」

シスター・カマラ :「お前が奪われたくなかったのは、あの男だろ」

シスター・カマラ :首を鳴らす。

シスター・カマラ :「帰る。儀式も壊されちゃったし」

鳴無色葉 :「…………どっちもだよ。っつっても、信じてもらえないかもしれないけどな」

シスター・カマラ :「忘れてたくせに」

鳴無色葉 :「結局、私のものにはならなかったしな?」けらけら笑う。

シスター・カマラ :「ふぅん」

シスター・カマラ :「あの男とも、また話せるのにな」

シスター・カマラ :「じゃ、バーイ」

鳴無色葉 :「…………」

シスター・カマラ :手をひらひらと振り、立ち去る。

鳴無色葉 :「ま、……………………っ」

鳴無色葉 :動揺し、止めるのが遅れる。

鳴無色葉 :「死生観の…………否定…………」

鳴無色葉 :「秋葉も……………………四山も……………………」

鳴無色葉 :「それは……本当に」

鳴無色葉 :「止めないといけない……ものなの、か……?」

芹野 成海 :「さあね」汗を拭い、剃刀を油断なく握ったまま、立ち去る女の背を睨む。

芹野 成海 :「私が使う死霊術だって、アレと五十歩百歩と言われればそうかも知れないし」

芹野 成海 :「それに、……」

芹野 成海 :ポケットの中の端末を想起する。

芹野 成海 :あのとき、アーソンは確実に死んでいた。それを引き戻したのは、彼女らの言うところとどれほどの違いがあるものか?

芹野 成海 :「……いや」小さく首を振る。

芹野 成海 :「まあ──私にとっては」

芹野 成海 :「黄泉還りの可否自体より。アイツがアンタを狙ってることの方が」

芹野 成海 :「よほど業腹ね」

鳴無色葉 :「…………ふぅん?」

鳴無色葉 :「ムカついてんのか?ただ心配してるだけとかじゃなく?」

芹野 成海 :「恋人の命を狙われて腹立たない人間いるか?」

芹野 成海 :「アンタは気にしないタイプ?」

鳴無色葉 :「いや、そりゃ我だってお前が狙われてたら心中穏やかじゃないだろうが……」

鳴無色葉 :「…………ククク!」

鳴無色葉 :「そうか……もし秋葉の言う通り棄教会っつーとこのやってるところが……なんかすごくすごくて」

鳴無色葉 :「死んでも全然よゆーで生き返れるっつーのでも……」

鳴無色葉 :「やっぱダメだな。一回でも死んだら、お前、悲しむもんな」

芹野 成海 :「自分でも意外に思ってんのよ」傾ぐ船の縁に腰かける。

芹野 成海 :「黄泉還りもそうだけど──死んでも霊が残るのなんて、身に染みて知ってるのに」

芹野 成海 :身じろぎもせず立つ透明な人型をちらりと見る。

芹野 成海 :「死んでほしくねーと思ってる」

芹野 成海 :「アンタもそうだし、ヤコとか水瀬も」

芹野 成海 :「死んだって呼ぶくらいはできんのにね」燃え尽きたイヤリングを見、ふん、と自嘲染みて笑う。

鳴無色葉 :「…………ククク、なーにが踏み込まないようにしてるだよ」楽しそうに笑う。

鳴無色葉 :「『普通に情はあるから』っつーけど、普通以上だろうが!ククク」

鳴無色葉 :「でもそうだな……うん。我だって、ヤコにもミッチにも……勿論お前にも、死んでほしくない」

鳴無色葉 :「死んだあと、また話せたとしてもさ……」

鳴無色葉 :「実際そうなってみたら、本当に……どうしていいか分からなくなってしまう。頭の中がガンガン揺れて、いろんな気持ちがグルグル渦巻いて」

鳴無色葉 :「それ自体を否定はできん……けど、やっぱ……そうならないように、死なないのが一番だな」

鳴無色葉 :「……出来る限り、な」少しだけ寂しそうに笑う。

芹野 成海 :「できる限りじゃなくて、やれ」

芹野 成海 :はあ、と溜息をつく。

芹野 成海 :「……今からだと追いつくのは難しそうだけど」

芹野 成海 :「アイツらは上手くやったかしらね」

GM :====


GM :====

GM :クライマックスフェイズを終了します。

GM :2d6 (2D6) > 8[3,5] > 8

GM :それでは芹野成海さんは《幻術》で判定どうぞ

GM :この判定にはマイナス1の修正が付きます。

芹野 成海 :幻術!?

芹野 成海 :2D6-1>=9 (判定:死霊術) (2D6-1>=9) > 7[2,5]-1 > 6 > 失敗

芹野 成海 :うわっ

GM :フムフム

GM :====


【ED:芹野成海】

GM :──『アルカディア』

GM :──マリーナ

GM :ざぶ、と波が寄せ、あるべき高速艇の空間を白い泡が満たす。

GM :芹野成海と鳴無色葉の二人は、『アルハンブラ』の様子を確認するため、マリーナまで足を運んでいた。

GM :遠くからヘリコプターのローター音がする。ザイロックのものだろうか。

GM :気づけば、悲鳴や炎は収まりつつある。

GM :火災への対策は十分にされていたのだろう。鎮火とともに、狂乱は鳴りを潜めていく。

GM :ざぶ、と黒い波が寄せる。

鳴無色葉 :「……この船がこのまま沈むってことはなさそうだな」その様子をキョロキョロ見ている。

芹野 成海 :「タイタニックとはいかなそうで安心したわ」

芹野 成海 :「……しかし、アイツらどこまで行ったのかしら。見える?」

鳴無色葉 :「う~む。見えるような見えないような」ぴょんぴょん跳ねて水面を見ている。

芹野 成海 :「ただでさえ陽が落ちてきてんのに、こっちは燃えてるからね。暗い方は見えにくい……」

芹野 成海 :水平線の向こうへ目を凝らす。

芹野 成海 :「上手いことやってりゃ戻ってくると思うけど……」

芹野 成海 :「……アイツらって船操縦できんのかしら?」

鳴無色葉 :「できなそうだが……………………」

鳴無色葉 :「…………まあ…………わからんけど……今の船はボタン一つでぽちっとどうにかなるんじゃないか?」

芹野 成海 :「自動操縦的な? ……」

芹野 成海 :「まあないとは言わないけど……」

芹野 成海 :「それはそれで、どのボタンをポチッするか分かると思う?」

鳴無色葉 :「わからなさそうだが……」

鳴無色葉 :「……まあ、沈んでなければ死ぬことはないんじゃないか?船なんだし」

芹野 成海 :「地球の裏側まで行かなきゃいいけど」

鳴無色葉 :「ククク、それはそれでロマンチックではないか!」

芹野 成海 :「ロマンの話をしてんじゃねーのよ」

芹野 成海 :「……ああでも、向こうにはカーネリアン夫人もいるのかしら」

芹野 成海 :「そんならなんとか……なるかしらね?」

鳴無色葉 :「……カーネリアンなら船の操縦ができるのか?」

鳴無色葉 :「できてもおかしかないが……社長夫人にそこまで備わりがちなスキルでもないだろ」

芹野 成海 :「まあそうかもだけど……金持ちってクルーザーとか乗り回してるイメージない?」

鳴無色葉 :「言われてみれば……でもそれって自分で運転してんのか?」

鳴無色葉 :「勉強して免許とかとってんのかな、金持ちたちも」

芹野 成海 :「どうなのかしらね。……まあ」

芹野 成海 :「どっちにせよ、アイツらが戻ってくるか、チリの港から国際電話してくるかするまでは」

芹野 成海 :「私らにできることはなさそうね」

芹野 成海 :溜息をつき、船べりに寄りかかる。

鳴無色葉 :「そうだなあ。チリって食べ物辛いのかな」

鳴無色葉 :隣に並んで海を見つめている。

芹野 成海 :「そのチリってエビチリのチリでしょ」

芹野 成海 :「どんな味なのかしらね。南米は行ったことないし……チリ料理の店ってのも聞かないから」

鳴無色葉 :「え?エビチリとチリって関係ないのか……?」

芹野 成海 :「知らねーけど。だってエビチリって中華でしょ」

芹野 成海 :「でもチリペッパーとか言うし……原産地とかなのかしら」

鳴無色葉 :「??????」

鳴無色葉 :「外国は外国ではないのか……?」

芹野 成海 :「アンタ中国と南米の区別がついてない?」

芹野 成海 :「江戸時代の人間でも清と南蛮の区別くらいつくでしょ」

鳴無色葉 :「ふん。舐めるなよ。江戸に幕府があったころはほとんど籠もってたから外のことはよくわからんぞ」

芹野 成海 :「威張ることか。……」

芹野 成海 :少し考え込むような表情を見せる。

芹野 成海 :「……あのイタチ。秋葉ったっけ」

芹野 成海 :「アイツ、……」

鳴無色葉 :「…………ん?…………んぅ、ああ」

芹野 成海 :「……いや、やっぱ今はいいわ」

鳴無色葉 :「…………なんだその意味深なヤツ!」

鳴無色葉 :「言え!そこまで言ったんだから!」

鳴無色葉 :「我に気を遣ってんのか?」

鳴無色葉 :「お前らしくもないだろ~」芹野さんのほっぺをひとさしゆびでぐりぐりする。

芹野 成海 :「やめろ!」頭をはたく。

鳴無色葉 :「んあああっ」はたかれて泣いている。

芹野 成海 :「いいっつってんだからいいのよ。……それより」

芹野 成海 :「これ、まだちゃんと持ってる?」

芹野 成海 :懐から、四角の中に「朱」と記した紙を出す。

鳴無色葉 :「コイツマジで言わないつもりか……ん?ああ、お前からもらったやつ」

鳴無色葉 :着物の懐をごそごそして取り出す。

鳴無色葉 :「ほら、ちゃんとあるぞ。お前とお揃いだ」

芹野 成海 :「よし、持ってるわね。偉い」

芹野 成海 :言いながら、出した護符を懐にしまいなおす。

芹野 成海 :「……これは渡河・渡海の無事祈願の護符」

芹野 成海 :「それと同時に。同じときに、同じメモ用紙に、同じペンで書いたものだから」

芹野 成海 :「互いに引かれあうというか……目印になる」

芹野 成海 :「だから、しっかりと持ってなさい」

鳴無色葉 :「…………は?」

鳴無色葉 :「なんだよその言い方……」

鳴無色葉 :「その口ぶりだと……帰ってこられないかもしれない遠くまで……離れるみたいじゃないか」

芹野 成海 :「逆よ」

芹野 成海 :「そうならないために。持ってなさいって言ってんの」

芹野 成海 :暗い海を睨みつける。

芹野 成海 :「言ったでしょ。無茶はしたけど……考えなしにした訳じゃない」

芹野 成海 :その言葉は即ち、勝ち目はあるという意味でもあり──

芹野 成海 :リスクは負っているという意味でもある。

鳴無色葉 :「……『九界潜り』だったか。それの……代償か」

芹野 成海 :「とんだ厄物を押し付けられたもんだわ」

芹野 成海 :「……大丈夫よ」

芹野 成海 :「イザナギだって戻ってきたでしょ」

芹野 成海 :「これのおかげで、ね」

芹野 成海 :右耳の桃のイヤリングを触り──

芹野 成海 :どこか困ったように……或いは、安心させるように笑いかける。

鳴無色葉 :「……ククク!緊張してるみたいだな」

鳴無色葉 :「あのさ……」

鳴無色葉 :「私……思ったより、人間じゃなかったみたいだから」

鳴無色葉 :「お前が人間じゃなくなっても、いいよ」

鳴無色葉 :「戻ってこられなかったら、もう生きていけなくてもいいから、迎えに行く。だから……」

GM :ざぶ、と黒い波が寄せる。

GM :一際強く、岸に当たった波は弾け、頭の上から被るような形になる。

GM :波が引く。

GM :そこには、芹野成海の姿は無い。

鳴無色葉 :「……………………」

鳴無色葉 :「成海……………………」

プライズ「九界潜り」の【概要】
このプライズの所有者は芹野成海から移動しない。
通信端末にダウンロードされているアプリケーション。
異世界である九界に深く同化することで、生死の境を彷徨う魂に干渉できると説明されている。

同じシーンにいるキャラクターが「死亡」したときに使用。その死亡を無効化する。
忍者のキャラクターであれば、死亡を無効化した後、生命力が1点になる。
この効果を使用するたびに、あなたは失っていない生命力スロットに「汚れ」を受け、失った扱いになる。ただし、「汚れ」を受けたスロットの特技は使用できる。

セッション終了時、あなたは妖術分野からランダムに選んだ特技で判定を行い、成功するとすべての「汚れ」は通常の生命力スロットに戻る。
失敗した場合、あなたはキャラロストする。
受けた「汚れ」の数と同じだけ、この判定にはマイナス修正がつく。

GM :黒い海の上。白い潮が花のように揺蕩う。

GM :====

GM :====


【ED:水瀬一理】

GM :──『国立日読資料室』

GM :紙片の擦れる音が続いている。

GM :国立の図書館の一種だが、一般利用者が訪れるわけでもなく。

GM :歴史的・文化的な書籍が管理されるだけの、窓際部署である。

司書 :「……四百七十五番図書。検閲終わりました」

司書 :「こちらも。四百七十六番図書、禁書指定事項の編纂完了です」

司書 :ぱさ、と本が閉じられ、書類が置かれる。

司書 :「…………水瀬司書?」

水瀬 一理 :「……え。ああ、はい」

司書 :「確認印を」

水瀬 一理 :顔を上げ、言われた通りに印璽を手にする。

水瀬 一理 :「確認、しました」軽い手つきで押印。赤い花が咲く。

司書 :黙礼し、書類を纏める。

GM :あなたの前には、一冊の古びた革表紙の本が置かれている。

GM :その横には、『日読』の常と比較して厚い報告書がクリップで留められている。

GM :──『サラヴ』調査報告書

GM :調査地点:大型クルーズ船舶『アルカディア』
蒐集架:ザイロック・アリー=マクル及びアーソン・デ=クラウス

GM :調査の結果、天候操作に属する能力の発現を確認。又特定妖魔の関与による、一級忍災リスク誘発性を有すると判断。

GM :一級禁書指定とし、第漆號書架への集架を承認。

GM :補遺:「棄教会」を名乗る勢力により、高度の一種預言書適格の示唆あり。現在調査中。

GM :担当司書:水瀬一理 一等司書、緋扇ツヅ 一等司書

緋扇ツヅ :「──何度読んでも、内容は変わりませんよ。水瀬司書」

緋扇ツヅ :背後に立ち、声をかける。

緋扇ツヅ :「業務の進捗も芳しくないようですが。メンタルトラブルであれば、倫理部に報告しておくのがよろしいかと」

緋扇ツヅ :重そうに本を担ぎ、椅子に座る。ところどころ包帯が巻かれ、腕には添え木がされている。

水瀬 一理 :「お疲れ様です。見ているといろいろ思い出してしまうようですから……やはり精神面の不調なのかな」

水瀬 一理 :「そちらは、具合の方はいかがですか」

水瀬 一理 :それはそれとして、無事であってよかった、と軽く笑みを漏らす。

緋扇ツヅ :「正直、傷の痛痒よりも。休暇を一週間も取れなかったことへの驚愕が大きいです」

緋扇ツヅ :「早急な人員補強を上層部へ申請してきたところです。傷が治るまでに返答があることを期待しましょう」

水瀬 一理 :「そうあってほしい……今回は結局、二人体制だからどうにかなったようですし」

水瀬 一理 :「きちんと言っていませんでした。船では大変助けられましたので……」

水瀬 一理 :「ありがとうございます。心から」

緋扇ツヅ :「業務を果たしたまでです」

緋扇ツヅ :「そして礼を言うのであれば、私の方でしょう。結局のところ、『サラヴ』の確保は水瀬司書の奮闘の結果です」

緋扇ツヅ :「……もし、休暇を取り」

緋扇ツヅ :「余暇を過ごしたいのであれば、穴を埋めるくらいはしましょう」

緋扇ツヅ :「日陰に居続けるのがお好きであれば、無理にとは言いませんが」

水瀬 一理 :「緋扇さんは……」少し考えて。

水瀬 一理 :「いい同僚です」

緋扇ツヅ :肩を竦める。顔を歪める。

水瀬 一理 :「守ってくれたんでしょう?」

水瀬 一理 :自分を、でも、神器の欠片を、でもどちらでもよかった。

水瀬 一理 :今の自分の在り方を、同僚として在らせてくれる相手がいるということは、とても、ありがたいことだと。

水瀬 一理 :他の人間と強い関係性を持つことが困難な自分にとって、「それくらいの距離」はとても好ましいと、それだけは思った。

水瀬 一理 :……気に掛かること、折を見て触れねばならないことは、まだある。守られたその当の理由である神器の欠片も、銃口の記憶も、居なくなった仲間の行方も、それに衝撃を受けているだろう人の心も、時間を見つけて連絡を取りたい恋人も。

水瀬 一理 :ただ、日々の業務は厳然として目の前にあり……。

水瀬 一理 :あの時この場所を選んだ以上、避けて通るわけには、いかないものだった。

GM :====


【ED:十九川ヤコ】

GM :──██・隠れ里『古夜』

GM :雨がしとしとと降っている。

GM :曇天は重く、日の光を遮っている。

御洞ヤサメ :「──改めて。お疲れ様でございます、当主様」

御洞ヤサメ :「依頼人であるザイロックとその奥方は、無事に保護され、予後も問題はないようですわ」

御洞ヤサメ :「大任を果たされたこと、先方からも謝礼が贈られております。里も潤いますわ」

御洞ヤサメ :「八代目、の面目躍如といったところかしら?」

十九川ヤコ :「や~。それほどでもないっすよ」朗らかに笑う。

十九川ヤコ :「ご報告ありがとうございます、ヤサメ様。そっか……うん、無事にふたり、再会出来たんだねえ」

御洞ヤサメ :「そうなのではないかしら?」

御洞ヤサメ :「あなたも五体満足で帰ってくるのなら、異界遺産の一つでも確保していただければ」

御洞ヤサメ :「より十九川の威信を喧伝することができたのですけれどね」

御洞ヤサメ :『よくわかる情報工作』という冊子を開いている。

十九川ヤコ :「無茶言わんでよ!大変だったんだからさあ!」

十九川ヤコ :「とんでもない遺産とか、怪しげな逸品だとか」

十九川ヤコ :「そういうのはしばらく懲り懲りだっての。この子らだけで手に余るんだから」

十九川ヤコ :ちゃきちゃきと二対の刀を鳴らす。

御洞ヤサメ :「家宝を雑に……」

御洞ヤサメ :「はぁ。まあ、善しといたしましょう」

御洞ヤサメ :「次は二刀で解決する仕事に送ってさしあげます。せいぜい腕を磨いておきなさいな」

御洞ヤサメ :「ごゆるりと、お休みください。当主様」

御洞ヤサメ :頭を下げる。

十九川ヤコ :僅かの沈黙の後。言い出しづらそうに頬をかいて。

十九川ヤコ :「そのことなんですけどぉ。ヤサメ様?」

十九川ヤコ :「あたし……次のお仕事が入ってくるまでの間」

十九川ヤコ :「やらなきゃいけない事が出来てしまったのでえ」

十九川ヤコ :「あの……実家でゆっくり羽を伸ばしていきたい気持ちはあるんですけど……」

十九川ヤコ :親の逆鱗に触れないよう気を使う子供のような目で彼女の様子を伺っている。

御洞ヤサメ :「十九川ヤコ」

御洞ヤサメ :「ご自分が当主であるという自覚はおありですわよね」

御洞ヤサメ :「困難な任務を成し遂げました、なので遊びに行きます、とは参りませんよ」

御洞ヤサメ :「それがあなたの背負った責任です」

十九川ヤコ :「承知の上です」

十九川ヤコ :「あたしは。十九川七丈から当主の座を受け継いだ」

十九川ヤコ :「それに恥じぬ責務と……足る器であることを、皆に示していかねばなりません」

十九川ヤコ :「………大きな借りがあるの」

御洞ヤサメ :「……」

十九川ヤコ :「確証もない、可能性だったはずなのに」

十九川ヤコ :「命の保証すらない、危険な地だとは分かっていたはずなのに。それにも厭わず、彼女は。あたしのことを、身を挺して守ってくれた」

十九川ヤコ :「十九川の当主とあろうものが……そんな大きな“貸し”を。比良坂に作ったままじゃあ」

十九川ヤコ :「ふふ。この先、またどんな“しがらみ”が生まれるか、わからないかもね?」

十九川ヤコ :「だから、彼女がもし。窮地に立たされているというのであれば」

十九川ヤコ :「今度はあたしが、手を差し伸べる番。それだけ」

御洞ヤサメ :「相変わらず、屁理屈が上手ですのね」

御洞ヤサメ :「しがらみとは、社会だけでなく、心にまとわりつくもの……縁、とも言いますわ」

御洞ヤサメ :「今はまだ……あなたは”仲間”を斬ることはない。そういう依頼を、任せているのですから」

御洞ヤサメ :「わかりますか。当主とは、仲間と組織を天秤に乗せたとき、後者を選ばねばならないのです」

十九川ヤコ :目を伏せる。

御洞ヤサメ :「比良坂に借りを作りたくない、とあなたは理由を述べました」

御洞ヤサメ :「組織のためを想えば、正しいですわ。であるからこそ」

御洞ヤサメ :「もうあなたは、その言葉を鞘に納めることはできない」

御洞ヤサメ :「それを頭に刻みなさい」

御洞ヤサメ :「お帰りをお待ちしますわ。古夜の、一同が」

御洞ヤサメ :す、と立ち上がる。

御洞ヤサメ :障子を引き、部屋を後にする。

十九川ヤコ :「…………」

十九川ヤコ :「そう簡単に、割り切れないよ」

十九川ヤコ :がくりと項垂れる。

十九川ヤコ :船上での戦いの後。鳴無色葉から、“ご先祖様”と彼女たち姉妹の確執を聞いた。

十九川ヤコ :心から妖魔との共存を願った彼であっても。果てには己が忠義のため、昨日までの友を斬らんとするに至る覚悟を示したのだ。

十九川ヤコ :───あの日。姿を消してしまった、友から感じた妖気は。

十九川ヤコ :一忍びが持つには、その領分を越えた力の残穢だったのだろう。

十九川ヤコ :そして。境を越えてしまった者が、最後に行き着く果ては。

十九川ヤコ :のろのろと立ち上がり、亀のように歩く。

十九川ヤコ :傘も差さずに、裸足のまま庭へと踏み出して。

十九川ヤコ :握る妖刀をじ、と見つめる。

十九川ヤコ :一なる魔を降す。唯、その為のみに創り上げられた刀を。

十九川ヤコ :「………堪るかよ」

十九川ヤコ :「諦めて、…………」

十九川ヤコ :いつも、しかめっ面で。そのくせ人一倍、心優しい。……あたしの、大切な友達が、今のあたしを見れば。また小言を言われちゃうだろうな。

十九川ヤコ :頭では分かっていたけれど。頬を伝うものは抑えられなくて。

十九川ヤコ :悲しみごと押し殺すように、呻いた声は。雨の音に混じって消えてゆく。

GM :====


【ED:鳴無色葉】

GM :──██・篠伏町

GM :──芹野成海の借り家

鳴無色葉 :大切にしまわれた携帯テトリス。屋台で取った大きなクマのぬいぐるみ。

鳴無色葉 :片側だけの桃のイヤリング。手触りの良いポーチ。飾られた『めりがとう』と書かれた折り紙と『祝』と書かれた板。

鳴無色葉 :二人で過ごした痕だけが残る、主のいない部屋の中で、じっと待っている。

鳴無色葉 :あの時と違って、一人には慣れている。

鳴無色葉 :約束したから。

鳴無色葉 :信じているから、大丈夫。

GM :====


【ED:マスターシーン】

GM :──██・高層オフィス

コートの男性 :「ふむ……健康そのものだね」

コートの男性 :浅黒い肌の男性が、カルテを置く。

コートの男性 :「素晴らしい生命力だ。美しい女性の肌に傷が残るのは、僕には耐えられないからね」

夜光イリエ :「キショイ……」

夜光イリエ :覆面の女性がソファに掛けている。目はどんよりと曇っている。

夜光イリエ :「わざわざ入院させてカルテ形式をとってまで私の筆致をじろじろと観察して事件の報告を受け取ろうという魂胆が気に入らないですしそもそもまだ傷が痛いので誤診もいいところです何より鬱陶しい吐き気がする気分が悪い!」

夜光イリエ :「そんななりでも首魁なんでしょう部下のナースどもにやらせればいいじゃないですかもしかして人望無いんですか無さそうな眼鏡してますね」

夜光イリエ :「ねえ、麝香院悦楼さん?」

麝香院悦楼 :「彼女らの相手は国のお偉いさんだよ」

麝香院悦楼 :「美しい花には、僕のようなミツバチも必要なのさ」

麝香院悦楼 :「それに、相手が誰かわからないでもないだろう? 比良坂の巫女様だ」

シスター・ジュデ :「だから、こそ」

シスター・ジュデ :ずるりと、扉を押し開けるように覆面姿の修道女が現れる。

シスター・ジュデ :「こうして高等な、防諜室を貸し切って、いるの」

シスター・ジュデ :「斜歯の、私たちの、協力がなければ」

シスター・ジュデ :「目論見じたい、できない。騒がないで」

シスター・ジュデ :話すたびにウィンプルの下が蠢き、凹凸する。

麝香院悦楼 :肩を竦める。

麝香院悦楼 :「だが、今回は比良坂も動かざるを得ないよ」

麝香院悦楼 :「海外の貴賓も訪れる祝宴でテロルだ。しかも比良坂から配属された”ことになっている”忍び二名の離反の可能性あり」

麝香院悦楼 :「配属された四人のうち、残り二人はMIA……行方不明」

麝香院悦楼 :夜光イリエを指さして笑う。

夜光イリエ :中指を立てる。

麝香院悦楼 :「近年稀にみる規模の忍災だ。といっても、人的被害はほぼなかったようだね」

麝香院悦楼 :「駆り出された背広組の仕事のほとんどは、船内で行われていたと発覚したオークションの実情調査……誰が妨害に入ったのかな?」

夜光イリエ :「荒夜聯隊とかいう化け物どもでしょう?」

麝香院悦楼 :「もしそうなら、君を突き落とした後で爆弾は回収していたと思うけどね」

麝香院悦楼 :「君が仕掛けた爆弾の存在に気づき、撤去しながらも……ごくわずかな破壊と派手な演出はできるように留めた」

麝香院悦楼 :「まるで楽しんでいるようだね」

夜光イリエ :「そんな意味不明なことをする理由がないでしょう私だって考えて設置してたんですよ脳筋の男どもが全部見つけられるわけないんですよ」

夜光イリエ :「必死こいて探した結果偶然被害が収まったと考えるのがわかりやすいと思うんですけどこれだから男は嫌なんですよね現場に行ったわけでもないくせに見てもいない可能性を並べ立てて自分が頭がいいかのように偽装するじゃないですか」

夜光イリエ :ぶつぶつと呪祖をつぶやいている。

麝香院悦楼 :「フフ、まあ、話を戻すと」

麝香院悦楼 :「つまり忍び相手でも、策略のもとでならテロルが行えると、国外の連中にバレたようなものだ」

麝香院悦楼 :「香港のお嬢さんは抑えたよ。けど、それ以上はどうか」

麝香院悦楼 :「そして、旧時代の軍隊モドキはその事態にどう動くか」

麝香院悦楼 :「僕たちも急がなくてはならないね」

夜光イリエ :「チッ……仕事ですねそういえばいいじゃないですか最初から……」

シスター・ジュデ :(……シスター・サリア。シスター・カマラ)

シスター・ジュデ :(大いなる父は、見ているわ)

シスター・ジュデ :(あなたたちの、成果を)

シスター・ジュデ :手元に瓶を取り出す。

GM :瓶の中には、雨雲のような黒い靄が漂っている。

GM :その中に、ぎょろりと緋色の瞳が浮かび上がり。再び沈んでいく。

シスター・ジュデ :(『サラヴ』、『緋髄の瞳』)

シスター・ジュデ :(求めていた、個人の予言は、難しかったけれど)

シスター・ジュデ :(事象固定度は十分、『ミカガミ』は、もう一歩)

シスター・ジュデ :「”神漱ぎ”へ、近づくわ」

GM :====

GM :『██の話』

GM :『████』

GM :『█漱ぎの話』

GM :『神漱ぎの話』 破

GM :====

GM :====

GM :エンディングを終了します。

GM :████

GM :====

GM :===

GM :==

GM :

GM :シークエルを開始します。

GM :====


【シークエル】

GM :──波打ち際

GM :ざぶ、と波の音がする。

GM :冷たい水が顔の端までを撫で、引いていく。

GM :潮の香りがする。

GM :全身を苛む痛みと、渇きがある。

GM :砂浜に寝ているのだと、気づくだろう。

GM :ざく、ざく、と砂の上を歩く音がする。

人影 :「見つけた。まさか流れ着くとは」

人影 :「起きるんだ。まだ君は、繋がっているはずだから」

人影 :「そうだろう」

GM :人影はあなたを揺り起こす。

GM :白い指が、仕舞われていた金細工に触れる。

「蝶細工」の【秘密】
誰にも悟られず、支援の策を仕込む【凍蝶】と呼ばれる忍法の変晶。
淵に落ちるものへと垂らされる糸に似ている。

セッション終了後、このプライズの所有者がセッション終了時までに失敗した判定一つを、成功だったことに変える。
このことで、セッション中の展開は変化しない。
だが、『運命』は違う形へと収まる。

GM :この効果により「九界潜り」の最後の判定を「成功だったこと」に変更します。

芹野 成海 :「………」

芹野 成海 :海流に揉まれ、海水に体温を奪われた身体は、容易には動かない。

芹野 成海 :「………」

芹野 成海 :意識は茫洋として、何者かの言葉を理解するのにも時間がかかる。

芹野 成海 :「………」

芹野 成海 :が──指が動く。

芹野 成海 :震える指を砂を掴むように握りしめる。

芹野 成海 :最初は弱々しかったその動きにも、少しずつ力が籠っていき──

芹野 成海 :ようやくのことで、半身を起こす。

芹野 成海 :「ゲホッ……」

芹野 成海 :「……『筑紫の』……『日向の小戸の』……」

芹野 成海 :「『橘の』……『檍原に至りまして』……」

芹野 成海 :「『祓ぎ除へたまふ』……」

芹野 成海 :「……って具合に……いったってことで……いいのかしら」

芹野 成海 :感嘆するような、疑うような声で、咳混じりに独り言ちる。

人影 :「奇妙な状態だ」

人影 :「君は九界に引きずり込まれた、しかし死んではいない」

人影 :「現世に戻ってきた、と考えてもいい」

人影 :「しかし、説明しにくいことだが。九界に潜り、生死を行き来したという事実は残っている」

人影 :「君は『運命』に巻き込まれた」

芹野 成海 :「運命、……」

芹野 成海 :水と砂に塗れた身体のまま、その女を見上げる。

芹野 成海 :「……アンタ、あのときの女よね」

芹野 成海 :「運命、アイツらが、渦中にいるって言ってた……」

芹野 成海 :「……運命と……九界と」

芹野 成海 :「なんの関係がある?」

芹野 成海 :「あのときは、単なる比喩とか……詩的表現かと思ってたけど」

芹野 成海 :「そうじゃなく……何か実態がある概念なの?」

芹野 成海 :徐々に力を取り戻しつつある声で問う。

人影 :「一言で説明するのは難しいな。長くなるが……」

人影 :「伝えられることは伝えよう……そうだ」

人影 :「まずは、名前を名乗ろう。対話にはそれが必要だ」

GM :雲間から、光が差し込む。

阿古屋百 :「阿古屋、百」

阿古屋百 :「数字の百と書いて、モモと読む」

阿古屋百 :手を差し伸べる。

阿古屋百 :「芹野成海……成海と呼んでいいかな」

阿古屋百 :「『運命』から逸れた者たちの、話を聞かせよう」

阿古屋百 :「ああ、しかし……私から話す前に、質問を一つしてもいいか?」

阿古屋百 :「死んだ感覚は、どうだった?」

芹野 成海 :「……阿古屋……百」

芹野 成海 :妙な雰囲気の女だった。

芹野 成海 :その名に覚えはない。少なくとも、『同僚』やその類の人間ではない。

芹野 成海 :「とりあえず……助けてくれて、ありがとう」

芹野 成海 :「感謝してるわ。これ以上ないくらい。……で」

芹野 成海 :「死んだ感想だけど」

芹野 成海 :「二度と味わいたくねーわ」

芹野 成海 :眉間に皺を寄せて言い捨てた。

阿古屋百 :「同感だ」

芹野 成海 :「同感、……?」

芹野 成海 :「……アンタも、"死んだ"人間?」

阿古屋百 :何も言わず、微笑んで返す。

阿古屋百 :「立ち話もなんだ。温かいお茶でも飲もう」

阿古屋百 :波に背を向け、先に歩き出していく。

芹野 成海 :「ちょっと……ああもう」

芹野 成海 :どこか掴みどころのない態度に、濡れた髪をかき上げて溜息をつく。

芹野 成海 :「いいけど……このカッコで追い出されないところにしてよ」

GM :歩き出す。

GM :濡れて砂にまみれたドレスには、ところどころ白い模様が浮かんでいる。海水の塩分が結晶を形成している。

GM :潮の花。不浄を清めるために、配置される呪の形。

GM :鬱陶しげにそれを払い、海を後にした。

GM :====

GM :====

GM :====


『潮花の話』


GM :====

GM :====


アフタープレイ

GM :アフタープレイを始めていきます!

GM :功績点配布の前に、気になる芹野さんのお話

GM :芹野さんはロストし……しかしロストしなかったことになりました

GM :『運命』というものに呑まれたらしいですが、それはさておき、生死が曖昧な状態になっているようです

GM :というわけで、弱点背景の【侵蝕】をプレゼントしようと思っていますが……

芹野 成海 :い、いらなすぎる

GM :ここで、他流派に移る、という選択肢を提示しようと思います。

GM :「九界潜り」が比良坂機関用の端末に送信されたものである以上、芹野さんを取り巻くしがらみ、『運命』は比良坂から通じています

GM :リスペック時に別の流派に移る場合は、別の、獲得功績点が低い弱点背景を付与しようと思います。

芹野 成海 :い、嫌だ

GM :大丈夫、【疫病神】とか【怖がり】とかです

GM :また流派を移る場合、長所背景【加持祈祷】を無償で獲得してよいことにします。

GM :大体このような予定になります。今すぐ決める必要はないので安心してください。

GM :どちらを選んでも、決定的に表社会から外れてしまったことは変わりません。

GM :というところで。

GM :問題がなければ功績点の配布に移っていくぜ

芹野 成海 :も、問題しかないが……

GM :ふふふ

GM :配布します

GM :「流儀の達成」:各流派に設定された流儀を達成しているか、仇敵の【使命】達成を妨害している。

GM :PC1、鳴無さんは「愛と死を等しく与える」ですね

GM :達成できたかな?

鳴無色葉 :ムン!

鳴無色葉 :今回は………………いつもよりは…………死を与えてたんじゃないですか?

鳴無色葉 :キルスコアも2あるし……

GM :でもてんめつ君を壊してたしな…

鳴無色葉 :死を否定したらNGってことじゃないでショ!

GM :秋葉を愛してるなら死を与えるべきだったのでは……?

鳴無色葉 :本当に秋葉を殺した昔の時は愛してるから殺しましたよ

GM :過去のことを持ち出されたら仕方ない 達成で!

鳴無色葉 :やった~!ありがとうございます!

GM :PC2、水瀬さんは「日本の国益を守る」

GM :達成できましたか?

水瀬 一理 :ちょっと勢力図が入り乱れてたのでど、どうなんだろ……と思ってるところはありますが

水瀬 一理 :とりあえず世界的には守れた……っぽい感じなのかな?

鳴無色葉 :めっちゃ悩んで忍神降臨を防いだぜ!

水瀬 一理 :あと美之須ちゃん絡み……?

GM :じゃあよしとしましょうか 獲得で!

水瀬 一理 :ありがとうございます!

GM :PC3、十九川さんは「妖魔や忍びの手から表の世界を守る」 達成できたかな?

十九川ヤコ :はあい どうにか……いけたんと……ちゃうのか?とおもいます

GM :まあ……いけたんとちゃいます……やろか

カーネリアン :助けてもらったし……

十九川ヤコ :だいぶヤバい感じにはなっているが……うん

十九川ヤコ :二次災害も防げたし……ネリちゃんも救えたしな……

GM :というわけで獲得で

十九川ヤコ :やっぴ~!

GM :PC4、芹野さんも「日本の国益を守る」ですね。達成できたかな?

芹野 成海 :これでできてなかったら訴えますよ 国を

GM :忍びに裁判権があると思っているのか……?

GM :とはいえ頑張ってくれたので獲得で!

GM :皆さん1点ですね

鳴無色葉 :わーい!!

GM :次!「セッションに最後まで参加した」! 全員1点!

鳴無色葉 :やった!”

GM :毎回一人くらいは落としたかったなってなる

鳴無色葉 :落ちてたら死んでたんだよな

十九川ヤコ :やったぜ

水瀬 一理 :うおー

GM :次! 「ロールプレイ」!

GM :感情や信念を上手く演じていただいたと思います

GM :全員1点を差し上げます

鳴無色葉 :やった~!【鼬の血族】もありがとうございます!

水瀬 一理 :いただきます!

十九川ヤコ :ガッツリやれたね~

阿古屋百 :そして成海は、人のために尽くしたと思うよ

GM :そうですね。

鳴無色葉 :百ちゃん!?

芹野 成海 :アモ!?

GM :芹野さんは背景【冷たい心】を未修得にしてよいものとします。

鳴無色葉 :うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお

十九川ヤコ :ついに

水瀬 一理 :うわーっ!!!!

GM :今回は踏み込みまくりだしね

芹野 成海 :心が……温かくなる

鳴無色葉 :ついに……成海の心がホカホカに!!!!!!

十九川ヤコ :(何で今まで冷たい心だったんだ……?)

芹野 成海 :ありがとうございます……温かくなります……

鳴無色葉 :もう殴るなよ♡

GM :未修得ですね 了解です

GM :全員1点。

鳴無色葉 :やった~~~!!!!!!!!!!!!

GM :次!「プライズの獲得」。全員1点!

GM :リンフォンのことも大切にしてね

鳴無色葉 :やった~~~!!!大事にする!!NERO!FIN

水瀬 一理 :ありがとうお酒

十九川ヤコ :ネリちゃんの瞳とっても綺麗ナリ

芹野 成海 :この功績点断って潜り捨てたらチャラにならんか?

GM :ダメです

GM :次! 「使命の達成」! 【本当の使命】は達成できたかな?

GM :PC1、鳴無さんから

GM :この際だし【秘密】を公開してしまいましょう。

鳴無色葉 :やった!!

PC1の【秘密】
桑名水姫が、あなたを呼ぶはずはない。
かつてのあなたの病室で、水姫は幼い命を失ったからだ。
水姫の父親、桑名玄一郎の慟哭が耳に残っている。

だが、『アルカディア』であなたを出迎えた水姫は、病弱さは感じられども、生きているように見えた。
かつての幼い姿のまま、過去の悲劇など存在しないかのように玄一郎と語らっている。

彼女がなぜあなたを呼んだのか。それを確かめなければならない。

あなたの【本当の使命】は、過去の清算をすることだ。

十九川ヤコ :なるほどお

GM :ちゃんと過去は清算できたかな?

鳴無色葉 :過去の清算を……でき……できたのではないですか?

GM :秋葉の清算あれで大丈夫?

鳴無色葉 :えっ…………

鳴無色葉 :でも……清算して私が秋葉のことで悩まないで済むように 秋葉が私を殺すという罪を背負うことが清算だというのなら……

鳴無色葉 :未達成でもいいです……

GM :あら……

GM :いいのかい

芹野 成海 :でも殺されてたら私が死んでたぞ

鳴無色葉 :うう うううう ううううううう

GM :それは【使命】とは関係ないけど……

GM :鳴無さんの判断はどちらかな

鳴無色葉 :ええと……

鳴無色葉 :せっかく生き返ったから秋葉に憎しみとかじゃなく幸せに生きてほしい気持ちはあるんだけど……

鳴無色葉 :なんか……清算してしまうと秋葉の……生き返って生きる意味みたいなのがなくなってしまうのではないかという気もして……

鳴無色葉 :だから……執着して生きてほしいので未達成でお願いいたします。

芹野 成海 :い、いいのか……?

GM :了解しました。鳴無さんの決断に賞賛を…

鳴無色葉 :3点はデカいよ!!!!!!!!!でもそれよりも秋葉の方が大事だから……

GM :それでは次、PC2水瀬さん。

水瀬 一理 :はいっ

GM :公開されてるけど貼り直します

PC2の【秘密】
あなたは雨季に、鞍馬の隠れ里『古夜』での後継者騒動に巻き込まれた。
そのときに遭遇した、里に伝わる魔剣を狙う組織──『荒夜聯隊』の情報を、あなたは追跡し続けている。
魔剣を背負うさだめにある仲間を守るためだ。
そしてあなたの情報網は、豪華客船『アルカディア』の内部に、『荒夜聯隊』の名前を掬い取ったのである。

あなたの【追加の使命】は、『荒夜聯隊』の協力者を探し出し、目的を阻止することだ。(【追加の使命】を達成した場合、功績点を1点追加で獲得する)

またあなたは、事前に『サラヴ』に関する風説を入手している。
曰く、中東にて発見された魔導書であり。風と雨の流れを司る。
生贄の血を捧げ、遠い場所に雨を降らせる、と。

GM :【本当の使命】は無く、表の【使命】と【追加の使命】がありますね。

GM :EDの通り、『サラヴ』の調査は完了。

水瀬 一理 :しました!

GM :魔剣「花六白」の破壊を防ぎ、「荒夜聯隊」の目的を阻止することにも成功しました。

水瀬 一理 :や、やった……!

GM :【追加の使命】も達成となり、合計4点の獲得です。

鳴無色葉 :やったね~~!!

水瀬 一理 :ありがとうございます……!

十九川ヤコ :さす一

水瀬 一理 :ダイス目……ありがとう……

GM :それではPC3、十九川ヤコさん 【秘密】を公開します

PC3の【秘密】
依頼人に出会ったあなたは、この船上パーティの裏の顔を伝えられた。
VIPにのみ観覧が許されるある船室で、盗品や禁制品などを捌く違法なオークションが行われる。その商品には、異界遺産すらも含まれているという。
非常に高額なチケットを所持していなければ、スタッフや護衛であってもオークション会場に入ることはできない。
表の展覧会に並ぶ品も本物であり注意を惹くからこそ、オークションは秘匿されるという計画なのである。

そしてあなたへの本当の依頼は、オークションに出品されるという宝石『緋髄の瞳』の強奪だった。

あなたの【本当の使命】は、オークションに侵入し、『緋髄の瞳』を無事に確保することだ。

あなたはプライズ「VIPチケット」を一つ所持している。

GM :達成できましたか?

十九川ヤコ :オクで確保はできたでな

十九川ヤコ :いろいろあって……ピンチになったりもしたが

十九川ヤコ :それでも無事にあるべきところに収まったのではないでしょうか

GM :了解です。達成です

GM :3点獲得!

十九川ヤコ :39

GM :さいご、芹野成海さん!

GM :【秘密】を公開しますね PCの【秘密】が全然割れてないな~

PC4の【秘密】
あなたには上層部から、警備を無事完了させるよう厳命されている。
主催者である資産家の中には、世界経済を容易く操作しうる巨大財閥『カネモッティ財閥』の人間も含まれている。彼らの身に何かあれば、国際問題に発展しかねないのだ。
非常時の緊急手段として、『九界潜り』という術式が端末に入れられているが……秘術であるその詳細は不明である。

あなたの【本当の使命】は、資産家のNPCを死亡させないことだ。
この【本当の使命】の達成に失敗した場合、あなたは「忍務失敗表」(基本71p)を一度使用しなくてはならない。

あなたはプライズ「九界潜り」を所持している。

芹野 成海 :これ……普通に失敗してた方が軽かった気がする

アーソン :アーソンが うれしそうに こちらをみている!

芹野 成海 :死なせときゃよかった

GM :いや~いい人ですね~

鳴無色葉 :私は水姫のために死ねなかったのに死の危険を背負って芹野さんがアーソン氏生き返らせてて曇ってましたよ

GM :資産家のNPCにはザイロックも含まれていましたが、無事救助したのでOKです

十九川ヤコ :そういう使命だったのだなあ

水瀬 一理 :あーっなるほど!

水瀬 一理 :ヤコちゃんがファインプレー

鳴無色葉 :モッティみんな生きてて良かった……

十九川ヤコ :あっそうか そういうことになるのか

芹野 成海 :そうなんですよね あそこメチャクチャハラハラしてました

十九川ヤコ :成功してよかった~~!

GM :よかったね!

GM :では3点獲得です

芹野 成海 :使命失敗でいいからチャラにならんか?

GM :ダメです

芹野 成海 :失敗しとけばよかった~~~~~

GM :ははは

GM :それでは最後……悪魔の項目の琴線なんですけど

GM :私はPC全員に1点で終わりでもいいと思うんですよね

鳴無色葉 :でも…………厳しい道でも…………進むのが人間ではないのか!

GM :いいのか……

GM :他の人はいいのか……

十九川ヤコ :全員1点あげて特にここ刺さったな~って人あげるダイスは別であげるのは?

十九川ヤコ :意味ないのかこれは…?

GM :それダイスいる?

水瀬 一理 :悩ましいけど、全員にして、トークの中であえてここを推薦……みたいなのを挙げるといいのかなあ?

芹野 成海 :私は一般的琴線でも大丈夫だぜ

鳴無色葉 :選択の重みを……背負う覚悟はある!私は!

十九川ヤコ :まあ 普通に琴線やるでも大丈夫です

水瀬 一理 :やるならやるだぜ!

GM :うーむ 一般的琴線でやります

鳴無色葉 :了解!

GM :ではダイスを伏せてね

GM :PC番号を選んでね 誰も選ばないことはできるよ

鳴無色葉 :【空】だ

芹野 成海 :プロット0だ

十九川ヤコ :ん~~~!OK

鳴無色葉 :OKす!

芹野 成海 :OK

水瀬 一理 :OK

GM :OK

GM :3

GM :2

GM :1

GM :0

system :[ 十九川ヤコ ] がダイスシンボルを公開。出目は 1 です。

system :[ 鳴無色葉 ] がダイスシンボルを公開。出目は 3 です。

system :[ 芹野 成海 ] がダイスシンボルを公開。出目は 1 です。

system :[ 水瀬 一理 ] がダイスシンボルを公開。出目は 3 です。

十九川ヤコ :なんだ~~~!?

GM :おお

芹野 成海 :二分されてる!

GM :では鳴無さんから選択の理由など出していただければ

鳴無色葉 :はい!

鳴無色葉 :私はPC3のヤコぴを選ばせていただいたんですけど……

鳴無色葉 :すみませんいつも琴線やる前ちゃんと色々ログみていう事用意してるんですけど直前まで本当に瀕死だったのでちゃんと用意できてないんですが……

十九川ヤコ :む、むりしないで

鳴無色葉 :今回個人的に……マジでずっとキツかったんですけど(HAPPY!!)

鳴無色葉 :それで本当にキツいとき、ヤコぴの言葉に何回も救われてたんですよね

鳴無色葉 :これ夢じゃなくてこっちが現実ってことでよくな~い?(ヘラヘラ)みたいなときに

鳴無色葉 :ヤコぴもパパが亡くなってるけど、でもみんながあたしのためにがんばってくれたことまでなくなっちゃうのはやだな~って

鳴無色葉 :綺麗ごとじゃなくて、共感しつつもそうやって……過去に私たちがやったことを出してやんわり否定してくれて

鳴無色葉 :本当に救われたし前が向けました。

十九川ヤコ :へへへ……

GM :雨後でみんなが支えたからこそ、返ってきたんだね

鳴無色葉 :あとマジでちゅらい~~~ってなってるときにいつもガントスさんがボコボコに殴られても立ち上がってる姿を見て、励みにしていたのもあります

十九川ヤコ :幻視してる

鳴無色葉 :あと他にもいっぱいあったんだけど…………なんだっけな……

鳴無色葉 :やっぱ最後の当主として……必要とあらば芹野さんを討とうとしてたのも

鳴無色葉 :ダチ想いのギャルであり、退魔剣士の一族の長なんだな……っていうのが本当にかっこよかったですよね

十九川ヤコ :シークエルほんとうにホッとした

十九川ヤコ :べちょべちょに泣いてNERO!FINじゃなくてよかった

GM :凝縮された極小サイズのED

鳴無色葉 :このRINFONって……並べ替えるとNINE RHO……つまりRHOが9つあることにならんか?

鳴無色葉 :RHOというのが何かはわからんが……

十九川ヤコ :RHOを……9つも!?

GM :Hどっから出てきたんだよ

鳴無色葉 :そういう感じで……この最高のギャルがダチでマジでよかった……とずっと支えられていました!ので選ばせていただきました!

鳴無色葉 :マジだ Hたしてる

十九川ヤコ :ありがとうだぜ……嬉しいよ

GM :ありがとうございました!

GM :それでは次、水瀬さんお願いします

水瀬 一理 :はい! 私もPC3のヤコちゃんを選ばせてもらいました

水瀬 一理 :鳴無さんのとだいぶ近いんですけど、私もずっとヤコちゃんの存在に救われてて

十九川ヤコ :エヘッエヘッ

水瀬 一理 :結構展開に対して悩んだり構えちゃったりしてたところがあったんですけど

水瀬 一理 :そこを明るく勇気づけてもらえることが多く、すごくありがたかったです

水瀬 一理 :クライマックス弐も一緒にやれてよかったし……

十九川ヤコ :イッチ……

水瀬 一理 :あと、とにかくかっこよかった! 前回からさらに成長して決めるところをしっかり決めてたのが痺れました

GM :ヤコのクリヒは4点出るからな

水瀬 一理 :助かりすぎた……

十九川ヤコ :スペもだしたぜ

水瀬 一理 :あれすごかったですよね!!!

水瀬 一理 :あそことあとやっぱりザイロックさん救助、あの辺すごく頼れて良かったです

水瀬 一理 :そんな感じかな、ずっとありがとうございました!

十九川ヤコ :ありがとう~~~!墨流しでのみんなの思い出があれたからふんばれたよ

GM :ありがとうございました!

GM :それでは、十九川さんお願いします!

十九川ヤコ :はあい 昼コマ終わってからこれに向けてうんうん唸っていたんですが

十九川ヤコ :最終的にはPC1の鳴無色葉ちゃんを選ばせてもらいました。

鳴無色葉 :えへえへ

十九川ヤコ :いや本当………過去最高にボコボコにされてたと思うんですけど

鳴無色葉 :ここまでこんなにボコボコに殴られたの初めてだったから本当に嬉しかったですね~!

十九川ヤコ :次から次に来る試練に対し、逃げずにしっかりと向き合って分かり合おうとしていたり

十九川ヤコ :ウチらのやる気の中核を成していたのが色葉ちゃんだったのかな~と

十九川ヤコ :一緒シーンだとアーソン氏に向けての啖呵がちょ~カッコよかったですね。

十九川ヤコ :今までの演出でも度々出てきたハッタリをここでもバンと効かせており 最高でした

十九川ヤコ :あとは……やはり、芹野さんのEDを経てからの個人EDかな。

鳴無色葉 :えへへ まさかあんなギャンブルが始まるとは思わなかったからマジでビビってた

GM :個人ED、smartでしたね

十九川ヤコ :そうそうソリッドでシンプルに力強く

十九川ヤコ :芹野さんの帰還をひた信じ、ただ待っているってのが

十九川ヤコ :秋葉ちゃんとの邂逅を経て明らかになった……ご先祖様との過去を思い出して ひとり泣いていました

GM :語らずの美しさ、参考にしたい

鳴無色葉 :3行のままがよかったかもな~

十九川ヤコ :ボッコボコに殴られても立ち上がる そんな姿にまた 懐かしき日々を思い出したのもあるのかもしれないですね。わからないが……

十九川ヤコ :そんなかんじです。

鳴無色葉 :己の姿を……

鳴無色葉 :ありがとうございます~!

GM :ありがとうございました!

GM :では芹野さん、お願いします!

芹野 成海 :はい!

芹野 成海 :私もPC1の鳴無色葉さんを選ばせていただいたんですが

鳴無色葉 :えへへ やった~!

芹野 成海 :今回……本当にずっと殴られ続けてたのもあり……

GM :なんかめっちゃ殴られてて大変だったね

鳴無色葉 :他人事!

芹野 成海 :私は負荷マジで無理なタイプなので、その状態でも立って打ち続けてるのがもうすごいっていうのもあるし

芹野 成海 :あとずっと水姫/美之須への慈しみとか、玄パパへの気遣いとか

芹野 成海 :そういうのを貫いてたのもよかったな~という気持ちがありました

鳴無色葉 :彼らに少しでも何かを成せていたらいいのだが……

芹野 成海 :あとあれですね ギャンブルの必勝法……

芹野 成海 :あれ考え付いたのマジで偉かったと思う

鳴無色葉 :えへへ とてもがんばったから嬉しいです

GM :あれすごかったですね

GM :しろいさんにしかできない解法だった

芹野 成海 :私は運否天賦でぶっこむことしか考えてなかったので……すごく助かりました

鳴無色葉 :いっぱいいっぱいだったから問答無用でみんなに指示出しちゃった……って反省してたんですが

鳴無色葉 :本当にみんな優しく協力してくれて嬉しかったです 本当にありがとうございました……

芹野 成海 :あとEDも……よかったです ちゃんと待ってて偉い

鳴無色葉 :帰ってきて……くれるよな……?

芹野 成海 :帰りたいけど帰れるのか……?

GM :芹野さんの選択次第でしょう。

芹野 成海 :今からでもいいんでチャラにならんか?

GM :まあ次セッション(あれば)まではお話タイムです ザマミロ!

鳴無色葉 :次セッションあるまでは永遠にあえないってこと……?

芹野 成海 :長ない??

十九川ヤコ :エッチおあずけですね。

GM :どうせ夢にしたり過去編にしたりするでしょ

十九川ヤコ :頭いいな……

芹野 成海 :マジで使命捨てとくんだったな……

鳴無色葉 :冗談抜きで数日寝込みそう

GM :上手いことしてください!

GM :発表ありがとうございました!

GM :では、ここまでの点数が

GM :鳴無色葉:6
水瀬一理:8
十九川ヤコ:9
芹野成海:7

GM :かな?

GM :そして今回のボーナスステージ……『星』の還元があるよ!

鳴無色葉 :うおおおおおおおお!!!!

十九川ヤコ :よっしゃああああああああああ!!!!

GM :GM :レートは階級を上げるために必要な功績点と同じ感じで……
GM :10→20→50→100払うごとに1点ずつもらえる

GM :こういう感じです

十九川ヤコ :みんな……70払って……3点もらえるのかな?

鳴無色葉 :みんな3点かな!

水瀬 一理 :かな?

十九川ヤコ :80だ

鳴無色葉 :(80だよ……!)

GM :そうね

GM :いいだろ さんすうのことは

十九川ヤコ :ばなな

GM :では皆さんに追加で3点!

鳴無色葉 :やった~~~!!!!!

水瀬 一理 :うおー

十九川ヤコ :やった~~~!さんすうが苦手なので……20点くらいか?

GM :最終結果はこのようになりました!
鳴無色葉:9
水瀬一理:11
十九川ヤコ:12
芹野成海:10

GM :キャラシにメモしておくとよいでしょう!

鳴無色葉 :ありがとうございます~!メモしちゃお

十九川ヤコ :_φ(・_・

GM :功績点配布は以上!

GM :あとはPCをほめたりするといいと思います

鳴無色葉 :あっそうだ~あと 美之須ちゃんが美之須ちゃんってわかる前に二つ結びの少女調べた時

鳴無色葉 :最初【秘密】公開にならなかったけど どういう感じだったのか……きになります!

GM :あ~

GM :出しておきます

鳴無色葉 :やった!!!!!!!!!

【秘密】(鳴無色葉)
桑名水姫。あなたの担当患者であった、幼い少女。
苦痛に苛まれながらも、純真に、来る明日に希望を持ち続けていた。
入院中は叶わなかったが、海を好んでいた。
また、その様を文章にしたいとも、良く伝えていた。

【秘密】(水瀬一理)
この【情報】は受け渡しの対象にならない。

水瀬██。あなたの肉親であったと思われる少女。
しかしその記憶は曖昧である。彼女の表情は何が正しいものであったか、暗い霧が覆ったかのように定かではない。
ただ、幼い時分の彼女は文字の多い本があまり好きではなかった。絵本を共に読むことを好んでいた。

【秘密】(十九川ヤコ)
この【情報】は受け渡しの対象にならない。

十九川七丈。あなたの父であり、実力のある『古夜』の当主であった。
彼があなたを見る目は厳しかったが、『古夜』の外に出たいと願いを伝えたあなたに、一度見分を広めることを許されたことがある。
恐れからその表情を見ることはできなかったが、声色は厳粛なものではなかった、と今は思う。

【秘密】(芹野成海)
この情報はあなたには定義できない。
あなたは出会うことができる。

水瀬 一理 :うわーっ

GM :では、これで以上かな?

GM :これにて『潮花の話』全行程終了とします。長期間のご参加、誠にありがとうございました!

GM :お疲れ様でした!

鳴無色葉 :うおーーーー!!!!お疲れ様でした!!!!!

十九川ヤコ :おつかれさまでした!

水瀬 一理 :お疲れ様でした!

芹野 成海 :お疲れさまでした!